はてなキーワード: 居眠り運転とは
車を持っている友人からたまに「どこか出かけよう」とドライブの誘いがある。そして日帰りで海や山に行く。それなりに楽しかった。
居眠り運転だ。
多くの場合は帰り道、単調な景色が続くと集中力が途切れるらしくハンドルがブレだす。平地だろうが脇が崖の山道だろうがお構いなしだ。
そうなるとこちらも気が気でなくなるので「ちょっとコンビニ寄ろう。運転代わるから。」などと言って運転を代わるのだがドライブの度に必ずそうなった。(通算5~6回。)向こうから運転代わって、とは絶対言わないがこっちで運転を代わった後は家に着くまで爆睡。どんだけ。
これはいつか死ぬな、と思った。そして最近またいつものように連絡が来たので誘いを断った。正直に「運転が怖い。たまにウトウトしててハンドルがブレてる。」と伝え、近場での飲みなら行けると伝えた。
すると「わかったー」と返事がきた。
何か他に言うことない?「ごめん」とか「え、うそ、運転そんなやばかった?」とかさ...、と思ったがその辺りで自分と友人はそもそも住んでる世界が違ったのかもなあと思うに至った。
寂しいような変な気持ち。
以上。読んでくれてありがとう。
毎年3月11日や9月11日を不謹慎だという連中や、「何らかの記念日だし普通の日とすべきだ」と書かれたアンサイクロペディア、全てにぶちぎれた増田が1年全ての日付(8月32日や11月31日なども含める)を不謹慎の日と扱うリスト
それがオールアンラーッキーデイズ(All anrakki days)だ
このリストに著作権なんかねぇから、日めくりカレンダーも薄い本もなんだってしてもらってもいいぜ
以下の順番でその日に起きた出来事をチェック
基本は日本縛りだが、あまりにもデカすぎる事件や事象の場合や、不謹慎がない場合は海外も対象に入る
じゃあ何だったら良かったんだよって話で、酔っ払ったおっさんだったら酔っぱらい、あるいはおっさんへの偏見を助長し、居眠り運転トラックだったらトラック運転手への差別を助長し、みたいな感じになるじゃん?何の特徴もない20代男性だったら20代男性に対する偏見を助長とか言えるし、もう何でもありじゃん?フィクションの中で犯罪が起きる度に抗議してるの?とかちょっと不思議。宇宙人とか妖怪とかに殺されたのなら満足なのか?
……ということは、エロゲーで登場人物は全員18歳以上ですの但し書きを付ければ許されるように、登場人物はすべて惑星ナヤンヌハマに住む妖怪です、という但し書きを付ければ解決だな。
教諭は妻をひたち海浜公園に迎えに行く途中だった。妻の運転で帰宅する予定だったといい、県の聞き取りに、「帰りに助手席で飲もうと思って購入したが、つい魔が差して飲んでしまった」と説明しているという。教諭は今年度末で定年退職の予定だった。https://t.co/kYXEsmgGZ9— 朝日新聞水戸総局 (@asahi_ibrk) June 27, 2021
小学校3・4年生の頃に担任だった教諭が「居眠り運転していて自爆事故」で「顔に縫合跡が多数残っている、見た目がブラックジャック状態」で「定期的に理由を表明せずに休職していた」ので、今になって考えると「色々と想像が捗る」立場の方だったんだろうなー、とこういった記事を見かけると思い出すw
ユーロトラックシミュレーター2(ETS2)と言うトラックを運転するゲームに今更ハマってしまった。
きっかけはとあるyoutuberのプレイ動画で、無料お試し版があったのでやってみた。
内容は自分がトラック運転手となり、交通ルールをしっかり守りながら荷物を運ぶゲームだ。
ただそれだけ。
スピード違反をすれば罰金、事故を起こせば罰金、信号無視をすれば罰金、無灯火で走れば罰金、
疲労がたまり過ぎると居眠り運転となり一切の操作が出来なくなる、目が覚めたころには我がトラックは横転し配送どころでは無くなっているだろう。
特に疲労には注意が必要で、疲労回復には9時間の休憩が必要になる。(途中で1時間仮眠、みたいな事は出来ない)
長距離配送となると休憩のタイミングはもちろん給油のタイミングも考えなきゃならない。
ここまでしっかり立てた運行計画であるのに実際走行すると事故で道路が封鎖されており、やむなく下道へ迂回させられる事も。
つまり運行計画はある程度のトラブルを想定した余裕のある計画でなければならない。
我々トラッカーに遅配は許されないのだ。
シミュレーターと言うだけあって牽引トレーラーが長くなればなるほど内輪差を考慮した運転が必要になるなど、挙動や操作は大分本格的であると思う。(※1)
ただし、この操作の本格的部分の大半がゲーム(所謂配送)には不要だったりもする。
ウインカーなどは適切に表示する必要があるが(※2)、ハザードランプは特に意味は無い。
なので点ける必要は全く無いのだが、バックで駐車する時は注意喚起と言う意味で自分は点けている。
クラクション(ホーン)も鳴らせるが、鳴らしたところで道を譲ってくれる訳でも無い。でも鳴らせる。
牽引トレーラーを切り離す時、別にサイドブレーキを引く必要は無い。でも引く。
そしてこのゲームの真骨頂と言えるのはバック駐車だと思う。(※3)
牽引車特有の挙動に四苦八苦し、上手く駐車出来た時の達成感たるや。
荷物を無事届け、「またな」と颯爽と手を挙げ次の現場へ向かう自分。
※1 実際のトラックを運転したことが無いのでどこまで本格的なのかは分からん
6年付き合って別れた人のことについて振り返ろうと思う。
私は、仕事を頑張りすぎて鬱になった彼を突き放したひどい女である。
彼はとても頭が良くて、ユーモアがあった。
YouTubeもお笑い番組も、彼が見ていたから私も見るようになった。
私ではとても入れないような優秀な大学の中でもずば抜けて優秀な学科に通っていた。
浪人していたことをコンプレックスにしていたけれど、多浪も多い、しばらく不正入試で話題になっていたあの業界である。
と笑って話していた。
ともよく言われたけれど、地方国立大の底辺と頂点ではえらい違いだというのはよくわかっていた。
私と彼では業界は違うものの、大学に入ってしまえばもう道が決まっており、選択肢は基本的に一択しかない。それに抗うよりも従った方が効率がいい、というのは共通していた。
とはいえ、できれば従いたくない、抗いたい、という思いも同じだった。
先に従うことを決めたのは彼だった。
命を救うという大それたことに戸惑いを感じながらも、逃れられないのだと覚悟を決めたようだった。
医学部の中でも地元では最高峰の大学を卒業した彼は、初期研修の時期に救急医療の技能を身につけたいと、かなり忙しい病院に就職した。
あとから、全国の中でも忙しさは指折りだったということがわかってきた。
いつ鳴るかわからない携帯を抱えて家に帰ってくる。鳴らない日も多いものの、鳴るかもしれないという緊張感から逃れられない。
大学時代の友人と会って話をすれば、同じ業界にいながらも自分ほどは忙しくない様子になんともいえない虚無感を感じていたようだった。
はじめはその忙しさでさえ楽しんでいるようにもみえたが、どんどん疲労していくのがわかった。
もともと変わった言動の多い人ではあったが、お金を手にし、時間のない中で、それまでの質素な暮らしから変わっていった。
学生時代は通学定期券代を払うために家の電化製品を売るなど、本当にお金に苦労していた彼だったが、
働きはじめてお金を手にすると、
、というから驚いた。
病院では感染予防のために使い捨てのものも多いとは思うが、まさか靴下を使い捨てにするとは。
嫉妬や多忙、疲労が渦巻く闇に彼が飲み込まれていくようだった。
相手を思いやるつもりでかけた言葉なのだろうという上司の言葉でも、選び方が下手すぎて傷ついていく彼がいた。
癒されている余裕はない。
生活を立て直さねばという思いから気晴らしにコンサートに出かけようと計画をしたこともあった。
しかし、チケット購入まではできたものの当日会場に行くことはできなかった。
彼の優秀さに惹かれていたが、医者であってほしいとは思っていなかった。
彼の生活を支えるために、私はなるべく早く仕事を切り上げて、彼の家に向かい、掃除、洗濯、料理など身の回りのことをした。
多いときには週4日は彼の家にいた。
移動だけでもしんどかった。
仕事が終わる時間が夜8時前であれば家に帰らず、高速に乗った。
夕飯の買い物を済ませ、洗濯を回し、時間があれば掃除をして、夕飯を作る。
彼は、10時に帰ってくることもほとんどなく、日付を超えることも多かった。
はじめは起きて待っていたが、体がもたなくなるため、そのうち仮眠をとりながら待つようになった。
彼が帰ってきたらご飯を食べ、片付けをして、夜食を作り、彼が寝てから家に帰る。
次の日も仕事であることを考えれば、夜のうちに帰れば道が空いているため移動時間が短い。
うっかり彼と寝てしまうと、遅刻との戦いになり、冷や汗をかく。
そうすれば、周囲の理解も得られ、少しでも楽になるのではないか。
そう思いながらも、結婚は遠かった。
朝日が昇るかどうかという時間帯に高速に乗って帰る日々は決して楽ではない。
私が住所を置いていた家と、彼の住む家との生活圏は全然違っていた。
自分が苦しいとき、しんどいときに、いつも苦しんでいる彼に頼ることはできなかった。
頼ろうと思ったこともあったが、結果ストレスが増えるだけだった。
風邪で辛いから長ネギと豚肉でビタミンをとろう、簡単に作れるように鍋にしようと買い出ししたのに、あとは切って煮るだけなのに
幸い、職場環境には恵まれており、自分が苦しいときは力になってくれる職場の同僚がいた。
いつか結婚するのだろう
そうすれば、きっと楽になれるはずだ
と未来に希望を抱いていたとき、彼から勧められて読んだのが、闇金ウシジマくんだった。
正直、私はウシジマくんが好きではない。
ウシジマくんよりはナニワ金融道の方がまだ、よい。
勧められて仕方なく読んだのが、洗脳くんだった。
私はそれまでこの事件のことを知らなかったが、内容が衝撃的すぎて、受け止めるのに時間はかかったものの、事件について少し調べた。
親族を殺させ、そのあと処理をさせる。
なぜこんなことに、なぜ、なぜ、…
どうしたら回避ができた?
どうしたら、
恐ろしかった。
一般的な家庭で、よくあることだと思っている。
女は男を立てるもの。
ウシジマくんを読むまでは、それでいいと思っていた。
正直、男性に対して少し馬鹿にする意味合いも含んでいたと思う。
従っているそぶりを見せておけば満足するなんて浅はかな人たちだ、くらいに思っていた。
男性は偉そうな態度を取るのが当たり前だと。
でも、それでいいと受け入れている感覚こそが、あの事態を招く可能性を秘めているのではないか…
そう思うようになった。
もし何か踏み間違えたら、わたしはこの渦中にいてもおかしくない。
人を信じることは素晴らしいことで、疑うことはいけないことだ思っていた。
性善説を信じてきた。
でも、世の中には、信じ続けて、従い続けて、それがこんなことになってしまった事例が事実として存在している…。
これまで信じてきたことを覆されたような気がした。
私は彼を信じていてよいのだろうか
その先に結婚はあるのだろうか
北九州連続殺人事件は、主犯である内縁の夫がいなければ起こりえない事件である。
しかし
妻が、盲目的に信じていなければ、もっと早く外に出て意見を求めていれば、思考停止になっていなければ、…
ちはやふるの序盤、小学生時代の話の中で、(記憶がおぼろげなのでセリフは正確ではないことをご容赦願いたい)
ちはやが新に
私の夢はお姉ちゃんが有名になること
と無邪気に話すと、新は
という。
彼が医者として立派に働くことは、彼の夢であって、それを私の夢にしてはいけない。
ほんとうに彼を信じていいのか
その先に幸せはあるのか
2人の幸せを追求するのであれば、私は医者を辞めて欲しかった。
けれど、彼は医者であり続けることを選んだ。
私は人生の最大の危機を、闇金ウシジマくんに学び、ちはやふるに救われたと思っている。
2年前、彼と別れ、今の旦那と出会い、結婚し、もうすぐ第一子が産まれる。
あのとき夢みていた穏やかな生活の中で、クリスマスキャロルを見て、ケーキを食べている。
ときどき、よそのお家の、家事育児に非協力的な旦那さんの話を耳にしては、もしあのまま前の彼と結婚していたら…と想像する。
家庭内を殺伐とした戦場ではなく、落ち着ける安心できる場所にしてくれたのは今の旦那である。
私よりも育児書を読み、妊婦のためのレシピを調べ、作ってくれる。
ほんとうにありがたい。
誰か家庭をみてくれるような人の支えなくしては出来ないような働き方を望む会社はこの先も存続していくのだろうか。
その犠牲となり、苦しんでいる人たちはどうしたらいいのか。
今となっては知る術もないが、身を粉にして働かれている方々に救いのあらんことを。
「そうだ。これこそ我が共和国軍の切り札だ。この装置は特殊な低周波を発生させることで相手の戦闘力を奪うことが出来る」
「戦闘力を奪う……骨や内臓を破壊する……といった所でしょうか」
「想像力を働かせようとした事は評価するが、予想は大外れ。これは非殺傷兵器だ」
「非殺傷?つまりは相手を不快にさせることで吐き気などを誘発するのですね」
「逆さ。相手を心地よい気分にさせるのだ」
「ラリった状態にする?」
「これまた反対だ。徹底的にダウナーかつ心地よい気分へと導くのさ」
「……?」
「つまりだね。眠らせるのだよ」
「はあ」
「この兵器の出す振動は、車や電車に揺られているのと同じ効果を相手にもたらすのだ。数分ほどこの振動を浴びているとどんなに気分が高揚した兵士であってもいつの間にか眠ってしまうのだ」
「揺りかごのような効果があるのですね」
「そうだ。その名も「猫のゆりかご」」
「ところでキミはさっきからこの兵器の振動をたっぷりと浴びていることに気づいていたかな」
「そのとおり、キミはとっくの昔に眠っていたのさ」
ジリリリリリリリリリ
「おはよう諸君。新兵器の披露中に熟睡とはなかなか勉強熱心で関心だ」
「さきほどまで眠っていたので……」
「夢の中でなんと呼んでいたかを一斉に言ってみてくれ」
「「「「「「猫のゆりかご」」」」」
「素晴らしい。最新式の睡眠学習装置は、完璧に機能しているようだ。さて、睡眠学習装置についての講義は一度休憩を入れてからにしよう」
「気を付け!敬礼!」
「「「「帝国の為に!」」」
PS:最初「低周波兵器」って題名で居眠り運転に関する研究の記事「https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2018/07/post-10689.php」をパロディしたネタを書いてたのにオチを付けるためにいつの間にか題名が変わってしまって自分でも何が書きたかったのか全く分かんなくなったのがある意味オチ。
車線をはみ出した居眠り運転が対向車とぶつかってその巻き添えになった。事故に関わった人間はほぼ全員死んだ。
彼女とはまあまあ長く付き合っていて、恋人になる前から仲が良かったし、やはりめちゃくちゃショックだった。最初は何が起きたのか本当に分からなかった。
病院で死んでいるという彼女に対面するまで、どっきりか何かだと本気で思っていた。芸能人でもないのにそんなドッキリあるわけないだろ、と今なら思う。
めちゃくちゃ驚いたが、相手は彼女の妹だった。彼女は元々遠方の地方都市の出身で、母親と妹で彼女が一人暮らししていた部屋を片付けに来ているという連絡だった。俺の私物(服とか)を見つけたが、どうしたらいいでしょうか?と聞かれた。向こうは郵送してくれるつもりのようだったが、女性二人で部屋を片付けるのは大変ではないだろうかと思い、直接取りに行って部屋の片づけも手伝うことにした。ただ、電話を切ってから10分くらい泣いた。正直、「全部嘘だよ~!」と彼女が電話してくれたのではないだろうかと、少し期待していた。
部屋に行くと、やはり片づけはそんなに進んでいなかった。家電類や大きな家具は業者が引き取りに来るとのことだったので、小さめの家具の解体をすることにした。
その時にふとケージが目に入って思い出した。彼女はハムスターを飼っていた。
そのハムスターは、元々は彼女の友達が飼っていて、「帰省する間預かってほしい」と言われてケージごと預かったが、ついぞその友達は帰省先から戻ってこなかったという。元々メンタルが弱い子で、しょうがないのでそのまま彼女が飼っていた。
俺も何度か餌をやったり、ケージを洗うのを手伝ったことがある。ハムスターはケージの中ですやすや眠っていた。彼女の母親に「ハムスターはどうするのか」と聞いたら、実家までは遠く、連れて帰るつもりではあるがどうやって連れて行けばいいのだろうか、と困っていた。
部屋があらかた片付くと、「何か欲しいものはあるか」と聞かれた。まだ若いし、形見なんか持たない方がいいのかもしれないけれど、とも言われたが、ハムスターをもらいたいと伝えた。母親は驚いていたが、確かに家までこんな小さな生き物を連れていくのは難しいので、あなたが良ければ引き取ってくださいと言われ、自分の私物とハムスター用品一式が入ったでかい紙袋と、ハムスターのケージを抱えて家に帰った。
飼い始めて感じたのだが、ハムスターって本当に全然なつかない。確か彼女の手の上で餌を食べたり寝たりしていた気がするけれど、そんな姿は彼女から届いた動画の中でしか見られない。
俺がケージの前に立つと一応餌をもらえると思ってエサ入れまでは出てくるが、そこから掌にのせようとすると大体噛まれる。しかもハムスターに噛まれるとめちゃくちゃ痛いしめちゃくちゃ血が出る。めげずにまずは掌の上の餌を食べてもらうところから始めようと思ったが、においを嗅ぐだけで頑なに掌からは餌を食べようとしないので、「今日もダメか」と思いながら掌の餌をエサ入れに入れるのを毎日繰り返した。
飼い始めて何か月かして、やたらハムスターが太ってきた気がした。動きもなんだか少しおかしい。意を決してハムスターをケージの外に出した。少し噛まれたが、甘噛みみたいな感じで血は出なかった。優しく握るように持ってみると、おなかが張っているのがわかった。何か悪い病気だろうかと思い、慌てて動物病院へ駆け込んだ。そこはハムスターは専門ではないので治療はできないが、ある程度の診察はできるとのことだった。
優しげな雰囲気の獣医が、ハムスターを触診しながら俺に尋ねる。「今何歳ですか?」
言われてみれば、こいつの歳を知らなかった。詳細に話すのははばかられて、飼えなくなった知人から譲り受けたのでよく知らない、と答えた。それから、初めてハムスターの寿命が3年程度どいうことを知った。確かに逆算すれば、そろそろ3年くらいたってもおかしくない。
腹が張っている原因は詳細には分からなかったが、ただ、寿命的なものから来ている可能性は大きいし、無理に治療して体力を奪っても寿命を縮めるだけかもしれないと言われ、様子を見ますと言って連れ帰ってきた。
それからまた少し経って、ハムスターは巣箱からなかなか出てこなくなった。前はケージを開ける音が聞こえたらエサだ!と言わんばかりにすっとんできたのに、巣箱にこもって出てこない。夜中の回し車の音もあまり聞かなくなった。
ある日、ケージを開ける音で起きたのか巣箱から出てきたので、久々に掌から餌を食べさせようとすると、初めて俺の手から直接餌を口に入れた。嬉しくなって掌にのせると、そのまましばらくもごもご餌を食べてから、降りたそうにそわそわし始めたので、ケージに戻してやった。ようやく懐いてくれたのだと思った。それから数日は同じように手から直接餌をやった。本当に嬉しかった。嬉しさの余り動画を撮って彼女に送ろうとしたほどだ。彼女はもういないのだけど。代わりに、部屋の片づけの時にLINEを交換した彼女の妹に、初めて自分からメッセージを送った。動画を添えて。今までごくわずかな連絡しかしていなかったので、送ってから「こんなもの送ってよかったのか」と少し後悔したが、「元気そうでよかった。かわいい」といった内容が返ってきてほっとした。
そして今朝、ケージをのぞいたら、ハムスターが巣箱の手前でまるで行き倒れるかのように寝ていた。寝相悪いな、と思ってケージを開けてみても、全く起きない。もしや、と思ったら背筋が一気に寒くなった。いきなり触るとビビってしまうと思って、そっとケージを揺らしたり指でたたいたりしたが、結局横腹辺りをそっと指で触った。全く動かなかった。
犬や猫ならペット葬儀があることは知っていたが、ハムスターは如何したらいいんだろうと思ってネットで調べたら、植木に埋葬するという方法を知った。なるほど、と思って今日はもう休むことにしてホームセンターに行ったら、レモンの木が売っていて、おしゃれでいいなと思ってそれを買ってきた。そしてさっきまで鉢替えして、埋葬をしていた。疲れたな、と思ってぼーっとしながら適当にシャッフルで音楽を聴こうとしたら、しょっぱな米津玄師のlemonが流れてきて、そういえばあのドラマをやってた時、ドラマは途中からしんどくて見られなかったんだけど、音楽だけいいなと思って買ったんだった、とか思いながら、聞いて、そういえば彼女は「ハチの頃から知ってたのに」とかなんとかめんどくさい古参みたいなこと言ってたな、とか、いろいろ思い出して、久々に声をあげて泣いてしまった。彼女の電話番号で妹が電話してきた時以来、大声で泣いた。
嘘みたいな話だけど、ハムスターの名前みかんって言うんだ。色の濃いキンクマハムスターだったから。レモンを買ってきたのは、同じ柑橘系だしなっていうのもあったんだ。みかんはちゃんと彼女のもとへ行けただろうか。しんどい。彼女にもみかんにももう一度会いたい。もっかい一緒にケージをのぞき込んで、回し車壊れるんじゃねえのってくらい走るみかんを二人で見たい。
ハムスターが死んだ
車線をはみ出した居眠り運転が対向車とぶつかってその巻き添えになった。事故に関わった人間はほぼ全員死んだ。
彼女とはまあまあ長く付き合っていて、恋人になる前から仲が良かったし、やはりめちゃくちゃショックだった。最初は何が起きたのか本当に分からなかった。
病院で死んでいるという彼女に対面するまで、どっきりか何かだと本気で思っていた。芸能人でもないのにそんなドッキリあるわけないだろ、と今なら思う。
めちゃくちゃ驚いたが、相手は彼女の妹だった。彼女は元々遠方の地方都市の出身で、母親と妹で彼女が一人暮らししていた部屋を片付けに来ているという連絡だった。俺の私物(服とか)を見つけたが、どうしたらいいでしょうか?と聞かれた。向こうは郵送してくれるつもりのようだったが、女性二人で部屋を片付けるのは大変ではないだろうかと思い、直接取りに行って部屋の片づけも手伝うことにした。ただ、電話を切ってから10分くらい泣いた。正直、「全部嘘だよ~!」と彼女が電話してくれたのではないだろうかと、少し期待していた。
部屋に行くと、やはり片づけはそんなに進んでいなかった。家電類や大きな家具は業者が引き取りに来るとのことだったので、小さめの家具の解体をすることにした。
その時にふとケージが目に入って思い出した。彼女はハムスターを飼っていた。
そのハムスターは、元々は彼女の友達が飼っていて、「帰省する間預かってほしい」と言われてケージごと預かったが、ついぞその友達は帰省先から戻ってこなかったという。元々メンタルが弱い子で、しょうがないのでそのまま彼女が飼っていた。
俺も何度か餌をやったり、ケージを洗うのを手伝ったことがある。ハムスターはケージの中ですやすや眠っていた。彼女の母親に「ハムスターはどうするのか」と聞いたら、実家までは遠く、連れて帰るつもりではあるがどうやって連れて行けばいいのだろうか、と困っていた。
部屋があらかた片付くと、「何か欲しいものはあるか」と聞かれた。まだ若いし、形見なんか持たない方がいいのかもしれないけれど、とも言われたが、ハムスターをもらいたいと伝えた。母親は驚いていたが、確かに家までこんな小さな生き物を連れていくのは難しいので、あなたが良ければ引き取ってくださいと言われ、自分の私物とハムスター用品一式が入ったでかい紙袋と、ハムスターのケージを抱えて家に帰った。
飼い始めて感じたのだが、ハムスターって本当に全然なつかない。確か彼女の手の上で餌を食べたり寝たりしていた気がするけれど、そんな姿は彼女から届いた動画の中でしか見られない。
俺がケージの前に立つと一応餌をもらえると思ってエサ入れまでは出てくるが、そこから掌にのせようとすると大体噛まれる。しかもハムスターに噛まれるとめちゃくちゃ痛いしめちゃくちゃ血が出る。めげずにまずは掌の上の餌を食べてもらうところから始めようと思ったが、においを嗅ぐだけで頑なに掌からは餌を食べようとしないので、「今日もダメか」と思いながら掌の餌をエサ入れに入れるのを毎日繰り返した。
飼い始めて何か月かして、やたらハムスターが太ってきた気がした。動きもなんだか少しおかしい。意を決してハムスターをケージの外に出した。少し噛まれたが、甘噛みみたいな感じで血は出なかった。優しく握るように持ってみると、おなかが張っているのがわかった。何か悪い病気だろうかと思い、慌てて動物病院へ駆け込んだ。そこはハムスターは専門ではないので治療はできないが、ある程度の診察はできるとのことだった。
優しげな雰囲気の獣医が、ハムスターを触診しながら俺に尋ねる。「今何歳ですか?」
言われてみれば、こいつの歳を知らなかった。詳細に話すのははばかられて、飼えなくなった知人から譲り受けたのでよく知らない、と答えた。それから、初めてハムスターの寿命が3年程度どいうことを知った。確かに逆算すれば、そろそろ3年くらいたってもおかしくない。
腹が張っている原因は詳細には分からなかったが、ただ、寿命的なものから来ている可能性は大きいし、無理に治療して体力を奪っても寿命を縮めるだけかもしれないと言われ、様子を見ますと言って連れ帰ってきた。
それからまた少し経って、ハムスターは巣箱からなかなか出てこなくなった。前はケージを開ける音が聞こえたらエサだ!と言わんばかりにすっとんできたのに、巣箱にこもって出てこない。夜中の回し車の音もあまり聞かなくなった。
ある日、ケージを開ける音で起きたのか巣箱から出てきたので、久々に掌から餌を食べさせようとすると、初めて俺の手から直接餌を口に入れた。嬉しくなって掌にのせると、そのまましばらくもごもご餌を食べてから、降りたそうにそわそわし始めたので、ケージに戻してやった。ようやく懐いてくれたのだと思った。それから数日は同じように手から直接餌をやった。本当に嬉しかった。嬉しさの余り動画を撮って彼女に送ろうとしたほどだ。彼女はもういないのだけど。代わりに、部屋の片づけの時にLINEを交換した彼女の妹に、初めて自分からメッセージを送った。動画を添えて。今までごくわずかな連絡しかしていなかったので、送ってから「こんなもの送ってよかったのか」と少し後悔したが、「元気そうでよかった。かわいい」といった内容が返ってきてほっとした。
そして今朝、ケージをのぞいたら、ハムスターが巣箱の手前でまるで行き倒れるかのように寝ていた。寝相悪いな、と思ってケージを開けてみても、全く起きない。もしや、と思ったら背筋が一気に寒くなった。いきなり触るとビビってしまうと思って、そっとケージを揺らしたり指でたたいたりしたが、結局横腹辺りをそっと指で触った。全く動かなかった。
犬や猫ならペット葬儀があることは知っていたが、ハムスターは如何したらいいんだろうと思ってネットで調べたら、植木に埋葬するという方法を知った。なるほど、と思って今日はもう休むことにしてホームセンターに行ったら、レモンの木が売っていて、おしゃれでいいなと思ってそれを買ってきた。そしてさっきまで鉢替えして、埋葬をしていた。疲れたな、と思ってぼーっとしながら適当にシャッフルで音楽を聴こうとしたら、しょっぱな米津玄師のlemonが流れてきて、そういえばあのドラマをやってた時、ドラマは途中からしんどくて見られなかったんだけど、音楽だけいいなと思って買ったんだった、とか思いながら、聞いて、そういえば彼女は「ハチの頃から知ってたのに」とかなんとかめんどくさい古参みたいなこと言ってたな、とか、いろいろ思い出して、久々に声をあげて泣いてしまった。彼女の電話番号で妹が電話してきた時以来、大声で泣いた。
嘘みたいな話だけど、ハムスターの名前みかんって言うんだ。色の濃いキンクマハムスターだったから。レモンを買ってきたのは、同じ柑橘系だしなっていうのもあったんだ。みかんはちゃんと彼女のもとへ行けただろうか。しんどい。彼女にもみかんにももう一度会いたい。もっかい一緒にケージをのぞき込んで、回し車壊れるんじゃねえのってくらい走るみかんを二人で見たい。