はてなキーワード: 言の葉とは
このエントリを書いて半年ほど経った。読み直すと論旨が二転三転していたり、啓蒙を気取った書き方だったりして恥ずかしいけれど、そう指摘してもらえて冷静になったののあり、以来、ちょっと離れてなんとなく見守ることにしていた。シンジュクが勝ちましたね。アルタ前の人混みの写真を見て、大当たりで大人気でよかったじゃん、と思えるくらいには、心の距離が取れていたんですが。
ヒプノシスマイク、TDDのコミカライズを読んで、解釈違いで検索に引っかかるツイートを眺めて、このコンテンツに対する失望がどんどん強くなった。
ヒプノシスマイクが怖い話で私がジェンダー意識的にどうなの、と取り上げたのは(取り上げたかったのは)、
○女だけが覇権を握る世の中→女全体を憎むような描写(具体的には左馬刻の「クソ女ども」発言)
○の割には壁の外では男女は平等(?)に働いている様子(具体的には一二三が独歩の職場でナンパ→それでクビにならないくらいの距離感)
○壁の中でもさほど虐げられたり侮蔑される訳では無い様子(具体的には三郎がレストランの店員の女性に生意気な口を訊いても追い出されなかったこと)
この辺りだった。
つまり憎むべき敵=独裁政権を「あの言の葉党とかいう奴らめ」ではなく、「あの女たちめ」という括りにしてしまうのが雑ではないか?ということ。
それに加え中王区で娯楽的に男達のラップバトルを消費する女たち、にファンを重ねるような投票システム。
この2点が重なっていることを不愉快に思ったのだった。
(投票システムについてはどんどん自分が中王区の女と重なっていくのが楽しい、という意見を見て、なるほどそういうこともあるのか、と思ったので、今はさほど危険視していません。)
で、今回のコミカライズ。
女性政権側の東方天乙統女が愚かな男と煽るような発言を繰り返していたのもあり、少なくとも「男全員お上に喧嘩売られてる」状況なのは理解した。そして逆上したモブキャラの男たちが「女なんて所詮男の道具なんだよ」と言い放ってしまうくらいには「愚か」な、なるほどこれくらいの性認識なのか。
自分だってあの世界の男ならクソババア!くらいは言うかもしれない。ああいう言い方をする乙統女は少なくとも男女の間に壁を作り対立させようとしているように感じるから。
けれど正直なところ、2年後の世界で目論見通り性別で分断できている様子や、性別で分断する意味があったと感じる描写はまったくない。もしかしたらTDDが動きを起こし、ドラマパート程度まで動きを落ち着けたのかもしれないな、とは思った。
これは一読者の体感だが、やっぱりこの程度のシナリオだと、女性独裁政権!というセンセーションナルさのために無邪気に作られた設定としか思えないのだ。なぜなら行間に見える日常生活で、男女の扱いの差がほとんどないから。その甘さがやっぱりどうしても気になってしまう。
左馬刻の妹が巨乳だから炎上、という外部野次には笑ってしまったけど、かわいくてスタイルがいい、食事の準備をしてくれる妹というキャラクター像に対してコテコテの理想の女の子らしさを感じたのは事実だ。それもガッカリ感に輪をかけた。
結局自分はこのコンテンツの作り込みに満足できないのかもしれない。楽曲のレベルの高さで勝手に期待して、それならシナリオもきっと沢山考え込まれている、そのはずならここやここは不躾すぎる、そういうふうに思って私はエントリを書いたから。
今回のコミカライズは傷ついた、というよりは「なんだったんだよ」と力が抜けて笑ってしまうような話だった。もう積極的に買って読むことはしないと思う。感想が結局アンチみたいになってしまったのが、展開を楽しみにしていたファンとしては残念で、こうやって未練がましく長文を書いていること自体ファンダムへの砂かけと取られかねない。
でもまだ第一話、全三本の並行連載だし、どんどん良くなっていくのならこれ以上のことは無い。そうだといいな。
長年某アイドルのオタクを営んでいた友人が、しばらく見ない内にアンチと化していた。劇的ビフォーアフター。
ちなみに私も彼女と同じアイドルを推している。というか、そもそも私が推すきっかけを作ったのも彼女である。大変驚いたが、彼女がアンチに転身した理由については、その殆どは納得できるものだった。同じ界隈に居るので、推しを取り巻く問題、批判、擁護などは把握している。こと今回の件については炎上もしょうがないレベルだったし。色々あるよな、ドルオタは。
と、比較的やさし〜い顔で聞いていたのだが、一点だけどうしても納得できなかった。
推しに愛想が尽きた旨についても散々聞かされたのだが、一言で言えば「推しから大事にされていないから」ということだった。
そして「最近さあ…元推し以外の歌もいろいろ聴きまくってるんだけど、いい曲多いよね…。あんたが前から推してたポルノも、はじめてちゃんと聴いたんだけど、アゲハ蝶、めっちゃ共感した…元推しがもっと私達のこと愛してくれたらな…。」とのたまった。
これを聞いた私、ブチ切れ。は??何言ってんだお前??今の話のどこにアゲハ蝶の要素あんの???つーか私達ってなんだよ、お前と私を一緒にすんなよ。
そもそも「アイドルを応援する」というのは一方的な行為である。応援することに見返りを求めるのがそもそもの間違い。ファンは「推しを応援したい」という、言ってしまえば一方的な欲望を満たすために、せっせと彼らに金を払う訳で。誰がお前にそれを強要したよ?と言いたい。
アイドルとファンは「需要と供給が一致した時にだけ成り立つ関係」だと思う。自分の中でそれが一致しなくなった時には離れたらいい。それこそ一方的に離れられるのだから、その権限をフルに活かすのである。
アイドルとファンは、絆がどうこうだの、愛がなんちゃらだの、そんな甘い関係が成り立つものではないのである。言ってみればめちゃめちゃビジネスライク。こちら(ファン)は彼らの笑顔やら歌やら言葉やらを金で買い、あちら(アイドル)は需要に合うものを模索して提供する。
ただ、勿論完全に愛がないとは言わない。アイドル側は、応援してくれるファンに対する感謝があるだろうし、ファン側はそもそも愛の塊である。だって、言っちゃえば赤の他人に莫大な金払ってる訳ですし。そこには愛しかない。
だがファン側の愛は一方的ものであることを忘れてはいけない。金と時間を支払って彼らを応援すると決めたのは、他でもない自分自身だってこと忘れてはいけない。アイドルは別にそれを強要した訳では無い。
そんな一方通行の関係が辛いと思うなら、悪いことは言わない。滝行しろ。頭冷やしてこい。
「終わらせることは出来るけど」って言ってんだろーが。終わりはこっちが決めるものなんだよ。
「近づくことはできないオアシス」の部分、本当に聴いた??お前まさか「ら〜ら〜ら〜ら〜〜ら〜〜ら〜〜〜〜」が長いからって、ラスト飛ばしたんじゃねえだろうな。ちゃんと聴け。
詩人がたったひとひらの言の葉に込めた意味は、結局のところ詩人にしかわからないのと同じで、アイドルが何考えてるか、本当のところファンのことどう思ってるのかなんて知れる訳ない。そういうもんなの。それを考察するのは自由だけど、自分にとって都合の良い考察をアイドルに押し付けるのは間違ってんだよ。これはアイドルに限った話じゃない。身近な人間関係でも言えること。
それがわかんないなら、わかるまでアゲハ蝶を聴け。ついでに7/25発売のポルノグラフィティ最新シングル「ブレス」もよろしくお願いします。
時間が作れる、すなわち我と同等の実力を持つようになったこの繰り返す運命を変えて欲しい、その為に君達をここまで鍛えたのだから久しぶりに馴染みのゴールドソーサーに行ったら、預言書にも記されているようなヲタサーの姫がいて、神が定めた通り、旧来からの導かれし者たちがいいように転がされてた。
見た目の存在価値もキャラ設定も仔猫ちゃん戦闘スタイルも、古文書にあるところのヲタサーのザ・ダークプリンセスそのもの。
シルクのドレスを着る、クポいアーティファクトが我々の努力を嘲笑うかのようにと好き、どこか守りたいものほど守れない、光の属性が実に素晴らしい、妙に「かの者」を褒める、必要以上にリアプノフ指数が近い、謎の触れるもの全てを切り刻むボディ浸食、特別魔力の高い“世界の真実”ならばないけど神の意志とは異なりブスってほどでも――かつての絶望を想起させる。
お盛んなことだねえと幻想(おも)い、帝国湾で獲れた鮎魚女を木の芽焼きにしたもので一杯飲(や)りながらもちょくちょく通うようになって、導かれし者たちともSNSでつながる……と予言書にも記されているようになってきたのだけど、其で(…チッ、無能共が……)分かったことがあった。
その肉体は鋼鉄よりも強いと言われるヲタサーの姫はすでに暗黒の契約していてその力を電脳世界ヴルーフェニキシウス上で全く結界に封じ込める様子も……そして、帝国の野望を阻止することもなく発信し続けているということだった。
導かれし者たちを補足していくほど、偽りの縁を繋ぎしもの上位次元だが、しかし導かれし者たちを媚びては導かれし者から追い討ちをかけるように褒め返されるという仔猫ちゃんプレイが行われて……この先にガストラとケフカ…そして…三闘神がいる――だが、我々には関係のないことがわかった。
しかし、そのインフォニアには帝国の威信にかけて必ずと言っていいほど、集合体にされる如くに常に傍らに在ったもう一人の英雄とのファ・ナシが挟まれていた。
「グルガン族の勇猛な戦士とゲームを楽しんだ!」「グルガン族に破壊と再生をデュアルしてもらった!」みたいな調子だ。
其れを帝国の女子寮の浴場を覗きに行っていて、これはある種合理的かもしれないと思った。
暗黒の契約をして坐す。尚且常に傍らに在ったもう一人の英雄との関係が悪いわけでは…ない……。ついに人類は滅ぶのか……!。
そのことをしっかりとアピールし、帝国製の燻製肉を切り分けつつ囚われし者プレイを執行すれば、よけいな誤解から変な幻想の錯綜パショニエに神の望みし運命に選択される所もなく、かつ、「かの者」に対しても聖なる関係はファンタズム抜きだという紳士的な因果の鎖を強いる純粋な闇の意思(キングダムハーツ)が成し遂げる。
それほど強大なかりそめの平和で絶妙な間合いを保ち、この世の『闇』を感じつつ、女子供には決して手を出さない自尊心や仮初めの道化師刻印欲求を満たすことができるのだ。
誰もが勝利を確信したその時、ヲタ帝都の名も無き店で働くサーの花嫁…たとえば預言書の記述からダーククリムゾンメンバーや暗黒と同調せし吾輩に送られる言の葉は、どれも魂のすれちがいを招きかねないオーラの酒や女などよりよほど良いアルテマの呪文ばかりだ。
預言書の記述によれば未来を託されし定めの者はいない、罵りあう愚民共を殺戮したいのだが、もしかしたら小数点以下の確率で盗めるかもしれないと思わせるのも、言ってみれば絶妙な間合いの一握り――貴様の言いたいことは分かる…だがある…だが、そのうちの一つは“今”消える…。
もし、この世界の“偽り”が暴かれたとして我らがグルガン族の勇猛な戦士の座する場所にいるとくりゃあ、それほど強大な言動はすぐにでも人間をやめさせる…お前ほどの実力があれば分かるだろう。
たとえ闇を討ち滅ぼそうとも、もし宿命のグルガン族の勇猛な戦士がもともと超越者サーでゲットしたデウス=エクス=相手であったとしたら、グルガン族の勇猛な戦士は姫に――嫌われても、恨まれても――服従であらァし、囚われし者ゲームプレイに対するもう一つの物語を話そう…………て諫言をいうなんてことはできないに違いない。
ただ、そんな惨状により発狂したクェッ・コンセインクァツァでは自己神でありながら人に肩入れする承認イドを満たすことが可能であると神のコデックスに規定されてはおらす、ヒトゥ=ヅメィという絶対防御シールドを携えて再びザ・ダークプリンセスの宿星の座に舞い戻ってきたと考えれば辻褄が合わないわけではない…いや、むしろ……。
今後暗黒の翼を拡げしヲタ人の優しさにつけこむ愚劣なサーヴァントは随所族の盗賊の城で増殖する危険性がある。そのような危険から神のよりしろを護るには、我らに与えられし光だけでせいぜい無駄な努力に励んで必要以上に首を突っ込ま…キマリは通さないことだ。
おお、はあちゅう。君は僕のミューズ。美術館に囚われし姫。白鯨の住む大海原を優雅に泳ぐ人魚姫。清らかな、泉のような流れに逆らい、君を辿ればあたりは異臭。水は目に見えて濁りゆく。あたりは糞尿まさに下水。たどり着く先は便所小屋。きっとそこは、君が見たアンモニア香る素晴らしい景色が広がっているんだね。
おお、はあちゅう。君は知っているか。桜の樹の下には屍体、枝の先には熟れに熟れた実がたくさんたくさん実っていることを。傍ら君は、満開のサクラ色めくサクラ通りを、電気仕掛けの華やぎで演出することに勤しんでいたね。知ってるよ。その下にも屍体が埋まっているんだ。君はその屍体を、屍体たちの透明な苦しみを、海の巫女として色めく言の葉にして拡声器に載せ、またたく間に大海原をその言の葉の色で埋め尽した。ほんとうに圧巻だった。
おお、はあちゅう。君がその傍らで、手に取り玩んだのは、大海原に映った桜の実の影だろう。それが象徴する苦しみは限りなく透明に近いブルー。チェリーの記憶を持つものにしか真っ赤に見えない。おお、はあちゅう。僕はその色のない影に、色を、限りなく目立つ彩色を試みたんだ。おお、はあちゅう。君はやっぱり気づかなかった。僕は、君の知らないところで大海原に流れ薄れ溶けて消えていくその悲しみをぼんやり眺めていたんだ。
おお、はあちゅう。君は清らかな海の巫女。君を取り巻く警備員が、拡散された言の葉の色の濁りをたしなめたね。それは僕の、僕たちの悲しみの色だったんだ。おお、はあちゅう。君は眩しい。目を覆わんばかりさ。君と僕たちが生み出す摩擦は火花を放ち、みるみる海を漂う言の葉を真っ赤に染め上げた。
おお、はあちゅう。君は炎の歌姫。君の鎮魂歌は虹色の原油。おめでとう。君は油田を掘り当てたんだ。いつ海の奥底で地盤が動いたのかはしらない。たまたまそこから溢れたのが糞尿まみれの原油で、本当にたまたま君の真下だったんだ。君は、限りなく透明に近いブルーだったチェリーの悲しみが誰の目にもわかる熟れた警戒色に変わったのは何時?と歌う。コウモリのように、君を断罪する理由が黒い灰になって宙に舞い、空を覆い、世界は太陽の光を失いほの暗くなった。悲しみと怒りと煽りが雑じったショッキングピンクのグラデーション。超音波、高音波、波と波がうねりぶつかりくだけ、大荒れが君の歌声を掻き消す。灰色が充満する世界で炎に照らされた君。おお、はあちゅう。君は、もう、真っ黒。
おお、はあちゅう。クー・クラックス・クラン、ナチス・ドイツ。君もすっかり差別主義者。信じられるかい。君たちは、かつて私を悪から守るヒーローだったんだよ。黒人、ユダヤ人、童貞。その他、たくさんの悪を教えてくれたね。私は彼らを人間と思わず、ムチで打ち、十把一絡げに大量虐殺したんだ。でもね。海の底で地盤が動いたんだ。こくじんはにんげん、や、ゆだやじんのくるしみ、そして、どうていのかなしさ、は鮮やかに色づいたんだ。一方、クー・クラックス・クランの白衣は黒衣に。カッコいい正義の軍団ナチス・ドイツは糞尿まみれになった。はあちゅうは真っ黒。海の底の亀裂から海上に、吹き出した糞尿臭い原油の黒さは、君たち差別主義者を見分ける目印さ。
おお、はあちゅう。君は知っているか。ライトポリティクスのナイトが存在することを。誰かの祈りの言の葉に呼応して、どこからともなく現れて、海の底を伝説の棒でぶっ叩くのさ。おお、はあちゅう。君が悪いのさ。まさか糞尿くさい原油溢れる亀裂の真上に君がいるなんて思いもしないじゃないか。君もびっくりだろう。でも警告はした。そしてそれは君に届かなかった。おお、はあちゅう。でも安心して君をひとりにしないよ。今、君を嘲笑して、バカにして、消えろって言っている私たちの内の誰かも、人間を人間と思わず、無知でムチを打ち、大量虐殺を楽しんでいるんだ。でもね。またいつか海の底で地盤が動くんだ。きっとまた正義の騎士が軽い感じに(ライトのナイトがライトに)伝説の棒で海の底をぶっ叩いて、吹き出した原油と糞尿がそれまで高らかに正義を掲げていた誰かの頭に直撃するんだと思う。
ねぇ、はあちゅう。この現代アート、バカみたいで笑えるだろ。もし君がこの額縁の中に真っ黒、糞尿まみれで存在しないならば。でも、だからこそ笑えよ。君を人とも思わない未来の差別主義者である私をも。
でガチ泣き
なんかそれっぽい古典の先生出てきたけど声聞き分けらんねーなって思ってて
おしっこ漏れそうだから花澤さん出てるかどうかだけ確認したらダッシュしようと思ってたら不意打ちくらった
読書感想文っぽく言ったら
世界が滅んだり救われたりする話はよくあるけど、その裏で勝手に死んだり生きたりしてるモブにもドラマがあるんだよってのがテーマなのかなと
災害モノしたかったけどまあ5年たったしそろそろOKでしょぐらいの温度だと思う
本編は普通でしたね
言の葉見た時みたいな絵や音の感動もあんまなかった 新宿とか山とかきれいだったけど
僕勝手に理想のエンディングを妄想するタイプの人間なんですけど、最後は中島みゆき「糸」のカバー流したらいいと思いました
あとは朝起きて女の体になってたらやっぱおっぱい揉むよねって思いました
先日の「君の名は。見た。薄気味悪い感動系の駄作。 http://anond.hatelabo.jp/20160827142040」を読んで、自分も思ったこと描いてやるぞ!ってなりました。自分は大衆受けするものを楽しめないひねくれたやつだと思うし、新海誠作品がこの作品を機にいろんな人に見られることになるなら、とても嬉しいです。でも、やっぱり寂しかったんで、書きます。
まず音楽。
CMの「前前前世からの~」ってやつ聞いて、RADWINPSて時点で、馴染めるかな~って心配はあった。まあ劇中で流れるとしても2曲か3曲くらいかって思ってたら想像以上に流れてた。5曲くらい?まあそこでもう結構壁を感じた。
で、次に、主人公たちの気持ちがわからない。ストーリーの穴よりも、主人公たちの気持ちについていけなくて、それがずっと気になってしまった。
具体的に言うと恋心だよね。瀧がカヨコアンパタースンみたいな人を好きになるのはわかる。綺麗だし、声が長澤まさみだもんな。
三葉が瀧を好きになるのもわかる。東京に住んでるイケメンで、頭のいい友達もいて、リア充って感じだし。
でも、瀧はいつ三葉を好きになったんだよ。三葉は可愛いけど、東京にはもっと可愛い子いっぱいいそうだし、好きになる理由みたいなのがなくないですか?理由なんていらないけどさ、物語上は必要だし、理由がなかったとしてもそれを見てる人にも認めさせるくらいの描き方しないとじゃない?
大好きな「ボソボソ喋り」もなかった。冒頭で瀧と三葉が「それは夢の中の景色のように、ただひたすらに、美しい眺めだった」みたいなことを割とボソボソしゃべるんだよね。これぞ新海誠!キターーー!って思ってたら、その後一切ボソボソしゃべらない。むしろハキハキしてる。めっちゃ走るし。若いエネルギーほとばしってる。
あと新海誠と言えば、鷹だかトビだかをつばめだかを高層ビルの遥か頭上を飛ばしながら鳴かせるじゃん?そこに綺麗な朝焼けが映し出され、めっちゃ綺麗な曲が流れるじゃん?あれも一回しかなかったよね!!!!!なんでよ!!!!!!鳥飛ばしてよ!!!!!!電車のドアの溝ばっかり描いてる場合じゃねえだろ!!!!!!葉っぱとか水滴とか描いてよおおおおおお!!!!!!壊れた自転車とかどうでもいいから、自転車に踏みつぶされてぐしゃってなる草花と、そこに降りしきる雨を頼むよおおおおお!!天門どこいった!!!!!!!!!???????
あと、毎度毎度なんで父子家庭とか母子家庭なんだろ。あのこだわりは何なんだ?
でも、良かったところももちろんあったよ。
「田舎ってあったかいね!」みたいな展開にならずに、終始「東京最高!」な三葉。
あと、彗星めっちゃ綺麗。彗星は本当に綺麗。冒頭のあのシーンだけずっと流しててもいいぞ!!っていうくらい、本当に色遣いが綺麗だと思う。
名前思い出せなくなるとか、結構ベタだなクラナドかよって思ったし、今回は本当に王道展開が続いたけど、それを恥ずかしがることなくまっすぐに描けてるのもすごいと思う。手の平のところとかさ、なんだかんだ泣くよあんなの。あとキスしてないよね?それもすごく良いと思う。細かいんだけど、「君の名前は?」って聞くなら、タイトル「君の名は、」のほうが良くないですか?
往年の新海ファンの中では評価がまっぷたつにわかれるんじゃないかな。特に秒速大好きな人は、ちょっと受け入れにくいかもしれない。「俺たちの新海」なんて言うわけじゃないけど、また秒速とか言の葉みたいなのも作ってほしいな。深夜にテレビで流れてて、いつの間にか見入ってるみたいな不思議な魅力があるんだ新海作品には。「君の名は。」はちょっと元気すぎる。
ユキちゃん先生が出たのは本当に泣きそうになるくらい嬉しくて、後で、左手を見ておくんだった!!と後悔した。
彗星綺麗だったね、泣いちゃったね、ってそう言いあえる人、言いあいたい人と見に行ったら良いと思う、煽りとかじゃなく。
自分は、新海誠の作ろうとしているもののターゲットから外れてしまっただけなのかもしれない。次回も見るけど。でも、もうRADWINPSはやめてほしい。そこだけは頼む。