はてなキーワード: 温州ミカンとは
星新一のショートショートはあれはあれで必要十分な情報があるからあれ以上の景色は多分見えないと思うよ(多少見えることはあるが)。そこが星新一のすごさなんだよなぁ。ほかの作家だといろいろ想像できすぎて進まなかったりする。
俺がぱっと思い浮かべた映像は「真っ白な画面にぽつんと赤いりんごが一個置いてあって、近くに紙で出来た小さい値札(三角に折って自立させる奴、会議ん時に席に設置されてる名札みたいな)があって、そこに300円って書いてある」ってーのが限界だな。で、「ミカンとセット」のくだりで隣にミカンが出現する。オレンジ色だがオレンジじゃない和ミカン。りんごより小さい。
八百屋にリンゴがありましたって書いてあるんだから八百屋想像したってよwww
俺が想像したのは冬の午後三時ごろのちょっと暇そうな八百屋。太陽の光が斜めにさしてて冬特有のコントラストがない感じの陰影のなかに昔ながらの八百屋がある。店の前に台があってさ。壁際に棚があって、一番置くんとこがレジ。んで、品物はかごとかパックに入って、黄色い値札に赤文字で値段が書いてあるな。床は水で濡れてる。
リンゴは青いかごに入ってて値札がついてるけど、300円って書いてて、高いわねーって買い物客が言ってる。んでおっちゃんが出始めだからねwwってわらってて、ばら売りもできるよって言う。そのとなりに温州ミカンがポンポン積まれてる。これが一瞬一瞬でぱっぱっと出てくる感じ。漫画のコマ割りみたいに。
困るのは新聞だなー。すげー短い記事なのに書いてないことまで見えて泣いたりする。
あと問題なのは、自分で書いてる文章は絵から起こすので、ほかの人も見えてるつもりで大事な情報を書き落とすことと、読んだときは映像で再現されるので誤字脱字に気が付かない。誤字脱字に気を付けると文章の意味がまるで分らんということだと思う。ただここら辺はちょっと読字障害も絡んでくるので何とも言えん。映像で物事考える人は、たぶん小さいころ絵本をよく読んだとか、漫画に慣れてるとか、映像にすごく親しんで育ってきたとかそういう人なら珍しくはないんじゃないかな。