はてなキーワード: 嫡男とは
母は結婚のタイミングで母方の姓を継ぐことを弟に打診していた。この時まで母方の姓を継ぐという文化があること自体知らなかったので、興味深く聞いていた。
弟は今の姓を維持したい様子だったし、自分も乗り気じゃないなら無理して変える必要ないやろぐらいに思っていたが、母がけっこう姓を継ぐことを期待しているのが意外だった。
母方は嫡男が生まれなかったので、このままだと母方の姓は絶えるのだろう。母方の祖父は今も健在で、口には出さないがそのことを気にしているらしく、母も気がかりだったそうだ。父は次男だったので母と結婚する際にも打診を受けたそうだが断ったらしい。その父も既に他界している。長男である自分にはそもそも打診するつもりもなかったそうだ。
そんな話を聞いて帰路に着く道すがら、別に自分が継いでもいいかな、と思った。
自分は地元から離れて遠方で生活しているが、弟は地元で働いている。彼は結婚後も母の近くで生活するし、墓のことにも関心を払っていて、長男の役割を意識的にこなそうとしている。正直助かっている。
長男として親孝行といえることはできてないなとは思っていたので、母方の姓を継ぐことが母の喜びになるのなら継げばいいかなと思った次第だ。
母に電話で聞いてみたら、ものすごく驚いていたが、同じくらい嬉しそうであった。妻もこのことについて抵抗がない様子だったので、あとは弟が良いのならきっと近いうちに自分は母方の姓を名乗ることになるのだろう。
役所の手続きや各種名義変更、職場に説明することが煩雑なこと、あとは相続関係を気にすること以外、姓を変えることのリスクとか注意点って無いですよね?みたいなことをここで聞こうと思ったはずが、書きながらもう変えることを決めてしまった。昨日の今日でまさか名字を変える決断をするとは思わなかった。人生何があるかわからない。
家制度を維持し、正しく相続を行うために「嫡男」は大事にされ、
そのために「妻」というのは社会的に承認された存在で、逆に「妾」は承認されない存在だった。
しかし、逆に言えば倫理的には「妻」も「妾」も(男尊女卑な世界観の下に)許されていて、
ところが戦後に家制度が解体され、60年代になって家制度そのものへの意識が薄くなってくると
法律で定められた婚姻関係のみが「正しい」、そうでない関係を結ぶ者は「正しくない」とする
風潮が強まってきた。
そこで、結婚=「倫理的に許された関係」、婚外=「倫理的に許されない関係」=「不倫」
と呼ばれるようになった。