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2020-08-17

飼っていた犬が死んだ私が、やったこと。

このhttps://anond.hatelabo.jp/20200815153451

エントリーを書いた。

 

以降のことを記す。

 

まず、インターネットで調べると、「火葬まで家においておける目安は夏場なら〇日~〇日、冬場なら……」的に書いてあるが、ぶっちゃけ真夏は無理だと思った。

 

金曜日夕方に死んで、処置をしてもらい、6時ごろに連れて帰ってきてから彼女定位置だったリビングソファー脇に棺を置いた。

 

既に土曜には獣臭が臭う!!

①元々、彼女犬種的に匂いがなかった

②私が少し嗅覚過敏の気がある(現に、夫はかなり近づかなければ分からない、と言った)

以上の理由はあるにしても、保冷剤(特大)を、本人の上と棺の下から当てて、冷房ガンガンに効かせても、次の日の夜には体内からなんかいろんなものが染み出てきちゃってるのか、臭いはした(ので、本人に「ごめん!!」と言いながら消臭剤を棺の横に置かせてもらった)。もし、動物病院での処置がなく、家で看取った場合は、さらに体の傷みも加わってくるだろう。3日以上家にいてもらうなら、ドライアイス必須だと思う。かかりつけの動物病院に連絡すれば、業者さんを教えてもらえるはずだ。私の場合は、日曜の朝には火葬の予約が取れたのでもう使わなかったが。

 

土曜日、前回書いた通り、無理くり足型を取って、夕方に花を求めに行く。お盆で、街中の個人商店が軒並み休み閉口する。駅ビルの中の生花店で、立派な白百合ヒマワリ、あとは隙間埋め用に、「お買い得品」になっていた、淡い色のバラの纏め売りを買う(どうせ次の日には燃やしちゃうわけで)。長さだけ持ちやすくしてもらい(どうせ次の日には以下略)、帰宅

 

他に本人に何を持たせるか…と思ったときに、家族写真を持たせようと、LINEネットプリント登録し、コンビニ印刷(ただし、業者によっては普通紙でないと一緒に焼いてもらえないようだ。写真用紙にはしないことをおすすめする。どうせ次の日には以下略)便利な世の中になったもんだ。封筒に入れて、彼女似顔絵を描く。字が読めなくても、これなら分かってくれればいいのだが。

 

日曜日の朝。棺に、いつものタオル、お花、お弁当彼女は、『ドライフード原理主義者』とも言うべき、強硬カリカリ派であった)、封筒を入れる。外は災害級の暑さ。こんな日に彼女を外に出そうものなら、すぐに舌を出して、家に戻ろうとするような陽気だ。

 

棺を車に積んで、ペット火葬を請け負ってくれる業者へ。

炉が乗った移動火葬車を使うという。屋根のない駐車場がある家なら、出張もやってくれるらしい。そんなのがあるなんて初めて知った。

 

最後に抱っこしてお別れしてくださいと言われ、なんだか棺から出すのが今まで躊躇われていた亡骸を抱き上げる。冷たくて硬い彼女を撫でて、(マスク越しだが)たくさんキスをする。いつも、チュッチュチュッチュしても何にも文句を言わずにされるがままの犬だったので、冷たくて硬いことだけがいつもと違って、『ああ、この毛皮の中にもう彼女はいないんだな』と思う。でも、そこに姿形がある名残惜しさ。

 

「またね」と、言った。

 

1時間ほど、近くで時間をつぶして戻ってきて、暑い中、まだ熱い炉の前で汗だくになってお骨を拾う。業者さんは丁寧に骨の説明をしてくれた。手元に残す用のカプセルには、綺麗に焼け残っていた歯と、しっぽの骨をひとつ入れた。また、骨を形のまま収めるかパウダー状に加工するか決めかねていたのだが、骨のままだと煤などが原因になってカビになる可能性があること、パウダー状にすればまんべんなく水分が飛ぶので長期的な保管状態が良くなる、という説明を受け、今までなんとなく抵抗があったのだが、合理的さらさら状態にして骨壺に収めてもらうことにした。

 

思ったよりももうふたまわりくらい小さな覆袋を抱いて、家に戻る。やっと、リビング冷房の設定を27度にできる。彼女定位置の敷物にお骨を置く。

気持ち区切りがついたと同時に、やっと、寂しさがこみ上げる。もう、彼女はいない。毛皮も、ない。

 

人間と同じように7日は魂がこの世に残るのだろうか、と最初は思ったけれど、いっそそうでない方がいい。病気だらけの毛皮を脱いで、身軽になって、軽やかにいぬのくにに帰っていくといい。

そしていぬのくにのかみさまの膝にぴょんとして、「たのしかった!」と言うといい。

 

きっと彼女ならそうするという自信が、私にはある。

 
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