はてなキーワード: 諜報活動とは
北の増田家(一)が謀略によってあっさり滅亡したことで増田家(四)は周囲から孤立した。
さいわい増田家(八)が増田家(五)との戦いに集中していることは、いろいろな情報源から明らかになっている。
控えめにみつもっても二倍の国力差を埋めるべく、増田家は用意周到に戦いの準備を整えた。
増田家(三)も戦の準備を着々と整え、戦う前に勝負は決まっている状態を作って南下をはじめた。
なお、増田家(五)を増田家(八)と折半する戦略は、増田家(五)が好意的な態度を示していたことから否決された。
増田家(四)を併合して増田家(三)が圧倒的な存在になれば、増田家(五)は戦うまでもなく屈するはずだった。
せいぜい、敵に滅ぼされない程度に耐えてくれていればよい。
総兵力六万を号する増田軍は自慢の鯖街道を伝って一路、南進。国境を越えた増河のほとりで、
「背水の陣か……」
敵軍は増河が馬蹄形に屈曲した部分の内側に立てこもっており、カーブする上流と下流が約1kmまで最接近した部分に戦列を連ねていた。
側面からの攻撃は難しく、まずは正面から攻撃するしかない。その点では利に適っている。
だが、すいすい背水の陣は危険な戦法だ。兵は死力を尽くして戦うかもしれないが、負ければ河に退路を塞がれて壊滅は免れない。
この一戦に負ければ後がないとの増田家(四)の覚悟が伝わってくる。
当主は足止め部隊を残して敵軍を無視して先に進む妄想をもてあそんだが、
ここは海岸へ向かう重要な渡河点の近くであり、足止め部隊が負ければ、背水の陣になるのは自分たちの方だ。
敵がゲリラ戦に走らず、雁首そろえて出てきてくれたことを幸いとして、叩き潰すにしくはない。
増田軍六万は敵軍の前に堂々と展開した。
右翼には裏切りによって味方についた旧増田家(二)一門を中核とする増田勢、
中央にはもっとも頼りになる譜代勢、そして左翼には本領の国人衆と北の傭兵軍団。
前衛には降伏直後で信用されていない旧増田(一)勢が配置された。
秘蔵のカラトラヴァ騎士団は全軍の後方に配置され、名にしおう増田騎馬軍団の出現と、両翼部隊の万が一の裏切りに備えている。
それも旧増田(一)勢を使いつぶしにして波状攻撃をしかけることで最終的には数の優位を活かせる算段だ。
増田家(士)が増田家(十)攻めに使ったのと同類の戦法である。
一方、増田軍は二倍以上の敵を前にして多くの兵士が脱糞を済ませていた。
おかげで、はらわたを刃物にえぐられても感染症で死ぬ可能性が低下した。大量のうんこも背水に排水できた。
増河は赤く染まる前に茶色く染まった。
下っ端には到底勝てると思えない状況なのだが、当主は泰然自若としていた。
それがブラフなのか、本当に秘策があるのかは、火蓋を切るまでわからない。
戦いを先にしかけたのは劣勢の増田軍であった。すべての敵を視界におさめておきたい事情は彼らも同じだった。
激しく銅鑼をうちならし、一部の兵が増田軍前衛に突っ込んでくる。
昨日までの敵にむりやり戦わされている前衛部隊はそれでも勇敢な兵士たちであり、敵の攻撃を真っ向から受け止めた。
しばしもみ合い両者が離れた時には、大地は両軍の血で汚されていた。
「追えーっ!」
前衛部隊から誰かの声があがり先制攻撃をしかけて来た敵を追う。釣られて六万にのぼる増田軍全体が動き出した。
迎え撃つは増田軍の歩兵戦列。堅固に隊列をくみ、長柄の先をそろえた彼らは肝を据えて、馬蹄形陣地の栓になった。
増田軍の第一波はおしかえされ、前衛の指揮官は冷や汗を流しながら、まずは弓と投石で敵を崩そうとする。
飛道具で狙われた長柄兵は置き楯の後ろに隠れ、増田軍(四)の弓兵が応射する。
味方の支援の下に増田軍前衛が突撃すると、矢の雨が止んだ一瞬をついて、長柄兵が再配置され敵を押し返す。
その繰り返しは増田家(三)当主を苛立たせたが、確実に敵の体力を削っていった。
「両翼からも弓兵を寄騎にまわしてやれ!」
噂の手銃がたくさんあれば……と当主は唇を噛んだ。
いよいよ損耗が深刻になってきた増田軍の第一線は大量の矢を浴びながらやっと後退する。
だが、後退は交代であり、すぐ後ろには第二線の歩兵が穂先を連ねていた。
しかも、第一線と二線の間には浅い溝が掘られていて、いきおいをえて突撃した増田軍前衛は転んだところを刺されて大損害を被った。
「下がらせよ」
不機嫌そうに当主は言い捨て、こちらも前線にたつ部隊を変更させる。
両翼と中央から抽出させた精鋭部隊だ。さらに両翼の部隊には一部に増河をわたらせて敵の側面や背後に出るように命じた。
直接攻撃するにはもう一度、河を渡らなければならないので実害を与えるのは難しいが、心理的に与える影響は大きい。
もっとも増田軍は敵の迂回を歓迎していないらしく、渡河部隊は岸にたどり着く直前に伏兵の攻撃を受けた。
増田軍の中から悲鳴があがる。川岸に展開した増田軍の騎兵は水中で身動きの取りにくい敵を、馬上から次々としとめて行った。
同じ騎兵が相手をしようとしても武具が水を吸っていて分が悪い。何よりも渡河中で相互支援ができなかった。
おかげで両翼での戦いも思うようには進展しない。
「ワタシたちが出ましょうか?」
カラトラヴァ騎士団グランドマスダー、アトビーノは増田騎馬軍団の出現を受けて、当主に進言した。
「……しばし待て」
増田騎馬軍団に河を渡ってくる力がなく、迎撃に専念するなら、突破力のあるカラトラヴァ騎士団は中央での決め手として使いたい。
両翼にはせいぜい騎馬軍団を引きつけてもらおう。
増田家の当主はそんな判断で両翼の渡河作戦を続行させたのだけど、それをみた増田家の当主はわずかな焦りをみせた。
「やむをえぬ……我が自ら出るぞ。馬廻衆は続けぇ!!」
彼は第二線の直後まで本陣を進めて、盛んに督戦した。
「大将首だ!」
「ヒャッハー!!」
著名なションベンタレ(魚類、別名タカノハダイ)の前立てを目撃した増田兵が戦場の中央に殺到する。
その先から屈強な怖いお兄さんたちに追い散らされても次々と新手が押し寄せてくる。
血と泥と汗の渦、その中心に増田がいた。先に脱糞していなければ、脱糞していたかもしれない。
激闘は数刻の長さに感じられたが、実際には太陽はほとんど動いていなかった。
「御館様!これ以上は!!」
敵を刺して折れた槍を捨て、太刀を抜いて馬廻りが叫んだ。
同士討ちの危険を無視して弓矢が当主の近くまでびゅんびゅん飛んでくる。
「おのれ!ここまでか!?」
増田軍は第三線への切り替えをめざし、二度目の後退をはじめた。
「もらった!つっこめぇーーッ!!」
敵が下がるのを知った増田家当主は中央の譜代衆に命令をくだした。
最大の手柄は自分たちが収める。複数の地域を支配する家ならではの狡猾さが現れていた。
下がる増田軍は一気に圧力を増やされ、今度は思ったところで踏みとどまれなかった。
後ろは河なのにずるずると下がり続けてしまう。それをみて、敵は嵩にかかって攻め立ててくる。
もはや増田軍は風前の灯火。ついに殿をつづける当主を見捨てて、武具も脱ぎ捨て河を泳ぎ渡る兵士が出没しはじめた。
忠誠心の期待できない増田家(六)出身兵の行動だったが、動揺は増田軍全体に広がっていく。
「もうだめだぁ」
「お助けを」
武器を捨てるもの、敵の慈悲にすがるもの、戦意を失ったものがパラパラと現れる。
「御館様、ここはお下がりください」
「敵の勢いが激しすぎます」
「ここで生きながらえて意味があろうか。死中に活を得ん!」
最前線に躍り出て、鞘を抜き放つと、太刀を陽の光にかざして叫ぶ。
鎮北将軍といえば、かつて増田家(六)の血筋が東北の支配に任じられた極めて高位の官職であり、
増田家(六)の血筋を奪ったことで無理矢理名乗っているのであろうが、当主にとっては非常に不快である。
「あの僭称者の希望通りにせよ!首をとった者には一城、いや一国を授けるぞ!」
「「おおっ!!」」
目前に高価な肉をぶら下げられて六万人が一人の殺害に心を合わせた。
まさに殺到が起こり、圧死者が敵味方に発生する。もはや人の津波である。汗の蒸気が霧になり、戦場を覆った。
ちなみに戦場の喧噪の中で鎮北将軍は、ちんぽこ将軍と聞こえた。
もはや六万人の大半が馬蹄型の内部に入り込み、隊列の入れ替えも難しい状況だった。
目端の利く指揮官は川沿いを走らせることで、敵の側面攻撃を狙った。
太鼓の乱打音を受けて対岸に配置されていた増田軍(四)投石機部隊が偽装を撤去、全力射撃を始めたのだ。
「せーの!」
数十人が力をあわせて綱を引き下げると、腕木が旋回し、反対側にくくられた飛礫が高速で飛翔していく。
敵だらけなので狙いを付ける必要もない。ただ発射速度を優先して撃ちまくる。
綱を引くだけなら戦闘訓練なしの人材でも行える点も便利だった。
増田軍は決戦のために領内の投石機をかき集めていた。新造もおこない三十メートルに一基の密度で砲台を築いている。
さらに吊り井楼まで投入され、一挙に高所にあがった精鋭弓兵が対岸の的を射まくった。
増田兵が吹き飛び、苦悶の声をあげて倒れ、死体が折り重なっていく。射撃から逃れる遮蔽物といえば、その死体しかない。
増河屈曲部は地獄絵図と化した。
増田家(三)の当主は絶句する。ただ配置するだけではなく、偽装も完璧とは信じられない。
最近の設置であれば動きを察知できたはずだ。自分たちの進撃路は完全に読まれていたと言うのか。
「やつは海から一日行程以上離れない。そして、ここの先には有名な漁港がある……」
賭けに勝った増田家(四)当主はひとりごちた。長年にわたる地道な諜報活動のたまものであった。
東北で勝ち抜いたのが、以前から国境を接している増田家であることが幸いした。
他の二家であれば、ここまでの情報は集められなかったはずだ。
射程三百メートルを超える投石機の猛射撃によって増田軍はやむなく馬蹄型空間の中心に集められていった。
当初はひとりあたり六平方メートルあった空間が一平方メートルになってしまい、
武具や馬の存在を考えれば満足に体の向きを変えることさえできない。
本陣だけは馬廻りのスクラムで空間が確保されていたが、押しつぶされるのも時間の問題に思われた。
「ワレラが退路を切り開きもうす」
「よし、いけ!」
カラトラヴァ騎士団は蝟集する味方を吹き飛ばして後方へ走った。
だが、そこには敵の視界外から長駆して進出してきた騎馬軍団が展開を終えていた。
本当の増田騎馬軍団だ。両翼に伏せていたのは増田軍(四)の騎兵にすぎない。内通者によって、その誤認は導かれていた。
彼らは重騎兵との正面衝突をさけ、騎射でもっぱら馬を狙った。
「卑怯者ガ!!」
増田典厩は騎士の主張を鼻で笑う。彼らは戦場からの脱出を試みる敵をことごとく網に掛けていった。
そうこうしている間にも増田軍本隊は末期状態に陥っており、三国の出身者が混在しているせいで同士討ちさえ起こっていた。
「まて、拙者は増田軍だ」
「どの増田軍だ」
「味方だ」
「俺がどの軍か分かるのか」
「増田軍だ!」
もはやグダグダである。一部の兵士にいたっては自分の空間を確保するためにあえて味方を殺傷していた。
「降れ!降れ!」
「勝負はもう着いた」
もっともな勧告が正面から聞こえてきて、傷つき疲れ果て恐怖のあまり脱糞した増田軍はついに武器を放棄した。劇的な逆転であった。
カラトラヴァ騎士団のみが何とか組織を維持して戦場を離脱する。
増田家(三)の当主は三国の太守から一転、毎年サバ一年分の捨て扶持を与えられる身になった。
「おのれ!我が青ザリガニを大事に育てていることがバレるとは!!」
……そんなことは誰も知らなかった。
前回
http://anond.hatelabo.jp/20160611095343
次回
増田島。モンスーン気候に含まれ大陸の東岸に位置するその諸島では多くの家が覇を競い、謀略と決戦による離散と集合を繰り返したあげく、十一の家が生き残っていた。
一つ目は増田家。
増田島の北端部に位置するこの家は北方の豊かな資源を中継する立場にあり、回船によるすいすい水上交易で莫大な財産を築いていた。威信財を重視する家風がもたらす物欲のせいか増田家では内乱が起こりやすく、せっかくの資金力を安定して外征に投じることができなかった。厳しい冬の気候も遠征の障壁となっている。しかし、大量動員されたときの傭兵軍団の力は本物であり、革新的な当主にひきいられて都へ上ったことも何度かある。
本拠は増湊。
前述の増田家の南東に位置する増田家では、婚姻外交が盛んであり、周辺諸国や有力家臣のほとんどと血縁関係を有している。送り込んだ夫人とその侍女団によるもはやスパムめいた文通による諜報活動が増田家の地位を巧みに保ってきた。反面、他家の内輪もめに巻き込まれることも多く、いまいち地域の主導権を掌握できないでいる。
結婚はそろそろ分家に任せておけ。戦争せよ。が、新当主のモットーである。本拠は増谷。
三つ目は増田家。
増田家の南西、そして増田家の西に位置する増田家は、古代先住部族の血が濃く、やや異質な存在である。増田家内部でもその意識が強いため、かえって先進文化を取り入れることに熱心であり、増田海を利用した通商が盛んに行われている。北の増田家とは海上交易権をめぐるライバルでもあり、自分たちの土地よりも交易先の港で激しく干戈を交えている。ぶっちゃけ非常に迷惑である。両家の争いは都の外港である増瀬を炎上させたことがあり、そろって出入り禁止を言い渡された。
前代当主は大の鯖好きであり、そのために港を手に入れた。
本拠は増浜。
四つ目は増田家。
入港禁止を言い渡された増田海側北方の二家の縄張りに横から失礼する形で頭角を現してきたのが増田島の背側にある増田家である。もともと繊維の有名な産地であったが、一般には無骨な武人と思われながら実はトップセールスに優れた一面をもつ当主によって、繊維の染色から加工、納入までもこなす重商国家へ変貌を遂げつつある。
植物性繊維の染色に欠かせない明礬の鉱山の帰属を巡って、二つ目の増田家の南にある増田家と激しく争っている。
本拠は増館。
五つ目は増田家。
増田島最大の平野部を領有する増田島南東部の増田家は比較的あたらしい家であり、この時代を象徴する存在である。高度にシステム化された統治機構と徹底的な遠交近攻策によって平野部を平らげて来た。
しかし、近年は領土拡大に伸び悩みはじめており、また農業以外の産業育成にも苦戦している。四つ目の増田家と泥沼の戦乱状態にあるが、敵の求めているものをいまいち理解できていない( ・ิω・ิ)。
六つ目は増田家。
古くからの名門である増田家は、いわいる主語が大きくなった例としてよく知られる。きわめて機会主義的で行き当たりばったりの外交政策をとって来たため周囲に味方がまったくなく、いままでのツケを払わされつつある。それでも、他家の当主を低能とやたら罵倒する。
増田家が攻め込んできた時だけは、普段はいがみ合う増田家も同盟を結んで侵略者を撃退したという。そして撤退する増田軍の背中に塩をまく。敵に塩を送るの由来である。
本拠は増台。
七つ目は増田家。
商業の結節点である増津をおさえる増田家は財政的に非常に豊かであり、宗教と結びつく禁断の政策によってますます富を集積している。本来は宗教施設にしか使用できない角度とかにうるさい石垣技術をもちいた国境城塞群は難攻不落であり、増田家の富に垂涎する敵の侵攻をにべもなく、はねのけ続けている。女装癖の当主は勤勉で、年中むきゅうで働いている。しかし、増田島を統一する意欲には乏しい。
長く続く戦乱が武器産業に利益をもたらし、彼らが共依存する宗教にも信者獲得の機会を与えているからである。
本拠は増津。
八つ目は増田家。
都の周辺を押さえる増田家はいちおうは天下の号令者の立場にある。だが、前代未聞の宮中脱糞事件を含む不祥事続きで尊敬を完全に失っており、洛書にあざけられない日はない。結果、「都の地方勢力」に堕している。
支配する人口は非常に多いが文化的な反面、戦争に向かない人材の割合が多く、暴力による意志の強制にも成功していない雑魚ナメクジである。
本拠は増居。
九つ目は増田家。
増田島の長く狭い陸橋部を支配する増田家は律令制時代の駅長にはじまる豪族の出であり、社禝を守りじわじわと支配地をひろげていった結果、豪族からの二段JUMPで西増田島一の勢力と謳われるまでに成長した。
彼らが都の増田家を制圧してしまわないことは長年の謎とされている。下手に関わっても火中の栗を拾うだけであり、遷都などすれば柔弱な気質に染まると中興の祖が言い残したことが影響しているらしい。西方には年々攻勢を強めており、完全制覇がなれば都を抑えにでるとの観測もある。
本拠は増州。
十番目は増田家。
古代から大陸に対して開かれた湾港都市、増屋を支配する増田家は渡来人の血が濃く、一族の中には毛の色が増田島人一般とは異なる者までいる。大陸から導入した兵器を大量運用することで戦術や武勇の不足をおぎない周囲の弱小勢力を打倒した増田家であるが、より大規模な九つ目の増田家と十一番目の増田家との戦争では、文明力の差を軍事技術で埋められ、苦戦している。最後の三家の争いを特別に増田三国志と呼ぶこともある。
本拠は増屋。
十一番目は増田家。
増田島南端に位置する増田家は武勇の誉れ高く、それ以上に攻勢を一方向に集中できる利点を駆使して、勢力を拡大してきた。なお、家中は新参者に限らず犠牲になる粛清の嵐であり、酒の席はいつもピリピリしていたと言う。大喜利に滑った人間には容赦がない――が大喜利を強要する。
本拠は増林。
さあ以上、十一家の中で増田島の支配権を握るのは、どの家だ!?きみも当ててみよう。
次回
はじめに書いておくと、これは全て妄想であって全く根拠が無いし、単なる中二病と思ってもらって構わない。
公安や外務省は当然諜報活動を行っているとして、少なくとももう一つ日本には隠された巨大な諜報機関がある。
それは表面上は国家機関からは独立しているにもかかわらず国家権力と密接に結びついており、独自の財源を有し、日本全国に多くの支部を持っている。
それは排外的組織であるかかわらず問題にならず、国粋主義的であっても容認され、住民情報を有していても誰も問題にしない。
それは目に見えない組織ではなく、むしろ日本人ならば多くの人が当然のように慣れ親しんでいる組織であるが、にもかかわらずその内側について知る人はほとんどいない。
現在、あたかもマスコミに報道管制が敷かれているかのように極端に情報が少ない。
アメリカのミネソタ大学や韓国のプサンからの情報もまだあまりない模様。
国家の機密に関する諜報員であれば国が隠したがるのも辻褄が合う。
名前も死因も明かされないということから諜報員と考えるのが妥当だろう。
理由は分からないが、諜報活動に何らかの問題が発生して何者かによって殺された可能性が考えられる。
もし他殺されたとしたなら、プサンから渡航してきたかのように見せかけるために北九州市沖でゴムボート上に放置されたという推測は現実的で最も有力と思われる。
なぜなら、第7管区海上保安部もコメントしているように、冬の対馬海峡の荒波をゴムボートで渡航することは通常では考え難いからだ。
報道によると遺体には目立った外傷はないということで、他殺事件とも断定はできない。
何らかの理由により、自らゴムボートで帰国したという可能性も捨てきれない。
確かに常識的に考えてプサンから北九州市までゴムボートで渡航するのは無謀だ。