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はてなキーワード: 火力発電所とは

2022-06-28

anond:20220628131247

長期的な傾向の話としては納得できるけど、一番知りたい情報「去年と今年の夏で何が違うのか」が書いてない…。

強いてあげればこの辺かな。ただ実際どれだけ減ったのか具体的な数字不明。ついでに、これだけ読むと、国の責任でも再エネのせいでも何でもなく「ただ電力会社が強欲で、自分達の不始末を利用者押し付けてる」としか思えないけど…。この理解であってるのかな?

2022年だけでも300万㌔㍗をこえる火力発電所の休廃止が予定されている。

火力発電の休廃止が急激に増大した背景には、2016年4月の法改定で「発電所の休廃止」が「許可制から届出制」にかわったことがある。採算がとれないと判断した発電事業者がやめたいと思えば、国の許可がなくても、いつでも簡単に休廃業できるようになったのだ。国は火力発電の休廃止コントロールできなくなり、電力不足拍車がかかっている。」

ごめんね赤松

投票したいのはやまやまだし今までの活動も高く評価してるんだけど

本人がどんなによくっても

党の方がね

選挙になるぞっていう段階になって

一斉に財務省の代弁みたいなこと言い出したり

原子力発電所火力発電所もはっきり増やすぞって言ってくれなかったり

海外石炭火力断ったり

そういうことされるとちょっと

表現という生きがいも大事だけど

自分の命の方がもっと大事

死なない、食うのに困らない、幸せに生きる、という順番でしか俺は大切にできない

このままだと停電死ぬな、このままだとロシアがたちまちせめてくるな、このままだと失業して死ぬな、という不安払拭してくれないときの党には投票できないんだ

消費税絶対上げないと言い切ったとき民主党民主党やらかしたあとの自民党投票したいと思わせてくれた

今の自民党ちょっとなあ

2022-05-29

ベース電源」という言葉を忘れてしまった結果www

ざっくり言うと

クソみたいな制度設計のせいで日本はもう安定供給ができる国じゃなくなりつつあるよ

この項目で言っていないこと

再エネの開発は不要

主力電源化する再エネ

 以前三菱商事系が洋上風力を総取りした件で軽く騒ぎになっていたが、日本で主力電源化しつつある太陽光、風力はコストが低下し、新規の開発案件日本だけでも目白押しとなっている。ただ、この中長期的なベース電源という言葉を忘れてしまって再エネ大正義の「限界費用ベースの電力市場趨勢のために、今まで2回(オイルショック東日本大震災しかたことのなかった電力使用制限令常態化してしまレベル日本の電力環境が本当にめちゃくちゃになりつつある現状は知られていない。太陽光、風力(まとめて変動性再エネ、以下VREと呼ぶ)の3つの特徴を踏まえた議論をしてみたい。

VREの特徴

1. 限界費用が0

2. 出力が不随意に変動する

3. 同期発電機を利用しないインバーター電源である

1. 限界費用が0

 VRE限界費用が0なので市場には0.01円で入札されており(この理論FITがある現状では額面通り受け取れないものの、概ねこの通りである理解していただいて構わない)、実際日本でも晴れた日の昼には約定価格が0.01円となっている。これはまさに燃料の投入が必要ないVRE恩恵と言え、この時間にはスポット市場では火力の電気コスト面で負けるため落札しない。しかし当然VREには発電しない時間がある(設備利用率は太陽光で最大15%、風力で20−30%出典)ため、夕方以降は火力が落札され、現在では資源価格の高騰もあり、15-20円/kWh程度での落札となっている。再エネ関連のトピックでは風力と太陽光は補完関係にあるという言葉ミスリードされることがよくあるが、蓄電ソリューションバックアップ電源なしでのVREのみでは設備稼働率の低さと稼働時間が集中しがちになるため電力を100%保証することは絶対にできない。そのため現在の電力システムへのVRE導入は火力による調整が前提になっている(蓄電池などによる蓄電ソリューションについては当然後で言及するが、少なくとも今の電力システムではあてにできない)。

 しかしながら昼間には火力の電気落札しないため、当然止めることになる。結果として火力発電設備利用率が低下するため、採算が悪化する。そのため、効率の悪い火力発電所は環境的側面というよりは経済的要請から廃止されていく。すなわち、現状のやり方でのVREの導入は火力の調整が前提なのに、VREのものによって火力が市場から追いやられているのである。 加えて、現在電源の大部分を所有する旧一般電気事業者JERA関西電力など大手地域電力系発電事業者のこと)は「自主的取り組み」として限界費用での玉出しを強制されているため、この傾向は当面続くと思われる。

 加えて言及しておかなければならないのが火力発電の燃料確保(主にLNG)における問題である。燃料には長期契約及びスポット調達の二つがある。長期契約比較長期間(およそ10単位LNGを買い続け、価格についても変動が大きくない。これは一見いいことに聞こえるが、LNG価格が低下したとき契約通りの値段で支払う必要があるため、近い将来VREの導入が多くなりLNG火力が落札せずにLNGを余らせた場合LNG転売することになる。しかしその場合(余るのだから安くしか売れないため)差損が発生することになるため、発電事業者としては長期で需要が見通せる場合のみ契約しようとするのは明白である。一方でLNGスポット依存すると、当然高騰した場合でも安定供給のためには買い続ける必要がある上に、いつも買えるとは限らないため、LNGスポットへの依存の増加が電力市場の高騰に結びつく。JERAカタールとの長期契約の終了のニュース記憶に新しい(JERA社長、カタールとの大型LNG契約は更新せず-年末に終了へ - Bloomberg)が、現状の電力市場取引システムは発電事業者スポットへの依存を招く構造になっているため、日本LNGの長期契約が次々と失われている現状がある。これは欧州の脱ロシアの流れの中においてはLNGの安定供給を危うくすると同時に余計な国富流出を招くため、政府として対処すべき問題である付言しておく(参考:https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/sekiyu_gas/pdf/018_03_00.pdf)。

 なお、火力発電設備撤廃に伴う電源不足という現在課題は既に共有されており、2024年から容量市場が導入され、電源容量(kW)に価値をつけて取引ができるようになった。発電側としては資金回収の目処がつくため発電所の新設のハードルが下がる、と思われていたが、新電力配慮したい政治的思惑もあって現在の水準は既設発電所の維持はできるが新設は難しい水準となってしまっている。加えて全く語られないので言及しておくが、九州電力管内においては初年度の2024年から既に不調な結果に終わり、供給信頼度が低い結果となっている(ざっくりいうと、九州電力管内は非落札電源はないので「物理的に」電源が不足する)。一体どうするのだろうか?2025年以降の電源容量の不足は全国的に波及しそうで、中長期的に日本国内での電源は決定的に不足している(参考:https://www.occto.or.jp/iinkai/youryou/kentoukai/2020/files/youryou_kentoukai_29_04.pdf)。

2. 出力が不随意に変動する

 これは広く知られていると思うが、稼働できる時間帯の中でも風はいつも吹かないし、太陽は雲に隠れたりする。ただ、その変動にもスケールがあり、数分ー数時間程度の短期間の変動から気候の季節変化に伴う数ヶ月程度の長期間の変動がある(冬に電力が不足しつつある現状を思い出してほしい)。短期間の変動はご存じのとおり蓄電池解決策になる上に、スポット価格が高くなる他のVREが発電しない時間帯に売電のタイミングをずらせるため、発電事業者には収入の増加も見込めるメリットがある。加えて蓄電池VREでも既に価格競争力を持ちつつあり、詳しくは言及しないが今年から始まったFIP制度がそれのインセンティブになりうると期待されており、要注目であるのだが、今のシステム設計では、あえて蓄電池コスト負担しようとする者はいないだろう。

 一方、である長期間の変動は一体どうするのであろうか?残念ながら蓄電池などの既存の蓄電ソリューションでは対応できない上に、将来的にも難しいため、やはり火力発電によるバックアップ必要かつ前提になるのであるが、既に言及したようにこの有様なのでどうしようもないのである。残念。再エネで作った水素火力発電、という声も聞こえてきそうだが、電気で作った水素を燃やして電気をつくるというこの二度手間、つまり現状の火力発電の熱効率が高くても40%程度(高位発熱基準)で電気分解で90%とするなら35%程度のエネルギーしか利用できないことを考えると発電に使うより車を走らせるべきでコスト面やエネルギー効率観点からで圧倒的に不利になる。それならブルー水素の方が良い気もするが、再エネで水素を作れる時代になればわざわざ褐炭だの天然ガスだのの採掘ファイナンスがつくわけないので非現実的。ということで詰んでいます。現状の解決策はありません。どうするんでしょう。再エネのコストが低下しつつあるのは間違いないのだが、それはあくまで発電事業者にとってのコストであり、VREを主電源化するにあたっては社会全体で追加で負担しなければならないコストが発生することはよく理解していただきたい。

3. インバーター電源である

 インバーターとは直流交流に変換する素子のこと。VRE交流発電機は直接利用せず一旦直流で発電してから交流に変えたのちに電力網に乗せるため、従来の電源(火力、水力、原子力)で利用される同期発電機という一定の回転数で稼働させる発電機は利用しない。昼間に晴れた時間帯には以前太陽光の出力制御が行われた四国電力管内の例で言うと6割程度がこのインバータ電源が占めていた。実はこの際に語られないが非常に大きな問題が発生する。と言うのも、インバーター電源には「慣性力が存在しない」のである。?となった方もいると思うので、大縄跳びに喩えてみよう。大縄跳びを飛ぶときは紐に合わせるのではなく、一般に人の声にタイミングを合わせて跳ぶ。このうち、同期発電機は声を出している人、インバータ電源はその声を聞いて飛ぶタイミングを合わせている人である。縄跳びがちょうど周波数に相当し、声が慣性力に相当すると考えてもらって良い。先ほどの晴れた昼間の例で言うならば、昼間は火力が系統から退出してしまっているので、声だしのできる人が減ってしまっている。そのため、仮に残った数少ない声だしのできる人が急に捻挫を起こして縄跳びから退出してしまった場合、声でタイミングを合わせていたインバータ電源は急に声が聞こえなくなるのでジャンプタイミングがわからなくなり、大縄跳びが成立しなくなる(周波数の乱れが起こり、UFRの作動による停電)。お分かりいただけるだろうか。すなわち系統を維持するためには一定割合の同期発電機や同期調相機といった慣性力確保のための仕組みが必要なのだが、現状のVREの導入の仕方では不可能なのである(よく話題になる太陽光発電の出力抑制もこのインバーター電源の割合を抑える目的も持っている)。以前の3/18の地震の際に火力発電所の停止の影響で関東に大規模な停電が起こったが、あれは仮に昼間であった場合、脱落しているのはほとんど火力発電=同期発電機だったため、インバータ電源だらけになってしま周波数の乱れが深刻になり、停電する地域がより拡大していた可能性が高い。復旧の際には系統投入は同期発電機から順に行っていくが、VREほとんどは分散型電源のため司令所で気軽にオンオフもできないため、逆に復旧にかなり時間を要する可能性も高い。つまり野放図なVREの導入はその分散型電源としてのイメージとは裏腹に電力系統災害時のレジリエンスをも低下させてしまうのである。昼間に地震が起こらないことを祈るばかりである

 この対策としては、慣性力をもつインバーターがまだ技術的に開発されていない上に、すでに導入されている太陽光発電の規模を考慮すれば、現実的選択肢としてはフライホイールや同期調相機としての同期発電機タービンのから回しなどなのであるが、このような施策を行えるのは大手電力のみであり、自由化で体力を奪われている彼らに期待するのは難しいだろう。このままでは晴れた日は出力抑制が続出するのに曇れば火力がフル稼働というあまりにも不健全な電力構成となってしまう。なお、送電線の強化は出力抑制問題と絡めて語られるが、この問題対策としてはあまりコスパが良くない。と言うのもJEPXスポット市場をご覧になればわかるが、例えば東京電力管内で晴れている時には隣の東北電力管内でも晴れている場合が多く、その場合にはどちらの場合でもインバータ電源の割合が高いため相互接続しても同期発電機の脱落に備えると言う観点からは(もちろん役立つこともあるが、)役立たないことも多く、この問題解決策として優先度は低い。ちなみに、この件に関しては日本風力開発傘下のエネルギー戦略研究所安田陽氏のコラムNo.275 慣性問題の基礎知識と最新動向 - 京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座)やこれ が参考になる。

コスト負担制度設計

 VREは確かに素晴らしい特性を持つが、裏腹にその主電源化には発電事業者ではなく電力系統大手電力会社の側で新たな投資必要となる。そのため、発電事業者から見たコスト(発電コスト)は「安い(≦10\/kWh)」のだが、電力系統全体で負担するコスト統合コスト)は「高い(~20\/kWh)」(ちなみにこれは電力卸市場VRE大規模導入をおこなっている国はどこでも直面している問題であり、Death Spiralなどの言葉検索していただくと良いと思う)。以前統合コストを論じたエントリ太陽光に火力のコストが含まれていることを批判するブコメが多くみられた(例えば、これ)が、この増田で納得いただけただろうか。筆者自身としてVREの導入は避けられないと思っているし、また賛成でもあるが、責任ある立場の人々からこれらの問題解決しようという風潮があまり見られないので非常に心配している。また、そもそもで言うならばこれらの問題の根源はVREではなく制度設計であり、限界費用の考え方のみで、VREの導入と電力市場の安定を両立させようとするのはどう考えても最初から無理だったと思う。(現在の最もあり得る)結果として安定供給担保されなくなることと燃料費高騰という二つのツケを消費者負担させるようでは現在の小売システムや脱炭素理解を得るのは難しくなるだろう。しか最も高い代償を払うのはエネルギー支出割合が大きくなり、家に太陽光パネルを設置できない低所得者層であるSDGsとは一体何だったのか(「10. 人や国の不平等をなくそう」ってあるんだが)。 再エネ議連の皆様には猛省をうながしたいところである

まとめ

2022-04-11

「再エネの主電源化」「小売自由化」を達成した日本では「安定供給」は望めない

このエントリで言っていないこと

  • 再エネはこれ以上導入しないで良い

用語定義

「再エネの主電源化」: 太陽光洋上及び陸上風力の変動性再エネ(以下VRE)を主力電源にすることで、電力分野においての低炭素化の達成。バックアップ電源としての化石エネルギーの利用は排除しない(調整力の問題から100%炭素不可能のため、後で理由説明する)

注意:地熱、水力は開発余地およびファイナンス問題(詳細は調べていただきたいが、資源があることは営利目的での開発が可能であることを意味しない。ネットに出てくる(中小)水力、地熱トピック資源にの言及し、ファイナンス面を無視したものが多く、実際の開発に踏み込んで議論していないものが多いので注意)から大幅な開発は期待できず、目標には入れない。

小売自由化」:全ての消費者は、参入障壁の低い電力市場に参加した小売業者から自由選択して電気を購入する。競争原理により消費者低価格な電力を選択、もしくは証書つき電力を購入することにより非化石価値などの付加価値も購入できる。市場への入札は基本的に電力の限界費用で行われる(現行ルール)。これは達成済み。

「安定供給」:化石燃料市場の動向および天候や気温の条件に関わらず、発電サイドの問題(燃料制約、電源不足や天候不順など)での停電は起こさない(注意:配送電に起因する停電災害などの理由から0にはできないので、ここの定義には含まない)

大手電力:自前の大規模電源を有する電力会社JERA関西電力などといった旧一般電気事業者ENEOS東京ガスなども含む)

新電力:大部分を市場で電力を購入して消費者供給する小売事業者

このエントリで言いたいこと

「再エネの主電源化」「小売自由化」というものを両立する場合、少なくともこの先10年ー50年の短中期においては「安定供給」を日本においては完全に達成するのは不可能であるということ。

理由説明していく。ただし「再エネの主電源化」を達成しない選択肢は国際的かつ政治的に今後取り得ないので、「安定供給」と「小売自由化」をどの程度のバランスで守るかということを考える材料提供したいと考えている。まずは今の方向性を維持する場合を考える。

「再エネの主電源化」「小売自由化」を完全達成した場合現在日本が近づいているもの

達成にあたって絶対必要なこと(かっこは筆者による実現可能性の予想)

- VREインバータ電源(直流交流への変換を伴う)のため電力系統に大規模に導入すると電力系統慣性力を失い、火力、水力、原子力などの同期発電機脱落時の大規模停電リスクを高めるため、蓄電設備がない場合は出力抑制必要

- 付言するが、蓄電池VREも近年では価格競争力を持ち始めている(ただしあえて蓄電池コスト負担しようとする者はいないだろう)。また2022年からFIP制度というのが始まり、再エネを市場価格プレミアムで買い取る制度ができる(インバランスにはペナルティも課される)。この場合では再エネが発電できない、電力価格の高い時間帯に売電するインセンティブを生むため、アグリゲータFIP対象の発電事業者蓄電池コスト負担するモチベーションにつながる。一方で資源価格が上がっている現状で蓄電池資本費を回収できるかは不透明

- この二つは国を超えたレベルの広域な電力系統存在しない日本特に顕在化する。

実現できればいいが、期待できない・目標の達成には資さないこと

- ネガワット、DRは何れも短期間の電力の過不足への対応技術のためいずれも一日から1ヶ月の長期間VREの変動には対応できない

- あくまで安定供給に向けた金銭的なインセンティブしかなく、100%保障を行えるメカニズムにはならない

- ただし、出力抑制が起こるような先週の土日の東北電力四国電力管内の例には電力を活用する観点から重要

- VREが安い時間帯に水素を作ってkwが不足する場合火力発電の燃料とするという発想

- 電気分解で90%、コンバインドサイクルを利用する場合でも高位発熱基準で熱効率40%程度が限界なので全体として見た時に結果として3割ー4割程度のエネルギーしか利用できないため、ファイナンスの面から達成が難しい

- 発電に利用するならCCS付き水素を利用する方が現実的だが、将来的なタクソノミーを考えると採掘関係する資産座礁資産になる可能性が高いという筆者の予想

結果として起こること

- 加えて重要なのが、火力発電の燃料、特にLNG大手電力にとって長期契約するインセンティブが失われるため(長期による電力需要を見通せず、余った場合にはLNG転売損を招く)スポット調達がメインになるが、スポットは割高のため、VREが使えない時間帯のさらなる電力価格高騰の常態化を招く

- スポットは常に入手できるとは限らず、加えて無駄国富流出の要因になり、経済安全保障観点から政府も手を打つべ問題

- 結局VRE統合コスト2030年でも原子力に比べて割高なのはこれらの理由による

- 2024年度より容量市場が設置され、電源(kW)を取引できるようになった(すでに取引は開始されている)が、様々な理由から現在市場価格では既存設備は維持するのは可能(難しいものも多いが)だが新設するには安い値段に落ち着いてしまっている。結果的現在市場設計では中長期的な将来の容量を担保できない。

- 既に2024年の九州電力管内の落札結果は供給信頼度が低く、管内の電源容量不足を示唆している。

現状の継続では「安定供給」が犠牲になることに加えて、VRE大規模導入での電力の脱炭素化は不可能になる

少しでもシナリオ改善するには

- 発電設備資本費を市場負担させるシステム必要ではあるが、新電力からすればメリットが皆無なので難航するのは目に見えている

- 容量市場についても経過措置取引価格が下がる仕組みになったこからほぼ期待できない

- 現状では再エネの主電源化は遠い目標なので脱炭素および電力価格の安定を目指すなら活用せざるを得ない

- 電力の完全脱炭素化を達成するには将来的にはSMRなどの調整力を備えた原子力発電所が必要不可欠だが...

- 利点

- 同期発電機であり大規模電源でもあるため電源として単純に優れている

- 限界費用は再エネと同様0、福島での事故を加味してもまだ既存原発の再稼働コストは安い

- 燃料費は発電コストの15%程度、かつそのうち加工コストが半分程度なのでウラン価格費用に占める割合が低く、経済安全保障資する

- 欠点

- 既存原発に調整力を担わせるのは経済的理由から難しい(技術的には可能だが...)

- 事故が起こった時の恐怖感から賛否が分かれ、利用のための政治コストが高い上に政治家はそれを払おうとしないので期待できない

- 安全対策及び特重施設設置の問題から東日本大震災から止まっている原発については迅速な再稼働は期待できない

まとめ

1. 価格面で起こること

 現状の市場システムでは燃料調達スポット市場への依存を促す仕組みになっており、資源価格の上昇がより厳しい形で市場に跳ね返る。そしてそれは最終的に一般消費者負担させられる構図が出来上がっている。特にエネルギー価格は逆進性があるため、低所得者への支援必要不可欠。

2. 脱炭素面で起こること

 VREの導入はこれからも進んでいくだろうが、主力電源化を進めるためにはVREの変動をカバーできるシステム必要蓄電池は有力な候補だが、主力電源化に必要レベル蓄電池導入のコストを誰が負担するのか決まっていないため、不透明と言わざるを得ない。このままでは長期的な変動はともかくとして、短期的な天候の変化にも対応できず、春や夏でも晴れた日には出力抑制常態化するのに夜間や荒天の日には火力発電所がフル稼働する日常が迫っており、電力の脱炭素化は遥か遠い目標となる。

3. 安定供給面で起こること

 中長期的なバックアップ電源を保障するシステムが今の日本には存在しない。現状が進行すると3/22のような需給逼迫警報特に冬の時期に日常化しうる危険性がある。小売事業者に適切に発電設備資本費を負担させる仕組みおよび長期的な発電事業者収入保証する仕組みが必要。安定供給破綻に近づいている。

と、ここまで書いてきたが結局再エネの主電源化を妨げているのは制度設計のまずさとしか言いようがない。FITは再エネ導入に大きな役割を果たしたが、野放図な開発を招き、加えて電力系統不安定さを招いた。パネル設置者が固定価格で買い取ってもらえる一方でそれによって増大した再エネ賦課金と安定供給維持のコストは広く国民負担するハメになるのでまさに外部不経済しか言いようがない。理念が間違っているわけではないのだが、安定供給と再エネの柔軟性確保に誰が責任を持つのかはっきりすべきだった。つまりこれらは政治責任であり、政治コストを払わなかった政治家の責任である。最も現実的選択肢としての(特重施設設置期限の延長による)原発再稼働も政治コストの高さから誰もやろうとしない。票にならないことを政治家がやりたがらないのはわかるが政治家の失策コスト国民が払い続ける現状はおかしい。参院選の後からでも日本の電力の未来責任あるビジョンを示す政治家が現れることを期待したい。

anond:20220402032958

2022-04-02

新電力中の人です。CMが明けました

https://anond.hatelabo.jp/20220401000918

つづきだよ。

id:tsunblr ENEOS東京ガス?

正解だね。早めに当ててる人がいてびっくりしたね。電力事業単体だとどうかは知らないけど、燃料売ってる側のこの二社は業績が上向いてるね。ちょっと意地悪だったかもしれないね

id:wakwak_koba 東電発電所を新設したがらない理由がよく分かった。電気が余ると損をして、むしろ足りない方がスポット価格が高騰して儲かるんだね。つまり電力自由化とは東電救済だったわけだ(ほんと役人は頭がいいなぁ

id:takanq 電力会社JEPX意図的に売電を絞っているのでは? という指摘があるのよね。"「新電力」の自業自得なのか?卸価格“超”高騰で露見した「いまだに未成熟日本電力市場課題"https://www.businessinsider.jp/post-229526

id:mangakoji 電力会社は、発電量を絞ると儲かる、危ないシステムなんだな。こりゃ日本電気自動車インフラが進むわけないわ。

旧一電も大変だよ。東電は410億円の赤字だよ。

旧一電も業界もわざと発電を絞ってるわけじゃないんだよね。発電量=発電所収入だけど、再エネ発電所が増えれば火力発電所の稼働量は減るよね。コスト回収がどんどん大変になるから火力発電所廃止インセンティブ高まるね。でも最低限の余力は残しておかないと大規模停電起きちゃうかもしれないから高コスト発電所はある程度残しておかないといけないね。ただでさえ3.11以降は原発も止まっちゃったか供給力の余剰は最近減ってるよね。

太陽光発電なんかも最近増えてるけど、天候に発電量が左右されるのでどうしても発電量が不安定なっちゃうね。緊急時発電所動かせって言われてもどたばたしちゃうよね。LNGは高いから発電コスト上がるね。最近石炭火力はCO2排出量高いから嫌われてるね。

あと、一番大事なのは電気は「余っても駄目」なんだよね。発電量は周波数に影響を与えるので、足りなければ周波数の50/60Hzを下回るし、余ると上回る。周波数の変動を放置したら色々大変なことになるから日本全国で家電故障するね)、電力系統需要供給を大幅に上回ると安全のために電力供給自体遮断するよね。これがブラックアウト、大規模停電という現象で、直近だと北海道全体で停電したやつだね。

なので、電気が余ると損をするから絞ってるんじゃなくて、そもそも余って良いような仕組みじゃないんだね。発電側は発電側で大変なんだよね。

id:Guro これさあ。自由化が進めば進むほど需要予測と調整が難しくなるよなあ。やっぱ自由化は愚だろう。

安定供給の点ではその通りだけど、脱炭素原発文脈だと「旧一電に現状改善インセンティブは少ないので自由化必要」という回答はありえると思うね。ここは人によって主張が違うところだね。私は関係者なのでどうしてもポジショントークになるから私自身の意見は控えるけど、一理あると思ったよ。

id:gimonfu_usr 自由化にともなうコスト引下圧が原発施設安全維持の余力を削ったのですよ。自然を舐めてた「甘え」はあったろうが方向が違う

因果関係としてはたしかにそうかもね(特別高圧や高圧は3.11前に小売自由化が進んでいたよ)。ただ、それは「お金に困ったか強盗殺人やっていいのか」って話に近くて、コスト理由原発安全維持を疎かにするのは一線越えちゃってるんじゃないかな。

id:azzr 高騰時に停電させる契約にするとか、消費者への売価に転嫁するとかしかないと思うけど、無理なの?

断言はできないけど「高騰時に停電」は多分無理じゃないかな。供給は送配電事業者がおこなうので、新電力特定供給地点の供給を止めるよう指示できる仕組みにはなってないね追記:「今の契約」では。技術的に不可能ではないかもしれないけど、旧一電側の協力が必須)。色んな人に突っ込まれはてな電力と増田電力の話はその辺のことを言いたかったんだけど、わかりづらかったね、ごめんね。あと、そこはインフラとしてやっちゃ駄目でしょう、という議論はあるよね。

消費者への売価に転嫁する」これはいい視点だね。これをやったのが市場連動型プランで、21年の高騰時に月の支払いが数倍とか十数倍になってめちゃくちゃ揉めたやつだね。あれで新電力炎上したのでその方向はリスクが高いということになり、選択肢は実質なくなったと言っても過言ではないね。あと、そもそも高騰時に価格上がるなら規模の経済で旧一電にはほぼ確実に負けるね。

id:cinefuk リスクヘッジさえ担えないならば、単なる転売屋しかない

からこのブコメクリティカル批判だと思うね。自由市場で旧一電から客奪って戦ってんのは新電力なんだから価格設定で新電力文句を言うのは筋違いではあるね。

id:lifefucker さや取りビジネスだと思うけどなんの付加価値あんの?

シンプルなのは価格だね。新電力は送配電でフリーライドできるので(託送料金は払うけど)、一般的に旧一電より安いね

それ以外だと、他のサービスと同じ会社にして支払い一本化とか(東ガスとかのガス会社系、auでんきやソフトバンクでんき)、別業種の付帯サービスとか(楽天ポイントたまる楽天でんき)はあるね。Looopでんきは自社のソーラーパネル蓄電池ペアで使うと割引が適用されたりもするね。

id:pwatermark そこで「発電もやる」ことでリスクを抑えるみたいな考え方もあるわけだ 民間発電の市場が活発化することで、クリーンエネルギーや脱炭素場合によっては原子力とか、発電の選択肢が増える まあ絵に描いた餅だけどね

いい話題を振ってくれて嬉しいね。電力系統からの電力供給を前提にするからこういう話になるのであって、経産省は「再エネを中心とした小~中規模の地域発電所もっとたくさん作って、エネルギー地産地消しよう」っていう分散エネルギー構想を最近打ち出してるよ。「マイクログリッド」でググってみると面白いかもね。

https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/energy_resource/pdf/015_s01_00.pdf

id:sin20xx 日本根本が間違ってたんだよ。そもそも太陽光などの発電した電力を高く買う意味はなくて、その電力をむしろ安めに買って、さらに余剰分も全部買ってしまって、それにより揚水式発電等を動かすバランス必要だった

FITの話だね。再エネを10年間固定で買い取るよって制度なんだけど、最初買取価格は48円/kWhだったんだよね。後々太陽光発電価格下げていったけど、山林切り拓いてのメガソーラー乱立を招いたんだよね。制度設計の失敗だね。

id:tohshindainokawaisa 新電力中の人ならインバランスを悪用してた過去を語って欲しいんだが。こんなの完全にポジショントーク最近でも一送の持ち出しで最終保障供給させたり賦課金を払わず破産申請とか、これで被害者面は虫酸が走る

ンバランス制度は厳密に言うと「調達が足りなかったら請求するし、調達しすぎたらその分お金返すよ」って仕組みだね。一般的にインバランス料金は市場価格より高いね。でも、このインバランス料金は事前に予測できちゃうと「インバランス料金が高い(安い)ときにわざと調達を多め(少なめ)にする」ことが理屈上ではできちゃうんだね。この人が言ってるのは多分このことだね。それはよくないよねってことで、事前予測がしにくいように制度が見なおされたんだよ。

最終保障供給は多分このニュースのことを言ってるんだね。これはよくないね

https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00001/00074/

id:dreamzico 長いよ。オタクはなぜいつも話が長いんだ。その漫画くさいオタク口調・文体をやめて、内容的にももっと短く簡潔な文章となるよう推敲してくれ。1/10くらいの文字数説明できるだろ。

素に戻るが、身バレ避けるため普段やらない書き方してるので読みにくいのはわざと。そこは正直すまん。

id:watasinoid ×「東電をなんとかせげんといかん」 ○「東電どげんかせんといかん

id:gnta東電をなんとかせげんといかん」ではなく「東電をどげんとせんといかん」と言いたかったんだろう

id:good2nd 誤「なんとかせげんといかん!」→正「どげんかせんといかん」/「せげん」てなんとも不思議な響き。品詞分解できないからかな

id:hazardprofile とにかく "なんとかせげんといかん!" が気になってしょうがない

id:MacRocco “なんとかせげんといかん”は多分「どけんがせんといかん」をうろ覚えで使った結果出てきたそれっぽい言葉だと予想

id:kaputte はてな親分怖すぎて泣く / だれも「なんとかせげんといかん」気になってないのもこわい

id:pechiyon東電をなんとかせげんといかん!”どげんかせんといかんorなんとかせんといかん では

これはわざとじゃないね。なんでこんな誤字をしたんだろうね。恥ずかしいね

2022-03-23

安全審査通過しただけの原発再稼働したら弱者死ぬ可能性あるよな

安全審査通過しただけで、現実的避難計画策定されてない原発が沢山あるけど、

そんな原発事故が起こったら、また弱者が多数死ぬ

"火力発電所計画停止の予定を返上しても原子力発電所のような災害レベル事故は起き得ない"整備不良で緊急停止して広域停電したら弱者死ぬ可能性あるので「目に見えない」災害は起きるんですよ

https://b.hatena.ne.jp/entry/4717092478331777282/comment/poko_pen

2022-03-22

原発再稼働反対w

地震大国原子力発電?できらぁ!←事故ったよね?

今止まってる火力発電所原子力発電所があったら、言い換えたら今ある原発のところにそのレベル地震があったら、また事故ってたんじゃないの?

再稼働してなくてよかったねw福島の二の舞になるところだったよね。

あれって国土が失われたのと同様だよね。福島産の食い物も輸出できないし。あの事故でどんだけのマイナス被ったの?そのマイナスを思えばちょっと停電するくらいでギャーギャー騒ぎすぎだよね?っていうか停電してないしw

福島地震じゃなくて津波ガーとかいう奴いたけど、いや地震の結果津波が来たんだよね?津波で電源を喪失しないように高台に置けばいいとか、いや3.11の前からそうしとけや抜け作

はっきりいって一回事故ったら終わりの勝負事故ったんだからもうとっくの昔に勝負ついてんだよね。3.11までがボーナスステージだったってだけ。

原子力発電所が地震で壊れないようにいろいろやってますとか書いてあるけど、見る気が起きないよね。そもそもジャップって隠ぺい改ざん破棄大好きミンジョクなんだから信用できないし見る意味がないよね?

つーかジャップなんて電気ガンガン使えても効率悪いんだから意味ないじゃん

ちょっと貧乏ぐらいの方がジャップは機転が利くからそっちの方がいいよ

2022-03-21

日本ってもう貧困国なんだな

東京電力 あすの節電協力を呼びかけ 気温低下・発電所復旧進まず 電力需給「非常に厳しい」

東京電力明日(22日)の電力需給について「非常に厳しい」との見通しを示し、暖房温度20度設定とするなど節電に協力するよう呼びかけました。

東京電力では、今月16日に発生した福島県沖を震源とする地震の影響で、火力発電所の一部で運転停止が続いています

加えて、明日(22日)は関東地方の気温が下がることから暖房需要が増える可能性があり、ピークとなる午後4時から5時にかけては「97%」の使用率が予測されていて、電力需給のひっ迫度合としては最も深刻な「非常に厳しい」状況です。

このため、東電は家庭や職場などでは不要な照明を消して、暖房の設定温度20度とするなど節電への協力を呼びかけました。


戦時中みたいで笑えないんだが。

10年後には日本という国はもう無くなっているんじゃないか

2021-11-16

anond:20211114231157

そもそも、(ディーゼルの嘘がばれてハイブリッドで負けたから)「EV欧州自動車産業覇権を握る」って言ってるのに、

EV最高というプロパガンダに乗るのも馬鹿だろう。

日本の超々臨界圧発電方式火力発電所効率が一番良いのに、化石賞とかレッテル張りするのと一緒。

2021-11-06

化石賞もらったし電気使うのやめようぜ

電気使わなければ、電力会社が潰れる

電力会社が潰れれば火力発電所も止まる

石炭使用量も減りCO2排出量も減って日本先進国になれる

2021-11-05

anond:20211028141326

全部反論するとキリが無いので目立ったところだけ言及しますね

災害時について

自然災害の後、電気が真っ先に復活するかどうかは災害の規模によります。たとえば東日本大震災場合ガソリン不足は被災地(仙台市内)でも1ヶ月ほどで解消されましたが、電力不足災害翌年にまでも全国的問題になりましたよね。

全ての自動車/トラックEVである状況で大災害が発生し、東日本大震災と同等、またはそれ以上の電力不足に陥った場合。電力不足により自動車を動かせず、被災地だけではなく日本全国の物流が1年以上にもわたって影響を受け続け、経済的に大きな打撃を受けるリスクが考えられます

EV信者バッテリーを電源として利用できることを理由に「EV災害に強い」と主張しますが、「災害に強い」の意味を履き違えてはいないでしょうか。

災害に強い」とは、数日で復旧する程度の災害において快適に暮らせることではありません。東日本大震災のように想定を遥かに超える最悪の事態が起こったとしても、多くの国民が細く長く生き延びることができ、いち早く、かつ確実に復興できることを、「災害に強い」というのです。

かにEVは数日の停電で済む程度の災害時に快適に暮らすためには良い道具かもしれません。しかし、未曾有の大災害において命を守り、そこから確実に復興することを主眼とした場合EVシフトが済んだ社会はあまりにも貧弱です。

ソース一覧】

https://www.news24.jp/articles/2021/03/05/07834380.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E5%8D%B1%E6%A9%9F#2011_-_2012%E5%B9%B4%E5%86%AC%E5%AD%A3%E3%81%AE%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E5%8D%B1%E6%A9%9F

大雪立ち往生について

大雪立ち往生でEVが抱える最も困難な問題は充電の問題です。ガソリン車であれば燃料を携行缶で持ってくることができますが、EVではそれができません。

上の項に書いたように、災害時に大切なのは細く長く生き延びることです。暖房をかけっぱなしにできる分EVの方が快適かもしれませんが、電池が切れたらそこでおしまい。長く生き延びることも、立ち往生が解消された後に移動することも困難になります

一酸化炭素中毒リスクはありますが、定期的に除雪を行い(めんどくさいがエコノミー症候群の防止になる)、必要最低限の暖房が済んだらエンジンを切る方法であれば、ガソリン車の方が大雪立ち往生においてよっぽど有利ですし、EV大雪脆弱なのは明白です。

この問題が身近にある豪雪地帯で、果たしてどれだけの人がEVを所有したいと思うでしょうか。命に関わる問題ですから、これはEV信者が考えている以上に重大な問題ですし、EVが普及できない理由に十分なりえます

余ったガソリン/軽油の使いみち

これはどちらかというと国際的問題です。

仮に各国が完全にEVシフトしたとしても、ガソリン軽油生産はなくなりません。なぜなら、原油蒸留されることによって利用されるからです。

原油は燃料以外に、プラスチック生産にも利用されますプラスチック生産にはナフサが使われますが、原油蒸留してナフサを取り出す過程で、軽油ガソリンも作りたくなくても生産されてしまうわけです。

仮にEVシフトしたとしてもプラスチック生産が止まるわけではありませんから軽油ガソリンは今まで通りどんどん生産されていきますEVシフト完了し、ガソリンの使いみちが無くなった世界で、この余った燃料をどのように使えばいいんでしょうね。

仮に余った燃料を火力発電に利用し、EVを動かす電力に当てる場合検討してみましょう。

石油を燃料とした火力発電の熱効率現在最大で40%ほどですが、将来的な技術革新考慮し45%とします。さら輸送ロスは5%、EVに搭載されるモーターのエネルギー変換効率は多く見積もって90%ほどですから、最終的な変換効率は、

 (45-45*0.05)*0.9=38.475%

となり、現行のハイブリッドカー(熱効率40%強)の方が良い結果となります

火力発電所(石油)の熱効率50%に到達してやっと、EVエネルギー効率ガソリン車と同等になりますEVガソリン車に対して優位になるためには、火力発電所(石油)には60%近い熱効率が求められるでしょう。

また、エンジン車やハイブリッドカー進化は止まっていないこともお忘れなく。研究室では単体で熱効率50%を超えるエンジンが既に開発されており、「ガソリン車で熱効率50%オーバー」は既に現実的目標となっています仮定仮定を重ねるEV信者論法に則り、ガソリン車の熱効率50%に到達したと仮定した場合火力発電所(石油)が59%程度の熱効率を達成してやっとガソリン車と同等のエネルギー効率となります

ソース

https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1408/26/news009.html

https://www.tepco.co.jp/corporateinfo/illustrated/electricity-supply/transmission-distribution-loss-j.html

https://www.jst.go.jp/seika/bt2019-04.html

2021-10-01

anond:20211001191819

えっEV推しって立憲支持者だろ?

電力が逼迫して原発送電網を増設しなきゃいけないことには目をつぶって二酸化炭素が目の前の車からでなくなることだけを大事にする人たち。細かい量の話は理解したくないので、火力発電所から二酸化炭素が出てることは気にしない。火力発電所の個々の性能の違いも気にしない。

ディーゼル車推しと同じでEU圏内から日本車を減らそうとしてルールを有利になるよう操作しようとしたら制御不能になって自分たちでも運用不可能ルールになりそうなEUキレイな表向きだけを真に受けてBEV人類を救うと信じてる。

2021-09-08

原発再稼働はある程度必要だ」をわかりやす

河野太郎が「原発再稼働はある程度必要だ」と言ったことが話題ですな。

河野太郎氏「原発再稼働はある程度必要だ」

https://mainichi.jp/articles/20210908/k00/00m/010/181000c

まず前提として、わかりやすくするために「大筋はあっているけれど細かい点は議論必要」という論調にするね。
そうしないと色んな主張が飛び交って議論が始まって主題が吹っ飛んでしまうから大体こんなもんだぞって程度にとどめておいて、細かい点は各々好きに考えろって感じでお願い。

んじゃいってみようか。
もっと意識してもらいたいことなんだけど「我が国は困窮すると戦争しがちである」んだよなぁ悲しいことに。

マジでこれ義務教育レベルの話なんだけどさ、江戸幕府が倒幕されてしま前後日本にはどんな事が起きただろうか?
まぁ簡単に言えば外国勢力日本(というか東アジア)に旨味を覚えてしまい、自分たち外国勢力の影響下圏へ置こうとする動きを察知して内戦して倒幕し対外戦争の準備を始めたんだね。
まぁもしかたらこの「日本国の正史」に違和感を得てる連中も居るかも知れないけど、一応コレは「日本国の正史」だし、たいていこんな感じの解釈一般的から異論は他でやってくれ。
ていうか内戦を例にすると戦国時代や各年代幕府政権が倒れたとき日本国は困窮していて、それが開戦のきっかけになっているんだけど細かいことはどうでも良いか

んで、日本がボロっクソにやられた太平洋戦争なんだけれどもコレも日本は困窮していたよね?いわゆる「ABCD包囲網」ってやつの影響で輸出入が滞っちゃって経済的に大打撃を受けたばかりか頼みの綱の継戦能力さえ失われる懸念が、何なら日本国が体をなすための国民を維持することすら難しくなりそうだったわけだ。
そこで日本は明らかに工作していたアメリカ宣戦布告ちゃうんだね。島国から貿易しないと好景気で膨れ上がった国民企業の数々を維持できないのよ。

その当時、まぁ今もだけど、非常に重要だったのは石油石油エネルギー密度が非常に高くて(江戸時代比較して)高度に発展した製造技術を支えるには石油メチャクチャ重要輸入品目だったんだ。
石油は燃やしてエネルギーを取り出す他にも残り滓すらアスファルトとして利用できるし、今の我々現代人もアスファルト恩恵は凄く受けているよね。プラスチックだって石油が元だし、今人気の不織布マスクだって素材はプラスチック、つまり原料は石油だ。
まぁ流石にその当時は現代ほど石油を広く活用できていたわけではないが、製造にも輸送にも石油は非常に重要ものであってのは想像に難しくないだろう。
外国勢力に怯えていたのが嘘のように高度に発展した日本国の生命線だったんだ石油は。

その生命である石油外国勢力によって抑えられてしまった日本外国勢力を打倒して奪うという選択肢を取らざる得なかったんだな。だって他の選択肢はほぼ間違いなく「今の日本」には繋がることはない選択肢であったろうから

さて変わって現代に進めるけれど、過去から現在にかけて日本の主要領土日本列島であることは変わっていない。
現代日本第二次世界大戦当時から比較しても更に高度な発展を遂げており、輸出入へ頼らざる得ない立地条件であるのは言うまでもないね
しか世界経済の動向は第二次世界大戦当時と比較して大きく変わっている。

なんと「石油使いすぎたら自然破壊へ繋がるし石油使用量を抑制すべきじゃね?」って議論が本格化してしまっているのだ!

特にEUは先鋭的で「一定以上の石油使用量(≒Co2排出量)を超えた製品EU販売させません!」っていう規制(CAFE規制)を設けちゃった。
これには各国大慌て、だって現在世界経済を支えているのはほぼ間違いなく石油で、石油があったからこそ経済発展したし、高度な製品も生み出せてこられたんだからね。
ただこれには抜け道があって、いわゆる「再生可能エネルギー」で補完した部分はノーカウント扱いで良いよって言ってくれてる。再生可能エネルギーって水力とか風力とか原子力とかそういうエネルギー源ね。

じゃあ石油から再生可能エネルギーへ乗り換えたら良いじゃんって思うでしょ?
実は再生可能エネルギーもっとエネルギー密度が高いのって原子力なんだよねぇ。そして日本東日本大震災で多くの原子力発電所を停止していたり、制限的な稼働をせざる得なくなっているというのが現状だ。
さてまとめてみよう。

  1. EU石油使用量(≒Co2排出量)を減らさないと製品販売させない規制を作る
  2. 日本東日本大震災原子力発電所が停止中で石油主体火力発電所に頼らざる得ない
  3. 石油使用量(≒Co2排出量)が多い日本EU製品を輸出できない
  4. 島国という立地条件から輸出入実質的に食ってる日本経済が困窮しそう
  5. 日本国の正史を参考にすると・・・

というわけで河野太郎が「原発再稼働はある程度必要だ」と言ったのは何も勢いとかノリで言ったわけでなくて、河野太郎は色んな評価があるけれども一応は日本の政治家なので日本経済を気にしてこういう発言してるわけですわ。あと「困窮するくらいなら原因を打倒したら良いんじゃね?」って選択肢が挙がらないようにする意味合いもあると思うのよね。
ドイツビスマルクさんも「愚者経験に学び賢者歴史に学ぶ」って言ってるし。まぁビスマルクさんの後輩がメッチャ迷惑かけてきてんだけどねw

まぁこんな感じですよ。
あぁそうそ原発反対派の皆さんに言いたいけど別にこのエントリ原発再稼働の支持を広める目的で書いたわけでなくて、河野太郎がなんでそんなことぶっこんできたのかをわかりやす解説するために書いただけだからカッカッしないでほしい。
個人的には原発に変わる安心安全な高密度エネルギー源があるならそっちでも良いなぁと思ってるよ。

2021-06-27

anond:20210627021144

原発しくじったのが一番でかい

カーボンニュートラルは再エネ安定国のプロパガンダで再エネ不安定国の日本原発なしだとただただ不利

いや、カーボンニュートラルのもの重要だけどね、ただ日本は不利

無理やり再エネ推しても電気代で跳ね返ってくる

EV原発が使えると思ってた時は深夜も発電し続ける原発の電力をEVバッテリーに充電して昼間の需要が高い時に使って電力需要平滑化や!とか言われてて普及しそうだったんだけどね

原発が"使いづらく"なった今、EVはただ夜間も火力発電所をフル稼働させるあまり旨みのない物になってしまった

2021-05-29

anond:20210529102259

シムシティで言えばマップいっぱいすでに埋まっちゃってる状態が今の日本

線路引き直したり、火力発電所原子力に置き換えても大して儲からんでしょ?

そうゆうことよ。

2021-04-25

なんで火山の上でタービンまわさないの?

原発火力発電所もいらないじゃん

2021-04-22

二酸化炭素個体化して回収する技術

これが実用化されて、安価火力発電所をがんがん回して、片っ端から二酸化炭素を回収するシステムが広く使われるようになって、一世紀くらいたったら空気が薄るくなる環境問題とかでてくるのかな。

2021-02-22

原発廃止について反論原子力は悪ではない。

1. 自動車事故で毎年沢山の人が死傷するが

 自動車廃止しないのはなぜか?

答えはそれが必要から

言い換えると利便性が損害を上回っているかである

2. 原子力技術自動車と同じだ、

 事故が起きるかどうかは、それを上手に制御できるかどうかにあり、

結局のところ、整備して運用する人間にある。

(繰り返すが自動車原子力、そのものは悪ではない)

3. 原発廃止について反論する。

 事故問題点原発国内にあるからだろうか?

そうではない、問題点人間による運用であり、

それを如何にして改善するかにかかっている。

まり、私達が原発議論第一にすべきことは

原子力の整備と運用についての改善」だ。

(自動車飲酒運転厳罰化したのと同じ)

原子力自動車も、廃止についての議論は最終手段だ。

4. 原発廃止をして太陽光風力発電にしたらどうなるのか。

  原発利権太陽光パネル、風力発電事業者へ流れ

利権の所有者が変わるだけである

日本税金が一部の太陽光パネル事業者らに流れたのを思い出して欲しい。

いったい、どれだけの金と土地を使い、どれだけの発電量が得られたというのか。

あのお金は…火力発電所増設したり、原子力の整備に回せば良かった。

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