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2014-04-30

性同一性障害新入社員の話(MtF編)

http://anond.hatelabo.jp/20140430023142FtMの方だったのでMtFである自分自身の話など。

現在の私

今までに通った会社とその対応

新卒時代

5年ほど前に大学卒業し、普通に新卒として就活しました。某上場日系企業内定をもらいました。

その時はすでに精神科に通院していたので、内定後に人事にカミングアウトしました。

人事には「その外見で女性は無理がある」「通称名の使用(当時は改名前でした)も認められない」などと散々言われました。

上司と人事は把握しているがその他には大声では言わない、しかし同期はだいたい知っている。 中には露骨オカマ扱いしてくる人もいましたが、概ね普通男性として生活していました。

結局3年ほどでやめました。ホルモン治療をするかしないかぐらいの時期だったので、ここに勤務中は外見の変化は特にありませんでした。

退職してから何人かの友人に「どう扱って良いのかわからないと悩んでいた」と言われました。

2つ目の会社、外見変化時代

次の会社では、特にカミングアウトをせずに過ごしてみようと思って、男性として就活した上で入社時の書類にとりあえず通称名の使用だけを希望して提出したら、黙って却下されてすべて戸籍名で名刺メールアドレスが作られていました。

まだ外見的に女性として生活するのは厳しい状態だったのですが、戸籍改名をする都合上通称名の使用実績が必要なので、改めて事情を話して通称名の使用だけを人事に願い出てみたところ、許可されました。ただ、入社してしばらくしてから名前メアドが代わり、さら上司から部署全員がいる前でカミングアウトさせられた(改名事情を説明する必要があったとのこと)ので、結局全員が知ることとなりました。

最初は完全に男性として働いていましたが、ホルモン治療が進み、勤めるうちに何人かの女性社員とは仲良くなり、いわゆる女子会のようなものに参加させてもらったりもしました。

トイレは徐々に他の部署など事情を知らない人が、男子トイレで私の姿を認め引き返したりすることも発生するようになり、非常に気まずかったです。

この会社に勤めている間に戸籍名の改名は済ませました。

3つめの会社

その次の会社では、普通に女性として就活して採用されました。しかしながら健康保険年金などの手続き上どうしても戸籍上の性別を伝える必要があったので、人事には伝えました。

人事には「積極的にはカミングアウトしたくはない」「女性として仕事したい」と言いました。これが認められ、普通に女子トイレを使い女子社員として働いています

スポーツジムにも会社女子社員と一緒に行き、女子更衣室で一緒に着替えていますシャワーが個室なのでこれがギリギリ可能です。

なお健康診断は近所の病院に行ったところ、名前電話の声で完全に女性として準備してあったようで、健康保険証を提示して診察券を作るときに発覚し、本来であればわりとオープン空間での診断が行われるはずだったのですが、別スペースでの個別対応となりました。逆にこういう対応してもらえるほうがありがたい人もいると思うので、おすすめです。東京ミッドタウンクリニックです。

当事者の方へ

結局見た目次第なので、見た目をがんばって磨くしかないと思いました。残酷ですが現実です。

ちなみに日本より海外のほうがハードル低いので、日本微妙パスするなぁと言う時は海外に行ってみると周りの反応変わっておもしろいかも。

周りの方へ

「いつ手術するの?」「セックスどうするの?」とかそういう質問ばっかりするのはやめてください。主に男性からそういう質問を受けます

あと今はパスして女性として生活しているので、三人称は「彼」じゃなくて「彼女」にしてもらえるとうれしいかなぁ。

まとめと感想

日本企業LGBTというかトランスジェンダーへの対応は全く慣れていないし、カミングアウトすると「余計な仕事を増やしよって」という対応をする人もいました。

その一方アメリカ系の会社履歴書性別欄もないし、概ね好意的対応してくれました。アメリカおすすめです。

ソフトウェアエンジニアは売り手市場なのと、わりとリベラル会社が多いと思うので、性別性的マイノリティであることを理由に採用を取り消されたり、職場での昇進に影響することはその他の業種にくらべればかなり少ないような感じです。その点は非常に幸いです。

ちんこついているので女風呂はどうしても入れないので、本当にやむを得ない場合には男風呂に入ります。だいたい追い返されそうになったり、周りの人がじろじろ見てきます。知り合いと出会うであろう都内入浴施設は使いません。そもそもなるべく避けるようにしてます

2013-03-29

電王戦第2局 佐藤慎一四段とPonanzaの対局によせて

基本情報

将棋棋士過去の対局によったイロレーティングによるランキングが有志の手で公開されている。

2012年度 棋士ランキング(http://homepage3.nifty.com/kishi/ranking2.html)。

大雑把に抜粋して以下のような感じ(2013/03/29時点、太字が第2回電王戦出場棋士)。現役プロ棋士はこの時点で総数163名。

順位名前レート今年度増減
1渡辺明竜王棋王王将197573
2羽生善治棋聖王位王座196529
12三浦弘行八段175110
32船江恒平五段16599
43阿部光瑠四段162315
79遠山雄亮五段*11543-84
95佐藤慎一四段*21511-10
100塚田泰明九段14961
105.5奨励会員*31478-41
125.5アマチュア*4142635

私の事前の予想では三浦八段、船江五段、阿部光瑠四段はおそらく安牌、佐藤慎一四段が勝てるか怪しい、塚田泰明九段は負ける、といったところだった。GPSの賞金イベントからコンピュータ将棋プロ上位クラスに及ぶとは到底思えず、しかし(短い持ち時間ではあるが)清水アマ*5には完勝している、というところからプロ中位以下にはソフトも善戦すると見積もったのだ。

そんなわけで明日佐藤慎一四段対Ponanza戦は、現役プロソフトに負ける可能性が高い重要な対局になるわけである、と思われた、のだが。

第1局(阿部光瑠四段 対 習甦)のおさら

事前にソフト提供を受けた阿部光瑠四段は習甦を見事丸裸にして*6、本番でも研究手順に誘導し研究通りに圧勝した。

くわしくは日刊SPAレポートとかを見てくださいと。

プロ棋士が解説「第2回将棋電王戦」初戦で人間が勝てた理由(http://nikkan-spa.jp/409911)

第2局(佐藤慎一四段 対 Ponanza)の展望

研究されればプロ圧勝というのはほぼ確定の模様。現状のソフトは様々な戦形において地雷のように弱点となる筋が埋まっているようだが、しか機械学習による評価関数パラメータ構築では個別局面における弱点を潰すことは難しい。古くなった定跡をそうと知らずに学習してしまうという問題もあるらしい。

Ponanzaはプロ側へのソフト提供を断っている。研究されることの圧倒的な不利を回避したわけだ。

しかソフト側の別の不安要素も明らかになった。

第1局のニコ生では参考用として、局面毎のボンクラーズ*7による評価値が表示されたのである

このボンクラーズの形勢判断、習甦の(プロが一目で無謀と判断した)仕掛け以降、ニコ生解説者阿久津主税七段のそれとことごとく食い違った。一時は習甦大優勢とも言える+400点をつけながら、習甦の攻めが切れるに至って頭を垂れ手のひらを返したのだ。

阿部光瑠四段は習甦の研究を重ねることで、実質的ボンクラーズ改めPuella αにも勝利した、といえる。

そしてPonanzaと(PonanzaはもはやBonanzaチルドレンではなかったです。追記有り)Puella αはともに先駆的将棋ソフトBonanzaの発展形(Bonanzaチルドレン)、、、

ソフト思ったより強くない。てか佐藤慎一四段圧勝じゃね?

おわりに

阿部光瑠四段が習甦に圧勝し、同時にPuella αが株を下げまくったおかげで、第2回電王戦趨勢が見えてしまった感がある。明日の第2局で佐藤慎一四段がPonanzaに勝利すれば、おそらく第4局で塚田泰明九段もPuella αに勝つだろう。第3局の船江五段は勝つんじゃないかな多分。三浦八段はさすがに格が違う。

はいえ。

最強棋士羽生三冠の通算勝率は0.7236、これから最強棋士渡辺明三冠は0.6877(いずれも2013/03/28時点)。

プロプロレベルの相手に5局指せば、一発二発くらいは食らうものではある*8。


追記

Ponanzaは2012年からBonanzaライブラリは使っていないようです。

第21回世界コンピュータ将棋選手権 参加チーム

http://www.computer-shogi.org/wcsc21/team.html

第22回世界コンピュータ将棋選手権 参加チーム

http://www.computer-shogi.org/wcsc22/team.html

これは熱戦が期待できる、かもしれない。

追記おわり


*1 将棋倶楽部24レーティング3000になかなか届かないらしい、最近2800台に落ちたともfrom将棋連盟ライブコラム

*2 著名なカツラ棋士佐藤紳哉六段、どちらもサトシン。

*3 ここでの奨励会員は三段リーグ参加者プロとの公式戦対局数が少ないため一緒くたに扱っている、順位が小数なのは引用元では順位が空欄のため。

*4 アマチュア奨励会員と同様、一緒くたに扱っている、順位が小数なのは引用元では順位が空欄のため。

*5 断トツに最強のアマチュア棋士、実力はプロレベルって渡辺明三冠ブログに書いてた。

*6 阿部光瑠四段が事前に習甦とみっちり練習対局してきた(できた)ことは、個人的にはどうかなと思う。言ってみればタイトル戦の相手とスパーリングしておいて、相手側の記憶だけ消去するような行為で、圧勝もさもありなんとなる。ソフトプロ棋譜食べて強くなってるわけだから問題ないって意見もあるが、棋譜と実戦は違うでしょ。今後のプロソフト戦ではソフト本体の提供は無し、代わりに本番に近いバージョンでの棋譜を戦形ごとに何枚か公開、とかがいいと思う。

*7 このボンクラーズは先の日刊SPAレポート(http://nikkan-spa.jp/409912)によると第4局のソフト側「Puella α」の最新版とほぼ同じバージョンであるらしい(Puella αはボンクラーズの改称名)。

*8 羽生渡辺は相手もほとんどトッププロでこの勝率云々

 
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