はてなキーワード: 矢口とは
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人は小泉今日子似のおばちゃんだ。
俺は小泉今日子と仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、キョン2とは一度も保険の話などしたことがない。俺とキョン2の会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、キョン2の娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はキョン2との会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、キョン2が立っていた。キョン2はコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、キョン2からLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
キョン2から、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。キョン2は俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮にバラライカと呼ぼう、バラライカはキョン2が営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そしてバラライカは、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、バラライカと連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりとバラライカの職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。バラライカは去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重にバラライカとやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けたバラライカもちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺とバラライカの戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。バラライカから連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺とバラライカはとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、バラライカの到着を待った。バラライカの顔は、最初にキョン2から見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐにはバラライカと出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺とバラライカは初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、バラライカは俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後バラライカからの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。バラライカではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
バラライカとうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
バラライカに何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。バラライカから見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺はバラライカのことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人はブルゾンちえみ似のおばちゃんだ。
俺はブルゾンちえみと仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、ちえみとは一度も保険の話などしたことがない。俺とちえみの会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、ちえみの娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はちえみとの会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、ちえみが立っていた。ちえみはコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、ちえみからLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
ちえみから、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。ちえみは俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮に聡美と呼ぼう、聡美はちえみが営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そして聡美は、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、聡美と連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりと聡美の職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。聡美は去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重に聡美とやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けた聡美もちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺と聡美の戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。聡美から連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺と聡美はとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、聡美の到着を待った。聡美の顔は、最初にちえみから見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐには聡美と出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺と聡美は初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、聡美は俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後聡美からの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。聡美ではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
聡美とうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
聡美に何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。聡美から見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺は聡美のことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人はブルゾンちえみ似のおばちゃんだ。
俺はブルゾンちえみと仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、ちえみとは一度も保険の話などしたことがない。俺とちえみの会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、ちえみの娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はちえみとの会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、ちえみが立っていた。ちえみはコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、ちえみからLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
ちえみから、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。ちえみは俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮に聡美と呼ぼう、聡美はちえみが営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そして聡美は、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、聡美と連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりと聡美の職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。聡美は去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重に聡美とやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けた聡美もちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺と聡美の戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。聡美から連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺と聡美はとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、聡美の到着を待った。聡美の顔は、最初にちえみから見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐには聡美と出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺と聡美は初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、聡美は俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後聡美からの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。聡美ではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
聡美とうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
聡美に何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。聡美から見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺は聡美のことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
「シン・ゴジラ」に「ステレオタイプな人型」しか見つけられない(多くの観客の)死んだ感性こそが、元増田の一番批判したい点だろう。
「過剰演技」こそが気持ちの悪い誇張に過ぎないものではないのか。そんなのが「ステレオタイプではない人間性の発露」だと思っているのだろうか。そういうリアリティの欠如をなんとかしたくて、庵野は、過剰演技を避け「お涙頂戴の家族・恋人系ハートフル脚本」を避けて、「ごく普通の人たちのいる普通の社会にゴジラがくる話」を描いたんだよ。「シン・ゴジラ」はむしろ元増田の理想の一つの現れた形だろう。
「シン・ゴジラ」における「人間性」は、過剰演技でなく徹底的にディテールとして表現されていた。深夜の掃除夫であるとか、おにぎりおばさんであるとか、崩れていく家の中で避難準備する家族であるとか、逃げ遅れた老夫婦だとか、汚れたシャツだとか、ラーメンどんぶりであったりとか…etc。中心人物の矢口自体、スーパーヒーロー(過剰なキャラ)ではなく、目の上のたんこぶ的な閣僚たちがゴジラに一掃されたらあっさり錯乱して一晩中歩きづめで無口でヒステリックになったりする「ただの青二才」(普通の人)で、非常事態だから中心にいるけど当然そんな彼に全部を任せられないので仕事人らが周りを固める体制になってる、そこに(フィクションなりの)リアリティが生まれているわけで、カヨコや泉はもとより、里見(後継総理)、財前(「仕事ですから」の自衛隊の人)みんなが「それぞれの思惑で」矢口に協力していることは、普通に映画を見てたら十分感じ取れるように描かれていたと思うよ。何より、ラスト近くで尾頭が「よかった…」と漏らす笑みに、「ステレオタイプではない人間性」を感じ取れないとしたら、相当どうかしてる。それらの演出が「肌に合わない」というならまあ好みの問題で済むが、こういった演出をまるで無視して「全員が指導者の命令に従って機械のように動く」というのは、それこそ味の濃い「過剰演技」に慣らされたあまりに底の浅い物の見方ではないかと思う。
増田は、まず自分の感性自体がどうかしてる可能性をもう少し疑った方がいいのではないかと思う。「普遍化された演出」によって駄目になったのは、新作映画の方ではなく増田の感性の方ではないか。
詩織「新たな愛を見つけるラブ発見型新感覚ラブリーラジオです」
詩織「……」
詩織「……怒らない人いないわよ」
愛海「ごめんなさい」
詩織「……あの界隈。
あの界隈なにがしたいの?」
愛海「誰と、誰かな」
詩織「あなたを中心に、同じ事務所のアイドルのライブに来る子たちよ……」
愛海「はいはい、「アイドルだけどアイドルのライブに行ってもいいんだからね! の会」ですね」
詩織「……」
愛海「その、ラジオなので、できれば言葉で表現してもらえると」
詩織「……」
愛海「ごめんなさい」
愛海「そのー、なんていうかー、あたしのせい?」
愛海「ごめんなさい」
愛海「その、美羽さんに客席からライブを見ると色々勉強できるよーと言って誘いまして」
詩織「……それは、まあ、そうね」
愛海「そしたら、きんきんにやってたライブが、詩織さんのでして……
詩織「……愛海ちゃんにだけ嘘のスケジュール教えればよかった」
詩織さんがああいう可愛い可愛いした曲歌うのが珍しかったのもあるかもですけど」
愛海「それで、こうあの日はお客さんも湧いてて、コールもすごかったし、とにかくこう一体感? グルーブ感? でハコユレ? 的な?」
愛海「さらにそこから、二曲目もラブレターでまた、可愛い可愛い曲なのでとっても盛り上がって」
詩織「そのあとよ……」
愛海「ごめんなさい。
それで、ラブレター終わって、MCで恒例の海の話やってるときに、お水を飲んだじゃないですか」
これまあよくあるんですけど
詩織「……どうでもいいけど、この世界の私たちはアイドルだから、そんな文化ないんじゃ?」
愛海「世界? とにかく、そのとき美羽さんの、その悪い癖というか、どんなときもネタをやってしまう前向きな心構えといいますか」
詩織「なにいったのか言いなさいよ」
愛海「その…… 美羽さんが、お水おいしいー? にかぶせるように
『海水おいしいー?』って」
そのあと、あなた何言いった?」
愛海「許して!」
詩織「……あのね、そういう自己主張をしたければ舞台にあがりなさいよ、舞台に」
愛海「ごめんなさい」
詩織「だいたい…… それだけで終わらせればよかったのよ…… まだ……」
愛海「はいー、そのあたしも被せたのが、美羽さんの対抗意識に火をつけてしまいまして」
詩織「だから、次に物販Tシャツに着替えて出て来たMCのときも……」
『回ってー』と言いまして」
愛海「そしたら、美羽さんが
『シャツがー 空回りー!』とミラクルテレパシーの替え歌を……」
詩織「……私の歌じゃないし」
愛海「それで、あたしも楽しくなって
『くるっと回って見渡してみてー! もみもみ!』とlittle trip around the worldの替え歌を……」
詩織「別の事務所の曲だし…… 替え歌してる部分合いの手の部分だけだし……
美羽ちゃんが言うのは…… うるさいから今後気をつけてね…… で、いいけども……
それに便乗するあなたよ……」
愛海「ごめんなさい!」
愛海「そんなー!」
なので、はてなブックマークでお馴染みの面々に隠されたプロデューサーとしての一面を見ぬこうと思います。
サバカレーさんはアイコンの人形を、真壁さんはリトルミズキの人形をと、二人とも人形を扱うので、似ている。
近田さんは牛そのものであり、及川雫は雪像で牛を作るぐらい牛が大好きなので、似ている。
古谷楓さんはもう何年も6歳と言い続けている永遠の6歳児で、安部菜々さんも永遠の17歳なので、似ている。
ワロスハッカーさんは見た目の通りよくゲーム実況をしていて、三好紗南さんはゲームが大好きなので、似ている。
ユタ25さんとはるちん。
二人ともサッカーが好きなので、似ている。
めとろさんと矢口美羽。
二人ともボキャブラ天国が好きなのて、似ている。ボキャブラが好きだと言う設定はない。それにめとろさんは杏Pだったきがする。
周防桃子さんは杉村三郎さんの娘さんと名前が同じ桃子なので同一人物説。
kash06とクラリスさん。
アクメさんと緒方智絵里。
職業の貴賤じゃなく、個人の感情だと思うけど、分からなくもない
ただ、件のAV女優のツイートとか見てもアイマスは好きみたいだけど、当日はチヤホヤされたい&営業って感じだよね。その点は嫌悪感分かる。
良く居るライブ後にチラシ配ってるライブハウスみたいなもんでしょ。良い音楽聴いた後に下手なDJのリミックスと不味い酒飲みたくないわ!的な
名刺もコスもNGじゃないから、AV女優自体は悪くないんだろうけど、結局目立ちたかっただけでしょ。あわよくばイベントとかに出演したいとか。それだけAV業界はしょっぱいんでしょう。幾ら儲かる言ってもね
シンデレラガールズでは15〜17歳がボリュームゾーンなのですが、そのド真ん中の16歳、見た目もキュートなアイドルとなっています。アニメ付近でモバマスをCuで始めた方は17コスの「[ファンシーガール]今井加奈+」のお世話になった方も多いのではないでしょうか。
この今井加奈ちゃんですが、メモ帳を持ち歩き、買い物の内容からアイドルとしてどうしたら魅力的になれるか、可愛くなる秘密のメモ、そしてプロデューサーについてのメモなど色々とメモしていく習性があります。可愛いですね。デレステでは大量のメモ帳を持ち歩くあまりどのメモがどんな内容か忘れてしまう、といった一コママンガがあったりします。可愛いですね。このメモ帳について語り始めると文章量が5倍くらいになるので、ぜひカードを集めてセリフを確認してみましょう。
あとは、「かなかなファイファイ」「かなかな童話」といった「かなかな〇〇」という珍妙な(可愛い)言葉をたまに使うことがあります。発する機会は実はそこまで多くないのですが、その使いやすさと可愛さから主に今井加奈ちゃん担当プロデューサーの間で使われていたりします。
ここで、6周年記念も近く、おそらくスカウトチケットが発売されるので、オススメの交換カードを紹介していきたいと思います。
まずはイラストが強い[南国バケーション]です。水着です。可愛いですね。今井加奈ちゃんは実はB81とそこそこのものをお持ちなので、特に特訓後でそのスタイルを遺憾無く発揮しています。こんなに可愛いのに自分が可愛いアイドルである自覚が少し薄いのが末恐ろしいですね。庇護欲が掻き立てられます。劇場603話では寝ぼけたあまりセットと自分の部屋を勘違いして大慌てする様子が描かれています。とても可愛いのでぜひ一度見ていただき、スカチケで交換して欲しいと思います。
22コスが対象になった場合は、即戦力にもなり得る[ワンダーホーリーナイト]もオススメです。このカードはクリスマスの今井加奈ちゃんがプロデューサーにプレゼントを渡そうとする場面を描いています。もう可愛いですね。書きすぎるとネタバレになってしまうので控えますが、特訓前には今井加奈ちゃんがプレゼントを渡す瞬間まで描かれており、特訓後では「かなかな童話」に沿って今井加奈ちゃんが感謝の気持ちを伝えてくれます。プロデューサーの隣にずっといさせて(意訳)という言葉まで発する独占欲まで芽生えちゃった今井加奈ちゃんはとても可愛いですね。
今井加奈ちゃんを語る上で、いくつか有名なユニットを紹介することは避けられません。
まずは初期衣装ユニットである「イエローリリー」が挙げられるでしょう。最近デレステでメロウイエローのイベントがありましたが、それの母体とも言える服装のユニットです。メンバーはゆかゆかのりこのメロウイエロー3人に加え、間中美里さん、今井加奈ちゃんの5人となっています。比較的露出が少ないユニットなので語るのが難しいですが、プロデューサーとしては初期衣装というのはやはり思い入れがあるので、この5人で何かあれば良いな、と思っております。
正式名称はないユニットになるのですが、「かなみう」も有名なユニットです。このユニットは今井加奈ちゃんと「みうさぎ」こと矢口美羽ちゃんとのユニットになっています。モバマスで同時に編成した時にセリフが変化する「アイドルトーク」の対象にもなっています。彼女らは個性派というよりは「普通」に近く、それでいてアイドルとしてどういうようになるべきか、といった方向性の模索を続けているという共通点があります。その方向性は違うものの、共演や言及の機会も多く、お互いに影響を与え合いつつ成長してることがわかりとても微笑ましいです。矢口美羽ちゃんから今井加奈ちゃんへの呼び方である「加奈ちゃんさん」もとても特徴的で可愛いです。細かい説明はPixiv百科事典が詳しいのでそちらに譲ります。
最近のイベントでは、「ビビッドカラーエイジ」「かな☆かな☆ファンシー」といった昔に登場したユニットが再登場、ということも増えています。「ビビッドカラーエイジ」はPaから高森藍子ちゃん、Coから藤原肇ちゃんと組む3色ユニット、「かな☆かな☆ファンシー」は今井加奈ちゃんのカード中で「ふたりのかなユニット」と言及されている、今井加奈ちゃんと三村かな子ちゃんのユニットです。あとは「スケルツォ・プリマヴェーラ」という、今井加奈ちゃん・村松さくらちゃん、大原みちるちゃんのユニットが今年頭に結成されていたりします。新旧共に夢が広がっていきますね。二次創作だと島村卯月ちゃんとの「かなうづ」などがあったりするのですが、さすがにキリがないのでこの辺りで留めておきます。
最近の悩みは「そばつゆ」が楽曲Near to Youを指す言葉になってしまったことで話が通じにくくなってしまったことです。一方で多くのプロデューサーの脳にそばつゆが染み込んでいるのでサブリミナルそばつゆ効果で今井加奈ちゃんも浸透させやすくなったとも言えますね。
今現在では一ノ瀬志希ちゃんとのユニットは存在しないと思うのですが、純粋で騙されやすそうな今井加奈ちゃんとつかめなさそうな独特の雰囲気をもつ一ノ瀬志希ちゃんはユニットとして考えると面白いのではないでしょうか。志希にゃんが無茶振りをして、今井加奈ちゃんがあたふたしている様子は想像するだけで微笑ましいですね。もしくは志希にゃんの言葉を信じ込んでメモを取ってしまうボケ殺し的なこともあるかもしれません。
こんな今井加奈ちゃん、第五回シンデレラガールズ総選挙までは51位勢だったのですが、第六回総選挙でなんとCu7位・全体21位と大躍進をしています。勢いがありますね。これは第七回総選挙で今井加奈ちゃんに投票することで勢いに乗れることを表しています。すごいですね。心に決めたアイドルがいらっしゃる方はそのアイドルと今井加奈ちゃんのふれあいを妄想してください。そしてそれを世界に発信してください。それが今井加奈ちゃんとあなたの担当の勢いに繋がります。それが無理でもどうか名前だけは覚えていただけると担当としてはこの上なく嬉しいです。
最近、千葉県のいろんなところに行くんだけど、行く先々で読めない地名に遭遇する。
正確に言うと「読みが予想と違う」地名。
※追記:匝瑳とか夷隅みたいなそもそも読めない地名は除外してあります。
※追記2: 稲毛は苗字で「いなも」と読む人がまわりにいたし、岐阜と長野の県境に安房峠(あぼうとうげ)がある。ただ、君津は富津の読みを先に知ってしまったので裏をかきすぎました…。
ずっと神奈川県に住んでたから、ただ単に千葉県の地名を読み慣れていないだけなんだろうけど、読み方が怪しい地名を見かけて道路看板を見るといつも予想と違うので面白い。