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はてなキーワード: 第一次大戦とは

2018-05-04

国際卓球連盟ITTF)と「スポーツ政治利用

世界卓球南北合同チームの件でいろいろと言われているけど、

国際卓球連盟ITTF)は昔っから自らの競技の「政治利用」にわりと積極的組織だ。

国際問題調停を、競技を通して、かなり踏み込んだ立場でやろうとするとこがある。

ITTF第一次大戦後、国際的融和ムード支配的だった1920年代半ばに創設された。

初代会長コスモポリタン人物で、「スポーツを通して国の垣根を無くしたい」と公言

40年以上にわたって在職し、組織の基底的な思想を決定づけた。

たとえば創設以来、世界選手権においては長年にわたって、表彰台での国旗掲揚国歌演奏は行わないものとされていた

(※のちに五輪参加を機にルール改定)。

紳士淑女の友好的遊戯」という競技ルーツへの自負もまた、融和を尊ぶ姿勢を醸成した。

対日感情の極めて悪かった第二次大戦直後の1949年、いまだ占領下にあった日本の再加盟を、

国際競技団体としていち早く認めている。

スポーツを通して垣根をなくしたい」という理想を、

スポーツを通じて世界をつなぐ」積極的行動モデルとして結実させようとしたのが3代目会長の荻村伊智朗。

有名な米中の「ピンポン外交」を主導した人物のひとり。

会長在任中は、91年世界大会最初統一コリアチームを実現させた他、

地球ユース選手権にてイスラエルパレスチナ両国ジュニア選手に共同で宣誓させる等々、

デリケート国際問題に対して突っ込んだコミットを続けた。

アジア大会中台ボイコット騒ぎが起きた際も、

末期がんによる死の一週間前にあってなお、病身を起こして会場に駆けつけた。

そういった先人の理念と行動規範継承されていて、

その後も国際的緊張の当事者同士を共に組ませて国際親善大会をしたりと言ったことを継続的にやっている。

またたとえ、国際的承認を十分に得られていない地域協会であっても、

(極力)加盟の希望排除せず、積極的承認する。

火中の栗を拾うことをあんま恐れない。

たとえばWikipediaの『コソボ国際競技連盟への加盟』の項を見れば、

加盟の承認時期がダントツに早いことがわかるだろう。

なにせ独立宣言をする5年も前に承認している。

早いとか言うレベルではなくフライングの域だ。

2011年に当時の会長も「ピンポン外交は次の時代へ入った」とコメントしたように、

競技政治利用」すなわち「外交的融和を目指して自らの競技積極的活用してく」ことは、

ITTFにとっては継承されたレガシー自覚的ミッションのおもむきすらある。



そこら辺を踏まえた上で、例の件について言うと、

まず先だって出された板門店宣言スポーツの合同チームの結成が盛り込まれていた、という背景があり、

南北だけでなくIOCも強く後押ししていたらしい。

あとはITTF側の問題となる。

競技団体として、こういった特例を認めた場合の今後への弊害を考えることになるんだろうけど、

現実問題、ここまでの歴史的条件が揃って、大会開催期間とタイムリーに重なるということはそうそうあることではない。

前例化したとしてもそれを以ってなし崩しにはなりにくいと思われる。

そしてコソボ承認の件もそうだが、国際問題に先陣切ってコミットすることを恐れない連盟の体質。

しろ今後に続くであろう統一チームの流れに先鞭をつける機会を、

わざわざこのような特例措置を用いてまで自分たちが最速で提供することに、

使命感とか陶酔とか覚えててもおかしくない。いやまあ偏見だけど。




選手たち当事者には、やっぱりアンフェアじゃないの、という権利は正当にあると思う。

しかし現時点で報じられる限りでは女子日本代表に動揺はないという。

伊藤美誠なんか「おもしろそう」とか言ってる。

日本卓球協会側も「スポーツを通した世界平和を目指している」「歓迎したい」とか受容的コメント

本音は、とか言い出したらキリはないが、卓球界に長年育まれてきた感覚ではこんなものかもしれない。

スポーツを通した世界平和、うーん仕方ないか、みたいな。

卓球界では過去複数回統一コリアチームが結成された前例があり、心理的に受容の土壌もある。

それに実際、日本女子の実力から言えばことさら動揺する必要もない。

んなこと言ってると91年大会中国みたいに足元すくわれるけどな!

今回の合同劇が卓球界の受け継いできた流れのひとつの結実だとするなら、

荻村の母国である日本が真向からそれを受けて立つのも、ある種の本望、度量の見せどころ--なんて言うのは

ちょっと勝手が過ぎるというものだが、サポーターとしてはそういう気持ちで見届けるつもり。

ともあれ、彼女らの戦いを応援するぞっと。

2018-05-02

今、韓国サブカル界隈でミソジニーVSミサンドリー大戦争が勃発している。

今年3月から発端となる事件が勃発し、一カ月足らずで1020人のクリエイター炎上、そのうちの何人もが謝罪に追い込まれるという、シャレにならない大騒ぎになっている。

しかもいまだに延焼が続いており、4月29日には韓国版アズールレーンイラストを描いていた女性絵師炎上し、日本語運営側の不当な対応告発したことで、日本でも注目され始めた。

https://togetter.com/li/1222986

https://togetter.com/li/1222751

以下、時系列に沿って、説明を試みたい。

 

1.韓国フェミニズム特殊性

まず韓国社会におけるフェミニズム問題理解するには、以下の論文有益だ。

李聖娥「フェミニズムは誰のもの? -女性嫌悪発言から見る現代韓国社会-」『早稲田社会科学総合研究. 別冊, 2015年度学生論文集』(2016)

https://waseda.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=15023&item_no=1&page_id=13&block_id=21

 

この李論文によると、2015年頃からネット上で急速に韓国ミソジニーVSミサンドリーという構図が生まれ対立が激化しているという。(それ以前の男女の格差対立についてはここでは触れている余裕がないので詳しくは李論文を参照してほしい。)

この年、韓国では女性たちによる権利拡大が主張され始め、フェミニズムブームが起こった。

その中でも特に2015年5月誕生したインターネットコミュニティメガリア」には過激集団がおり、これまで女性たちがミソジニストたちから受けてきた憎悪を逆転させて仕返しするという「ミラーリング戦略」が猛威を振るったようだ。

論文では、この急進的な現象韓国社会がこれまで女性を抑圧してきた反動説明している。典型的な家父長制社会女性専業主婦をして男性経済力依存というステレオタイプ等々。

そして、具体的には、「メガリア」が韓国ネット上におけるミソジニー急先鋒だった保守系ネタ専門掲示板イルベ」を仮想敵として発足したという。

この掲示板には女性ユーザー女性だと明かしてはいけない謎ルール(明文化されている)があり、「キムチ女」という女性差別的なネットスラングもここで生まれた(ちなみに、男性従順日本女性を「寿司女」と呼んで称賛している)。

かくしてミソジニーミサンドリー、両過激派同士の容赦ない殴り合いが始まったのだ。

 

特にメガリアによる活動ネット社会での風当たりが強く、比較的穏健なフェミ運動から韓国男性ちんこ世界一小さいといった類の誹謗中傷、極端な例では男子風呂無修正盗撮動画ネットに放流するなど、犯罪まがいの男性憎悪も行われ、とくに後者過激な部分がクローズアップされて報道されたようだ。

それによってメガリア反社会的集団という認識が広まりさらにはフェミニスト=メガリアというレッテル貼り機能果たしてしまっているらしいが、部外者である我々日本人には区別がつきにくいのが実情だ(日本でもまなざし村ネットで疎まれているが、メガリアには実社会での行動力がある分、その比ではないようだ)。

韓国では一般的に、メガリア過激派の行動は、フェミニズムでなくミサンドリーであり、成功できない女性(ようするに喪女)たちが男性たちを叩くことで責任押し付けているという見方がされている。

 

一方で、メガリアが発足当初は各種フェミニズム団体政治家文化人たちから支持されていたこともまた事実であり、このことが男性たちの反動を招いた。

ネット上ではメガリアを筆頭にフェミニズムへの不信感が根強くあり、それがアンチフェミニズムの動向になっている。

論文では、アジア金融危機以降蔓延している高学歴ワープアを背景にした若年層男性たちの不満が背景にあると見ている。

かに大卒でも満足のいく社会的地位を得られず、それなのにミサンドリスト憎悪される男たちが何かの拍子にプッツンしてしまっても不思議ではないだろう。

また、韓国男性には兵役義務があり、女性はこれを免除されているという逆方向の不平等格差存在し、男女の対立を複雑化させているという事情もある。

この不平等が解消されないまま、女性の権利を認めていく風潮には、もともと厳しい目が向けられているのだ。

しかも、韓国にはただでさえオタク差別が強くあり、サブカル界隈ではそれがトラウマになっているらしい(日本でも宮崎勤事件を発端にしたオタク叩きの時代があったので、そこらへんはイメージやすいかもしれない)。

 

現在では、メガリアサイト穏健派過激派の内紛によって閉鎖され、離脱した過激派がウォーマドというサイトを新たに立ち上げている。

しかし、メガリアという呼称が普及しすぎたため、今でも使われている。サイト消滅したおかげで定義曖昧になり、フェミ叩きの便利用語になってしまったという見方もある。

例えば、5chのなんjが消滅したとして、少しでもなんj語を使ったり、そんな雰囲気をまとっていたら、お前なんj民だろというレッテル貼りをされてしまうといった具合だ。

それだけでなく、それまでメガリアがやってきた悪行や過激派のウォーマドと紐づけされて叩かれてしまうわけだ。

このようなフェミ狩りに対する反発も強く、むやみに相手メガリア認定したために、逆に侮辱罪に問われてしまうという事件も起きている。

 

2.第一韓国サブカル大戦

2016年7月には、Nexon提供するゲーム「Clousers」の声優フェミニズム運動への支持を表明したことメガリアキャンペーンで配布された「女の子たちに王子様は要らない」というスローガン印刷されたTシャツを着てSNS投稿)が原因で炎上し、声優擁護するクリエイターVSそれに反発する消費者(この場合男性オタクたち)の大戦争が起こった。スローガン自体フェミニズムによくある主張だったが、そのTシャツを着ることがメガリアを支持していると問題視されたのだ。

以下の韓国wikiサイトmamuをGoogle翻訳に掛けてみればその泥沼具合がよくわかる。この大戦メガリア支持を表明した作家たちへのバッシング作家による過去性犯罪告発、各種フェミ団体の参入、そして政党まで巻き込む騒動になった。これを地獄と言わずになんというべきか。

https://namu.wiki/w/%ED%81%B4%EB%A1%9C%EC%A0%80%EC%8A%A4%20%ED%8B%B0%EB%82%98%20%EC%84%B1%EC%9A%B0%20%EA%B5%90%EC%B2%B4%20%EB%85%BC%EB%9E%80#s-2.3

結果は、おおよそ男性オタク側の勝利で終わったようだ。まぁ彼らのゲリラ戦術が優位だったのは容易に想像がつく。

騒動によって全体の3割のユーザーを失ったゲームもあり、彼らの脅しにはそれなりの実力があることが証明された。

 

3.第二次韓国サブカル大戦

そして、本題の今年の3月から勃発している一連の騒動は、以下のnamuの記事を見ればおおよそ理解できる。

https://namu.wiki/w/%EC%86%8C%EB%85%80%EC%A0%84%EC%84%A0%20K7%20%EC%97%85%EB%8D%B0%EC%9D%B4%ED%8A%B8%20%EC%97%B0%EA%B8%B0%20%EB%85%BC%EB%9E%80

この記事によれば、先の大戦よりも今回のほうが規模が大きいという。

概要説明しよう。発端は、3月21日に中国会社提供するゲーム少女前線」で女性絵師RODが描いたキャラが発表されたこと。

RODは、以下の4つの行動が理由メガリア疑惑をかけられた。

1.ベストセラー『82年生まれキム・ジヨン』(統計を基に平均的な韓国女性の半生を描いたベストセラー小説)を読んだ歌手に「俺達の金を騙し取った」と怒る男性ファンを笑うツイートRTした

2.「女性盗撮を警戒するのは仕方ない」との記事RTした

3.「韓男虫」という単語は「キムチ女」へのカウンター説明した番組画像に「いいね」をした

4.第一大戦時に、「韓男のダブスタ」と題し、男性家事分担を嫌い、女性処女性と若さに執着していると皮肉ネタ画像RTしていた

これらを根拠にRODはメガリアだと認定された。そして炎上後、キャラクターイラストの公開は中止。RODは釈明を試みるも効果はなく、ツイ垢pixiv垢を削除し、実質絵師としてのキャリアを失った。

以下の報道でも触れられている。

http://www.afpbb.com/articles/-/3173082

この記事によるとゲーム業界ユーザーの4割以上が女性だという。男性女性との間の分断が進んでいるという構図が見えてくる。

 

そして、予想されていたことだが、この事件に対して女性弾圧だとするフェミニストたちが声を上げ、男性オタクたちとの対立が激化している。ここにミソジニーVSミサンドリー大戦争(もしくはクリエイターVS男性オタクたちの代理戦争)が再び始まったのだ。

炎上震源地となっている韓国の大型掲示板DC inside」(日本でいう5ch)と大手ゲームニュースサイト「Ruriweb」(ゲハに近いらしい)では、Twitterでのいいね相手思想に対する賛同意味するという論理によって、他のクリエイターメガリア的な思想人間ツイート(その内容は問題ではないらしい)をいいねしていないか、あら探しが始まる(これが魔女狩り揶揄されている)。

 

その網に引っ掛かってしまった内の一人が女性絵師Nardack、今回の韓国版アズレン騒動というわけだ。

Nardackは、Twitterのサブ垢でRODのツイート(内容は男性嫌悪と関係なし)をいいねした。

そのツイートは以下の内容

「私は一部の方々が主張する特定団体に入っていません。一部の方々が、私が共感した記事拡大解釈し、私に関する流言を広め、これにより少なからず当惑し、心を痛めました。少女前線が好きだった一人のファンとして、参加できた事は本当に嬉しい事でした。事態がこう流れて、非常に遺憾に思えます。お読み頂き有難うございます。」

「心的に辛いためレスができず申し訳なく思います

少女前線ユーザーたちはこのツイートを「男性嫌悪にいいねを押した事の釈明がない」「人のせいにして同情を引いてる」と非難。そして、このツイートいいねしたのがNardacだった。

その他にも、RODを擁護フェミ狩りを批判した団体のツイ(RODの件なのかは不明)をRTしていたこと、過去に「相手メガル(メガリア住民)呼ばわりしたこと侮辱罪に問われた事件」に言及し、メガルというレッテル貼りは不当な女性差別だとツイートしていたことなどを理由メガリア認定され、炎上してしまった。

https://namu.wiki/w/Nardack

見たところ、Nardackの場合炎上理由がどれも間接的なものばかりだ。このレベル仕事から外されたという事実男子オタクたちの反動の強さを物語っているように思える。

 

一連の騒動現在でも燃え広がっており、いつ鎮火するのかまったく見通しが立たない状況だが、驚くべきことに韓国人の間ではこれからが本番だろうという見方がされている。

最終的には、業界全体で女性クリエイター雇用が減るのではないかという危惧であるようだ。

 

4.どうかしてるんじゃね~の?(迫真

一連の騒動に対しての私の見解はと言うと、正直韓国男性オタクたちのやり方には賛同を示しづらい。

先にあげた

https://namu.wiki/w/%EC%86%8C%EB%85%80%EC%A0%84%EC%84%A0%20K7%20%EC%97%85%EB%8D%B0%EC%9D%B4%ED%8A%B8%20%EC%97%B0%EA%B8%B0%20%EB%85%BC%EB%9E%80

を読むと、それは難癖なんじゃないのか?という部分もかなりあり、全部が全部支持できるわけではない、という気分にさせられる。特にツイートの内容に関係なく、問題となった相手過去いいねをしていただけで標的になってしまうのはやりすぎではないか

 

フェミニズム反社会的思想と見なして他の作家を道連れに炎上させるやり方は、ミソジニーどころか思想弾圧になってしまっており、冷戦時代ハリウッドで横行した赤狩り様相を呈している。

そんな情勢においてなおオタク男子たちがイニシアチブを握り、企業が彼等のご機嫌を伺わなければいけないという状況は、どうみても異常だ。

とことん相手が潰れるまで殴りまくるのが韓国でのオタクしぐさなのか?という疑問を抱かずにはいられない。

また、それ以前の問題として日本では、どちらを支持するか考えるどころか、まず韓国の状況にドン引きしてしまってそれどころの話ではないという人がほとんどだろう。私もそうだ。

 

2018-04-17

幼女戦記

幼女戦記というアニメを観た。

正直、タイトルからし萌えアニメだと思っていた。

これを観たきっかだってアマプラで「あなたオススメ」で出ていたからだ。

実際に観てみたら萌えアニメなんてとんでもない。

萌え要素なんて全体の1%にも満たない。

ハードシリアスアニメだった。

第一次大戦みたいな世界観現代の超優秀なサラリーマンが「金髪美幼女に」転生して生き抜くという、

いわゆる「なろう系」の物語

また魔法が登場し、主人公にはその素養が多分にあるという設定だ。

このアニメ面白いと感じるかどうかは全て、

主人公を好きになれるかどうか」であると言える。

普通アニメであれば、主人公がいてそれを補う形のパートナーや魅力的なサブキャラによって脇を固められており、

どのキャラクターを好きになってもそれなりに楽しめる作りになっていることが多い。

間口が広いのだ。

しかしこのアニメは違った。

主人公の魅力一転突破なのだ

他のキャラクターは全て記号しかなく、物のような扱いだ。

この主人公の魅力は例え世界観が違っていても、

同様の結果をもたらす実力があると言い切れるほどエネルギーが溢れている。

なろう系の本懐であるチート級の能力を有した主人公」といういつも通りの設定であるが、

「また俺なんかやっちゃいました?」とかいクソカスゴミカスクソクソクソのようなことは一切言わないのも良い。

実力はもとより戦争観や宗教観倫理観なども非常に確固たる信念を持っており、揺らぐ描写が一切見られない。

とてもカッコイイのだ。

別に幼女じゃなくても余裕で話は成立するし、必要性も一切無い。

なのになぜ作者は主人公幼女にしたのかなって思ったけど、その答えは1話にあったわ。

このアニメ海外でもそれなりにウケたらしく、劇場版制作されているそうだ。

劇場版が上映される頃までこの作品の内容を覚えていたら観ようとは思う程度に面白かった。

そして最後に。

ターニャちゃんマジターニャちゃん

これに尽きる。

2018-03-05

国家権力バンザイ 異民族は敵

anond:20180305200507

幼女戦記」がこれだね。主人公は「帝国」の軍人

異世界生物である。徹底的な合理主義者でエリートサラリーマンが、創造主を名乗る「存在X」によって、非科学的な「魔法」が存在し、戦乱の世界で、非力な幼女に転生させられる。

第一次大戦期を経ずに第二次大戦期くらいのの科学軍事産業レベルになっているヨーロッパ大陸主人公所属は「帝国」のモデルドイツ

魔導師の適性から幼女なのに士官学校に志願して、「後方での出世」を狙うが……どうしてこうなった

帝国も周辺列強も、善悪は……ない。

2018-02-06

ドを略すのはやめよう

ド級、その略称である接頭辞「ド」は、20世紀初頭の英国軍艦ドレッドノート匹敵する戦力を意味する「ドレッドノート級」から来ている。

第一次大戦後の日英米海軍軍縮交渉から人口膾炙するようになった言葉だ。

しかし今やそのことを知る人もほとんどおらず、ただ言葉の響きがなんかすごいからド、ド級超ド級と呼ばれるようになって久しい。


嘆かわしい。

言葉の乱れとはこのことだ。

言葉の乱れは文化の乱れ、ちゃんと由来のわかる言葉を使おうではないか

ドはちゃんとドレッドノート級と言おうではないか

例)

田舎ドレッドノート辺鄙

ドすけべ→ドレッドノート級スキモ

ドMドレッドノート被虐趣味

左衛門ドレッドノート水死体

2017-11-25

anond:20171125170032

復興景気がすべてにおいて成り立つのなら、第一次大戦後のドイツとか、今のアフリカイラクアフガンにおいても成り立つはずなんだが。

それは成り立たない。単に、戦後直後すぐに近くで戦争があって、「傍観者としてアメリカが金を出して」の復興だ。

結局借金して何かを大量に作って、あと反動が来る程度の話でしかない。

まあ、それでもケインズ主義に移行したからの高成長だ。

2017-09-19

anond:20170919143940

元増田です。基本的ヘルメット砲弾の破片を防ぐためのものです。これは第一次大戦から現代まで変わりません。現代の高性能ヘルメットなら拳銃弾は防げるようですが、ライフル弾の直撃は防ぐことかできません。

NHKスペシャル 映像の世紀に騙された(気がするが勘違いかもしれない)

タイトル釣りです。

結論からいうと私が勝手映像から誤った解釈をしたんだと思います

映像では第一次大戦塹壕戦の様子が流れていました。

塹壕戦の初期では兵士ヘルメットかぶっておらず、塹壕からでてる頭がパンパン撃たれて死人が出まくってました。

次の映像では兵士が皆、鉄のヘルメットかぶっていました。

解説があったかどうか覚えてないのですが、私はここで頭を撃たれても死なないようにヘルメット支給されたのだと解釈しました。

映像を見ていれば当然の解釈だと思います


時代は流れ、ある時、18世紀戦争についての文章を読みました。

兵士ヘルメットや鎧をつけてないのは銃の攻撃力が鎧の防御力を上回っているためです」

なんだってー!

じゃあライフリングによって、さら攻撃力が高まった銃ならヘルメットなんてもっと意味ないじゃん!あの映像は何だったのか。


映画でもヘルメットに防弾効果があると思わせるシーンがありました。プライベートライアン冒頭のノルマンディー上陸作戦のところです。銃弾が飛び交ってる中、ある兵士ヘルメットを脱いだ瞬間に頭を撃たれるんですが、あれを見た人はヘルメット脱がなければ生き延びてたのに、と思わせる効果がありました。


ヘルメットが防弾に効果があると思わせるのは今後一切やめてほしいです。


追記

タイトル修正しました

NHKスペシャル 戦争の世紀に騙された

NHKスペシャル 映像の世紀に騙された(気がするが勘違いかもしれない)

2017-09-16

anond:20170916195521

第一次大戦日本アメリカ側で参戦と表現するのはちと違和感がある

しろアメリカイギリス日本の側に付いて参戦、という感じ

そもそも同盟関係なんて常に変わるもの第一次大戦では、日本イギリスアメリカの側について、ドイツと戦ったんだわ。

日露戦争のバックにはイギリスがいた。

から、そのとき仲良ければ、相互に助け合う。

もし、日中戦争で、空気で「勝ってるからどんどん要求釣り上げろ!」なんて馬鹿なことをせずに、トラウトマン和平通りに和平できていれば、

日本中国欧州戦争を高みで見てて、中国共産化されることはなかっただろうね。

2017-08-30

https://anond.hatelabo.jp/20170830192703

からあれだが、手段ダメだったのはまあ、それはそうで。でも後だからわかること。

元を正せば、第一次大戦敗戦で、ドイツは苦境にあった。

苦境にあると「解を求める」。

「誰かこれが正しい解だ!」と言い出す人がいたとする。

けどね、その解が正しいとは限らないんよ。

でも、それっぽい解だったら、その解の下に突き進む。

その元殺戮戦争が起きたらたまったものじゃない。

特に民族差別みたいなものは「その正しいっぽい解」になりやすい。

キリスト教ユダヤ教対立は深刻だから言論で封鎖してでも何らかの拍子で正しいっぽい解にならざるを得ないのかなぁ。

何か「怪しい解」として使われそうなものがあったらひとつひとつ気がついたら叩くしかいかなと思う。

まあ、一番は経済が適切に運営され、「怪しい解」に飛びつかなくていいようにするのが一番いいんだろうけどね。

2017-08-02

バトルフィールドは良い

(※ このエントリ釣りエントリーです。どういう釣りなのかは言いませんので推理でもすればいい)

俺は重度のCoD厨。BOからハマり、新作が出るたびに買って「BOは良かったな」「BO2は良かったな」っていうクソ老害

IWはなんだあれ。あそこまで行くともうオーバーウォッチしたほうがいいわ。

そんな毒づいた俺に友人が勧めてくれた「バトルフィールド1(以降、BF1)」。

正直、BFは4とハードラインをしたけど、戦車戦闘機やヘリや車やらで苦手だった。室内戦だけしていたいと感じるぐらいに。

BF1も変わらないんだけど、すごく良いので、まとめたい。

近未来兵器一切なし

もう、100人いて100人賛同してくれる内容だと思うんだけど、ビームレーザー、反射レーザー、異様に硬いドローン、投擲物どころかミサイルまでもを完全に焼き尽くすトロフィーシステム、透明になったり、一気に足がはやくなったり、空を飛んだり、ロボット兵士がいたり、そういうのがない。

出てくるのは世界大戦中の性能の悪い武器戦争を変えたといわれる異様に強い重戦車

CoDは家の中で人を簡単バラバラにしてしまえる爆弾をつかっても家が異常に頑丈につくられているので問題ないが、BFの家は崩れるし、地面はえぐれる。

臭い。最高に。最高だ。

ワチャワチャ感

32vs32なので、チーム戦ではあるが自分一人が強ければ味方を勝利に導けるとは限らない。

自分は一兵士なので、どんだけ死のうが、どんだけ味方の足を引っ張ろうが勝つ時は勝つし、負ける時は負ける。

「じゃぁ自分勝利に貢献してる感覚はすくないのか?」といわれたらとんでもない。むしろ、1人の勝利貢献が大した事ないゲームからこそ「自分(または自分分隊)がゲームを作ったな」というような勝利に立ち会えた瞬間に喜びは凄まじい。

基本的コンクエスト(他のゲームでいうとドミネーションみたいなやつ。スプラトゥーンならナワバリバトル)の話だが、戦力が拮抗してなかなか盤面が動かないC陣地があったとして、そこを無視して1人で相手の陣地に忍び込んでうろちょろする。

そうすると5~6人が「奇襲をかけられているぞ!」と思って前線を離れて自分を狩りに来る。

自分一人で前線から5~6人の兵を退けることに成功してそのままC陣地に味方がなだれ込み拠点制圧。この瞬間が本当にたまらない。そして自分操作していた兵士は死んでしまうのだ。儚い…。

皆で勝ち取った勝利感がすごい

これは凄まじい。上記のように「自分ゲームを作った」という感覚はあるが、それでも結局は「みんなががんばったから」という感想が一番大きい。

激戦区を突破できたのは後方で拠点を守ってくれた味方がいたからだったり、奇襲をしかけて敵の戦力を削いだ人がいたからだったり、戦闘機で地上を支援してくれた味方がいたからであって、自分一人ではどうにもできない。どれも必要。だから、勝った時の喜びはみんなで分かり合える。負けた時には素直に「自分たちはここが相手とくらべて至らなかった」「相手チームの奇襲に完全にやられた」など前向きに負けを理解できる。

ガンダムアムロは「自分もっと強ければマチルダさんを生かせた」とウッディ大尉に言って「戦争はそんなもんやないで」という場面があるけどまさにそれ。

ガンダムの影響は大きいが、かといってガンダムがすべての戦局を左右したわけではない。

BF1でいうと、戦車は、銃弾が効かないし、爆弾一発で壊せるようなものでもないからまさに無双の如き活躍をみせるが、戦車けが戦場支配しているわけではない。

キャンペーン儚い

第一次世界大戦追体験するようなキャンペーンなんだけど、まずは車の運転手から戦車運転手になった人、戦時中にだまし取った戦闘機で最高のパートナーと一緒に戦った詐欺師戦場兄弟を探す兵士若い人間を生かそうとする英雄の老兵、アラビア部族の1人などいろんな主人公プレイできる。どれも泥臭い。そして、いずれも儚い

それは、自分たち第一次大戦がどうなったかをしっているからだ。俺は、老兵の話が一番儚くて好きだ。

2017-03-04

この間、中学とき担任食事したときの話

増田20代前半 中高一貫校を経て大卒会社員オタク

T先生=50代 担当教科は国語ハゲオタクではない(はず)

先生とは卒業してから年賀状のやり取りをしていたり、たまに飲んでいたりしてたが、俺が忙しくなり、なかなか連絡が取れなかった。

仕事もひと段落したので先生に連絡してみたら、積もる話もあるからと、学校の近くのファミレスで会うことになった。

席に着くなりT先生が聞いてきたのは、

「お前、幼女戦記ってアニメ見てるか?」だった。

飲んでた水を噴出しそうになったよ。確かに先生アニメに抵抗はないと昔いっていたけど、まさかそんな上級者向けアニメを見てたとは知らんかった・・。

先生いわく、ツイッターフォロワー映画監督に教えられたらしい。

先生「あの主人公女の子、本当に合理主義者だね。ああいタイプはなかなかいないよ。」

俺「そうですよね。1話見ただけだと戦闘狂に見えますけどね。」

先生「そういえば、質問なんだが、あれに存在Xってやつが出てくるだろ。あれと2話の男が電車にひかれるシーンとどんな関係があるんだ?」

えっ、それわからないのに幼女戦記見てたの?と二回目の噴出しタイム

俺「え、先生存在Xが電車にひかれそうになったあの男を、いったん死なせた後にターニャ・デグレチャフちゃんに転生させたんですよ。」

先生「なるほどな。んで、飛ばされたのは第一次世界大戦時代だよね。」

俺「確かに見た目はそうですけど、決定的に現実第一次大戦と違うところがありますよ。」

先生「う~ん、(10秒考えた後に)わからん。」

俺「魔法ですよ!」

先生「あ~、確かにな。」

この会話をして、自分いかオタク世界にどっぷりはまっていたかオタクの常識一般人非常識だということを思い知らされた。

先生「そういえば前に勧めてくれた艦隊これくしょんアニメ、つまらなかったぞ。6話でダウンした。」

ここで3回目の噴出しタイム。あの苦行を6回も経験するとは。ちなみに原作はまったくやってないらしい。

俺「たしか艦隊これくしょんの話はしましたけど、あくまゲームの話でアニメお勧めしてません!」

先生「そうだったっけか。話がまったくわからなかったし、キャラちんぷんかんぷんだったぞ。」

ああ、本当に申し訳ないことをしました。この場を借りて誤ります。すいませんでした!

この他にも面白い話はたくさんしたが、あまり長くなってもあれなのでここでは割愛させていただく。

最後に、「増田お勧めアニメは何かないか?必ず見るから」といわれたので、「けものフレンズ」と「ガールズandパンツァー」を教えた。

生徒と深夜アニメの話で盛り上がれる教師って、やっぱり最高だと思う(唐突)。

 

2016-11-08

ユダヤ人も手を焼いた 戦前日本家族制

戦前日本家族制度についての意外な事実を紹介。

すばらしかった戦前家族制

面白い話を一つ紹介しよう。

かつて国際連盟労働部長であったユダヤ人、アルベールトーマが日本労働事情調査のため来日した。

国際連盟といっても、教科書歴史観しか教えられていない日本人にはその本質を知る人は少ないようだが、これはユダヤ世界政府ともいうべきものである

第一次大戦の結果、金融支配力に自信をつけたユダヤ人政治面へも進出をはかり、その結果作られたもの国際連盟なのである

この連盟指導者は、日本人杉村太郎氏を除いて外は皆ユダヤ人だったのである

なぜユダヤ人労働問題にかくも力を入れるのかということは、マルクス主義階級闘争史観をご存知の方はお分かりいただけると思うが、かつてユダヤ人は非ユダヤ人の協力者を集めるためマルクス主義階級闘争史観宣伝したのであり、その結果エピゴーネンとしての各国共産党を生んだのである

話がちょっととんだが、面白い話というのは、アルベールトーマが来日し、日本階級闘争の激化工作をしようとした時、その前に立ちはだかったのが、日本の強固な家族制度だったのだ。

アルベールトーマは、

日本では家族制度が強固なため階級闘争、つまり労働運動の激化を仕掛けることは非常に困難である

何故ならば、労働者失業しても労働運動などする必要はない。

家族が暖かく迎え入れてくれるからである

この家族制度を何とかしない限り、日本階級闘争を持ち込むことは難しい」

といっているのである

アインシュタインもまた来日した時、日光金谷ホテルからドイツユダヤ機関手紙を書いているが、その中に日本家族制度の立派さを書いているのである

ここでまた日本人にお詫びをしなければならないのであるが、この日本のすばらしい家族制度を破壊したのは我々ユダヤ人なのである

具体的には、占領改革の時ニューディール派が行ったものである

前述のアルベールトーマの件でもお分かりと思うが、ユダヤ人マルクス主義的変革を実行するためには、家族制度は国内君主制といわれる如く邪魔存在だったのだ。

家族制度が「小さな君主制」としてユダヤ民族マルクス主義的変革事業邪魔になるということは、なにも今日昨日の問題ではなかったのである

『あるユダヤ人懺悔 日本人に謝りたい』(モルデカモーゼ)より

----------------------------------------

このことから判ることは、核家族化や女性社会進出人類社会進歩と共に自然に生まれてきたものではなく、国家を内側から破壊するために輸入されたものであるということです。

もともと日本国体は、天皇家本家国民はその分家という家族国家として成り立っており、家族制度はその縮小版の「小さな君主制」で、国民はすべて「絆(きずな)」で結ばれていました。

家族制度の破壊は、その「絆」を分断して国家解体するという作戦だったようですね。

近隣諸国同士を争わせること(つまり絆を破壊して信頼関係を失わせ、本当の敵を見えなくすること)によって他国支配することを分断政策といいますが、その国内版が家族制度の解体だったようです。

戦前日本家族も、最小の本源集団として共同体性を色濃く残していたのでしょう。

分断統治を得意とするユダヤ人もこれには手を焼いたということ。

しか戦後は彼らの思惑通り、核家族化が進みます

そして、大家族で行ってきた子育て核家族で行うのが困難になり

保育園落ちた、日本死ね!」

へと続く・・・

http://anond.hatelabo.jp/20161108114257

2016-10-20

沖縄県民の一個人沖縄米軍基地負担について思うこと

沖縄県民である自分個人の考えをまとめるために書く

自分としては「普天間基地は早急になくすべき、そのためには国外・県外移転が望ましいが、それを望まない日本政府の決定があるならば、『沖縄県は(普天間基地代替としても)県内に新基地を作ることに反対したが、日本政府地元の反対を権力で押し通して基地を作った』という手順、ストーリーで作るべきだろう。それが将来的に沖縄県民利益に繋がる」と考える、以下理由

沖縄県民意見とは)

・まず『沖縄県民』という主語はでかい

 直線距離にして600kmほどでかい、それぞれの地域・島によって歴史現在置かれている状況も違う

 那覇市などの南部に住んでいるとそんなに米軍意識はしない、でも中部に住むと、広大な米軍基地の周辺にへばりついて、分断されぎゅうぎゅうに押し込められて生きている感を受ける、場所によっては騒音がほんとにきつい。北部は…実はよくわからない、『北部』という主語も相当でかくていろんな立場がいるだろう。

 南西諸島などの離島沖縄本島とはだいぶ状況が違う、まず米軍基地や訓練空域がない、交通事故をMPに仕切られた経験もないので米軍問題がどこか他人事だ。それより実感としてあるのは本島・宮古島間の中国艦船通過だったり、尖閣諸島問題だったりするので、気分的に日本政府に強くあって欲しい、保守よりの風潮があると感じる、歴史的にも沖縄本島政権から差別や軽視があったらしいが、その辺はよくわからない。

 そんな感じなので、ひとこと『沖縄県民』と言ってもその意見は多様で一つに絞れないのは当然だと思う。九州電力川内原発についての福岡奄美大島の人たち意見も同じようになるのでは。

・そもそも友人・家族・親戚で基地問題について話題にしない

 ケンカになるからほとんどの場合自分在日米軍国防関係自分と違う意見や明らかに間違っている知識沖縄県負担している米軍基地割合は実は22%だとか)と出会っても、なるほどあなたはそういう考えなのですネーとスルーする。大体の人がそうじゃなかろうか。なので、声高に自分の考えを主張出来る人は、自分の周りがほぼ同じ考えだと誤解しやすい状況が生まれるのではないかと思う。

 しか中国に関してはだいぶヘイトがたまっている、親戚一同が集まっている席でTVで中国関係ワイドショーなど始まると、まるで『1984年』の二分間憎悪のようにその場が中国への罵倒で満たされ、中国に寛容な意見などは一切ない。ネットなどで、(基地反対派の)沖縄県民親中派など言われているのを見るとう~ん?と感じる。おそらく、アメリカ覇権絶対派、強い日本をとりもどせ欲しい派、基地には反対だが中国のため作らないといけない派、いま沖縄県民が分断されている状況は中国のせいだ派など、いろんな現状に対して不満を持っている人たちの、非難の矛先として中国が選ばれ続けているのだろう。中国観光客お金を落とし続けているお土産物屋やホテル業界の人でも、中国人を語るときはまずは悪口から入る気がする。

・そんなわけで、『沖縄県民意見』については、切り口によってでどんな意見でも出せるだろうと思う

 基地内に土地を所有し土地使用料が入ってくる人、軍人軍属相手商売生計を成り立たせている人、そもそも基地内で働いている人、基地のすぐそばに住んでて毎日轟音でテレビの音声が聞こえなくなる人、毎日基地を大回りして通勤する人、過去事件事故家族被害にあったことのある人、米兵さんと結婚した人、数年前に大阪から引っ越してきた人、その子ども、みんな沖縄県民であって、その意見統一できない思想自由なので当然だ

・ただ一つあるのは『選挙の結果』だろう

 手続き論として多少の瑕疵はあるかもしれないが、選挙の結果で先の知事の決定は間違いだったとの判断が出たら、地方自治体として決定を考え直す権利ぐらいは当然あるのではないかと思う

米軍基地はどうするべきか)

普天間基地はなくすべきだろう、それは日本政府米軍沖縄県民宜野湾市民、ほぼ全員が危険なので早くなくしたいと考えていて、それを人質に取る形で新たな負担をどうするかというのが現在問題だと考えている

・そもそも普天間基地及び在日米海兵隊の問題は、そのまま廃止する、国外グアムなど)に移転する、沖縄県外(徳之島など)に移転する、といった選択肢がある中、日本政府の、米軍の協力な武力を引き続き国内に置きたい、という思いと、沖縄県外に置いてもらうよう説得するのは無理だった、という調整不足の結果、まるでそこしか唯一の回答がないかのように沖縄県内新基地建設が進められているが、要するに日本政府意向失策の結果を押しつけられているだけじゃないかと思う。

・よく「防衛は国の専権事項」だから地元自治体は黙って国の決定に従え、という意見を見るが、本当にそうならば日本国中どこにでも好きに置けるはずで、「唯一の選択肢」なんておかしいことになる、自由じゃ無かったから現状があるんだ。

・ではなぜ沖縄県内に代替基地を作るかというと、沖縄県位置とか、離島という閉鎖された環境とか、亜熱帯ジャングルが訓練に向いているとか、連携すべき他の米軍部隊が多くいるとか、歴史とかとにかくどんなにでも理屈はつくが、結局は『現在そうだから今後もお願い』につきると思う

・「現在そうだから今後もお願い」これを呑むと終わりだ、沖縄県基地負担未来永劫、永遠に続くことになる

 この国では『現状』の強制力がとにかく強い、どんな理不尽も、不平等も、論理破綻も、現状を維持すべきとの意思の前にはなすすべがない。抗うにはすさまじい労力が必要になり、そもそも論理が通用しないため、結果反対派を自力救済暴力に向かわせる力がある。

 まあ現状維持って結局、楽な方、楽な方、低い方に流れてるだけなんだが。

・なので新基地建設については、暴力に訴えてまで反対するのは悪手だし、どのような反対があっても最終的には建設されてしまうだろう、それが日本政府、ひいては日本国民選択の結果なのだから、という思いがある。

・その上で、沖縄県という地方自治体としては、新基地建設絶対認めてはいけない、と考える。認めたらそれこそ最後沖縄県民の将来的な損失を、これから永遠に撤回不能な悪しき前例を産むからだ。

・そもそも沖縄県内にある米軍基地は、沖縄県がここにどうぞと言って作られたところは一つもない、すべて銃剣とブルドーザで住民意思無視して作られた物だ、という前提がある。なのでそれを変更が困難な『現状』として引き継ぐのだ。新基地建設同意してしまうと今度は『沖縄県地元住民は新しい基地建設することに同意した』という新しい現状が生まれしまう、そしてそれを覆すことは絶対に出来なくなる。あの日あのとき基地建設を認めたんだから今度もお願いね、と言われ続けてしまう。

政治的な決定は言った言わない、0か100かでどんな条件を付けても無駄

 前世紀に普天間基地代替として、名護市への新基地を認めようとした際、「軍民共用」とか「15年期限」とか色々条件を付けたはずだが、それらはすっかり忘れ去られ、「一度は認めると言った」という一部のみが取り立たされる、ヤクザ脅迫を一緒だ。なので絶対同意せず、『地元の反対を国が強権で押し通し、強制建設された基地』というストーリーを持った基地にする、というところが落としどころではと思う。

・それが国に対する借りとなり、将来の沖縄県民利益に繋がる

(余談)

・そもそも海兵隊基地なんて必要なのか

 みんな『次の戦争』に備えるとき記憶の中にある先の戦争がまた繰り返されると勝手に思ってしまう。だから今度もうまくいく、今度こそうまくいく、と戦争の準備を整える。

 第一次大戦を教訓にマジノ線を作ったらベルギーから攻め込まれてあっという間に降伏したフランスや、日露戦争みたいな一発逆転を夢見て沈没した日本海軍とか

 みんな『次の戦争』を考えるとき太平洋戦争みたいに島々を巡った占領戦が行われるはずだ、そのときは今度こそうまくやってやる、と無邪気に考えすぎなんじゃないか。次に日本宣戦布告されたり、するとき

 東京都核ミサイルが落ちてくるときだろう

 第三次世界大戦が起き、全人類が存続の危機に立たされるとき

 だから『次の戦争』は全力で防ぐしかなく、その方法外交努力民間協力、相互理解によるだろうと考える。

2016-02-25

ユダヤ人も手を焼いた 戦前日本家族制

戦前日本家族制度についての意外な事実を紹介。


すばらしかった戦前家族制

面白い話を一つ紹介しよう。

かつて国際連盟労働部長であったユダヤ人、アルベール・トーマが日本労働事情調査のため来日した。

国際連盟といっても、教科書歴史観しか教えられていない日本人にはその本質を知る人は少ないようだが、これはユダヤ世界政府ともいうべきものである

第一次大戦の結果、金融支配力に自信をつけたユダヤ人政治面へも進出をはかり、その結果作られたもの国際連盟なのである

この連盟の指導者は、日本人杉村太郎氏を除いて外は皆ユダヤ人だったのである

なぜユダヤ人労働問題にかくも力を入れるのかということは、マルクス主義階級闘争史観をご存知の方はお分かりいただけると思うが、かつてユダヤ人は非ユダヤ人の協力者を集めるためマルクス主義階級闘争史観宣伝したのであり、その結果エピゴーネンとしての各国共産党を生んだのである

話がちょっととんだが、面白い話というのは、アルベール・トーマが来日し、日本階級闘争の激化工作をしようとした時、その前に立ちはだかったのが、日本の強固な家族制度だったのだ。

アルベール・トーマは、

日本では家族制度が強固なため階級闘争、つまり労働運動の激化を仕掛けることは非常に困難である

何故ならば、労働者失業しても労働運動などする必要はない。

家族が暖かく迎え入れてくれるからである

この家族制度を何とかしない限り、日本階級闘争を持ち込むことは難しい」

といっているのである

アインシュタインもまた来日した時、日光金谷ホテルからドイツユダヤ機関手紙を書いているが、その中に日本家族制度の立派さを書いているのである

ここでまた日本人にお詫びをしなければならないのであるが、この日本のすばらしい家族制度を破壊したのは我々ユダヤ人なのである

具体的には、占領改革の時ニューディール派が行ったものである

前述のアルベール・トーマの件でもお分かりと思うが、ユダヤ人マルクス主義的変革を実行するためには、家族制度は国内君主制といわれる如く邪魔存在だったのだ。

家族制度が「小さな君主制」としてユダヤ民族マルクス主義的変革事業邪魔になるということは、なにも今日昨日の問題ではなかったのである

『あるユダヤ人懺悔 日本人に謝りたい』(モルデカモーゼ)より

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このことから判ることは、核家族化や女性社会進出人類社会進歩と共に自然に生まれてきたものではなく、国家を内側から破壊するために輸入されたものであるということです。

もともと日本国体は、天皇家本家国民はその分家という家族国家として成り立っており、家族制度はその縮小版の「小さな君主制」で、国民はすべて「絆(きずな)」で結ばれていました。

家族制度の破壊は、その「絆」を分断して国家解体するという作戦だったようですね。

近隣諸国同士を争わせること(つまり絆を破壊して信頼関係を失わせ、本当の敵を見えなくすること)によって他国支配することを分断政策といいますが、その国内版が家族制度の解体だったようです。

戦前日本家族も、最小の本源集団として共同体性を色濃く残していたのでしょう。

分断統治を得意とするユダヤ人もこれには手を焼いたということ。

しか戦後は彼らの思惑通り、核家族化が進み、労働運動も盛んになります

 


http://anond.hatelabo.jp/20160216135209

2015-10-11

北海道増田投稿歴史

北海道江別市西野幌にある「道立増田投稿者養成センター」の歴史は古く、明治2年に開拓判官島義勇が建白した「匿名筆録掛創設ニ関スル建白」にその淵源が求められる。

その後、初代北海道庁長官岩村通俊の時代にその必要性が認められ、明治20年に「庁立増田所」が札幌創成川沿いに設置された。

当時は札幌農学校講師教授役を務めた。吏務員としての素養を高めるとともに人の気をひく匿名文章を如何に作るかについて、北海道開拓というプレッシャーの中、日々を研鑽を積んでいた。当時はインターネットは無く、増田専用の文書回覧し、開拓使に勤める吏員印鑑を押下することによってブックマークとしていた。有名な職員の押印はやはり注目を集めた。岩村も自らが創設した部局とあって積極的ブックマークを行ない、出身薩摩ネタ(「何言うちょっかわかりもはん」かが決まり文句)が職員の笑いを誘った。

ブックマークを多く集めた文書は翌日以降の函館新聞(のちの函館毎日新聞)や小樽新聞掲載された。現在と同じく、文書にはウケ狙いのもの政治社会に関するものがあり、それに対する道吏員コメント新聞読者の注目を集めた。時に道政の指針となるような匿名文章ブックマークがあり、北海道における増田は、開拓を進める上で次第に重要性を増していった。

明治44年の後の大正天皇行幸に合わせて「庁立増田所」は発展的に解消。「庁立匿名記事錬成所」と改められ、その機能が増強された。すなわち、道庁以外の要人にも押印の権利が与えられたのである現在雨竜町に大農場経営した蜂須賀茂韶しげあき)や、清水町に広大な土地を所有した渋沢栄一ら、北海道土地を所有したり工場経営する政府要人ブックマークが認められるようになった。このように北海道開拓傾向性と同じく、北海道における増田についても官の強力な資本投下により推し進められた側面が強い。

大正年間の北海道庁長官宮尾舜治もまた名物ブクマ家であった。ほとんどの記事ブックマークしたため、彼の部下が空気を読んで同じくブクマ。その結果糞増田が多くエントリされ、増田の質が多いに低下した。これは第一次大戦好景気経験した道民デモラティックな感性を大いに刺激し、増田改善運動が各地で起こった(釧路での原勝治の運動が著名)。これに対する宮尾の名言「糞増田もまた増田」は、今でも道民記憶に遺されるものであった。

戦時中は統制政策のもと増田文章は時の第一次東條内閣により圧力をかけられた。しか増田家やブクマ家は当局面従腹背うまいことごまかした文章ブクマを行ない、ネタ時局批評を織り込んだ。こうした官製でありながら反体制的な場としても機能したことについては、言論の自由を考える上でも高い評価を得ている。

戦後民主化により、昭和23年に「庁立匿名記事錬成所」は解体野幌現在地民間資本による「北海道匿名記事養成所」が設置。講師以下執筆者、多くの職員に至るまでを公選とすることで、増田さらなる民主化が図られた。残念ながら諸般の事情資金面での苦慮により昭和29年増田執筆者公選制度頓挫北海道重要性を再認識し、再び道立への移管がなされた。戦後北海道では漁業鉱業が盛んであり、そうした労働者に関する増田文が多くを占め、時代の潮流になった。時の社会党党首佐々木更三をして「北海道労働者あり増田あり」の評言は、現在でも北海道増田左派を中心に語り草になっている。近年では現北海道長官高橋はるみ萌えネタが多くを占め、歴史の長い北海道増田界隈にも、萌えの波が押し寄せていることは今更贅言する必要性もないだろう。また北海道十一区中川侑子代議士スキャンダラスネタ増田小説えっちな)も定番になっている。「増田所」設置の明治20から130年の歴史が経過しようとしている。北海道匿名世界リードした増田。これからさらなる飛躍を祈ってやまない。

2015-09-26

政治力呪いドイツ自動車メーカーはなぜディーゼルで失敗をするのか

資源呪いという言葉があります

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%87%E6%BA%90%E3%81%AE%E5%91%AA%E3%81%84

簡単に説明すると

資源があることで甘えが出てほかの産業への投資が怠る事や、資源があることで紛争汚職がはびこる原因になることです。

資源がある国の多くが途上国であることからそう言われるようになりました。

資源恩恵をもたらすものではなく、甘えや政治腐敗、紛争を引き起こすものであるという発想。

私はこの面白い考えが、今回のVWディーゼルエンジン問題にも言えるのではないかと思いました。

まりドイツ政治力引き起こしたのではないかと。

政治力といえばアメリカです。

日米貿易摩擦の時、ジャパンバッシング日本車をひっくり返すパフォーマンスなどをやっていた時代

関税など、ビッグ3を守るためにあれこれ政治的日本企業妨害していましたよね。

しか結果的ビッグ3がどうなったかみるとわかりますよね。政治力って本当に企業のためになるんでしょうか。

国際的日本企業は、自国国際政治立場の弱さを知っているため、国を当てにしていません。

トヨタなどはそれこそ日本の政治家や官僚以上にアメリカ政治に対して神経とがらせています

おなじくらい気を使っているのは、確かな技術です。技術は誰の目から見ても公平に評価ができる分野です。

なので私は、日本企業がまじめに技術と向き合っているのは、かなしいかな政治力のなさによって起こったものではないかなと思うのです。

なのでそういった理由からなのか日本企業の多くは国際的には技術押しで紳士対応しますが、内政だととたんに横暴な態度とったりしますよね。

政治力が使える相手なら政治で楽に対応する。そんなイメージがあります

かつてのドイツもそうだったのではないかと思うんです。

運よく政治力がなかったと。

僕のイメージするドイツ技術世界一的なイメージというか、

歴史的ドイツ技術力で他国を圧倒するようになるのは第一次大戦以降ではないかと思っています

大航海時代出遅れたために植民地もてなかったドイツが、産業革命出遅れドイツが、第一次大戦に負けたドイツが、

その結果のヨーロッパでの政治的立場の弱さを、技術習得に注力したのではないかと思います

そして、そういったドイツ稲穂の垂れるような態度を作り上げた外的要因が、ことごとくEU誕生、そしてユーロ誕生でなくなったと思います

アメリカロシアに対抗するために誕生したスイミー作戦EUによってドイツ宗主国立場になりました。

ドイツを仲間にすることでヨーロッパの争いを解決するというのもあったわけですが

皮肉なことにユーロのせいでユーロ圏内では、比喩ではなく本当に宗主国状態です。

ナチスに例える人も出てくるくらいですが、けして大げさではないと思いますね。あれはもはや帝国です。

いろいろケチつけましたが、とにかくスイミー作戦EUによってドイツ国際的影響力を持ったわけです。

メルケルもさぞかし楽しい政治ライフを送っていることでしょう。

しかし、その強い政治力が、産業に悪い影響を与えているのではないかという考えが、私のなかにうかびました。

まりドイツEU宗主国立場を利用し、ディーゼルクリーンものだということにして、技術開発競争から目をそむけたのではないかと。

かつてのアメリカのように。アメリカ化とでもいうんでしょうかね。



政治力必要ないとはいいません。軍事産業インフラ分野などは政治力必要なところもあるでしょうね

標準規格の争いも政治ものを言いますよね。アメリカEU、そして中国立場を強めています

日本企業勝手に行動するとむしろ国内の識者からガラパゴスだなんだとたたかますし。

しかし、今のところ一般の車はどこぞの団体が規格を握っているわけではないですし、

政治がかかわるにしても今回のように排気ガス規制などくらいです。

自動車産業自由技術を見せられる分野でうらやましいなと思います

私は家電屋ですが、今になって白物家電がもてはやされているのは規格に縛られずに作れるからだと思います

将来OS重要になり自動運転などが登場したときにどうなるかわかりませんが。

今のところ、日本自動車メーカー大丈夫だと思いたいですね。

日本企業も内政では政治で話を押し通す癖があります原発などもその一つでしょう。

他山の石として考えるべきことだと思います

2015-02-17

宮崎駿インタビュー:「シャルリー・エブド」の風刺画へのコメント

宮崎駿さんが、ラジオ番組で、仏週刊誌シャルリー・エブド」の風刺画問題についてコメントしていた。読売記事が出ている。

政治週刊紙「シャルリー・エブド」の本社銃撃事件をめぐる風刺画問題について、アニメーション映画監督宮崎駿さん(74)は、16日放送されたTBSラジオ番組荒川強啓デイ・キャッチ!」で、「異質の文明に対して、崇拝しているものカリカチュア風刺画)の対象にするのは、僕は間違いだと思う。やめた方がいい」と述べた。

 番組内で紹介されたインタビューでの発言で、風刺画は「まずもって自国政治家に対してやるべきだ」とも指摘した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150217-00050003-yom-ent

俺はこの放送iPodで聞いたのだけど、この記事微妙力点が違ったと思う。(ずれているとは言わないですけど。)

まず、宮崎さんは、最初に、

風刺画は、まずもって、自国政治家に対してやるべきものであって、他国政治家に対してやるのは胡散臭くなるだけですよ。第一次大戦の時から漫画によって国民教育するということがずっと行われてきた訳ですから・・」

と、社会における風刺画役割から批判をして、その後、「異質の文明を云々」と倫理面の話をしていたと思う。

2015-01-13

エクスキュースとしてのリベラル

http://anond.hatelabo.jp/20150111070135

少し話が違うけれど、年末ネタのような話題があって

を書いたものです。

その記事はてなブックマークに、

mahomi4 全く的はずれすぎ。

というコメントがありまして、この人の見る当を得た見解ってのはどういうものなんだろうとブックマークをたどったところ、

http://blog.goo.ne.jp/iida-miki/e/0d68f604177d2bdeb387e20a5dc9afb0

フランス新聞社 シャルリー・エブド襲撃事件について

という記事にたどり着きました。扱っている事実が同じなのに見解正反対というのもなかなか面白いのですが、少々以上に気持ち悪いと感じたのも事実です。

その気持ち悪さを説明するのも手間がかかるのですが、やってみますと、

さて、そのアンテグラシオンやら政教分離があるので、

親がどの国出身でどんな宗教を持っていようがフランス国民として

平等に生きていけることになっている。とはいえ本当に違いがないか、

住む場所や肌の色、名前判断されていないかといえば

実際には「平等」なんて言えないだろう。アンテグラシオン

うまくいけば(理念上は)素晴らしいけど、そんなに簡単に

適応できないこともある。フランスは今でも階級社会の名残が

あり、地区ごとに生活環境もかなり違うので、移民の子として生まれ

様々な葛藤感情を抱いて育つ人がいるのは想像できる。

(今朝のLe Mondeにはシャルリーの絵に対して今でも怒っている

イスラム教徒中学生の話が載っていた。)

アンテグラシオンやライシテの実態について、その限界認識しながらもルソーまでひもといて、全体的にはフランス万歳!とまとめている点です。ベルばらオスカルでしょうか。

私がすごく気持ち悪いと言うのは、こういうことをフランス人が言うならまだわかるのです。マジョリティの側にはどうしても見えてこないものというものがあります。それは善悪問題ではなくて立場問題です。

有働出人みたいな人がそうでしょう。まあ、あの人の活動はそれなりに有意義な部分がありますが、あの人に代表されるような白人マイノリティは、有色人種の国、それも支配階級にはならない日本韓国に来て、初めてマイノリティ性というものを味わうことになります。そうすると見るものさわるものすべてが刺々しく感じられる。

アメリカにいる時は警察官黒人を狙い撃ちにしてもあまり気にもしていなかったような人が、職務質問日本警察官にされると激怒する。年間何十人と言うレベルで何とかバッシングで死者が出ているオーストラリアから来た人が、じろじろ見られるくらいで韓国レイシストと騒ぎ立てる。

こういうことは日本では私たちマジョリティから言われて初めて気づくという面もあります。言われてもただ反発するだけということもあります。自らがマイノリティとなった時に、マジョリティである時の視線・態度をかえりみるにまでなれればいいのですが、残念ながら、女性暴力を振るう黒人男性同性愛者を差別する女性は珍しくありません。

そしてそれを更にマジョリティの側が、見ろ見ろ、連中はこんなに野蛮だぞとはやしたてる。

あるドイツ人と話していた時、我が国民主的リベラルで、世界に冠たる我がドイツ、みたいな話になって笑ってしまったのですが、まあそれはその人個人の話なので、ドイツ人って全然変わっていないよねとは言わないでおきましょう。ただその人には人種差別はどこにでもあるけれど、東洋人がしつこくチンチョンチャンとまとわりつかれる国はドイツ以外ではそんなにはない、年間百人以上ヘイトクライムで殺されている国はそんなにはないということは「見えていない」のですね。

リベラルであると言うことが、他者を見下すこと、見ろ見ろ連中はこんなに野蛮だぞってなることが、リベラルがそのためのエクスキュースになることがあるのです。

リンク先の記事の何が気持ち悪いかと言えば、日本人で、パリに住んでいて、未だにシャルリー・エブドに怒っている中学生新聞記事しか見たことがなくて、見えないゲットーに守られていてマジョリティのような顔をしている、それがすごく気持ち悪いのです。

国民戦線ルペンだって、アンテグラシオン同化政策と言う意味で、ライシテはイスラム強制的に同化せしめると言う意味で大賛成なのですからね。

歴史をひも解いて言うならば、フランス革命以後、フランスは確かにリベラル原則を打ち立て、それを徹底してきた歴史があります。公平を期して言うならば、第一次世界大戦後、日本列強要求した人種平等原則英国アメリカは反対しましたがフランスは賛成したと言うことも付け加えておきましょう。

しかし同時に、そのリベラルでライシテな共和国下においても、フランスもまた数々の非道をなしてきたことは忘れてはなりません。

フランスでは支配層の横の流動性が高く、文化人メディア関係者政界に横滑りすることも珍しくはありません。新聞人であったクレマンソーが第一次大戦期のフランス首相であったように、エリート層は全体として支配階級形成していますポールデュシャン二十世紀半ばのジャーナリストで、第四共和政期にアルジェリア行政官に就任して、監獄を視察しています。その時、アルジェ独立派囚人たちの身体に、拷問の後があるのを見て首都に報告しています。その拷問の傷跡は、デュシャン自身の身体にもありました。ナチスに捕らわれていた時に拷問された跡です。

パリ解放の日の記録をサルトルが書き残していますルクレール将軍に率いられた自由フランス軍の入城をもってしてナチスパリ占領は終わりを告げて、自由だ!自由だ!というはじけるような喜びを書いています。そうして成立した自由フランス、ライシテなフランスの下でアルジェリアでは拷問が行われていたのです。

インドシナでのフランスの動きも決してほめられるようなものではありませんでした。フランス当局もいちまいかんで行われた人身売買ナチスから解放された人たちの手によってなされたものですし、フランスインドシナ独立を抑えるため、アメリカに対して原爆の使用を執拗に求めています。これも、自由なるフランス言論の自由フランス体制下でなされたことです。

はいちいちフランス過去の悪行をあげつらって、批判したいのではありません。フランスリベラル諸制度国家制度の補完部分であるにすぎず、国家制度のものを、相対化して批判するようにはなっていないということを言っているのです。フランスの内部にいるシャルリー・エブドは水の中にいるため水の重さを知りません。自分がネジであるに過ぎないことを理解できていないのです。それは結局、彼の中にマイノリティ性がないからであってマジョリティ側の暴力について無自覚であったからです。能力問題ではありません。性格問題です。

批判と言うもの嘲笑侮辱にならぬよう、あるいはそうなっても構わないのは権力の側に対してのみ、その注意深さが必要です。風刺画というメディアは明らかに全方位になす批判方法にはむいていません。

2014-12-26

2014年2015年過去

今年もそろそろ終わる。

俺は来年40歳になる。10年前に何してたっけ?どんなことがあったけ?20年前は?

思い出そうとしてみたが、覚えていることはあまりなかった。

そこで大好きなウィキペディアを開いてみたら、おもしろかった。

西暦をたたけばその年に起こった出来事や流行ったものごと、世相がまとめられている。

すげえな。

ありがとうウィキペディア

「おっ」とか「へー」とか「なにそれ」と思った出来事で100年を振り返ってみる。

2014年の10年前と2015年の10年前。

1614年と1615年までさかのぼれば、それぞれ大阪冬の陣と夏の陣までいけるのだが、400年はけっこうしんどい

とりあえず100年。

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2004年平成16年

・自衛隊イラク派遣の陸上自衛隊本隊第一陣がイラクのサマワに入る

関西電力美浜原子力発電所(福井県)で蒸気漏れ事故が発生、作業員5人が死亡

アテネ五輪(柔道の野村忠宏選手が五輪3大会連続で金メダル獲得)

・「新潟県中越地震」死者68名

紀宮さま黒田慶樹さんがご婚約

2005年(平成17年

中部国際空港が開港

スマトラ島沖地震

アンゲラ・メルケルがドイツ首相に就任

・1年を通じて1899年以来初めて死亡数が出生数を上回る

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1994年(平成6年

ビートたけしバイク事故で重傷

関西国際空港が開港

オリックスイチローが史上初の1シーズン200本安打を記録

大江健三郎ノーベル文学賞を受賞

1995年(平成7年

阪神淡路大震災

地下鉄サリン事件

・警視庁の国松孝治長官狙撃事件(重傷)

オウム真理教総本部前で村井秀夫幹部が刺殺される

・「Windows'95 日本語版」発売

・『新世紀エヴァンゲリオン』放送開始

・俺ハタチになる/この年はテレビばかり見ていた気がする。

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1984年昭和59年

・中曽根首相が首相として戦後初の靖国神社参拝

・「かい人21面相」によるグリコへの脅迫が始まる

都はるみがNHK「紅白歌合戦」を最後に引退

1985年(昭和60年

日航ジャンボ機墜落事故

・東京都に新両国国技館が完成、横綱・北の湖が引退

・NTT(電電公社)とJTT(日本たばこ産業)が民営企業として発足

豊田商事の詐欺事件についてマスコミが取材中、報道陣の前で永野一男会長が暴漢2人に刺殺される

松田聖子神田正輝と結婚

フジテレビで夕方のバラエティ番組夕やけニャンニャン』が放送開始

たこ八郎が水死

・「かい人21面相」の似顔絵“キツネ目の男”が公開される

阪神タイガースが21年ぶりのセ・リーグ優勝

阪神タイガース日本シリーズで、西武ライオンズを破り4勝2敗で日本一

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1974年(昭和49年

・永谷園が「あさげ」を発売

小野田寛郎陸軍少尉がフィリピンから帰還

日本赤軍オランダ・ハーグにあるフランス大使館を占拠(ハーグ事件)

ウォーターゲート事件ニクソン大統領辞任

テレビアニメ宇宙戦艦ヤマト』第1作が放映開始

フランスで『エマニエル夫人』公開

1975年(昭和50年

まるか食品が「ペヤングソースやきそば」を発売

山陽新幹線博多まで開通

広島東洋カープが初優勝

イギリス保守党の党首にマーガレット・サッチャー選出

沖縄国際海洋博覧会開幕

・俺が生まれた

……俺と同い年の人たち

赤江珠緒アナウンサー

雨宮処凛(作家、エッセイスト

山田花子タレント

アンジェリーナ・ジョリー(女優)

上原浩治(野球選手)

高橋由伸(野球選手)

チュートリアル徳井義実タレント

平野啓一郎小説家

・四代目・市川猿之助歌舞伎役者

さかなクン(魚類学者、タレントイラストレーター

・俺(商店街で鮮魚店を経営)

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1964年昭和39年

カルビーが「かっぱえびせん」を発売

本田技研工業が「S600」を発売

・日本人の海外観光渡航自由化。ただし年1度、所持金500USドルまでの制限付き

東海道新幹線開業

東京オリンピック

・坂本九『明日があるさ』がヒット

・映画『モスラゴジラ』公開

1965年(昭和40年

大塚製薬が「オロナミンCドリンク」を発売

アメリカ軍による北ベトナム爆撃が始まる(北爆)

・淀橋浄水場廃止

朝永振一郎ノーベル物理学賞受賞が決定

・中国で文化大革命が始まる

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1954年(昭和29年

武田薬品工業が「アリナミン糖衣錠」を発売

・日本の高度経済成長期が始まったとされる年

アメリカで世界初のカラーテレビの本放送開始

・NHKが大阪と名古屋でテレビジョン放送開始

ニッポン放送開局

琉球放送(RBC)開局

・遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験によって発生した多量の放射性降下物を浴びる

・洞爺丸事故

加藤芳郎4コマ漫画『まっぴら君』が毎日新聞夕刊で連載開始→2001年終了

・映画『ゴジラ』(シリーズ第1作)公開

1955年(昭和30年

トヨタ自動車が「クラウン」を発売

日産自動車が「ダットサン・110」を発売

武田薬品工業が総合感冒薬「ベンザ」を発売。

ワルシャワ条約機構結成、冷戦激化

・広辞苑初版発行(岩波書店

後楽園遊園地が完成

自由民主党日本社会党二大政党制55年体制)が始まる→1993年崩壊

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1944年(昭和19年)

・全国の新聞で夕刊が廃止

・日本軍がインパール作戦を開始

・松竹少女歌劇団解散→松竹芸能本部女子挺身隊結成

関西急行鉄道南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道設立

アメリカ軍サイパン島に上陸、日本軍が全滅

・連合軍によるパリの解放

ゾルゲ事件

・東海道沖で東南海地震発生/マグニチュード7.9、死者・行方不明者1,223人、建物全壊36520件

1945年(昭和20年

・ 2月 4日 ヤルタ会談ルーズベルトチャーチルスターリン

2月18日 アメリカ軍硫黄島に上陸

2月14日 近衛文麿昭和天皇に早期和平を提案(近衛上奏文)

3月10日東京大空襲」/死者は約10万人

・ 4月 1日 アメリカ軍沖縄本島に上陸

6月13日 大田実司令官が「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電した後自決

6月23日 沖縄守備軍司令官牛島満が摩文仁司令部で自決/実質的な戦闘終結

7月26日 ポツダム宣言発表/連合国は日本に降伏を要求

・ 8月 6日 広島市へ原子爆弾投下

・ 8月 9日 ソ連軍が満州へ侵攻して対日参戦開始

・ 8月 9日 長崎市へ原子爆弾投下

8月10日 御前会議(ポツダム宣言の受諾の可否について)

8月15日 正午「玉音放送

8月18日 満州国皇帝愛新覚羅溥儀退位

8月27日 占領軍向け特殊慰安施設の第1号開業(小町園、東京大森)

・ 9月 2日 東京湾上の戦艦ミズーリ艦上で、重光葵・梅津美治郎らが降伏文書調印(第二次世界大戦終結)

9月25日 外国人記者2名が昭和天皇インタビューを行う

10月19日 駅名の表記が左書きに統一される

12月31日 NHKラジオ第1で『紅白音楽試合』

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1934年(昭和9年)

・ドイツ・ポーランド不可侵条約締結

日比谷映画劇場開場

忠犬ハチ公銅像除幕式

クライド・バロウとボニー・パーカーが警官隊に射殺される

東郷平八郎元帥国葬(日比谷公園

・満鉄が大連―新京間で「特急あじあ号」の運転を開始

東北地方で冷害が発生、凶作被害甚大

ヨシフ・スターリンの「大粛清」始まる

1935年(昭和10年)

築地市場開場

フランス人民戦線結成

モノポリー発売(パーカーブラザーズ社から)

日本ペンクラブ発足(初代会長島崎藤村

・天理教本部が脱税で捜索

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1924年(大正13年)

・皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)と良子女王(後の香淳皇后)ご成婚

・日本でメートル法が採用

阪神甲子園球場完成

・孫文が神戸市で大アジア主義講演

谷崎潤一郎痴人の愛』連載開始(大阪朝日新聞

宮沢賢治春と修羅』出版

トーマス・マン『魔の山』

1925年(大正14年)

イタリアベニート・ムッソリーニが独裁宣言

・日ソ基本条約締結(日本はソ連を承認)

治安維持法公布

朝鮮総督府庁舎完成

・上海で五・三〇事件

ベトナムホー・チ・ミンベトナム青年同志会を結成

・広東に国民政府が成立

東京放送局(後の日本放送協会)がラジオ放送開始

鈴木商店(後の味の素)設立

・芦ノ湖にブラックバスが放流

・娯楽雑誌『キング』創刊

同人雑誌『青空』創刊、巻頭作は梶井基次郎の『檸檬』

……これ読んだ若い頃、スーパーのおさかなコーナーで働いてた。

まな板の上にレモン置いて帰ろうかと思ったな。

なつかしい。

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1914年(大正3年)

・孫文らが東京で中華革命党を結成

サラエヴォ事件→オーストリア=ハンガリー帝国セルビア最後通牒

オーストリアセルビア宣戦布告し、第一次大戦が始まる

・三越呉服店新装開店(エスカレーターライオン像が話題に)

・『少年倶楽部』創刊

1915年(大正4年)

第一次世界大戦:ドイツ海軍がイギリス周辺を交戦海域に指定して、Uボートによる無制限潜水艦戦が開始される

袁世凱中華帝国の皇帝を宣し、元号を洪憲とした

サマセット・モーム『人間の絆』

芥川龍之介『羅生門』

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数字と固有名詞と記憶と今がごっちゃになって、ちょっと気持ちいい。

自分がさかなクンと同い年なのは知っていたが、ぺヤングとも同い年とは知らなかった。

それと昭和、長いな。

明日も朝早いし、そろそろ寝る。

2014-09-08

http://anond.hatelabo.jp/20140908101850

朝貢のもつれがそもそもの発端で朝鮮日本との和平に消極的だった中で日本軍朝鮮に対して仕方ないから宣戦布告した。

第一次大戦ベルギーにも同じこと言えんの?

そうであるなら、今韓国秀吉恨むのは分かるけど小西行長はむしろ朝鮮救おうとした救世主から称賛して欲しいね

朝鮮を救おうとしたんじゃなく日本にとって益が少ないと思って止めさせようとしただけだろ。

つかどうしたって日本水軍トップだった事実は変わらん。

2013-12-01

中国による防空識別圏設定について国際法観点から書いてみる

追記(2013年12月1日9時04分)

先日、江沢民に対して逮捕状がだされた件(http://anond.hatelabo.jp/20131120204514)について書いた増田です。

本稿の内容一部手直ししました。何か間違いがございましたら、遠慮なくご指摘お願いします。

 つい先日中国がADIZを設定したことで世の中は大盛り上がりのようです。ここはてなでも極東ブログさんが

中国が設定した防空識別圏について

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2013/11/post-46f6.html

 こんな記事を書いたり、scopedogさんが

中国防空識別圏けが異常”って本当?

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20131128/1385658620

 という記事を書いたりとそこそこに盛り上がっていたと思います。ただ、このお二方は残念ながら国際法観点から書いておらず、どうにも政治的態度の表明に終始している感が否めません。なので、本稿では国際法国家実行の観点からADIZ及び空の自由に関して記述していきたいと思います

大前提(領空主権とは何か)

 まずは領空主権を巡る国際法についてさらっとおさらいしおきましょう。

 ライト兄弟による飛行機実験、ブレリオによるドーバー海峡横断などは言うまでもないでしょうが飛行機歴史比較最近のものです。そのため、かつては原則的空域自由説や、無害飛行権を認める条件付空域主権説が主流でした。ところが、ここで第一次大戦が発生してしまったのです。この大戦では近代兵器が初めて大規模に使われましたが、飛行機もまたその例外ではありませんでした。なので、空域主権説をとる国が増加しました。

 第一次大戦後に結ばれた1919年パリ国際航空条約、そしてそれに続く1944年シカゴ航空条約を読めばその変化がはっきりとわかります。こうして領空おいては国家主権が完全に及ぶことになったのです。ところで、領空とは国境もしくは領海の外側の限界までですが、裏を返せば、それよりも先、つまり公海や排他的経済水域(EEZ)の上空では飛行の自由が認められています。このことは国連海洋法条約でも明示されています

 以上を見れば分かるように、許可なしに他国の領空を飛行するとき領空侵犯と見なされるため、実生活では大変な不便を強いられることはすぐに分かりますね。そこで、領域国の着陸要求や航空路の指定等にしたがうことを条件として、不定期航空の民間航空機に限って他国の領空を飛行し、同時に運輸以外の目的における着陸の権利を認めました。当然ながら、国の飛行機には認められません。

 なら、定期国際航空業務に就く民間機はどうなるのかというと、こっちは特別の許可を必要としています。なので、定期国際航空運送は、二国間の特別協定を通して行われています現在ではアメリカによるオープンスカイ政策に倣った協定も多く結ばれるようになっています。これは文字通りいちいち政府の許可をとらなくても民間は自由に航路を変更できるというものです(もちろん例外はありますが)。

 最後になりましたが、外国飛行機違法領空に侵入してきた場合、どんなことが起きるでしょうか。

 当たり前ですが、民間機の場合だと侵犯状況の如何に関わらず、撃墜することは不可だとされています旧ソ連による大韓航空撃墜事件後に改正されたシカゴ条約でも、武器使用を認めてはいもの武力行使は禁止しています

 ただ、9.11以降この流れはやや変化し始めており、例えば大規模テロ攻撃に対しては例外的措置をとれるとする見解が出始めていますし、ADIZのような新たな問題も出てきています

前提(領空を超えて)

 実は先述したシカゴ条約は主に民間機に対するもので、軍用機を規律する国際法はないのです。1982年国連海洋法条約EEZが設定されたこともより一層事態をややこしくしました。ブラジルを始めとした一部の沿岸国がEEZにおける軍事活動許可制にしようという動きがあったのですが、そのときEEZの上空においても領空と同じ主権を認めるように求めたのです。この提案は国際民間航空機関の法委員会によって否定されましたが、この考えは心の隅に入れておいたら、中国による防空識別圏の設定と中国当局の考えに対する理解をより深めることができます

 また、廃棄物投棄に係わる海洋汚染防止条約(通称"ロンドン条約")も領空を超えて空域を規律しようとする考えに対して、重要な位置を占めています。この条約は上空から海洋廃棄物を投棄することを禁止していますが、国の飛行機例外としているのです。さらには、管轄権を行使できる海洋おいてのみ適用されるとしているので、EEZの上空はここに含まれない訳です。

 そこでここから先は各国の国家実行を眺めていく必要がある訳ですね。そこで、まずはオーストラリア空軍ハンドブック(http://airpower.airforce.gov.au/Publications/List/36/RAAF-Doctrine.aspx)を見てみましょう。ガイドブックによると、

Military and civil aircraft are free to operate in international airspace without interference.

 としており、ここでいうinternational airspaceとはEEZの上空を含まれるとしていますアメリカレーガン大統領1983年アメリカEEZを設定したときも、EEZ上空ではあらゆる国は公海上の飛行と同じ自由を享有すると宣言しています。同様の宣言あるいは解釈は、イタリアイギリスオランダドイツなどが行っています。一方で、ブラジルのように、EEZにおける軍事活動規制できるとする国内法を有している国家存在していますが、9カ国のみ(バングラディシュミャンマー中国インドイランマレーシア北朝鮮パキスタンウルグアイ)と少数です。そういったことを示唆しているのが5カ国、その他もろもろの主張をしている国を合わせると20カ国弱がEEZ上空における権利を主張しています。ここ、重要です。こういった考えが少数派であっても存在することは押さえておきましょう。

 以上を踏まえると、EEZ上空を規律できるかどうかは怪しく思えるかもしれません。なら、EEZ上空の自由を推進しているアメリカですら設定しているADIZとは一体何なのでしょうか。

本題(ADIZとは一体何なのか)

 ADIZ自体は冷戦から存在しており、現在でもノルウェーイギリスは維持しています

 さて、アメリカ冷戦期、1950年朝鮮戦争に端を発する旧ソ連との緊張関係から全部で5つのADIZを設定していましたが、アメリカ連邦規則集(Code of Federal Regulations)がどのようにADIZ定義してるか見てみましょう。

Air defense identification zone (ADIZ) means an area of airspace over land or water in which the ready identification, location, and control of all aircraft (except for Department of Defense and law enforcement aircraft) is required in the interest of national security.

(14 CFR 99.3)

(a) A person who operates a civil aircraft into an ADIZ must have a functioning two-way radio, and the pilot must maintain a continuous listening watch on the appropriate aeronautical facility's frequency.

(b) No person may operate an aircraft into, within, or whose departure point is within an ADIZ unless—

(1) The person files a DVFR flight plan containing the time and point of ADIZ penetration, and

(2) The aircraft departs within five minutes of the estimated departure time contained in the flight plan.

(c) If the pilot operating an aircraft under DVFR in an ADIZ cannot maintain two-way radio communications, the pilot may proceed, in accordance with original DVFR flight plan, or land as soon as practicable. The pilot must report the radio failure to an appropriate aeronautical facility as soon as possible.

(d) If a pilot operating an aircraft under IFR in an ADIZ cannot maintain two-way radio communications, the pilot must proceed in accordance with § 91.185 of this chapter.

(14 CFR 99.9 - Radio requirements)

 ここでDVFRとはDefense Visual Flight Rulesのことで、この文脈においてはADIZを飛ぶときに提出しないといけない飛行計画のことですが、通常のVFRと中身は同じで単に何かあったら軍に連絡したりADIZの中では相互無線必須なだけで、どうせ必要となるものです。

 まあADIZとは、ざっくり言えば例外を除いて全ての飛行機に対して諸々の情報安全保障上の観点から問い合わせがあったらすぐに答えないといけない空域のことですね。この文面を見る限りでは、国による飛行機はどうも明確に除外していないようですが、国家実行そのもの軍用機であっても、アメリカ領空に入る予定のものを除けば、自由に飛行させています。実際に、アメリカアラスカ方面に設定したADIZで、ロシアによる軍事訓練が行われたときも、監視をするのみで抗議もせずに放置していました。つまりADIZというのはその名前に反して意外と緩いものだということが分かります別にADIZを設定したからといってどうこうなる訳ではありませんし、設定国がどうこうできるわけでもありません。これは他のADIZを設定している多くの国についても同様です。(ただ、ロシアはやや例外に入るかな?)

で、結局中国によるADIZの設定は何なのよ

 とまあおおざっぱに書いてきましたが、実は、中国によるADIZ設定は本質的な問題ではありません。上でも述べましたが、EEZ上空における主権のあり方の認識がそもそも違うのです。今回ADIZの設定で大騒ぎになっていますが、事の本質は、EEZをどう捉えるかというものなのです。EEZは天然資源保護のために設定された区域ですが、この区域におい主権と同様の権利を行使できるかどうかが問題となるのです。中国による失策との声がありますが、それは中国国際法に対する態度を無視したものです。この辺は、中国国際法学会の動向も踏まえて書けたら面白いのですが、本稿はそこまで立ち入りません。

 何分この分野は専門外なので、何か間違いがあれば遠慮なくご指摘お願いします。

2012-12-17

http://anond.hatelabo.jp/20121217150918

坂本龍一村上春樹内田樹などのお金持ちが「ナチス化するのは駄目だから今の不況のまま貧民は我慢しろ、あと戦争責任という原罪を忘れるな」という意味合いのことを

無自覚に言い過ぎて、今回のような反発を食らってるんだと思うよ。

それこそ第一次大戦後、戦勝国からイジメのような条約を結ばされて賠償支払いにあえぎ、その反発から急進的愛国者が増えてしまったドイツと同じ。

結局経済崩壊するといかなる思想も戦争を止めることはできない。

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