はてなキーワード: 吹奏楽コンクールとは
仕事は管楽器の修理だ。ずっと修理をしていたわけではないが、業界には15年ほどいる。
気持ちの整理をしつつ、あわよくば誰かに聞いてもらいたいような気もするのでここに書くことにした。
この仕事をしているほとんどの人間が、専門学校を卒業して楽器店に就職する形で業務に就く。
大抵は店頭で接客販売をしながらであったり、学販営業と呼ばれる学校の音楽の先生のパシリみたいなことをしながら、手の空いたときにお客さんから預かったフルートだのトランペットだののメンテナンスや修理をしている。
因みに楽器店の売上の柱は音楽教室だ。ヤマハ音楽教室が有名だが、これは各地のヤマハの特約店がヤマハの看板を借りて運営している。もちろん自店オリジナルレッスンを展開している楽器店も多い。いずれにしろほとんどの楽器店で音楽教室が稼ぎ頭なことに変わりはなく、それ以外の部署の地位は低い。
管楽器などというものはピアノやヴァイオリンのような人気はなく、当然その修理人の扱いはカス以下の以下だ。
などという話をしておいて何だが、私はそういう一般的な楽器店では働いていない。何人もの同業者から聞いた話をまとめるとこうなる。みんな同じようなことを言うのだから、多分正しいのだろう。
私が働いているのは工房とでも呼べばいいのだろうか、管楽器の修理をメインの業務としている会社だ。管楽器は売っているような売っていないような、申し訳程度に何本か置いてはあるが売れたのを見たことがない。それどころか客が来ない。
当然音楽教室などという稼ぎ頭もいない。必死で楽器を直しまくるしかない。
客が来ないのにどうやって修理品を集めてくるかというと、下請けである。
その辺の楽器店にいる管楽器の修理ができるスタッフ、彼らが忙しいときや修理に必要な設備がお店にないとき、あるいは手に負えなさそうなヤバい壊れ方をしているときに我々が必要とされる。
そうやってたくさんの楽器店からヤバい楽器を集めてくると、薄利で地位の低い管楽器の修理だけでも食っていける。らしい。私は経理部門の人間じゃないので、バランスシートの右と左がどうなってるかは知らない。毎月給料がしっかり振り込まれればそれでOKだ。
さて、やたら前置きが長くなったがそろそろ本題に入りたい。気持ちもだいぶ落ち着いてきたし。
一般的な楽器店にしろ全国に点在する工房にしろ、とにかく労働環境が悪い。
数行前に薄利と書いたが、性質上ほとんどが技術料のはずなのに薄利なのは単純に適正価格をつけられていないからで、原因はいろいろあるがしかしとにかく労働環境は悪い。
単純に薄給激務の場合もあれば、パワハラとセクハラが蔓延している場合もあるし、ほぼ毎日飲み会に付き合わされて終電がなくなり、会社の近くで一人暮らしを余儀なくされたなんてパターンもある。
そのため専門学校を卒業して首尾よく楽器店に就職できたとしても、大抵の人間は20代のうちに業界を去る。
20代なら得体のしれない専門学校卒でサービス業の経験しかなくてもいくらでもやり直しできるが、私はもう30代半ばである。詰んだ。因みに理解ある彼くんも現れなかったので、死ぬまで働くしかない。
私は頭が良くないので、自分に管楽器の修理という仕事が向いていないことに気付くのにこれだけ時間が掛かってしまった。
なぜ今更こんなことを言っているかというと、最近まで営業部門にいたからだ。
営業はいい。サボり放題だ。毎日コンビニでアイス買ってお昼寝できる。
楽器などロクに直せなくても、取引先の楽器店でそこの修理スタッフの話を神妙な顔で聞いて、持って帰ってきた楽器を社内の技術者に丸投げするだけである。
たまに問題が発生することもあるがやることは一緒で、取引先で神妙な顔で頭を下げるだけである。最悪でも赤伝切ればみんな許してくれるし。
修理部門に異動になった理由は何となく想像がつく。会社は間違いなく親切でそうしてくれたのだ。そして私も一旦は受け入れて、何年ぶりかの修理をやっている。
でも一日中机に向かって黙々と作業を続けていると発狂しそうになるんだ。
担当楽器について同僚たちのように情熱を持って語ることなどできないし、かろうじて吹奏点検に支障がない程度の演奏技能から一向に上達しない。
それに思うように手が動かない。
10年前、新卒で入った工房では基本が10時間労働、繁忙期には毎日日付が変わるまで働かされていたので、早く帰りたい一心でみなとても作業が速かった。
今の会社は労務管理にとても気を遣っていて、社員に無理をさせない。仕事が終わらないなら納期を延ばそうという考え方で、そりゃたまには無理をすることもあるけど、日常的に尻を叩かれることはない。そんな環境で育ってきた社員は、そこまで忙しなく動くことはない。
転職してきたばかりのときは何てゆっくり仕事をする人たちだろうと思っていたのに、今ではその人たち以下のスピードでしか仕事が進まない。何年も営業をやっていて現場を離れてたとはいえ、あんまりだ。
今の会社に転職してきた理由は、ダブルリードの経験を積みたかったから。というのは表向きで、本音は前の会社が2年間で3度めの労働基準監督署に踏み込まれてついにタイムカードをなくすという暴挙に出たからだ。そういう会社に未来はない。と思ったけどあれから10年経っても普通に営業してる。まあ世の中そんなもんだな。
入社して半年ほどで営業に異動になった。引き抜かれた理由は「陰キャじゃなさそうだったから」。
管楽器の修理をやろうとする人間は陰キャが多い。陽キャは音大に行く。音大はヤバい。毎晩酒盛りと蘭光パーティーだ。特に金管専攻はウワバミしかいない。私は陰キャなのでこれらはもちろん聞いた話だ。本当のところは知らない。だがこの業界にたくさんいる音大出身の人間を見ていると、嘘とも言いきれなさそうではある。もちろん大学による。溝の口はやばい。ヤリチンしかいねえ。庄内もヤバい。酒の飲みすぎで本番に遅刻してくる。上品なのは上野の森だけだ。
しかし私は修理の専門学校を選んだ人間だ。すなわち陰キャだ。何なら吹奏楽部出身ですらない。
この業界には40代50代になっても高校のときに吹奏楽コンクールで全国大会金賞を取ったことを自慢してくるヤバい奴がゴロゴロいるので、吹奏楽部じゃないことには話にならない。営業なんてできるはずもないと思っていた。
しかしできたのだ。リレーション営業というものは私に向いていたらしい。楽しかった。
私を営業に連れてきた上司はとても私のことを可愛がってくれた。
泣ける。何で辞めることにしたんだっけ。
修理を今更やる気になれない。ダブルリードの経験も積めず、転職してきたとき以下の能力に落ちぶれ、業務報告以外で口を開くことは一切なく、それでも目の前にある楽器を直すために黙々と手を動かし続ける。
営業経験者の女というのは比較的引き合いがあるらしい。中小企業のアファーマティブアクション求人に応募すると、大抵は「おじさんの相手は得意か?」ということをやんわり訊かれる。
平均年齢が高く男性の多い中小企業では、新卒で女性を採用しようにもなかなか応募がない。営業職なら尚更だ。そんな訳で私のようなそれなりに歳いってて営業に抵抗がない人間は多分丁度いいのだと思う。めちゃくちゃ内定もらった。
おじさんの相手は得意だからな。楽器業界なんて未だにメールが使えなくてFAXで写真送れとか言ってくるトンチキなおじさんたちが幅を利かせてるんだぜ。楽器店も中小企業であることが多いからね。
それで、いくつか内定をくれた会社の中で一番条件の良さそうなところに転職することにした。
育成前提で業界未経験可、という求人にもかかわらず、現職より100万も年収が上がってしまうようだ。
悲しすぎる。今の会社、業界の中では結構待遇いい方だと思うんだけど。
そういえば新卒のときの月給は12万だった。地方。総支給。ナスなし。なあ楽器店でボーナス出るとこあるの?あったら教えてくれ。私の周りには一人しかいない。
つらつら書いてきたけど、終わりが見えなくなってきた。
結論としては、三度の飯より楽器が好きという変態以外はこの仕事を目指すべきじゃないよ。というところか。
そんなことより明日は休みなので阪神の優勝セールに行くんだ。好きなことを楽しむには時間とお金がいる。好きなことは仕事にするべきじゃないんだ。好きじゃなくなってしまうから。
でも私に営業の楽しさを教えてくれた上司のことは本当に尊敬していたし感謝している。ずっとこの人の下で働きたいと思っていた。自分で辞めるって決めたのに、悲しくて泣いてる。
https://anond.hatelabo.jp/20230508221407
対抗手段としては、社会人向けのオーケストラか社会人吹奏楽団に入ってみることをお勧めする。
やる楽器を選んでその楽器を購入するのが最初のステップだ。なぜなら社会人向けの楽団は、「楽器を自分で持っている事」が入団の前提になるからだ。
打楽器に限ってはその前提はないが、社会人向けの楽団で打楽器メンバー募集しているところは案外少ない。オーケストラは正規団員が1人か0人で演奏会はエキストラを呼ぶ運営をしているところが多いからそもそも枠がほとんどないし、吹奏楽団でも常時募集しているところは多くない。また重い楽器運搬を確実にやらされるので体力的にも推奨しない。
また、弦楽器だと入れる団体がオーケストラに限定されてしまう。楽団数は吹奏楽団>>>越えられない壁>オーケストラなので、選択肢を広めるという観点で管楽器の方が良いだろう。
なので、「やる管楽器を選んで購入する」のが第一ステップだ。トランペット辺りが無難だが、人数が不足しやすいパートであるフレンチホルンや、頭数が必要になるが故に募集が多いフルート、クラリネット辺りも良いだろう。
特にフルートはほぼ女性パートなのでお勧めだ。男がやっているというだけで重宝される。
一方、チューバなどの大型楽器は高価かつ運搬が大変な上、せっかく楽団入団にこぎつけても「仲間がほとんど男」になるパートなのでお勧めしない。
社会人楽団は「未経験者お断り」のところがほとんどだ。練習がほぼ週末に限られる上、予算も団員からの団費だけで賄う必要があるので、初心者を教えている時間もお金もないからだ。
だから、「経験者」になるよう、音楽教室に行って演奏スキルを上げる必要がある。
通う期間は長ければ長いほどよいのは当然だが、長すぎても出会い目的から離れてしまうので、半年~1年くらいが良いであろう。
吹奏楽コンクールの課題曲レベルの曲が吹けるようになれば経験者としてみなしてもらえるだろうから、レベル的にはこのあたりを目標とすべし。
ここまで来たら手あたり次第募集中の楽団を探して見学希望を出す。
だいたいの楽団はホームページで今の在籍人数を記載しているので、そういう楽団に対してアプローチするのが良い。在籍人数が書いてない楽団は実際の人数が極端に少なかったりコンサートやコンクールでエキストラを呼びまくって体裁を整えてるなど運営に難がある団体が多いので避けた方が良い。
見学希望を出した後で楽器経歴を聞かれるが、その楽団から離れた土地にある学校で2年くらい吹いていたとかのレベルで適当に捏造するのが良い。
「離れた土地」というのがポイントで、社会人楽団は所在地域にある中学・高校のOBOG率が高いところが多いので、離れてない土地の話を捏造してもすぐに嘘がバレてしまうからだ。
また、見学と言いつつ、実態は「合奏練習にお試し参加する」だったりするので、その点は要注意だ。
いくつかの楽団を見学して、これはと思った団体に仮入団し、何度か練習に出ていけば正式入団だ。
正式入団までに狙いをターゲティングしておけば後はやりたい放題だ。
ただ、あまりに露骨だと通報されて退団の憂き目にあったりするからやりすぎ注意な。増田の観測範囲で実例が2つあってな・・・。
吹奏楽コンクールの中学部門が来年度から「中学生の部」となり、中学生以下のメンバーだけで構成する地域吹奏楽団も出場可能になる。部活地域移行の流れを汲んでる動きだ。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230121/k10013955891000.html
今年は中学部門だけだが近いうちに高校部門も地域楽団に開放されるだろう。そうなると何が起きるか予測する。
当たり前である。地域移行とは言っても対象は公立校だけであり、カネも人(指導者、トレーナー)も練習場所も機材(主に打楽器)も学校のリソースが使える私立校は今の部活が残るため、カネも練習場所も人も強い制約がある地域楽団が敵うわけがない。コンクールに出ても地区大会(県大会またはその下部)銀賞が良いところだろう。
そんな地域楽団の代わりに台頭が予想されるのが、創価学会などの宗教団体系の地域楽団が出てきて、コンクールで上位に出始めることである。
宗教団体系楽団は普通の地域楽団の弱点である「カネ、場所、人」に制約がない。むしろそこらの私立校よりカネは持っているし、投資して全国金という結果が得られたらその楽団に入団したい子ども達は大幅に増えるし、それを通じて信者増とお布施の増加も期待できる。
既に一般の部では創価学会系の創価グロリア吹奏楽団と創価関西吹奏楽団が毎年全国金賞を取るようになったが、それと同じようなことが高校以下の部門でも起きるようになる。創価学会はコンクールの高校以下の部では大人しいが高校の部が地域楽団に解放されたタイミングで勝負をかけてくるはずだ。その気になれば毎年億単位のカネも出せるのだし。既に創価は全都道府県に系列の吹奏楽団を作っているが、それらがグロリア、関西のユース部門として機能するようになるだろう。
創価のことばかり書いたが、立正佼成会などの他の宗教団体も追随してくる可能性が高い。立正佼成会は金食い虫の佼成ウインドオーケストラを分離させた分余裕があるだろうし、学生社会に関わりを持ちたい幸福の科学あたりも食いついてくるだろう。
そして去年目一杯叩かれた統一教会も黙ってはいないはずだ。統一教会は立正佼成会吹奏楽団(今の佼成ウインドの前進)に聖歌を伴奏してもらったこともあり吹奏楽とは長い縁がある。コンクールの地域開放を機に仕掛けてきてもおかしくない。
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=7648
吹奏楽コンクールは朝日新聞主催で大会結果は朝日新聞だけでなくNHKも含めて大々的に報道されるし、有力校は日テレの笑ってコラえてで定期的に特集される。信者とお布施の確保が至上命題の宗教団体にとって、こんな打ってつけの宣伝の場は他にあまりないだろう。
ただし、宗教団体系の楽団はマスコミ報道しづらい。例えば2028年の吹奏楽コンクール全国金賞受賞団体が「創価グロリアジュニア東京」「創価関西吹奏楽団ジュニア」「幸福の科学学園ハイスクールバンド」「RHK(霊波之光)ウインドオーケストラ」「佼成ユースウインド」「世界平和統一家庭連合シンフォニックバンド」みたいな宗教団体系の寡占になったら、果たしてそれを各マスコミが報道してくれるかどうか。報道されたらさぞかしシュールだろう。
ただ基本的にマスコミ各社は特定の宗教団体の宣伝に繋がる報道はしない。例えば近年の箱根駅伝は観客が大学名の旗を掲示することがNGになったが、これは創価大学が箱根駅伝常連となり、箱根駅伝が創価学会の宣伝の場と化してしまうのを大会を中継する読売グループが嫌気したためである。
吹奏楽コンクールについても、全国金賞を宗教団体系が寡占するようになると朝日新聞が報道の扱いに難儀し、主催の座を降りてしまう可能性がある。
そうなると各宗教団体は吹奏楽団に金を出す理由がなくなるため、宗教団体系の団体が次々と居なくなり、それ以外の地域楽団はペンペン草も生えない状態が予想されるため吹奏楽コンクールは衰退の一途になる。朝日新聞が宗教団体系の寡占に耐えられるかどうかがコンクール継続の鍵を握るだろう。
部活動地域移行は、カネと人と施設はどうするんだという課題がどうしても大きくなる。それを手早く解決するにはカネも人も施設も持ってる団体のサポートが必要であるが、一般企業が手助けしてくれるわけもなく、自治体も特定団体の便宜を図るような行為は監査請求食らって一発アウト。従って宗教団体くらいしかサポートしてくれるところがない。
だから、部活動地域移行はその活動に対して宗教団体が宣伝目的で進出してくる切っ掛けになるのである。
地域移行に関しては「機会格差の拡大懸念」が昨年後半あたりからようやく認知され、多少は是非や対策が議論されるようになったが、「宗教団体が出しゃばってくる可能性が高い」という視点では指摘や議論がなされているのを見たことがないので関係者の人達も一度考えてみて欲しい。なお現役指導者の人達は「金をもらえればカルトでも構わない」連中ばかりなので考えなくても良い。
2度とするな。
三角帽子とか、中国の不思議な役人とか、ダフニスとクロエとか、ローマの祭とか、
原曲(オーケストラ演奏)の動画をニコニコやYouTubeで観ようとすると、
コメントが吹奏楽コンクールの思い出話で埋め尽くされてることがある。
本当に、本当に鬱陶しい。
正直レイプと同じだと思う。
「これコンクールでやった」
「今年コンクールでやる」
「今年の自由曲です」
「吹奏楽版の方がいい」
「ここのユーフォきつい」
「いまコンクールに向けて練習中だけど先生に怒られてばかりです」
知らねえよ。
帰れよ。
○○が。
管楽器もやってたことあるけど、これのせいで本当に中高の吹奏楽が嫌いになった。
○○○んだよマジで。
高校生の時はとあるマンモス吹奏楽部といわれるところに居た。3年間、ほぼ野球応援しかやらせてもらえなかった。
部員は100人を優に超えてたが、吹奏楽コンクールには55人しか出られないので選抜が行われる。増田は3年間落ち続けた。3年生だから優遇されることもなかった。
落ちた部員はマーチングコンテストへの選抜に回される。こちらは80人まで出られるが、部の方針として楽器演奏メンバーは60人まで。増田はこっちも落ち続けた。
野球応援を担当するか、見栄えの良いシンバル役としてマーチングにまわるか。シンバル役は8人居るが、演奏はせず、シンバルをグルグル回して視覚的にアピールだけの役目。
3軍の扱いは悲惨だった。1軍メンバーの雑用係が3軍の役目だった。1軍メンバーの譜面コピー、譜面台やつば皿の準備や交換、部屋の掃除、打楽器運搬は3軍が担当。指揮の先生も見に来ない。少しでも準備でヘマすると1軍メンバーから怒鳴られたり殴られたり。これ、昭和年代じゃなくて2010年代の話な。
そして演奏機会もほぼ野球応援だけ。一応定期演奏会には出させてもらえたが、3軍メンバーは本編で1曲プラスアンコールの1曲しか出番が貰えない。しかも吹けるのは1分以内。下手な3軍が目立たないようにするためらしい。
ブラック部活の典型例だったが、楽器の練習が出来る1軍や2軍はまだ恵まれていた。3軍は雑用で練習時間が過ぎてしまう。選抜は毎年行われ、前の年に1軍だった人が3軍に落ちることもあるのでみんな必死だった。落ちたくないから夜遅くまでみんな個人練習していたのだ。
って思ってたよ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8efcd957c62b4d5e52f6ec0586c6c0eefa2b128d
そもそも当該ツイートの「じゃあ吹奏楽コンクールの応援に野球部も客席で素振りしなよ」って屁理屈も子供みたいでキメエが、
中学で全国前ダメ金だったのが悔しすぎて全国大会に有望な県内の高校に入ったのに何で別のことをするんだよって思った。そもそも地域の演奏会だっていやだった。
吹いていた楽器は野球部応援には向いてない楽器だし、大きい音出してナンボな野球部応援がコンクールにつながるとも思えなかった。
でも「野球部応援なんてクソだ!」って部員に愚痴ってみたら半々が
「応援するのも楽しいよ。みかん氷(ハマスタ名物)もおいしいし。」
って感じで衝撃を受けたよ。コンクールを目指しているだけではないんだって。
野球部応援がクソではない。音楽は人を鼓舞させるものなのだから、スポーツの応援に用いられることは間違ってない。
同じ夏に同じ全国の場を目指してるのに野球部のほうが大事だって扱われていることがおかしいんだよ。
応援をお願いされたときには、全国を真剣に目指しているからこそ一日でも練習したいそう思っている吹奏楽部員は練習させてあげてほしい。
地域クラブということは、一般の吹奏楽団とほぼ同じような団体になるので、一般楽団を複数経験している増田が「お金」の面を試算してみたよ。
練習場所の費用、楽器保管場所の費用、楽器保管場所から練習場所やコンクールなどの本番演奏の場所まで楽器を運搬するための費用、外部講師の費用、個人保有が難しい楽器や設備(主に打楽器、ハモデレなど)の維持管理費用、譜面購入費などだ。
・地域は首都圏のベッドタウンレベル。今話題の柏市クラスとする。
・練習は週3回(平日2回、土日どちらか1回)、1日あたり3時間とする。一般楽団は初心者を断っていることもあり週1回の練習がほとんどだが、学生を対象とした地域クラブの場合は初心者教育も行わないといけないため、週3回とする。
・練習準備と後片付けにかかる時間はそれぞれ1時間とする。つまり練習場所の確保は5時間必要。
・外部講師は毎回の練習に来てもらう常任指揮者1名と、土日練習で管楽器や打楽器などを見てもらう講師2名が居るものとする。
・練習場所は公民館のホールレベル、保管場所は8帖のレンタルボックス、楽器運搬に使うのは2tトラックのレンタカーとする。楽器運搬に使うレンタカーの運転は団員の親が持ち回りで担当するものとする。
・本番は吹奏楽コンクール2回(県大会、地区大会)、定期演奏会1回とする。→これは学校の部活と同じ条件なので、費用試算では考慮しない。
・大型楽器や打楽器のラインナップは地区大会まで出られるレベルの吹奏楽部と同等とする。ティンパニ4台、鍵盤楽器一式、ピアノなどを保有。また、楽器購入費は考慮しない。
練習場所の公民館は5時間利用だとだいたい5000円くらい。意外と安い。これが年間150回になるので75万円。
講師の費用は、まともな人(何処かのプロ楽団に常任メンバーとして属しているクラスの人)なら1人あたり3時間で2万円くらいが今の相場だ。常任指揮者には2万円×150回=300万円、講師2名は2万円×50回×2名=200万円。合計500万円。
保管場所は、8帖のレンタルボックスは1か月あたり3万円~4万円が相場。3.5万円とすると、年間42万円。2階建てのレンタルボックスの2階だともう少し安くなるが、レンタルボックスの2階は楽器の保管には使えない。階段の傾斜が急すぎて大型楽器の出し入れが物理的に不可能だからだ。
練習場所への運搬費用は、レンタカー費用が1回当たり1.5万円なので、150回を掛けると225万円だ。
合計すると、862万円。
この中で学校の部活動だとかからない(学校側が負担してくれる)費用は「練習場所費用」「常任指揮者の費用(顧問が担うため)」「保管場所費用」「練習場所への運搬費用」であり、それらを差し引くと300万円。
これは大雑把な試算だが、部活動を地域クラブ化することで、かかる費用、つまりクラブ活動の参加者が負担するお金は2倍以上になると言うことは覚えておくとよいだろう。もちろん団としてのレベルを下げて、ティンパニは保有しない(ティンパニを使う曲を一切やらない)で4帖のレンタルボックスで間に合うようにする、練習回数を減らして楽器運搬もミニバンで間に合わせるようにするなどしたらかかるお金はもっと減るが、それは吹奏楽団の「質」とトレードオフになる事も覚える必要がある。
日本の吹奏楽は競技人口(あえてこう書くが)は大きく演奏水準も高い。
日本の吹奏楽人口は、500万人ともいわれます。プロのオーケストラの管楽器奏者にも、吹奏楽部出身者がずらり。当然、全日本吹奏楽コンの出場経験を持つ人も多くいます。
朝日新聞社は吹奏楽コンクールの主催である。ちなみにこれは2019年の記事であるから、昨今の事情を考えれば幾分人口は減少しているだろう。
豊かな音楽社会を支えるのは演奏家だけではない。楽器を修理するリペアマンや、楽器店の店頭に立つ販売員なども、音楽が好きでなくては続かない仕事だろう。作曲家も吹奏楽をルーツに持つ人は(プロフィールに書かない人も含めて)意外にも多い。
とにもかくにも、日本の音楽社会を広く支える人間を育成しているのは全国の吹奏楽部であることは間違いない。無論合唱部や軽音楽部なども音楽シーンを支える担い手であることは言うまでもない。
荒れた地元から抜けだしたくて、中学受験のための勉強に明け暮れた小学生時代。(受験半年前に父がリストラにあい、経済的な余裕がなくなり公立中へ進むことになる。
それをきっかけに家庭は崩壊、母は父に「毎日ハローワークに行け」などと言い、母方の祖母は「死んで償え」と父を執拗に責めた。もう既に亡くなっていた父方の祖母の遺影を蹴っ飛ばし、何度も父の前で踏んづけて見せた。その後父は母方の祖母のお望み通り、自殺した。)
吹奏楽部に入り、夏休みのコンクール前には朝から晩まで練習、それでも力及ばず銀賞(吹奏楽コンクールにおける銀賞は全然上手くないことを意味する)だった中学時代。
部活引退後猛勉強をして偏差値60くらいの第一志望の高校に合格。両親共に偏差値40くらいの学校に通っていたので個人的には上出来だと思っている。
ギリギリで合格したこともあり、結構頑張って勉強しても全然平均点に届かない。
部活に力を入れている学校だったので、頻繁にクラスメイトが全国大会のために授業を休んでいた。
自分は自分なりに頑張っているつもりだったが、「全国大会出場」という大きな功績を残せないことが悔しかった。
大学受験はセンター試験で大失敗したので大幅に受験校を変更することになってしまったが、受験した学校は全部受かった。
父が亡くなったときの保険金で、無事大学に進学できることになった。
もちろん授業はちゃんと出ながらだけど、高校時代の悔しさを晴らすべくサークル活動に打ち込んだ。
サークル引退後はスナックでアルバイトをして100万くらい稼いで、自動車学校の費用と、学生特例で猶予してもらっていた年金の支払いに充てた。
半年くらいはスケジュールにほとんど空きがないくらい、インターンや説明会や面接の予定を入れた。
大手ばかり10社から内定が出て、その中でもいちばん人気の企業に入ることにした。
シンプルに何で私ここ入れたんだろうと思った。
圧倒的に顔採用だし、学歴フィルターもあったし、同期のほとんどは体育会系サークル出身だった。
研修が終われば関わりがなくなるしと思って泣きながら会社に行った。
1か月の研修はなんとか乗り越えた。
初日の朝から指導係に「お前は人の顔色を伺っている」という理由で泣くまで詰められ、「泣くなら帰れ」と言われた。
指導係から、一切の仕事を教えてもらえず、一日中罵倒される日々が続いた。
化粧をしないで会社に行った日があった。
疲れすぎて化粧をする気力がなかった。
家を出るときに、母に「化粧できないほど辛いってアピール?(笑)」と言われた。
辞めたかった。
30代になったら年収が1000万になるらしかったけどそんなのどうでもよくなるぐらい辞めたかった。
指導係から毎日一切仕事のことを教えてもらえず、「お前って本当に日本語が通じないよな!」と言われた日、会社の廊下で声を上げて泣いてしまった。
「人生終わったね」
会社を辞めることになりました、と母に伝えたらそう言われた。そうだと思った。特に反論はしなかった。
ハローワークの相談員に「絶対ADHDだと思う、じゃなきゃこんな無能なの説明つかないよ」と言われたので、精神科に行き、発達障害の検査を受けた。
結果は、平均よりIQは少し高いので知的障害の可能性はありません、「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリー」「処理速度」も平均的でばらつきはありません、得意なことと不得意なことにやや差がありますが、発達障害とはいえないとのことだった。
次の就職先はすぐ決まった。
デザイン事務所でのデザイナー(未経験)として採用された。他県での仕事だったのでここで初めての一人暮らしが始まった。
デザインに使用するAdobeのソフトの使い方を必死で覚えた。
業界柄残業が死ぬほど多く、指導係から性的な内容の気持ち悪い手紙をもらい、社長から「雇って失敗したな」と直接言われた。
でも仕事の内容は誰かに聞けば教えてもらえたし、やりがいがあって楽しかった。
疲れて帰ってきた日は何も食べる気になれず、あばらが完全に浮き出るまで痩せた。
そういうのもあったのか、2年目のひどく暑い夏の出勤途中、倒れた。
人事から「戻っても腫れ物扱いだよ」と言われていたし、復職してちゃんと健康的な生活が送れる気がしなかったので、3か月休職して辞めた。
全く、本当に全く原因が分からない。
休職直前、誰からも何も言われてないのに涙が止まらなくなったり、背中がすごく痛くなったりした。
やっと落ち着いて働けそうなところを見つけたのに、休職してしまった。休職期限が来月に迫っているが、全く回復の見込みが無いため、退職予定である。
疲れが永遠に取れない。
頑張れなくなってしまった。
anond:20210809090546 の続き。
一般部門の東関東大会で、団体名つきでエキストラとして出場したというのをツイッターで暴露してしまった事案が発生した。
この人は洗足音大を今年卒業し、フリーランスとして活動を始めた人らしい。もうツイッターアカウントは鍵垢化して見られないが、その前は「今年から音楽でお金を稼ぐことになりました」というツイートも見られていた。
この人が参加した団体は全国大会には行けなかったが、かと言って失格処分には今のところされていない。
吹奏楽連盟もあまり目くじらを立てるとコンクール出場辞退の多発→吹奏楽連盟の収入減(コンクール参加費が無くなる)という事態が起きるし、中高(大)とやってきた人たちの受け皿が減ることで学生部門のコンクールにも悪影響が出てくるので、黙認せざるを得ないのだろう。
波物語(NAMIMONOGATARI)の狼藉の影響で、各自治体が施設利用に対する締め付けを強烈に厳しくしている。
具体的には、「原則として開催中止か延期。どうしても公演をやるなら、観客を含めたすべての施設利用者の陰性証明を行うことで許可する」というものだ。
その影響で音楽フェスだけじゃなくいろいろな方面に影響が出ているのでまとめてみた。
業界内では暗黙の了解なのだが今年はかなり目に付くようになったので書いておく。
今全国で都道府県大会が行われている「吹奏楽コンクール」。小学生から社会人(一般部門)の団体まで悲喜こもごもの様相が繰り広げられているが、今年はその大人達が集う「一般部門」のとある傾向が一気に悪化している。
吹奏楽コンクールははアマチュアの大会なので「職業音楽家」、いわゆるプロの人は演奏側としては参加できない規定があるが(可能なのは指揮者としてのみ)、一般部門ではその職業音楽家の人が隠れて参加することがある。
目的は、正規団員の数と質が足りない団体がそれを補うためである。
このような「偽アマチュア奏者」として出てくる職業音楽家は、音大や芸大を出たものの音楽の仕事に恵まれない層である。プロのオーケストラや吹奏楽団に所属している人が出てくることはなく(出てきたらバレてしまうため)、時折そのようなプロ集団にエキストラで参加できるかどうかのレベルの人がコンクールにも「エキストラ」として参加してくることがある。もちろん音楽の仕事だけでは飯が食えないので、彼らの多くはコンビニバイトとかとセットで食い扶持を稼いでいる。
コロナ禍の影響で、一般部門の団体の多くが人数減という状況になっている。理由は、一般部門の団体の正規団員は医療従事者やエッセンシャルワーカーの割合がかなり高く、課外活動の自粛を未だに強いられている人が多いこと。またその様子を見てる他の団員も結構な割合で活動から離れてしまうことの2つ。
もちろん新規メンバー募集も強くかけているが、「いつも一緒にいる人以外との交流を自粛」が言われているいま、コンクールに出るために必要な人数を揃えるのは至難の業。
そうなると、必然的に「売れない職業音楽家」を集めてコンクールに出ようという動きになる。少ない正規団員から1人あたり数万円以上の出場費を徴収し、売れない職業音楽家達へのギャラを用意して、彼らをエキストラとして招聘してコンクールに出る。もちろんバレたら失格なので、表向きは正規団員の体である。コンクールに出るためにはメンバーの現在の勤務先をエントリーシートに記入して提出する必要があるが、そのような職業音楽家は上述の通りほぼ間違いなく何らのバイトを掛け持ちしているので、そのバイト先の企業名を書けば吹奏楽連盟側のチェックは通ってしまう。
今年のコンクールの一般部門はそこまでやって出場を果たしている団体が結構ある。中には10人以上の職業音楽家を集めてきた団体もいる。
吹奏楽コンクールはアマチュアの大会ではあるが、このように社会人(一般)部門は、「売れない職業音楽家」のセイフティネットのような側面もあることは知っておいて欲しい。
20年前、中学2年生のときに参加した秋の吹奏楽コンクール。夏休みをつぶして練習をしていた彼女たちを横目に見ながら、ステージの上で俺は何もせずに突っ立っていた。割り当てられた楽器はトライアングル。特定のパートで音を鳴らすだけだった予定だが、誰かのミスで俺の楽器がステージに用意されることなく終わった。別にトライアングルを準備しなかった誰かを怨んじゃいないし、たぶん本当にただのミスだったんだと思う。悪いのは夏休み中に一回も練習に参加しないどころか、辞める意思を伝えなかった俺だと思う。
うちの家族は音楽一家だ。俺が小5のときに死んだ父親はフルートの奏者で、同期の友人を集めて社会人サークルを作ってときどき演奏会をしていた。姉も姉でピアノが得意でときどき、受験勉強の合間に演奏をしていた。妹もサックスの奏者で運転免許教習のためにと渡した金で自分用のサックスを買ってた。母親は別に音楽はしなかったが、彼女たちを育てるのにリソースを費やしていた。そんな家族だったから俺も音楽が好きで、得意できっと才能もあるのだろうと思っていた。
俺が楽器に触っていた一番古い記憶は幼稚園のころにピアノを習っていた記憶だ。音大を卒業したばかりの若い女性の先生を家に呼んで姉と俺が習っていた。彼女の教え方は結構自由な感じで、俺は楽譜を無視して勝手にペダルを押してみたり、習ってもない黒鍵を押して変な音を出したが彼女は「じゃあ、アレンジしてみようか」って言って楽譜の改変を許してくれたし、そんな優しい対応をしてくれる大人の女性に気恥ずかしさを感じた記憶がある。
それに対して母親はどちらかというと教科書的に楽譜を覚えさせようとする人で、幼稚園から帰ってピアノを自主練する時間になるとひたすら楽譜の同じフレーズを繰り返させられた。ちょっとでも間違えると「あと10回繰り返しなさい」という具合。これが原因でピアノが嫌いになってしまって先生を呼んでの個人レッスンも辞めてしまった(辞めた時の具体的な流れはもう覚えていない)。
そんな俺だったが小5のときに父親が死んだ。彼が残したフルートを見て「これを俺も吹けるようになりたい」と思った。そんなことを思いはしたものの、具体的に行動は起こさず、塾やら剣道やら(これも嫌いだった)中学受験に失敗したりしているうちに進学先の中学校に吹奏楽部があることを知ってそこに入部した。思えばこれが間違いだった。
俺の入部した吹奏楽部は俺以外全員女子。顧問はまさかの俺の父親の知り合いで、そこに男子が参加したものだから舞い上がっていたように思う。最初に割り当てられた楽器はチューバだった。いわく、低音でバンドの全員を支えろとのこと。チューバ奏者には申し訳ないのだが、これが全く楽しくない。低音を鳴らしても自分が何を演奏しているのか分からない。顧問は部員のモチベーションをあげるためなのか、自分の趣味なのか分からないがみんな知っているポップスや歌謡曲を演奏させたが、メロディを奏でるメンバーが聞いたことのあるフレーズを演奏しているのに対して低音が演奏している音は一体何の役に立つのか全く分からなかった。定期的に同じ音を鳴らすこの行為になんの意味があるのか分からなかった。ついでに俺は残念ながら肺活量が低くてチューバを満足に吹くことができなかった。その後、顧問の命令でアルトサックスへ、そして最後はコントラバスに転向。もはや管楽器ですらなくなり、この辺で完全に俺のやる気は消失して部活をさぼるようになっていた。
で、中学2年生の夏休み。俺は部活に行くと言って家を出てから友達の家へ行って連邦VSジオンで遊んでいたものの、あるタイミングで顧問がその友達の家に乗り込んできて俺は拉致されてしまった。与えられた楽器はトライアングル。夏休み明けのコンクールは部員全員で参加して今の3年生を送り出すんだから、お前も参加しろとのこと。無理やりワンフレーズだけのパートを練習させられて、そして迎えた本番で事故は起きた。トライアングルが無い。
理由は分からない。楽器を運ぶ担当の1年生からも下に見られていた俺は、楽器の用意をしてもらえなかったのかもしれない。それか、俺が自分の責任で運ぶように指示されていたのかもしれない。分からないが、ステージ上で何もせずに突っ立っていた記憶だけは残っている。指揮棒を振る顧問の困った顔、演奏が終わった後でほかの部員から向けられた視線。すべてが苦痛で俺は逃げるように会場を後にした。顧問はさすがに哀れんだのかそれとも呆れたのか、それ以降俺を部活に連れていくことはなくそのまま俺の存在は自然消滅した。
そんなことがあって、何年もの月日は経過したが幸いなことに音楽自体を嫌いになることはなかった。どちらかというとDreamcast勢だった俺はクレイジータクシーやソニックアドベンチャーで洋楽に触れて、バンドの存在を知って低音が奏でる面白さをそこで初めて知った。と言って、特に具体的な行動を起こすでもなく大学に行ってからはギターヒーローとかドラムマニアでときどき遊ぶ程度。あとはオーケストラやマーチング、ジャズなんかをときどき思い出しては聞く程度だった。だけど心の中で、音楽をもう一度やってみたいと思う気持ちだけはちょっとずつ育っていっていた。
結婚して子供もできて、その子供が8か月になったころの2020年からコロナの影響を強く感じるようになった。仕事はそれ以前から完全リモートだったので特に支障はなかったのだが、趣味の温泉旅行が制限されたのはつらい。そんな中でおこもり需要の一つとして注目されたのが楽器だったわけ。俺もその例にもれずヤマハが発売しているヴェノーヴァを購入してみた。生まれて初めて自分のお金で買った楽器。これがめちゃくちゃ面白い。
練習はだいたい朝子供を保育園に送る前と夕方、保育園から帰ったあとの夕食までの時間。だいたいどっちも20分くらいだから1日のうち40分くらい。しかも最近は寒いから朝の練習はしない日もある。練習と言っても昔のように間違えたフレーズをなんども繰り返すわけじゃない。最初こそ音を鳴らす練習や指の運びの練習はしたけど、一通りそれっぽく音が出せるようになったら後は自由だ。楽譜を買ってきて自分が好きな曲を自分が満足するまで吹けばそれでいい。アニメや特撮が好きなので「ドラえもんのうた」とか「ウルトラマンのうた」とかを一通り吹いて、サビだけ吹けるようにしておしまい。最近はコンビニで曲ごとに譜面を印刷できるので、気になる曲だけ印刷してくれば1枚400円くらいで収まる。飽きたらまた別の曲をやるし、ときどき思い出して前にやった曲を吹いてみて自分の中の変化に目を向けると、ちょっとは上手になったかな?と思って自己満足する。それだけでいい。
子供の時にやっていたバイエルをひたすら反復する練習は何だったのか。中学のときに面白さが全く分からなかった低音をひたすら鳴らしていたのは何だったのか。そんなことやる必要なんてなかった。自分が好きな曲を適当に吹いてひとまず満足して、そしてまた戻ってきて高みを目指したり目指さなかったりすればいい。そう言う物だったんだな。
今にして思えば父親が俺に音楽を教えてきたことは無かった。たぶん、彼は今の俺と同じことが分かってて練習を強要するんじゃなくてやりたくなったらやればいいくらいのスタンスだったのだと思う。俺もそういう気持ちで子供に接して行きたい。
というかジャンルとか出版社?がバラバラすぎてどういうのが好きなのか自分でもわかってない
有識者、下のリストを参考に俺の好きそうな漫画を見繕ってください…(タイトルうろ覚えもあるのは許してくれ)
…尽きた
ここまで追記、ここからは「記事への反応」で教えていただいた作品のリスト
作者さん推し?
遅めの昼〜と思って開いたら「人気エントリ」に載っててビビった。作品まとめようと思ったけど昼休みでは終わらなさそうなので途中だが投げさせてくれ。マイナーじゃないという指摘はごめんとしか言えない。まとめの続きと他のコメントへの返信はまた夜にします。たくさんの意見が集まってて感謝しかないし、俺と似た趣味の人、正反対の趣味の人の役に立てればと思います。
同日18時の追記
とりあえずブックマークコメントから作品リストを追記した。他のコメントの返信はまだ待ってください。重複あったらごめん、消してるつもりだが正直チェックしきれてない。
同日21時の追記
ほとんどのブックマークコメントに返信できたはずです。皆さんありがとうございます。こんなに有識者が集まってくださるとは思いませんでした。土日とか引きこもってるんで少しずつ教えていただいた作品を読もうと思います。本当にありがとうございました。よければまだまだコメントしてください。
有識者名簿
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その他おすすめ
有識者名簿
b:id:mionhi b:id:takeox b:id:fusionstar b:id:odakaho b:id:makopan b:id:watarux b:id:sds-page b:id:hetarechiraura b:id:onesplat b:id:nomitori b:id:kitayama b:id:pyiec
作者さん
漫画じゃない
好きじゃなさそう
…曽田さんが好み分かれるみたいですね。これは面白そうなので早めに読んでみるわ。
その他返信
b:id:go_kuma b:id:mutinomuti b:id:memorystock
趣味が逆だからこそ、このリスト活用してほしい。合わない人はとことん合わないと思うし。
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同志さんはどうぞこのリストを参考にしてくれ!!俺は俺が好きな作品を好きな人が増えるのは嬉しいタイプなんだ!!
b:id:soraboby b:id:bloominfeeling
今、あなたSOUL CATCHER(S)の話をしましたね!?!?!読み切りからずっと好きなんだよあれ!!周りに好きな人が居ないんだが俺は好きすぎて定期的に読み返してるぞ!!「春よ、来い」を聴くたびに泣きそうになるし読み返したくなる作品だ!!俺は吹奏楽知らんし音楽とか楽器はピアノちょっとかじってたぐらいだが、そんなど素人でも楽しめるぞ!!なんてったって主人公が吹奏楽ど素人からスタートするからな!!!!専門用語や楽器などについては説明入ってるし、曲名も明記されてるから俺的には漫画見ながら作中に登場する曲を聞いてみるのをおすすめする!!b:id:bloominfeeling さんも良かったら読んでくれ!!!!1話だけでいいから!!!ジャンププラスだと3話まで無料!マワシヨミジャンプなら3巻まで無料!!とくに1巻はレア度Cだからすぐ見つかる!!2巻と3巻もレア度Bだから探せば見つかる!!!買うなら全11巻だからお財布に優しい!!ジャンプラでレンタルするなら総話数90!!つまりコインに換算するとボーナスコインも使えるうえにたった2610コイン!!でもジャンプラは1日1回限り動画視聴でコイン30が消費無しになるのでそれだと読むのに約3ヶ月かかるが実質タダみたいなもんだよ!!!良かったらぜひ!俺はこれきっかけで地域の吹奏楽コンクール行くようになったぞ!どうでもいいが俺は去年の「エイプリルリーフ」って曲が好き!!とにもかくにもよかったらSOULCATCHER(S)を読んで欲しい!読めばSOULCATCHER(S)という不思議なタイトルの意味もわかるから!!SOULCATCHER(S)をよろしくお願いします!!!!!!
そんなつもりはなかったが、結果としてツッコミつつも教えてくださる有識者方が集まってくださったので、これからは意図的にそうしてみる。
「わざとツッコミどころや噛みつきやすい部分を用意すると有識者やマイスター様が集まってくださり記事が伸びやすい」といったところか。
b:id:masayoshinym b:id:Baybridge b:id:TakamoriTarou b:id:lionsage b:id:yas-mal b:id:watarux b:id:morimori_68
b:id:ivory105 b:id:hatechan09 b:id:Silica b:id:watarux b:id:whirl b:id:mame_3 b:id:hirarino
受け付けない、こういうのは苦手、読んだけど合わなかった作品、何が好きかより何が嫌いか、嫌いな漫画…
そういう情報があったほうがオススメしやすいんだな、ありがとう次からは気をつける
でも自分でわかってるのはグロは苦手、エロと恋愛はストーリーに必要な範囲だったら読めるけどそれメインだとあまり読まない、絵柄はあまりにも非現実的だと読みにくく感じる、ジャンル縛りは特にない…ぐらいなんだよな。アドバイスありがとう。
趣味を狭めてるつもりはなくて、ただもっと自分の好きな作品が探しやすくなればいいなと思ったんだ。それに明確なジャンルとかあったほうが説明しやすいから…。でもそうですね、ラベリングにこだわるのも良くないか。確かに絶対共通項があるわけじゃないし、俺は俺が好きだと思える作品を見つけ続けるようにする。ありがとう。
俺が好きになりそうな傾向や要素
有識者名簿
b:id:nmcli b:id:fusionstarb:id:ippeichangg b:id:namisk b:id:odakaho b:id:kurotsuraherasagi b:id:kohgethu b:id:ayumun b:id:kitayama b:id:mobile_neko b:id:pptppc2 b:id:fncl b:id:wonfeipon b:id:x100jp
…わりと心当たりがある。確かに天才とか群像劇とかそういう話が多いかもしれない。指摘されて初めて気づいた。
ご指摘に関して
名簿
b:id:eriotto b:id:sys-cys b:id:hatechan09 b:id:fujifavoric b:id:totoronoki b:id:kamonyan1 b:id:iiko_1115 b:id:f84w1dqd60j
これはもう頭下げるしかない。メジャー/マイナーの定義がしっかりできてなかったしあやふやな書き方をした俺が悪かった。今はもうアニメ観てないし、大賞とか売上情報とかそういうのをきっかけに読むタイプじゃないし、情報収集も疎かにしてるから知らなかったんだ。本当にごめんなさい。
…個人的には b:id:pkoiri さんの
私の両親は音大出身で、一応伏せるが父はとある金管楽器を、母はピアノを専攻していた。父の試験曲の伴奏を母が担当したことがきっかけで二人は出会い結婚し、やがて二人の間に産まれたのが私だ。
そういった環境だから小さい頃から家ではよくジャズやクラシックのCDがかかっていたし年末は紅白じゃなくて東急ジルベスターコンサートを観たしよく父や母が出演するライブやコンサートを見に行った。周りの大人はみんな私を可愛がってくれた。
楽器も習わせてもらった。小学校の頃から私は歌もピアノも他の楽器も人並みより出来て、友達はみんなすごいと褒めてくれた。先生もやっぱりお父さんお母さんが楽器できるからあなたもよく出来るねと多分それは純粋な褒め言葉で、私は誇らしく思った。優秀な両親の血が私にも受け継がれているんだ、私にも才能があるんとだ嬉しかった。
中学の時に入った吹奏楽部の顧問が、一度父に楽器を教わったことがありそれ以来父を非常に尊敬していると言った。勿論嬉しかったけど何だか少しモヤモヤした。顧問はよく私を褒めてくれたし吹奏楽コンクールに出場することも顧問が決めた。1年生でコンクールに出られる人数は限られているが、私はその中でも一番最初に、オーディションとかをする前に合奏中全員の前で言われた。その時にはもう私は、それって私の実力?それとも父に対しての忖度?と思うようになっていた。多分受け取り方の問題だと思う。素直に喜べばいいのに、褒められる度に「私が父の娘でなければここまで褒めてくれたりしなかっただろうな」とひねくれた思いを持った。担当した楽器を高校でも続け、この楽器で音大に行きたいと言うと両親は喜んだ。いや、喜んだかどうかは分からないが、少なくとも保育系に進みたいなと高校二年生の頭頃に言った時より嬉しそうな顔をした記憶がある。
学費など諸々考慮した結果、両親が通っていた大学に通うのが一番良いということになり、父が大学の教授に連絡を取ってくれて受験に向けての個人レッスンを受けられることになった。大学に合格し、入学した時には既に先生や先輩達の間では「○○の娘」と知られていた。私の名字が鈴木とか佐藤とかよくいる名前だったら分からなかっただろうけど、都内にはほとんど居ない名字だったからすぐに分かったのだろう。初対面の先輩に挨拶した時も大体「もしかして…」と尋ねられた。両親が在学していた時からいた教授に挨拶すると、大体決まって「楽しみにしてるよ」と言われる。それは果たして「私」に期待してくれているのか、「○○の娘」に期待しているのか分からなかった。廊下ですれ違うと大体「どう最近?親御さん元気?」と聞かれる。これは今でもそう。
それでも二年間、色々なことに絶望しながらも当たり障りのない大学生活を送ってきた。
ところが3年で、父が現在でも個人的にお世話になっているという先生の授業を受けることになった。先生は多分「○○の娘」という肩書きを抜きにして私のことを気にかけてくれたし正しい評価もくれていると思う。
先日その授業で、抜き打ちで試験があった。まだ答案は返ってきていないけれど、自分の点数が本当に悪いということを試験中から自覚している。中学とか高校の数学だったり化学だったりの所謂普通の授業だったらきっと私は笑って流していただろう。けれど今回は震えた。父と先生が話す時絶対言われる。父はよくその先生のことを私に話したし、「先生がお前のこと頑張ってるって褒めてたよ」というのを聞いたから尚更やばい。「お前の娘、知識は全然ないな」と言われるのが目に見えてる。怖い。ああこれが私が全く先生とは関わりがない親の娘だったらここまで戦慄しなかっただろう。いや今回の試験に関しては100%私が良くないのだけれど。「○○の娘」として沢山の先生から期待をかけられていて、気に入られなきゃ、好かれなきゃ、優秀な両親の娘だから私も優秀でいなきゃとずっと考えていた。昔は誇らしかったものが今では足枷に変わりつつある。きっとこれからも「○○の娘」としての周りからの期待は続くだろうし、卒業した後も音楽を続けるのであれば尚更だ。
anond:20190515082746 の続き。
学校の枠組みによる部活動の縮小やレベルダウンが起きた後は、学外のクラブチームによる課外活動への移行が起きる。
クラブチームになると、環境整備にとにかく金がかかる。練習場も機材も指導者も全部自己資金で賄う必要がある。
そうなると何が起きるか?
これが既に起きているジャンルがある。マーチングバンドの世界である。
吹奏楽コンクールを主催する吹奏楽連盟とは別の団体が主催している「マーチングバンド全国大会」の一般部門は、創価学会系団体と天理教系団体の2つだけで優勝を争っている状態がもう20年以上続いている。続いている理由は、資金力の違いにより環境面で他の一般団体の追随を許さないためだ。特に創価学会は発言力が強く、創価学会系団体に有利になるようなルール改正も行われている。
創価系列は吹奏楽でも成績が急上昇しており、大学部門では全国金賞常連になった。
この流れが中学高校でも今後起きていくのは確実だ。既にアメフトの日本一を決めるライスボウルのハーフタイムショーは創価学会の独断場であるが、ブラスエキスポや博多どんたく、横浜国際仮装行列などの大型イベント出演団体が創価・統一教会・天理・幸福の科学などの宗教系団体で占められる未来が見えている。
嫁に思い出話をしたら、そう言われた。
高校時代の部活で顧問による体罰事件があり、顧問の先生が罰されても、なお先生に泣きながら復帰してくださいと懇願する生徒たちの姿を洗脳と言っていた。僕も当時は一種の洗脳だと思ったが、とても言い出せる雰囲気ではなかった。
さて、いきなり嫁との会話を書いてしまったが順を追って書こうと思う。
そもそもこの話を書こうと思ったは、今マスコミを賑わしている日大アメフト部のコーチによる暴力が原因だ。顧問による暴力と聞くと、僕も高校時代に顧問による暴力に多少縁があったからだ。また、このニュース記事の見出しの「盲目」という単語が目についた。僕の顧問の先生も、人を盲目的にさせる天才だったなと。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3380718.html
あれから10年、そろそろ言葉にして残しておきたいと考えたので筆を取ることにした。僕は高校時代に吹奏楽部に所属していた。その吹奏楽部は全国常連の高校で非常に規律が厳しかった。具体的に言うとSNS禁止、買い食い禁止、部内恋愛禁止、登校中の音楽禁止である。僕はほとんど守れてなかったが。そして顧問の先生が猛烈に厳しい人だった。まぁ昭和の熱血先生という感じだ。「お前らに一生の思い出を残してやるから、ついてこい。この部活でやれば人間力が鍛えられる」が口癖だ。僕と全然合わなかった。
部活内のイベントとして月に一回、全校舎大掃除と言うイベントがあった。普段使わせてもらっている校舎に対して感謝の念を込めて学校全体を部員全員で清掃すると言うものだ。僕が3年生の時に、掃除がいい加減だったので、いきなり顧問が女子部長を何回も顔面を平手打ちし始めた。最初は混乱して理解できなかった。人の突然の暴力ほど混乱するものはないと感じている。さすがにやりすぎだと思ったのか、矢継ぎ早に他の部員が止めに入ったが次々顔面を平手打ちされていた。僕は臆病者なので、とても止めに入ることができなかった。もう音楽室の端にすぐ逃げてしまった。暴力を振るわれるのが怖かったのだ。無抵抗の人に暴力を振るうことが無意識に怖かった。言葉では説明できないが本能的に逃げしまった。顧問が怒って音楽室から出た後、部員達から出たセリフは「自分たちがいけないから平手打ちされたんだ」と言うセリフだ。この時点でちょっと違和感を感じていた。なんで暴力を受けてるのに慕うのか理解できなかった。愛のある暴力をなんて存在しないと思っていたからだ。後日、この1件のことをOBが聞いていて、「男子だったら積極的に女子をかばうように動けよ」と責められた。このお叱りは今でも意味が分からない。生まれつき暴力に耐性のない人だっているのだ。
数日後、先生と3年生部員達と話し合いの場が設けられた。そこでは、主に2つの意見が出た。「頑張って全国大会に出たいのでご指導お願いします。」「暴力を振るう先生なんてついていけません。退部します。」の2つだ。25:5ぐらいの割れ具合だったが。ここまで読んでいる読者はお判りだと思うが、僕はもちろん「退部します」の側だ。退部派の人たちは、合計2~3時間かけて退部を止めるために説得される。推測だが、吹奏楽コンクールの前に部員の退部を防ぎたかったのだろう。必死に止められた。説得のされ方は、顧問が「君は部活に必要な人材だ、Aくんそう思うよな?Bくんはどう思う?」と周りの同調意識を利用した方法だ。一応暴力のことに関しては謝罪はあったが、僕を含めた5人は同調意識に負けて続けざる得なかった。このことは今でも後悔している。当時にやりたいことがあり、その時退部していればできたのではないかと思った。内心、クソみたいな説得方法だと思ったが、退部を撤回するまで部屋から出してくれなさそうな雰囲気だった。僕は顧問に屈してしまったのだった。
それから一週間後、大変なことが起こった。読売新聞の地方面に、顧問の暴力の件が詳細に載っていた。誰かの親が新聞社に告発したのだ。内容も明らかに、その場にいた人しか分からないことが書いてあった。僕は内心、顧問の先生に正当な罰が下されると思った。その次の日に、部活内の保護者を集めた説明会が行われた。顧問は確か2週間ぐらいの停職処分が校長先生から説明された。顧問も謝罪していた。そこで生徒の何人かがいきなり泣き始めた。「顧問の先生は、僕たちを思って平手打ちしたのです。顧問は悪くない。僕たちのことを指導してください。」のようなことを言い始めた。やがてほとんどの部員は賛同し泣き崩れた。泣いていなかったのは、退部派の人たちだけだ。当時は言わなかったが、内心「この人たち大丈夫かな?」と思っていたと思う。少なくとも僕ともう一人は、そう思っていた。ここで冒頭の嫁との会話に戻る。このことを顧問による洗脳だと言ったのだ。全国大会に行かせてやるから俺を信じろと言って部員たちを盲目にして、顧問の意見は絶対に聞かなければならない。ちなみに、保護者の中で誰が新聞社にタレ込んだかプチ犯人探しが始まったのは、想像に難しくない。
そのあと停職になった顧問と、その家族は非常に心を病んでしまったようだ。何せ地方欄とはいえ新聞で報道されたのだ。そこで顧問と家族に向けて手紙を書くことになった。いや、確か部長により半強制的に書かされることになったのだ。ほとんどの人は「先生は悪くありません。私たちはいつまでも待っています。私たちを全国へ導いてください。」と言った旨を真面目に書いていたようだ。僕の中では顧問は信頼できない人となってしまったので、「元気出してください。待ってます。」などと適当に書いたのは覚えている。多分全部員の中で一番短い自信がある。今考えれば顧問に手紙なんておかしいよなと思う。
顧問は、2週間停職のあとは、普通に顧問にとして復帰した。それからもたまに怒ることがあり、その時に「俺をまた新聞に載せたいのか」と怒鳴られたこともあった。全然反省してねーなと思った。時たま「俺の葬式には、歴代の教え子たちがとんでもない数くるから楽しみにしておけ」とも言われた。ここも嫁に話したら、ドン引きしていた。そんなゴタゴタがあったその年のコンクールは、都大会銀賞で残念ながら全国に進めなかった。ほとんどの人が全国に行けなかったと号泣していたが、僕は涙が一滴も出なかった。むしろ終わってくれて嬉しかった。(その後次の年は、全国大会金賞を受賞していた。)気がつけば結局引退までズルズル続けててしまった。
僕は社会に出て何年か経過したが、この部活で学んだ人間力とやらは全く役に立たなかった。会社では、高校の部活より厳しく感じる規律も感じたことがない。こんな部活やめておけばよかったと後悔はある。この後悔があるからこそ、会社で働く原動力になっているところはあるので、そういう意味ではよかったのかもしれない。
ここだけは他人に向けてへの言葉なので、文調を変えます。顧問による暴力というのは、部員の心身を傷つけるものだと思います。ご自身の思い通りにならない行動をされても、そもそも一人の人間である他人に対して、暴力による組織統治を行うのはどうかと思います。勝負の主役は部員であり、顧問ではありません。勝たせてあげたいのば分かりますが、暴力を使わずに言葉で指導して欲しいです。また、きちんと部員達に個人の意思を尊重してあげてください。気持ちが一丸とならないと勝てないとか言う人もいますが、所詮赤の他人の集まりが気持ちを統一することなど不可能です。思考を強要せず、多用的な考えを受け入れてください。会社と同じで、そうしなければ生き残れないと思います。
長文雑文を申し訳ありません。ここまで読んでいただきありがとうございます。ただの高校時代の思い出なので、適当に流してください。
PS.
この日記を多くの方に読んでいただき感謝の気持ちでいっぱいです。正直10ブックマークがせいぜいかなと思っていました。こんなに読まれるのであれば、推敲すべきでした。僕の恥ずかしい記録として、残しておきます。はてぶのコメントもほとんど拝見しています。ポジティブ、ネガティブ両方の意見をいただき、どちらももっともな意見でした。
この日記の趣旨は、はてな匿名ダイヤリーの名の通りパブリックな日記です。その時の自分の気持ちを文字にすることが目的です。ちょっとばかり人に読んでもらいたい気持ちもあります。約10年間、同期同士でも触れるのを避けていた話題で、言語化する機会がなかったので日記という形で残しました。高校の吹奏楽について詳しい人は特定できる内容になっています。最初は高校名を書こうとは思いましたが、なんとなく直接書くのはやめました。
「洗脳」と言う言葉を使いましたが、結局のところ本人の受け取り方により異なります。一方から見た場合はそう見えても、他の人から見たら(この場合は顧問を信じている部員)「洗脳」とは受け取らない場合ももちろんあります。ここでは僕が忘れてしまわないよう、当時に思った気持ちを言葉にしてみました。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
増田は昇降禁止お姉さんみたいなものです。(正しくはお姉さんを指示してた人)
何十回と使っててコンクール中はチーフとして動いたり、舞台装置動かせてもらえてたくらい慣れ親しんでいる場所なので、興奮しました。
(もう違うので書ける)
尼崎にあるアルカイックホールと呼ばれる会場が舞台(数年前名称変わってたな)
外観はサイトで見ていただいて分かるとおり、アニメは忠実に再現。
吹奏楽コンクール期間中はあそこが楽器置場として使われる。(繋がっている。聖地巡礼は難しいかと)
バスが止まってたところはホテル側だろうか。ホールの駐車場は屋根の下なので明るくないし広くない。
素晴らしかったのはホール内。(聖地巡礼したかったら吹奏楽するか芸能人になる)
下足箱が完全再現。大量の緑のスリッパに、並んだローファー。妙な狭さ。
コンクール仕様に整備された地下のリハーサル室。緑のシート。赤いカーテン(確か鏡だったかな)
楽器を出し入れしてた場所は中の声聞こえるんだろうか?まぁいいや。
ただ待機場所であんなにばらけさせてはもらえない(奥の方で整列して静かにしないと怒られる)
テレビを見ているのは舞台上に学校名などをアナウンスする女性。(あとくそ忙しいのにサボってるスタッフ)
あのでこぼこした反響板が一気に動くので、曲終了少し前にはあの裏に居たら超怒られる(頭打って死ぬから。あのホールで唯一気を付けないといけない場所)
あのホールの素晴らしさは客席の壁が何故か煉瓦張りなところと、凸凹の反響板。
書き込み完璧だった。あの反響板が関西でも音響最高と言われるホールを作り出している。(「音響家が選ぶ優良ホール100選」にも選ばれている)
ライトも完璧。実際舞台上から見たコンクール仕様で設置された景色。
あのホールはよく目に見えないレベルの埃とライトでキラキラするので、演奏家になると実際に久美子が見ていた指揮者だけが浮かぶ幻想的な景色が見れる。
客席もなにもかも、そっくりそのまま。
全く気にならないけど一応現実と違う点を言うと、会場スタッフはもっと多い。
地元のボランティアの吹奏楽部の学生、OBが楽器を運び、舞台設置をして、案内をしている。
コンクールメンバーに選ばれなかった生徒たちが待機するのは上手側(アニメは下手側だったかな?)
なのでアニメの倍は人が居る。
リアルを追及すると、あの裏には緊張による過呼吸などで倒れている学生が居たりする。
あとこのアニメには色々ツッコミどころはあるんだけど…………(コーチ少ないとかレッスンしてないとか赤リボンでコンクールには出ないとか)
それでもリアリティが凄い!内部のドロドロや、一人楽器に向き合うからこそ起こる友人との共依存関係。
増田の下の学年も同じ中学から大量にきて、ある時一気に辞めたので、胃が痛い!
胃が痛くなりながら見ている!
このアニメが夢の全国大会に連れて行ってくれるのかなぁと期待しています。
リアルすぎて、いろいろ思い出して、5話は泣いちゃったよお姉さん。
今年も全日本吹奏楽コンクールのチケットがネットオークションに出回り始めました。
Twitterをみていると、次々に怒りのコメントが投稿されています。
感情的にも、倫理的にも転売行為が容認できないことはよく分かります。
でも、「転売行為は許せない!取り締まれ!」って言ってる人は、思考停止しているのではないでしょうか?
取り締まりを強化することが転売行為を無くすベストな方法なのでしょうか?
もう少し深く考えてみることにしました。
法的、倫理的に問題があるかはここでは考えません。あくまでも経済的な側面から考えます。
オークションで高額取引される、ということは、全日本吹奏楽コンクールの興業としての経済的価値が相対的に高くなっているということだと思います。
これ自体は素晴らしいことだと思います。全てのチケットがオークションで5倍の値段で取引されたとすれば、興業としての経済的価値も5倍ということになります。
つまり消費者側は全日本吹奏楽コンクールに対して数倍のお金を払うだけの価値を認めているにも関わらず、そのお金の向き先を上手くコントロールできていないために、不正業者にその大半のお金が渡ってしまっているのです。
私は、これだけのお金が、きちんと吹奏楽界に還元されるようになってほしいと思っています。
取り締まりを強化すると、不正業者が淘汰され、より洗練された不正業者だけが生き残り、手口が高度化されるだけです。
本人確認の徹底や、スマートフォンなどを使った認証なんかを導入したとしても、吹奏楽連盟が不正業者の高度化に投資しているようなもので、全く意味は無いと思います。
当たり前の話ですが、そもそもなぜ転売行為が成り立つのかと言うと、需要に対して供給が少な過ぎるという構図になっているからです。
需要は「全国大会見に行きたい!」というもので、供給は「全国大会のチケット枚数」です。
この需要と供給のバランスを調整することが、チケット転売問題を解決する方法なのではないかと思います。
簡単に思いつくのは、「需要がたくさんあるんだから、供給を増やせばいい」という策です。
もっとデカいハコでやろうにも、既に全国大会が開かれるホールはどれも、音楽用ホールとしては日本国内最大規模のホールです。まさか東京ドームや、武道館でやったら審査なんてできません。
また、全国大会を複数日程にすることも、出演する学生の負担を考えると現実的には不可能です。
あくまでも興業ではなく、コンクールであることを考えれば、やはり供給を増やすことは難しいと思います。
私が有効だと思うのはこちらです。
「需要を減らす?吹奏楽の発展と真逆じゃないか!けしからん!」という声が聞こえてきそうですね。まあ、思考停止せず最後まで読んでください。
チケットを買って生の音楽を聴きに行く、これは音楽を楽しむとても良い方法だと思います。
しかし21世紀の今、これが唯一の方法かと言うと、決してそんなことはないと思います。
要は、全日本吹奏楽コンクールを楽しむ方法の中で、「チケットを買って会場に聴きに行く」という体験の価値が、相対的に高すぎる状態になっているんだと思います。
例えば、仮にDVDで鑑賞するという体験がもっともっと楽しければ、2万円払ってチケット買うより、7000円でDVD買った方がお得だな、と考える人もでてきます。(残念ながらDVDではそこまで楽しい体験を提供できていないので、この例ではあまり説得力がありませんね。)
そこで、どんな体験であれば、2万円払ってチケット買うよりこっちの方がいいかも、と思えるか考えてみました。
近年NHKの紅白歌合戦で同時に開催されている、裏紅白というコーナーがあります。これは、ステージで紅白歌合戦が行われている間、お笑い芸人のバナナマンがホールの一角で、ひたすらトークをしているというものです。最近はこれが見たくて紅白を見ている人もいるようです。
吹奏楽コンクールでもこんなコンテンツをリアルタイムに有料で配信したら面白いと思います。親子室の一室に作曲家や演奏家を招いて、演奏についての感想や、演奏されている楽曲について喋っている様子が、演奏とともにリアルタイムで楽しめるのです。裏紅白と同じ要領で、演奏が終わった団体の指揮者をゲストとして出てきてもらうのも良いかもしれません。
感想を語り合うことも吹奏楽ファンにとっては重要な楽しみの一つです。
そこで、楽器店などで全日本吹奏楽コンクール同時中継イベントを行うというアイデアがあります。
吹奏楽に関して、集まった人同士で自由に感想を語り合い、盛り上がれる環境はほとんどないと思います。
地元の楽器店に行けば全日本吹奏楽コンクールの同時中継が見れて、同じ趣味の地元の人たちと繋がれる、というのはなかなか面白いかもしれません。
テレビ、PCで中継を見たのでは、臨場感が足りない!という人もいるでしょう。
最近ではお笑いライブの同時中継など、映画館でリアルタイムのコンテンツを楽しむという事例もあります。
近所の映画館で吹奏楽コンクールの同時中継を見れたら、近隣の学校の吹奏楽部の生徒さん、ものすごく喜ぶと思います。
ただ、丸一日映画館の中に座ってるのも辛いですし、最近のシネコンは入れ替え制がほとんどなので、仕組みとしてそれなりに工夫が必要だと思います。(例えば、小規模なシアターを1日貸し切るなど)
いずれのアイデアも完璧とは程遠いと思いますし、これですべての人の需要に応えられるとも思いません。「それでも会場に行って聴きたい」という人の需要は供給を上回ると思います。
それでも多様な楽しみ方ができるようになることで、少しはコンクールのチケットへの過剰なお金の流れを分散することはできると思います。
「言ってることはわかるけど、吹奏楽でそんなことできるわけない」そんな風に感じている人も沢山いると思います。
日本の吹奏楽には歴史があり、吹奏楽コンクールを運営する吹奏楽連盟にも歴史があります。歴史があることで新しいことにチャレンジしにくいのかもしれません。
それでも、「イノベーションを起こせない業界は必ず衰退する」のが21世紀だと思います。
今回テーマとして取り上げたチケット転売の問題は、もしかしたら取るに足らない問題なのかもしれません。
しかし、その問題の本質とイノベーティブな解決策を考えて真剣に取り組めば、吹奏楽界はお金以上に得られるものがあると思っています。
私のような一ファンができることはそんなに多くはありません。それでもファンがみんなで真剣に考えて、インターネットというオープンな場で建設的な議論を重ねることで、吹奏楽界に少しは良い影響を与えられると思い、この投稿を書きました。
※匿名ブログに投稿した理由は、今現在私が自分の好きなことを書くためのブログを持っていなかったためです。
http://www.j-cast.com/2016/08/18275579.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.j-cast.com/2016/08/18275579.html
俺も高校時代、20人そこそこの吹奏楽部の一員だった。地区大会で金賞もとったことあるよ。でも俺なら100%甲子園選ぶと思った。
吹奏楽部にはコンクールの他にもさまざまなイベントがある。ウチの場合は最大のイベントは定期演奏会であり、
他にも高文連や地域の吹奏楽祭、学祭、学校の内外の様々なイベントに参加する。
ぶっちゃけ俺なんかは、早くコンクール終わって定期演奏会の練習したいなーと思ってた方だ。
名門の吹奏楽部だと100人くらいいて、その中からコンクールの大編成に出場できる55人を選抜するわけだ。
それに対して21人の吹奏楽部というのは、通常地区大会の最小編成(小編成は全国大会が無いので人数の規定も地区によって違う)
25または30にも満たない数字だ。
まあだいたい毎年10人前後の新入部員が入って、何人かは辞めながら20数名になる。
10名のうち楽器経験者は3,4人ってところで、あとは未経験者だ。
当然補欠はいないので、楽器を持って数カ月の連中がコンクールに出るわけだ。やっと音が出るようになった奴もいれば、
ほとんど音も出せなくて楽器を持ってるだけのやつもいるかもしれない。
なんでそれで金賞を取れるかというと、他所も似たようなレベルだからだ。
要するに、俺のいた部活なんかは完全にエンジョイ勢なのだ。某アニメとはまるで別の世界なのだ。冬場なんかは練習に2,3人しか来なかったりする。
そんな俺らの部活がもし甲子園にいけるとなったら、全員コンクールよりも甲子園を選んでたと思うよ。野球応援楽しいしな。
まあ君らはもし、あの生徒らから「甲子園は自分達で選んだ」って証言があったとしても圧力があったとかいって信用しないんだろうけどね。
アニメ「響け!ユーフォニアム」を通して見る揺れる心
http://seagull.hateblo.jp/entry/2015/05/11/144400
こちらを見てて、滝先生が「生徒に目標を決めさせる場面が誘導尋問的である」という指摘に「そう!そうなんだよ!」と思った吹奏楽経験者です。
自分は中高大とアマチュア吹奏楽続けてた(就職後時間が取れなくて止めた)んだけども、中高はいわゆる弱小で、大学も中高に比べれば雲泥とはいえ、まあそこまで上手くはなかった感じの人間です(全国大会にはほぼ縁のないレベル)。
でまあ滝先生にモヤモヤする点って、それが効果的かつピーキーな手法だからなんですよね。
そもそも吹奏楽(オーケストラもだけど)同時に演奏する人数がやたらに多い。
ロックバンドですら「音楽性の違い」とか様々な理由で解散するのに、50人からの人数(しかもまだお互いの意思疎通・合議能力に乏しい高校生)をまとめ上げるのは大変。
その上、「部活の外の人たち」は「コンクールの結果」でしか部活の価値を判断してくれない。
短期間で「コンクールの結果」を出すためにはああいうやり方が効率的ではあるんですよね。
ただねえ、中高の部活って、「迷ったり・失敗したりする」事も大事な財産だとも思うのですよね。
特に高校生ともなれば、自主的に色々やってみたくもなる年頃で(高校生だと演奏会で身の丈に合わない曲を選んで轟沈なんてことも結構ある)、それを先生がキリキリ誘導しちゃうのが正しいのかっていうところはすごくモヤモヤするわけです。
もちろん、生徒たちの意思をサポートできる知識とか人脈とかはすごく大事なんですけど、結果として路頭に迷ってたからといって、圧倒的な手腕でひとつの方向に導くのが「正解」なのかどうかってのはまあ「答えのない問い」ですよね。だからモヤモヤする(それとは別に滝先生みたいな「デキる人」の表面だけ見習って、生徒を地獄に叩き落す勘違い指導者が少なからずいる、って問題もあるんだけどそれは別問題なのでおいておく)。
実際問題として、「顧問の先生に導かれて結果を叩き出した」生徒たちの少なくない人数は、高校卒業後音楽から離れます。
まあもちろんそれはある意味当然の事(高校の部活は吹奏楽に限らずおおむねそんなものではある)なのだけども、「彼ら彼女らが高校で自分が今後音楽にどう向き合っていくかを考える機会と知識」をきちんと得られた結果なのだろうか、ってのは色んな吹奏楽経験者を見ていて疑問に思うところなのでした。
結局先生にのせられて部活を続けて、「その先を自分がどう歩くか」を考える機会も材料も得られなかったんじゃないのかって。
ま、回答はありません。でもねえ、全国大会に出る吹奏楽部だった人でも、吹奏楽のCD(今はCDに限らんけど)を買ったりする人って少数派だったりとか、吹奏楽のプロの音源ってびっくりするほど多種多様にあるのに、売れているCDはアマチュアのCDばっかりだという現状とか、肝心の全国大会でもトップレベルの学校がいまだに非音楽的な曲カットをしていたりする現状だとか考えてると、「結果」ってなんだろうなーと思うわけで。
そもそも音楽に客観的に定量的に決められるような「結果」なんてないんだから当たり前ではあるんですけどね。
あくまで吹奏楽コンクールは演奏技術のみを競う場ですから(だから音楽的にひどいカットをしても基本減点されない)。
なんかモヤモヤに引きずられて話がそれました。すいません。
で、原作の誠実なところは「このモヤモヤにはすっきりした回答なんぞない」というところをきちんと描こうとしているところだと思います。
同じ音楽を扱った作品でも「BECK」とかだと勝負に普通に勝ってしまうわけですけど(あれは基本的には、プロが「客ウケ=動員数」という基準で勝負してる話だからそれでいい。作者の「本当にいい音楽は誰にでも伝わるはずだ」という暴力的な音楽観はヒシヒシ感じるけど)、この作品は「結果」ってのがそんなに分かりやすいものではない事をきちんと踏まえている。
だから滝先生も全面的に作中で肯定されるわけではない(はず、原作一巻を読む限りでは)し、かつ、群像劇として多種多様な価値観の人々が「設定された目的のために協力はしても考え方を相容れることはあんまりない」という方向で話が進みます。
このモヤモヤについて、見る人が色々考えてくれるといいなあと、私も思う次第です。
他にも作中の曲についてとか原作者が楽曲のスコア見てなくて事実誤認してる部分とか色々言いたいことはあるんだけど、最後にひとつだけ。
「吹部」っていう略称は、大学の「回生」並に関東・東北(多分北海道も)では通用しないから気をつけろ!
ただし、「ブラバン」はブラバンで熱心な吹奏楽部員の神経を逆なでする(brass bandは本義的には金管楽器と打楽器の編成を指すので)から気をつけろ!
ちょっとだけ追記しておくと、
そもそも「コンクール全国大会出場」と「コンクールに出場して思い出作り」の二択しかないのがおかしいって指摘はきちんとしておいた方がいいですね。例えば演奏会に力入れたいからとかマーチングに力点置いてるからとかでコンクールに出ないって選択をしている学校も少数だが存在するし。ここには滝先生の「吹奏楽部はコンクールありきだ」っていう偏狭さがあるともいえるわけです。あえて極端な二択を提示することで、ほかの選択肢を考慮する余地を奪うって言う詐欺師の常套手段です。
極論、そういう様々な選択があってモヤモヤする音楽活動ってやつを、コンクール一生懸命やって技術的に上手くなるっていう否定しづらい名目で塗りつぶしてるともいえる、んだよね。滝先生は。