はてなキーワード: 空き巣とは
ちょっと前の話だがキングオブコント2023の札幌予選を見に行ったので備忘録。
6月17日、会場は札幌コンベンションセンター小ホール。MCは龍見。審査員はHBCのテレビマン2名。
Aブロック
札幌吉本1年目のコンビ。1年目ながらUNDER5 AWARDでは3回戦に進出経験あり。トップバッターにしては上々のウケで会場を程よく暖めてくれた。
会話主体でいかにも漫才師のコントという感じだけど、テンポも滑舌もよくて上手。
札幌吉本の中堅コンビ。珍しくボケとツッコミがいつもと逆だったが、違和感なし。電人バンドの作ってくれた空気に乗って、2番手にしては随分と沸いていた。
大荷物を持ち込むネタなのだが、ネタ直後に学祭の営業に直行することを知っていたので、これ持って行くのか……という裏笑いもついつい出てしまった。
・こばたいたZ「タクシー」
アマチュアコンビ。勢い任せのネタが多い印象だったが、今回はちゃんと作り込んだネタだった。唯一のタイムオーバーとなり、爆発音とオチの台詞がかぶってしまった。
個人事務所「合同会社TOTONOU」所属のフリーコンビ。ほぼ出オチだったが最初の大爆発を起こし、その余韻で2分間を走り切った。
札幌吉本2年目のコンビ。1回戦にしてはメイクに気合いが入っていた。ボケの声が昔に比べると随分通るようになったなあ。
・イノセラムス「親子」
札幌吉本3年目のピン芸人同士の男女ユニット。最初のバラシがすぐに理解されず、その後は伝わったもののそのままズルズル終わった印象。
・秘蔵「鮭」(通過)
札幌吉本1年目のコンビ。狂った設定とコンビ揃ってのクソデカボイスに圧倒されて大ウケ。
電人バンドと秘蔵は良いライバル関係という感じでいいな。芸風が正反対なのがなおさらそれを引き立たせてる。
Bブロック
・ひとくちの季節「飲み比べ」
男女コンビ。札幌NSC生。ボケの女性の方は滑舌はいいけど声量が小さいので、笑う前に聞き入ってしまった。
札幌吉本1年目の男女コンビ。狂気じみた設定でかなり面白かった。
舞台が低く客席がフラットな会場だったので、寝転がるくだりが多いと後ろの客に見えづらくて、それがネタのクオリティの割にウケが伸びなかった原因かも。
だんだん上手くなっているコンビなので、成長すれば北の蛙亭になれるかもしれない。
・華花クラッツ「ドッキリ講座」
札幌吉本2年目のコンビ。新しく結成したばかりで、これがコンビとして初舞台らしい。とにかくバカバカしいコントで、勢いで押し切っていた。たぶん台本だけ読んでも面白くない。
札幌NSC生。狂った演技が面白かったけど、あまり印象に残らず。ツッコミの人はしずるのKAZMAに似てると思う。
札幌学院大学お笑いサークルの大学生コンビ。補色と同じく床に寝転がるくだりが多いので後ろの客席からはほとんど見えていなかったと思う。
Cブロック
太田プロ札幌の、50代社長と30代フリーターのコンビ。漫才のネタを作り替えたコントなので、会話のやりとりだけ。折角コントなんだからもうちょっと動きも入れていいのに。
まあこのネタは漫才になる前にさらに違う設定のコントであったことも覚えているが。社長は本当に社長なだけあって、社長役のリアリティがすごい。
・さとうがし「美容院」
北大落語研究会の男女コンビ。とにかく元気で分かりやすいネタだったので、ウケ量の割に印象には残っている。
札幌吉本のピン芸人同士のユニット。事務所の先輩であるMCにコンビ名を間違えられていた可哀想な二人。
弱々しいツッコミの嘆き節が好きなんだけど、いつもより物足りなかったかな。
本物の金魚を相方と言い張っている札幌アングラ芸人の雄。たぶん札幌の芸人の中で全国的には一番有名。
大人の事情から、賞レースのときは金魚が人間態になったというていで人間の相方を用意するのだが、その相方はずっと隠れて外に出ないという激トガりなネタだった。相変わらず「コンビ」の概念を壊そうとしている。ルールのギリギリを突くのが持ち芸みたいになってるので、賞レースのようなガチガチの場だと輝くけど、もともとなんでもありの地下ライブとかだと当たり外れが激しい。
まあまあウケていたが、一番ウケたのは本筋とあまり関係ない札幌ローカルの地域ネタ。
札幌吉本のリアル母子コンビ。特技のスラップベースを活かした音楽コント。
Dグループ
・びぶん「内見」
ピンネタのバージョンも別のライブで見たけれど、ボケの台詞回しが独特なのでコンビネタの方が良い。衣装はそれでいいのか?とも思ったが。
北大落語研究会所属の大学生コンビ。北海道の大学お笑いコンテストの初代チャンピオン。「こんな彼女は嫌だ」大喜利のネタ。もう1個時事ネタ系の強いボケがあれば通ってたかも。
札幌NSC3期生の、オネエと元警察官のコンビ。ツッコミが元警察官だけあってモデルガンの持ち方が様になっていた。様になりすぎてて逆にネタの邪魔になっていた気もする。前半はワチャワチャとして楽しいネタだったが、後半で展開が飛びすぎて失速。
男女コンビ。男性の方がピンでインディーズライブに出てるのを見たことがあるけど、コンビでは初めて見た。女性の方がめちゃくちゃ演技がうまい。あんな勢いあるキレ芸できる女芸人そうそういない。
札幌の地下芸人・ロベルト三好、ポロミンかかずによるユニット。街なかで見かけるヤバいおじさんというすでにこすられまくってるテーマだけど、こんな斬新な切り口があったとは。発想の良さという点では今回ナンバーワンかも。
・コロネケン「診察」(通過)
北海道住みます芸人で札幌吉本のエース格のコンビ。伝統的に漫才が強い札幌吉本では珍しくコントをメインとしている。
今回の圧倒的イチウケ。後半は全ての台詞がハマっていて、拍手笑いが鳴り止まなかった。
Eブロック
・ノーチラス「夜行バス」(通過)
札幌吉本のピン芸人、中(ちゅん)と花敷こーようのユニット。中は50代半ばから芸人になったリアルなおじさん。
とにかくリアルなおじさんであることを上手く活かした設定になってて良かった。ある意味「生身のおじさん」を使ってモノボケをする一人コントともいえる。
前コンビを解散以降なかなか相方の決まらなかった二人だけど、相性がいいのかもしれない。
アマチュアの社会人コンビ。気合いの入った小道具を作ってきていた。台詞は全て録音のナレーションでネタ中は一切喋っていない実験的なネタ。
・心理「ロン毛」
札幌吉本の若手コンビ。苫小牧出身で、北海道住みます芸人。UNDER5 AWARDでは3回戦に進出。
ボケのとしきの見た目を活かした分かりやすいネタでよくウケていた。
元北海道住みます芸人で、札幌吉本を退社してトリプルワンという事務所にいる。
ライブシーンからしばらく離れているコンビなのでネタは久しぶりに見たけど、昔よりも円熟味を増した気がする。吉本時代はこういう哀愁のある笑いはあまりなかったんじゃないか。
通過予想
電人バンド、ゴールデンルールズ、やすと横澤さん、秘蔵、コロネケン
実際の通過
電人バンド、ゴールデンルールズ、秘蔵、三好&ポロミン、コロネケン、ノーチラス、しろっぷ
7組通過は例年より多い。そしてNSC3期生の快進撃がすごい。
三好&ポロミン、ノーチラスあたりはなかなか攻めた審査だなあ。でもキャラよりもアイデアで魅せたネタだったので、東京の2回戦でも通用するかもと思えるのはこの2組なんだよな。
ノーチラスの二人はおそらく賞レースの1回戦を突破したのは初めてのはず。報われてほしい。コロネケンは毎年札幌予選のイチウケなのでそろそろ準々決勝行ってほしい。
【癖つよつよな先輩について】
どういう人なのかというと、たぶん受診すれば何かしらの診断がつくタイプ。一つのことが気になり出すとワーッ! ってなっちゃって、解決するまで執拗に拘る、人を手加減無しに責めてしまう。しかも、嫌な事ばかり記憶していて他人に対する被害妄想がすごく強い。自分の何が対人トラブルを引き起こすのかは分かっていないようだが、他人と揉め事を起こしてしまった結果怒られるということにはよくも悪くも慣れているらしく、すぐごめんねしてくる。
いるところにはいるが、いないところにはいないみたい。私が働いている店舗は職員在勤時間が1日たった三時間だけど、他のランドリーでは朝から夕方6時までパートさんが居るというところもあるけど、完全放置の店もあった。
完全放置の所は、個人が家の敷地内に建てた小さいランドリーだったのだそう。ちょうど『みなと商事コインランドリー』みたいな感じ。最近まで営業していたらしいが、空き巣に入られて両替機を破壊され現金を盗まれたことでオーナーの心が折れて閉店したそうだ。
コインランドリーの仕事で一番大事な業務って、たぶん乾燥機の埃取りなんだけど。それは毎日やらないと故障の原因になるのだが、作業自体は1日一回30分以内に十数機ぜんぶ終わるくらい。他にも掃除とか細々とした雑用があるものの、三時間もかからずに終わってしまう程度なので、それ以上店番してても暇なだけなんだろうね。雇い主から見たら人件費の無駄なのだろうし。
という訳で、私が勤めている店の場合、必要最低限の雑用をしたらよくて、接客はオマケ程度という方針のようだけど、短時間でも接客の出来る店員がいることで集客を増やすことが見込めるのではないかという意図もあるらしい(と、本社の上司談)
ちなみに、本社から送られて来た動画を見たけど、動画の中の人……本社の人なのか他店勤務のベテランパートなのか不明だけど……元アイドルかな? て感じの可愛さ。動画のためにわざわざ芸能人を雇った風でもないので、実際店に出てる人だと思うんだけど、そんなアイドル性を求められてもなあ。
コンビニでも、客を呼び込む看板娘・息子みたいなパート・バイトの人っているけどね。
狭いバックヤードがあるよ! 当店では従業員は掃除のために店内に出てい時以外はバックヤードで何かしら作業をしている。
ただ例の癖つよつよ先輩があまり客に絡みに行きたくないタイプなので、そういう慣例があるかのようになっただけかもしれない。新人教育のために本社から来た上司は、暇さえあればお客様に話かけていた。いい機会だからと店の評判をリサーチしていたのか、ただ単に他人と喋るのが好きなのかは謎。
当店はある。月に決まった回数会社持ちで乾燥機使える。長期勤めてる人には有給もくれるらしいのだが、契約は3ヶ月更新(自動)なので、どうなのかなー。そこまで雇い続けてくれるかわからないし、私もそろそろフルタイムのパートに仕事変えた方が良いような気がしつつも、子供達が小学生のうちは難しいので考え中。
実は、私が住んでいる所は全国でも日照時間が長い地域。なのでコインランドリーにはさして需要はないはずなんだけど、この十年くらいに何度か長雨の時期が延々続くことがあったせいで、チェーン店のコインランドリーが雨後の筍みたいにポコポコ建った。その一つが当店。
時代はコインランドリーだ! ってなる前は、個人経営の小さな店と、街の中心にずっと前からある大きな店しかなかった。その大きな店というのが、朝から夕方6時まで職員がいる所。
掃除以外は接客しかやることがないのがコインランドリーなので、お客様のお願いに個人的に応えるということをよくやっている。そこは店内がすごくきれいなので、私も何年も前から梅雨時は利用してる。
この地域のコインランドリーに来店するお客様が「店員さんが居るときは洗濯から乾燥まで全部やってくれるから楽でいい」って言うのは、あの店があるからなのかなあ。当店はシフト中はそんなに全部やってられるほど暇って訳ではないので、あの店が標準みたいに思われても困る。けど、当店の標準サービスではないから自分裁量で受けても断っても良いよと本部から言われてる点は気楽。
まあ、そこら辺が例の癖つよつよ先輩とうっかり対立しそうで気を使う部分でもあるのだが(先輩は極力お客様の相手はしたくない方)。
今年はなんだかんだ空梅雨だし、電気代・ガス代の高騰でえぐいほど利益が出ないらしいので、このパートに依存するのはヤバいなと思っている。
【コインランドリーを利用する人はどんな人?】
よく見るのが、大きなものを洗いたいお客様。毛布や夏掛け、羽布団や炬燵布団を洗いに来る方が多い。
羽毛布団、洗えるんだけど、乾燥機の中や店内の床によく羽毛が落ちていて、綻びてるじゃん、と心配になる。
毎日来るお客様はどうして毎日来られるのか不明だけど、今時はこの地方でも洗濯機も置けないようなワンルームの物件はないので、洗濯機がないとかではないと思う。だが、住宅密集地で戸建てでも一年中日当たりが悪そうなエリアがあるから、そういう所に住んでる方なんじゃないかなと想像。当人に聞いてみたことがないから、あくまで想像の域を出ないが。
某芸能グループの外部調査の会見を見てて思った。「警察への通報義務」。ん?警察に通報しても、何もしてもらえなかったって人、自分の周囲に何人かいるんだが。
ちなみに、「なにもしてくれないなら、弁護士に相談します」というと、少しは動いてくれるらしい。
自分が聞いた話とされた話↓
「道を歩いていたら知らない人たちに集団レイプされて、ケガして入院した。でも警察に何もしてもらえなかった」←人の心無いのか横浜の警察
「男にあとをつけられてるなら、後ろに気をつけて。今から行っても間に合わないと思うんで」←殺す気か神奈川県警
「交通事故で一時意識不明になった。でも忙しいから捜査しないと言われた」←人手が足りないなら音楽隊減らせ
「お店で自分の財布が盗られたところを目撃。犯人に逃げられ通報。エレベータの監視カメラ見てくれと警察に言ったら、盗まれた瞬間が写ってないとだめだと、何もしてくれなかった」←その理屈で言ったら、空き巣は捜査しないのか警視庁
以前重馬場で皐月賞やったのは89年らしく、その時はダービー勝ったのは皐月賞2着馬だけど、2-5着馬は別路線だったそうな
しかし、実際に見てみると、皐月賞上位馬でダービーでも人気になった馬は2頭ほど
勝ち馬のウィナーズサークルが皐月賞2着、ダービー3番人気1着
あとはそもそも16番人気とか18番人気とかで、事前予想が高くなかった
ということは、89年がどうこう、ってのは、たまたまな気もする
2頭の有力馬が1頭は勝ち、1頭は沈んだ、それだけのことと言えそう
でも、重馬場でこたえる馬が多いのは本当
この前の日経賞から春天はダメージ受けてた馬が多かったのも記憶に新しい
今年の皐月賞が重馬場だっただけでなく、スプリングステークスも重馬場だったし、若葉ステークスも稍重だった
スプリングから皐月賞のローテのベラジオオペラ、ホウオウビスケッツ、メタルスピードあたりは本当にきつそうな気がする
ベラジオオペラ、ホウオウビスケッツは皐月賞そこそこ人気あったのに2桁着順だ
メタルスピードは13番人気4着なので、こいつは重馬場好きなのかもしれないけど
そんな子たちがダービーでもうまくやれるとは思えないのよな
でも一週前までの様子を伺ってみても、ソールオリエンスはダメージどころか上積みがあるという話までなっている
さすがに化け物ですわ
まあ、一番強いのはソールオリエンスで間違いないし、そこまで言われるなら切れないのは切れないさ
タスティエーラは強いのだけど、共同通信杯、弥生賞、皐月賞のローテで重馬場となると、お釣りなさそうな気はしてしまう
前目で頑張る子のほうが消耗するしね
あと、調べてみると皐月賞の1、2着がそのままダービーで2頭とも3着内に入ったことは、ここ10年で2度だけ
でも、皐月賞の1、2着馬がどちらも3着内に入らなかったのもここ10年で1度だけ
この傾向を見ると、ソールオリエンスとタスティエーラの重みづけだけはしっかりしておかなきゃいけないように思う
皐月賞組が少し半信半疑なことを思うと、サンデーサイレンス系の、結果を出してきた別路線がいれば、と思うとやはりスキルヴィングになる
ハーツコンツェルトも少し力が足りない気もするけど、重馬場皐月賞走ってないし、血は合うので期待感は少しだけある
そうは言っても青葉賞組は短い期間に2回東京2400を走るという過酷なローテにチャレンジするので、消耗が不安なのは皐月賞組とも変わらないと言えば変わらない
ただ、明確に不利だった青葉賞組が、皐月賞が重馬場のせいでイーブンになっているのなら面白い
ルメールがファントムシーフよりスキルヴィング選んだのは大きい
その捨てられたファントムシーフも安定感抜群で大崩れしない
しかし、サンデーサイレンスの血をひかない馬が馬券内に入ったのはここ10年30頭のうち、3着が2回だけ
さすがにファントムシーフが絡むのは、よくて3着までかな
血で言えばダービーに必須のサンデーサイレンス、東京に強いトニービンをどちらもクロスで持っており、父は旬なドゥラメンテの馬がいる
鞍上は聖奈ちゃんに電話してクビになった角田大河にかわりヴィクトリアマイルで勝った戸崎騎手
なんか色々整ってるなあ、と思いつつ、人気が低すぎますね
サンデーの血を持っているし、実力の天井も正直よくわからない馬なので、ホープフルみたいにまたもや空き巣狙いのようかっさらっていってもおかしくない気はする
まとめるとこう
安定しているけど血が足りないファントムシーフ
ミラクル起こすならまたドゥラエレーデ
隣の仏間から複数の足音がする。ちょうど裸足で畳の上をパタパタと走るような音だ。最初は外の音だと思って無視していたが、ずっと聞こえるので見に行ってみた。しかし当然ながら誰もいない。
それで戻ってテレビを見ていると、またもや同じ足音がする。もう一度確認しに行ったが誰もいない。
しかし、戻ろうとすると今度はすぐ側で足音が聞こえるようになった。なんだか怖いような面白い様な気分だったので、仏間に留まって耳を立てていると、今度は遠くからこどもの笑い声が聞こえてきた。それはひとりではなかった。だんだん人数が増えてきて、丁度自分を中心にぐるぐる回り始める様に聞こえてきた。なんだか不思議な感覚だったが、純真だった私は面白いという気持ちが上回って一緒に笑っていたのだった。
そんな経験が何度かあり,たまに家族がいる間でも足音や階段を登るギシギシという音が聞こえてきた。家族にあの音は何か?と聞いても、風の音だよなどと全く取り合ってくれなかった。まあたしかにそうかな、とも思い始めた。また、近所に子どもがいるか聞いてみたが、近くにはいないよ、知ってるでしょう。と祖母が教えてくれた。
それから数年が過ぎ、回数も少なくなって忘れかけていた。しかし、中学生になったある日、同じ様に1人で留守番していると、あの足音が突然聞こえてきた。シチュエーションも全く同じだったが、心も体も成長していたわたしは、異界なものである事を感覚的に感じ取った。その時あったのは恐怖だけだった。ひたすら無視していたが、今回の音は違った。次第に仏間を出始めたのだ。仏間はフローリングの廊下に続き、2階に上がる階段に続いているが、今回も裸足で、複数の子どもがひたひたと歩くような小さな足音が聞こえた。その音は次に大勢で階段をぎしぎしと登り降りを始め、2階に上ったあとパタパタという音にかわった。スリッパに履き替えた様だった。この一連の動作が手に取るようにわかり、私は戦慄していたが、あまりのリアルな人の気配に実は本当に人がいるのでは?泥棒か空き巣か?と思い始めた。と、言うより人であってほしいと思い込みたかった。私の恐怖は怒りに変わりはじめた。
私は意を決して階段へ向かい、一階から、だれかいるの!?と大声を張り上げた。その瞬間スリッパで歩く音は瞬く間に消えた。
私はその事を今でも後悔している。
なぜならそれから数年後、インターネットが普及し、様々なまとめサイトなどの書き込みでかれらの正体がわかったからだ。
かれらは座敷わらしだったのだと思う。
思えばその頃から成績は伸び悩み、目的を失い、輝かしい人生を辿ることは出来なかった。今でも財産は失われつづけ、徐々に苦しい状況に陥っている。
それ以来その音は聞いていない。
朝、ラジオを聴いていたら、今年度は18年ぶりに刑法犯が増加したという。ところどころ聞き逃したけど、ローカル局だから県内あるいは県内の一部の地域の話だろうか。増えたのは、窃盗や空き巣狙い、車上狙い、自転車窃盗などだとか。はてなーだったら「貧困がー」「格差の拡大がー」っていう事だろう。個人的にはそれだけじゃないんじゃないかなと思うのだが、思うだけなのでもちろん真相なんか知らない。
私は夕方から夜にかけてコンビニでバイトをしている以外は、だいたい自宅でインドアな暮らしをしている。時間を決めずにふらりと買い物に出る時には、誰も通らない道をトロトロと車を走らせている。田舎だけれど家は過密といっていいくらいギュウギュウに民家の乱立しているエリアなんだけど、最近、ほんとうに地区全体が静かになったよなと思う。
十年くらい前は、この地区ももっと人目があった。というのも、自営の町工場の人達やそこを訪れる営業マン達、自販機の補充に来る業者達、近くで農作業をしている農家の人達、公民館や公園に集いレクレーションに興じるお年寄り、子供や犬と散歩をしている主婦などが、ちらほらいたからだ。それが、めっきり見かけなくなった。このご時世、そういう人達が町から姿を消した理由は、推して知るべし。人がいないという事はもちろん、悪いことを企んでいる人達にとっては絶好のチャンスだと言えるだろう。町ぐるみで、隙だらけ。
ついでに、窃盗とは関係ないけど、もう少し広いエリアを見てみると、田んぼのある開けた場所の上空を舞うトンビの数がやたら増えた。これも地域に人の気配がないのが原因なのではないかなあと思うのだが、どうだろうか。トンビが農道に降りてきて、トコトコと歩いている姿もよく見られる。
トンビが増えたのには他の理由もあると思う。それは近年のアウトドアブームだ。町からほど近いところにキャンプ場やBBQ場があるので、そこで人間の食べ物に味をしめたトンビが、人間の生活圏内(昼間はすっかりゴーストタウンだが)に姿を表すようになったのではないか、なんて。
真っ昼間のスーパーの駐車場で空を見上げると、トンビが三羽くらいくるくると旋回している事がよくある。トンビの目は非常に良いから、ヒトが無防備に肉の切り身の入ったパックを持ち歩いていれば、すかさず降下してきて奪い去ることくらい容易いだろう。今はレジ袋有料化のため商品を素手で持ち歩いている人が多いので、なおさらだ。でも、今までスーパーの駐車場でトンビに肉を盗られたなんて話は、まだ聞いたことがないけれど。
スーパーには流石に昼間でも人の往来があるし、田舎なのでほとんどの人が車で来るから、トンビにとっては物欲しくはなれども隙ははかりづらいかもしれない。のんびりチャリを漕いでる人は狙い目かもしれないが、チャリで買い物に来る人はお年寄りか外国人実習生くらいだ。もしもトンビの被害に遭ったとして、彼らには情報の拡散力がないというか、拡散したとしても、我々の目には触れない所でするだろう。
とまあ、そういう訳で、盗人から見ても野生生物から見ても、私の住んでいる地域は最近、地域ぐるみで隙だらけだという話。今後は地域の防犯コストが上がりそうだと私は思った。ただそこに人々が存在し歩き回っている、という事に、私達はどれだけ助けられていたのだろうか。
優秀な派遣アルバイトさんが、メルカリ便を受け付けた後に私の所へトコトコとやってきて、「これヤバくないですか?」と言った。その荷物は、ぺらぺらな封筒に軽い物を入れて張り付け表を貼っただけの荷物というには軽すぎる荷物だ。中身は時計なのだという。見た所緩衝材に挟むことなく、そのまま封筒に入れただけのもののようだ。壊れても責任は取れない。本当は受付拒否をすべきなのかもしれないが、あまりにもこういう荷物が多く、断れば客とトラブルになるばかりなので、仕方なく受付けるしかない。まあ、発送した奴の自己責任だと思っとこう!
こういう、しょうもないメルカリユーザーが沢山いるんだけど、自分が発送した物がいったいどのように保管され運ばれていくのかを知れば少しは改める気になるのだろうか? ぺらぺらの郵便物みたいな荷物をメルカリ便で出した場合、店では宅配便が集荷に来る前にどのように保管されているのかというと、一般の宅配便の荷物と同じ場所に保管されている。つまり、大きさと重量のある荷物がごみごみと積まれている中に、ぺらぺら便も一緒くたに保管されている訳だ。一応、店員の方では小さい荷物が重い荷物に押し潰されないように気をつけてはいるんだけど、そんな気の利く店員ばかりじゃないからな、というのは言っておかなければならないと思う。当店では、荷物の紛失事件が起きた事は私が勤め始めてから今までには一度もないのだけれど、私が昔勤めていた他店では一度あって、オーナーが謝罪行脚に赴く事態になった。その時、紛失された荷物はどんな価値のあるのものだったのかは知らないが、発見される事はなかった。
店舗での保管には注意はしているものの、荷物の形状が悪いせいで紛失や破損の危機とはいつも隣り合わせだよ、ということで。では、集荷と配送の時にはどんな問題があるのかというと、集荷と配送中のことは宅配会社の責任なので私共コンビニ店員には関係ないことなんだけど。でも、コンビニ店員の耳目に入る範囲でも危うい所がある。というのは、宅配便ドライバーは郵便屋とは違い、封書をメッセンジャーバッグに入れて持ち運ぶということはしない。彼らが店に集荷に来る時は、台車を押してやってくる。ありふれた、段ボール箱などを積んで押して歩くタイプの台車だ。それに宅配便の段ボール箱を積んで、薄くて小さい荷物はその上に乗せるか手で持って運んでいる。と、いうことは、風に吹かれた拍子にぺらぺら便が飛んでったり、荷物を荷台に積む際にうっかり落としてしまう事があるのだ。
今はメルカリで何でも売れてしまうし、カード類なんかは高値で転売出来てしまうこともあるので……、ぺらぺらの封筒に、特に物凄い価値があるわけでもないからとカード状の薄いものをぺらぺらの封筒に入れて発送なんかしたりして、それをうっかり配送過程で落とされてしまったとして、誰かが拾ったとしても、親切な人はそのまま配送センターなり交番なりに届けてくれるかもしれないけど、メルカリに悪い意味で興味のある人だったら、届けずに開けて中を売れるものかどうか確認することだって、あり得ると思う。
レジ接客をしていると、週に最低一度は、ナントカPayの残高が不足して「車に財布取りに行ってきます!」と言ってダッシュで駆け出していくお客様を見る。車に誰か待っている人がいるならまだしも、しばしばそうではないのがマジでやばい。世の中そんなに車内にお財布放置する人がいるっていうことにも驚くし。しかも、支払いをしに戻って来たお客様が持ってくるのは、たいてい非常用の小銭入れとかじゃなくて、カード類や万札の入ったでかい長財布とかだったりするし。
たとえ車に家族や友人などが待っていたとしても、去年のいつだったか、どこかお店の駐車場で助手席に人が乗っている車を奪い、逃亡途中で助手席の人を降ろして逃げたという車窃盗事件があったし(犯人は死亡したはず)、油断は出来ない。
コンビニは多くの人が出入りするし、防犯カメラもあるけれど、事件が起きる時は起きるし、そうなっては取り返しのつかないこともある。それに、コンビニの防犯カメラをあてにされても、カメラの映像を確認する権限はオーナーにしかないので、トラブルがあった証拠にカメラの映像を見せてくれ! と言われても、店員にはオーナーに電話する以外に出来ることは何もない。
まあ、こんな感じなので。貧困がどうとかいうのも問題なのだろうけど、悪意のある人に「やれる」と思わせる様な色々が、コンビニにおいても観測されるっていう話。
強盗が話題で、俺の同級生もそういえばそんなことやってたなあ、と思ったから書くことにする。
強盗と言っても、勿論そんな殺しとかするグループじゃなくて、基本はどこの地元にもよくいる、中学生のスリグループだけど。
グループの人数は大体5~6人。その中の一人、仮にTとする。
彼らの集合場所は、近所のイオンのフードコートで、放課後、あるいは学校をサボって集まっては、誰を狙うかを話していた。
俺も、Tと遊んでたら、たまたまその集会に何度か出たことがある。うちにNARUTOを観に来ていたTと、その後遊びに行って…みたいな流れ。水曜が多かったかな。懐かしい。
基本的には、彼らは正義のグループというか、金持ち、悪い奴しか狙わない、という空気というか、決まりがあるらしかった。
Tはリトルシニアで全国に行くくらい身体能力が高くて、(月4000円ほどの月謝を親が払ってくれなくなってやめてしまったけど)
あと頭も普通に良かったので、ターゲットの家に侵入するときも、計画を立てる時も、中心となっていた。スリグループだが、流れでひったくり、置き引きもよくやっていたようで、
空き巣、ついでに強盗は彼らの中だとサブというか、遊びに近い感覚だったと思う。
スリは本当にみんな上手くて、試しにポッケに財布を入れてその辺歩いてみい、と言われて、30分後に帰ってきたら、本当にポケットから無くなっていて、技というのはあるんだなあ、と思った。
中でも、痩眼鏡の、Sは本当にスリが上手いらしく、昔はイジメられていたらしいのだが、スリの実力だけで一目置かれていた。
意外だったのは、、置き引きが意外とよく捕まってしまうらしい、みたいな話で、Tと同じ野球チームだったライト君(ずっと「ライト」と呼ばれていて、本名は知らない。多分右翼を守っていたからだと思う)が、
「置き引きはマジで3回パクられたわ。押し入り(強盗のことをグループ内ではそう言っていた。『押し』とも)の方がええな」みたいな話を、コーラを飲みながらしていたのは印象的だった。
押し入りの基本はストーキングだ。子供が外をうろついていても、何も思わないし、何より彼らはやはり、正義を大切にしていたので、
悪い奴しか狙いたくない、という思いが強いのも、手法と合致していた。現金を持って歩くようなら、スリ、もしチャンスがあれば強盗もする、ということで損のない計画だったと思う。
流石に俺は一度も参加しなかったが、近所の人間の噂とか、何時頃帰ってきたな、とか、犬の散歩でどこで見かけた、みたいな情報はいくつか話した覚えがある。
無免許で運転するのも、グループ内の一人が出来たらしいのだが、やはり地元の方が地の利があったのか、市外には俺の知る限り、出ていなかった。
ある日、Tに『増田のおかげで凄い儲かったわ!』と嬉しそうに言われ、イオンの中に入っていた駄菓子屋で、駄菓子と、遊戯王カードを10パック奢ってもらえたので、情報は役にたったらしい。
記憶が微妙にあいまいなのだが、ガムテープでババア縛った、というようなことも言っていた気がするので、多分強盗で得た金だったのだろう。
強盗の手順もいくつか聞いた気がするのだが、その時のパックで『ドリル・ウォリアー』を当てて、Tやライト君と一緒にハイタッチした方が、鮮明な記憶だ。
まあ、何にせよ、悪いヤツらではなかった。ライト君がけんかっ早いやつで、彼が始めた喧嘩に誘われることもあって、『家の包丁とか持ってった方がいいんかな?』と聞いたら、
「いや、刃物は捕まった時、鑑別超えて年少だし、ゴチャマンなった時危ないからバットにしとき」みたいなアドバイスもくれたし、(あ、でも刺す時は刃、縦にせんで横に構えて、ここ狙うんやで、みたいなのもちょっと教えてくれたが)
ただ、TやSが、俺が喧嘩なんて得意じゃないのを知っていて、彼ら二人が、俺が危ない喧嘩には参加しないように守ってくれていたと思う。
だから、ライト君とSがヤクザに捕まった、みたいな話を聞いた時は、本当にヒヤヒヤしたものだ。
悪人を選定して押し入りをしていたので、たまたまヤクザの本人か、愛人だかに当たってしまったらしくて、そんなのは一発で捕まった、という話だった。
結論から言うと、漫画みたいな話で、Tが事務所で指を落として、解決したらしい。
問題は3つあって、Tは緊張で間違えて人差し指を落としてしまったらしいということ、そして、その人差し指が人参を勢いよく切った時みたいに、
どこかへ飛んでいってしまって、事務所の中で失くしてしまったということ。
(ヤクザが子供に指を詰めさせたなんて、恥ずかしかったらしく、事務所の中でみんなで探して、医者も紹介してくれて、縫ってくれたとか)
Tの指は、動かなくなっていたが、まあくっついていた。そんなことより、ヤクザに気に入られすぎた、というのが問題らしかった。ゲソをつけないと収まらないと。
強盗団は、Tの就職をもって、解散になったらしい。だが、後から聞くと、大体少年の犯罪者グループは、そういう終わり方をするのが多いらしい。プロリーグに上がる、というようなもんだろうか。
その後、俺は普通に東京の大学に行って、その辺の企業に就職したが、ライト君やSとは、たまに連絡を取って飯を食いに行ったりしている。
みんな、大変そうだが、普通の企業に就職して、結婚もして、幸せそうに生きている。Tだけは、連絡が取れなくなったが、何とかシノギを見つけて、元気にやっているという噂を聞いた。
『スタンドバイミー』みたいだな、と思うし、今、ニュースで捕まっている強盗団の顔を見て、同じような懐かしい気持ちになっている人も、きっと多いのではないだろうか。
彼らにも人生があり、友人がいるのだろう。そんな名も知らない誰かの、思い出を呼び起こしているに、違いない。