はてなキーワード: 武力攻撃とは
ググレカス曰く「ほかにすることはないのですか」
http://www.geocities.jp/koreanlaws/kenpou.html
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/3277/2013kenpou.html
http://www.fitweb.or.jp/~nkgw/dgg/index.htm
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8186538
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19490404.T1J.html
他の同盟国はアメリカ本国への攻撃を自国の危険とみなす条項があるけど、日米安保にはそれがない。
第五条
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宜言{宜はママ}する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事国が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
第五条
締約国は、ヨーロッパ又は北アメリカにおける一又は二以上の締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなすことに同意する。したがつて、締約国は、そのような武力攻撃が行われたときは、各締約国が、国際連合憲章第五十一条の規定によつて認められている個別的又は集団的自衛権を行使して、北大西洋地域の安全を回復し及び維持するためにその必要と認める行動(兵力の使用を含む。)を個別的に及び他の締約国と共同して直ちに執ることにより、その攻撃を受けた締約国を援助することに同意する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
第六条
第五条の規定の適用上、一又は二以上の締約国に対する武力攻撃とは、次のものに対する武力攻撃を含むものとみなす。
(i)ヨーロッパ若しくは北アメリカにおけるいずれかの締約国の領域、フランス領アルジェリアの諸県、トルコの領土又は北回帰線以北の北大西洋地域におけるいずれかの締約国の管轄下にある島
(ii)いずれかの締約国の軍隊、船舶又は航空機で、前記の地域、いずれかの締約国の占領軍が条約の効力発生の日に駐とんしていたヨーロッパの他の地域、地中海若しくは北回帰線以北の北大西洋地域又はそれらの上空にあるもの
第四条
各締約国は、太平洋地域におけるいずれか一方の締約国に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
第五条
第四条の規定の適用上、いずれか一方の締約国に対する武力攻撃は、いずれか一方の締約国の本国領域又は太平洋地域にある同国の管轄下にある島又は太平洋地域における同国の軍隊、公船若しくは航空機に対する武力攻撃を含むものとみなされる。
第四条
各締約国は、太平洋地域におけるいずれかの締約国に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときには、終止しなければならない。
第五条
第四条の規定の適用上、いずれかの締約国に対する武力攻撃は、いずれかの締約国の本国領域、又は太平洋にある同国の管轄下にある諸島又は太平洋における同国の軍隊、公船若しくは航空機に対する武力攻撃を含むものとみなされる。
各締約国は、現在それぞれの行政的管理の下にある領域又はいずれか一方の締約国が他方の締約国の行政的管理の下に適法に置かれることになつたものと今後認める領域における、いずれかの締約国に対する太平洋地域における武力攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
だいぶ論点が整理されたようだな。それならわかるわ。
そもそも日米安保やPKO法制には、現場の自衛官にほぼ自殺しろという命令に近い危険を押し付けることや、敵方が冒険的な行動に出た場合に致命的に安定性がおびやかされるという重大な欠点があった。
別の枝で言っているコレだな
「日本艦隊と米軍艦隊が攻撃された場合、個別的自衛権行使の要件を満たすためには、自衛隊の艦隊が盾になって撃沈される必要がある」
この運用の穴を埋めるために存立危機自体の概念をこのたび設立したと。
「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態の場合、武力行使ができる」
ここはそうじゃないとか、いろいろ教えていただけると嬉しいです。
かなり詳しく教えてくれて非常に助かる。
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/anzenhoshouhousei.html
には
【問1】 集団的自衛権とは何か?
【答】 集団的自衛権とは、国際法上、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される権利です。
しかし、政府としては、憲法がこのような活動の全てを許しているとは考えていません。
今回の閣議決定は、あくまでも国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守るための必要最小限度の自衛の措置を認めるだけです。他国の防衛それ自体を目的とするものではありません。
などと書かれているね、
要するに例えば、日本と近しい国が攻撃され、それに日本が巻き込まれそうだったり、近しい国が被害を受けることで日本の(他国の協力を含めた)戦力が減退し、攻撃を仕掛けた他国の格好の餌食になってしまう(そして徴兵制が必要になる)ことを防ぐもの、という感じなのではないかな?
6月16日の朝日社説。社説子は朝日新聞読者は論理能力の一切無いバカだと確信しているのだろう。この社説は安保法制に反対する側の人々がいかに怠惰かえぐり出している。いや、そもそも彼らは本当に安保法制を潰したいのだろうか?安保法制を潰すのが目的なのではなく、安保法制反対運動のお祭り騒ぎをエンジョイしたいだけなのではなかろうか。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11809039.html?ref=editorial_backnumber
これによれば、集団的自衛権と憲法との関係を整理した1972年(昭和47年)の政府見解は以下のとおり。
①わが国の存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを9条は禁じていない。
③従って、他国に加えられた武力攻撃を阻止する集団的自衛権の行使は許されない。
ここでは 集団的自衛権の行使>必要最小限の範囲 という命題が背後にある。しかし、集団的自衛権の行使の定義は一応一定したものである一方「必要最小限の範囲」は軍事技術の進歩や国際情勢の変化によって変わり得るものだ。
朝日新聞は「理屈は同じなのに結論だけを百八十度ひっくり返す。環境が変われば黒を白にしてよいというのだろうか」などと言うがこれは感情的な詭弁というものだ。理屈が同じでも議論の前提が変わったら推論の結果が変化するのは当然ではないか。論理的な反論ではない。
さらに後段で「こんなことやっていいの?ほんとにいいの?だめだよね?」とばかりに非難を続けるが散漫で情緒的なばかりだ。要するに社説子が違憲だと思い込んでいる事例を列挙しているにすぎず、それらが本当に違憲かどうかはそれが「必要最小限」かどうかによる。そして必要最小限を越えることを示せれば違憲だね、と論証できる。これが論理的な議論というものだ。そしてそうするには代案を示すか他の根拠をあげればよい。なんでこんな無駄な文章をつらねる必要があるのか理解に苦しむ。
そもそも安保法制に論理的に反対するのは簡単なことだ。政府の主張はとどのつまり「今まで
となった」
というだけなのだから、これをつき崩せばいい。ならば集団的自衛権自衛権が必要と政府が想定している各種事態に対して 集団的自衛権を行使せずして対処する方策を提示するか方策自体が必要ない事を論証すればよい。それができないなら集団的自衛権の行使が必要なんだろうねとなる。それ以外の方法であれやこれやと理屈をこねて無理な反対ごっこをしてみても所詮は負け犬の遠吠え。
ところでそもそも①、②、③すら認めない人々もいる。だがこれは昭和47年以来の政府見解すら認めない人々。左翼ばかりとは限らないが、どちらだとしても今更国会で議論するのは時間の無駄だ。適当に官僚に答弁させとけばいいのではないか。
(4)わが国による「武力の行使」が国際法を順守して行われることは当然であるが、国際法上の根拠と憲法解釈は区別して理解する必要がある。憲法上許容される上記の「武力の行使」は、国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合がある。この「武力の行使」には、他国に対する武力攻撃が発生した場合を契機とするものが含まれるが、憲法上は、あくまでもわが国の存立を全うし、国民を守るため、すなわち、わが国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置として初めて許容されるものである。
(5)また、憲法上「武力の行使」が許容されるとしても、それが国民の命と平和な暮らしを守るためのものである以上、民主的統制の確保が求められることは当然である。政府としては、わが国ではなく他国に対して武力攻撃が発生した場合に、憲法上許容される「武力の行使」を行うために自衛隊に出動を命ずるに際しては、現行法令に規定する防衛出動に関する手続きと同様、原則として事前に国会の承認を求めることを法案に明記することとする。
4 今後の国内法整備の進め方
これらの活動を自衛隊が実施するに当たっては、NSCにおける審議等に基づき、内閣として決定を行うこととする。こうした手続きを含めて、実際に自衛隊が活動を実施できるようにするためには、根拠となる国内法が必要となる。政府として、以上述べた基本方針の下、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする法案の作成作業を開始することとし、十分な検討を行い、準備ができ次第、国会に提出し、国会におけるご審議をいただくこととする。
2014年7月1日
閣議決定全文
わが国は、戦後一貫して日本国憲法の下で平和国家として歩んできた。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持しつつ、国民の営々とした努力により経済大国として栄え、安定して豊かな国民生活を築いてきた。また、わが国は、平和国家としての立場から、国際連合憲章を順守しながら、国際社会や国連をはじめとする国際機関と連携し、それらの活動に積極的に寄与している。こうしたわが国の平和国家としての歩みは、国際社会において高い評価と尊敬を勝ち得てきており、これをより確固たるものにしなければならない。
一方、日本国憲法の施行から67年となる今日までの間に、わが国を取り巻く安全保障環境は根本的に変容するとともに、さらに変化し続け、わが国は複雑かつ重大な国家安全保障上の課題に直面している。国連憲章が理想として掲げたいわゆる正規の「国連軍」は実現のめどが立っていないことに加え、冷戦終結後の四半世紀だけをとっても、グローバルなパワーバランスの変化、技術革新の急速な進展、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発および拡散、国際テロなどの脅威により、アジア太平洋地域において問題や緊張が生み出されるとともに、脅威が世界のどの地域において発生しても、わが国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。さらに、近年では、海洋、宇宙空間、サイバー空間に対する自由なアクセスおよびその活用を妨げるリスクが拡散し深刻化している。もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできず、国際社会もまた、わが国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している。
政府の最も重要な責務は、わが国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の命を守ることである。わが国を取り巻く安全保障環境の変化に対応し、政府としての責務を果たすためには、まず、十分な体制をもって力強い外交を推進することにより、安定しかつ見通しがつきやすい国際環境を創出し、脅威の出現を未然に防ぐとともに、国際法にのっとって行動し、法の支配を重視することにより、紛争の平和的な解決を図らなければならない。
さらに、わが国自身の防衛力を適切に整備、維持、運用し、同盟国である米国との相互協力を強化するとともに、域内外のパートナーとの信頼および協力関係を深めることが重要である。特に、わが国の安全およびアジア太平洋地域の平和と安定のために、日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにより、武力紛争を未然に回避し、わが国に脅威が及ぶことを防止することが必要不可欠である。その上で、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜くとともに、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の下、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献するためには、切れ目のない対応を可能とする国内法制を整備しなければならない。
5月15日に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」から報告書が提出され、同日に安倍晋三首相が記者会見で表明した基本的方向性に基づき、これまで与党において協議を重ね、政府としても検討を進めてきた。今般、与党協議の結果に基づき、政府として、以下の基本方針に従って、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要な国内法制を速やかに整備することとする。
(1)わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態が生じやすく、これによりさらに重大な事態に至りかねないリスクを有している。こうした武力攻撃に至らない侵害に際し、警察機関と自衛隊を含む関係機関が基本的な役割分担を前提として、より緊密に協力し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するための態勢を整備することが一層重要な課題となっている。
(2)具体的には、こうしたさまざまな不法行為に対処するため、警察や海上保安庁などの関係機関が、それぞれの任務と権限に応じて緊密に協力して対応するとの基本方針の下、おのおのの対応能力を向上させ、情報共有を含む連携を強化し、具体的な対応要領の検討や整備を行い、命令発出手続きを迅速化するとともに、各種の演習や訓練を充実させるなど、各般の分野における必要な取り組みを一層強化することとする。
(3)このうち、手続きの迅速化については、離島の周辺地域等において外部から武力攻撃に至らない侵害が発生し、近傍に警察力が存在しない場合や警察機関が直ちに対応できない場合(武装集団の所持する武器等のために対応できない場合を含む)の対応において、治安出動や海上における警備行動を発令するための関連規定の適用関係についてあらかじめ十分に検討し、関係機関において共通の認識を確立しておくとともに、手続きを経ている間に、不法行為による被害が拡大することがないよう、状況に応じた早期の下令や手続きの迅速化のための方策について具体的に検討することとする。
(4)さらに、わが国の防衛に資する活動に現に従事する米軍部隊に対して攻撃が発生し、それが状況によっては武力攻撃にまで拡大していくような事態においても、自衛隊と米軍が緊密に連携して切れ目のない対応をすることが、わが国の安全の確保にとっても重要である。自衛隊と米軍部隊が連携して行う平素からの各種活動に際して、米軍部隊に対して武力攻撃に至らない侵害が発生した場合を想定し、自衛隊法第95条による武器等防護のための「武器の使用」の考え方を参考にしつつ、自衛隊と連携してわが国の防衛に資する活動(共同訓練を含む)に現に従事している米軍部隊の武器等であれば、米国の要請または同意があることを前提に、当該武器等を防護するための自衛隊法第95条によるものと同様の極めて受動的かつ限定的な必要最小限の「武器の使用」を自衛隊が行うことができるよう、法整備をすることとする。
ア いわゆる後方支援と言われる支援活動それ自体は、「武力の行使」に当たらない活動である。例えば、国際の平和および安全が脅かされ、国際社会が国連安全保障理事会決議に基づいて一致団結して対応するようなときに、わが国が当該決議に基づき正当な「武力の行使」を行う他国軍隊に対してこうした支援活動を行うことが必要な場合がある。一方、憲法第9条との関係で、わが国による支援活動については、他国の「武力の行使と一体化」することにより、わが国自身が憲法の下で認められない「武力の行使」を行ったとの法的評価を受けることがないよう、これまでの法律においては、活動の地域を「後方地域」や、いわゆる「非戦闘地域」に限定するなどの法律上の枠組みを設定し、「武力の行使との一体化」の問題が生じないようにしてきた。
イ こうした法律上の枠組みの下でも、自衛隊は、各種の支援活動を着実に積み重ね、わが国に対する期待と信頼は高まっている。安全保障環境がさらに大きく変化する中で、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定のために、自衛隊が幅広い支援活動で十分に役割を果たすことができるようにすることが必要である。また、このような活動をこれまで以上に支障なくできるようにすることは、わが国の平和および安全の確保の観点からも極めて重要である。
ウ 政府としては、いわゆる「武力の行使との一体化」論それ自体は前提とした上で、その議論の積み重ねを踏まえつつ、これまでの自衛隊の活動の実経験、国連の集団安全保障措置の実態等を勘案して、従来の「後方地域」あるいはいわゆる「非戦闘地域」といった自衛隊が活動する範囲をおよそ一体化の問題が生じない地域に一律に区切る枠組みではなく、他国が「現に戦闘行為を行っている現場」ではない場所で実施する補給、輸送などのわが国の支援活動については、当該他国の「武力の行使と一体化」するものではないという認識を基本とした以下の考え方に立って、わが国の安全の確保や国際社会の平和と安定のために活動する他国軍隊に対して、必要な支援活動を実施できるようにするための法整備を進めることとする。
(ア)わが国の支援対象となる他国軍隊が「現に戦闘行為を行っている現場」では、支援活動は実施しない。
(イ)仮に、状況変化により、わが国が支援活動を実施している場所が「現に戦闘行為を行っている現場」となる場合には、直ちにそこで実施している支援活動を休止または中断する。
ア わが国は、これまで必要な法整備を行い、過去20年以上にわたり、国際的な平和協力活動を実施してきた。その中で、いわゆる「駆け付け警護」に伴う武器使用や「任務遂行のための武器使用」については、これを「国家または国家に準ずる組織」に対して行った場合には、憲法第9条が禁ずる「武力の行使」に該当する恐れがあることから、国際的な平和協力活動に従事する自衛官の武器使用権限はいわゆる自己保存型と武器等防護に限定してきた。
イ わが国としては、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定のために一層取り組んでいく必要があり、そのために、国連平和維持活動(PKO)などの国際的な平和協力活動に十分かつ積極的に参加できることが重要である。また、自国領域内に所在する外国人の保護は、国際法上、当該領域国の義務であるが、多くの日本人が海外で活躍し、テロなどの緊急事態に巻き込まれる可能性がある中で、当該領域国の受け入れ同意がある場合には、武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応できるようにする必要がある。
ウ 以上を踏まえ、わが国として、「国家または国家に準ずる組織」が敵対するものとして登場しないことを確保した上で、PKOなどの「武力の行使」を伴わない国際的な平和協力活動におけるいわゆる「駆け付け警護」に伴う武器使用および「任務遂行のための武器使用」のほか、領域国の同意に基づく邦人救出などの「武力の行使」を伴わない警察的な活動ができるよう、以下の考え方を基本として、法整備を進めることとする。
(ア)PKO等については、PKO参加5原則の枠組みの下で、「当該活動が行われる地域の属する国の同意」および「紛争当事者の当該活動が行われることについての同意」が必要とされており、受け入れ同意をしている紛争当事者以外の「国家に準ずる組織」が敵対するものとして登場することは基本的にないと考えられる。このことは、過去20年以上にわたるわが国のPKO等の経験からも裏付けられる。近年のPKOにおいて重要な任務と位置付けられている住民保護などの治安の維持を任務とする場合を含め、任務の遂行に際して、自己保存および武器等防護を超える武器使用が見込まれる場合には、特に、その活動の性格上、紛争当事者の受け入れ同意が安定的に維持されていることが必要である。
(イ)自衛隊の部隊が、領域国政府の同意に基づき、当該領域国における邦人救出などの「武力の行使」を伴わない警察的な活動を行う場合には、領域国政府の同意が及ぶ範囲、すなわち、その領域において権力が維持されている範囲で活動することは当然であり、これは、その範囲においては「国家に準ずる組織」は存在していないということを意味する。
(ウ)受け入れ同意が安定的に維持されているかや領域国政府の同意が及ぶ範囲等については、国家安全保障会議(NSC)における審議等に基づき、内閣として判断する。
(エ)なお、これらの活動における武器使用については、警察比例の原則に類似した厳格な比例原則が働くという内在的制約がある。
(1)わが国を取り巻く安全保障環境の変化に対応し、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、これまでの憲法解釈のままでは必ずしも十分な対応ができない恐れがあることから、いかなる解釈が適切か検討してきた。その際、政府の憲法解釈には論理的整合性と法的安定性が求められる。したがって、従来の政府見解における憲法第9条の解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための論理的な帰結を導く必要がある。
(2)憲法第9条はその文言からすると、国際関係における「武力の行使」を一切禁じているように見えるが、憲法前文で確認している「国民の平和的生存権」や憲法第13条が「生命、自由および幸福追求に対する国民の権利」は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第9条が、わが国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を取ることを禁じているとはとうてい解されない。一方、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の「武力の行使」は許容される。これが、憲法第9条の下で例外的に許容される「武力の行使」について、従来から政府が一貫して表明してきた見解の根幹、いわば基本的な論理であり、1972年10月14日に参院決算委員会に対し政府から提出された資料「集団的自衛権と憲法との関係」に明確に示されているところである。
この基本的な論理は、憲法第9条の下では今後とも維持されなければならない。
(3)これまで政府は、この基本的な論理の下、「武力の行使」が許容されるのは、わが国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると考えてきた。しかし、冒頭で述べたように、パワーバランスの変化や技術革新の急速な進展、大量破壊兵器などの脅威等によりわが国を取り巻く安全保障環境が根本的に変容し、変化し続けている状況を踏まえれば、今後他国に対して発生する武力攻撃であったとしても、その目的、規模、態様等によっては、わが国の存立を脅かすことも現実に起こり得る。
わが国としては、紛争が生じた場合にはこれを平和的に解決するために最大限の外交努力を尽くすとともに、これまでの憲法解釈に基づいて整備されてきた既存の国内法令による対応や当該憲法解釈の枠内で可能な法整備などあらゆる必要な対応を取ることは当然であるが、それでもなおわが国の存立を全うし、国民を守るために万全を期す必要がある。
こうした問題意識の下に、現在の安全保障環境に照らして慎重に検討した結果、わが国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、わが国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至った。
(4)わが国による「武力の行使」が国際法を順守して行われることは当然であるが、国際法上の根拠と憲法解釈は区別して理解する必要がある。 Permalink | 記事への反応(1) | 22:48
そろそろ集団的自衛権問題について自分の立場をちゃんと整理しておかないとどこかで選択を迫られる局面が訪れそう。
ということでまず論点を整理しておこうと思ったのだが、以下のような論点以外のものはあるのだろうか。
まず「集団的自衛権」の定義あるいは根拠は、次のもののようだ。
「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃をされていないのにもかかわらず、実力をもって阻止する権利」
そして過去の日本政府の公式的な立場は、以下のようなものだった。
◎「主権国家として集団的自衛権は権利として保有するが、これを行使することはしない」
今回の話は、憲法改正を経ることなく、憲法解釈の変更により集団的自衛権を行使できるようにする、というテーマ。そう理解しているが、そこにどういう問題があるかについて考えていくと、いろんな側面が絡み複雑すぎてよく分からない。ちょっと検討してみただけでも次のような側面と立場があるような気がする。
○の立場:現憲法下では自衛権の範疇を明確に規定していない以上、国際環境に合わせて自衛の範疇の幅を広げることに矛盾は起きない。
×の立場:憲法における「自衛権」には、発動の三要件(我が国に対する急迫不正の侵害、代替手段の欠如、自衛に必要な限度に限定)があり、集団的自衛権はこれに抵触するので矛盾が発生する。
2)国家安全保障上の有利不利論(まだ見ぬ将来にわたる損得の側面)
○の立場:国際社会での孤立を招かないことが安全保障の最たるものであり、その観点からすると、国連軍への積極的な貢献ができるようにすること、また日本が有事の際に同盟国からの防衛協力を得るためにも、現在の片務状態でなく、双務状態であることが必要。
×の立場:他国の紛争状況に同盟国であるだけで巻き込まれる恐れがあり、不要な危機を日本に招くだけである。
○の立場:中国海軍が東シナ海・南シナ海でのプレゼンスを広げ、衝突をも辞さずの態度をとっている以上、日本一国だけでなく、関連諸国での共同作戦、つまり必要に応じて南シナ海へ協力出動ができるようにし、包囲網を敷いていかなければならない。そのために必要。
×の立場:日本の軍事力がその軍事的発動として外に出れるようになった時点でアジア諸国から疑いの目で見られる。むしろ日本が包囲される結果になるので不利となる。
他には?
国立国会図書館調査及び立法考査局レファレンス(2009.1)より。
我が国政府は、集団的自衛権(right of collective self-defense)を「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利」としている。
成立経緯についてのこの人の説明としては、
具体的にはこれからみんなで国連憲章つくろうねってサンフランシスコ会議が開かれたときに、ラテンアメリカ諸国が安全保障理事会の許可なしでお互いの身を守れるようにしたいって言うから憲章内に盛り込まれたとのこと(wikipedia参照)
集団的自衛権の法的性質については、(1)他国の権利を防衛するとする正当防衛論、(2)個別的自衛権の共同行使とする自己防衛論、(3)攻撃を受けた他国の安全と独立が自国にとって死活的に重要な場合に防衛行為をとることができるとする議論の3つに分けられる。現在の通説は(3)であるといえるが、攻撃を受けた国と集団的自衛権を行使する国の関係が具体的に明らかではなく、軍事介入を幅広く認める結果となる恐れがある。
(3)の「攻撃を受けた他国の安全と独立が自国にとって死活的に重要な場合に防衛行為をとることができる」っていうのが増田への回答になるんだろうか。
今、AがBに喧嘩売られてて、負けるとAが持ってる舟はBにとられちゃう。
俺は毎朝その舟に乗って仕事に行ってる。
じゃあAがやられたら俺仕事いけなくなるじゃねーか。
「A殿、助太刀いたすぞ。」
っていう感じかね。
けどこれはあくまでも通説の(3)による理解なので、(1)(2)の理解もあるし、安倍政権がどういう解釈をしてんのかはわからん。
あとそれから、
その濫用が疑われてきたことは否めない。
ってのも書いてあるねー
以上参考になればとシェア。
これから本文読んでみる。
―国際法上の議論―
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/200901_696/069604.pdf