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はてなキーワード: 受益者とは

2024-04-27

anond:20240427152854

あべしデモが、安倍なら殺してもいいってなんとなくの空気の醸成に成功して、

山上の登場を早めたことを考えれば、デモ抗議活動無駄ではないとは思うけどね

その結果、安倍政権の清算と言う野党の最大の存在意義中道保守もどきとしての振る舞いまで岸田に奪われて、

文字通りの空気になってしまっているから、野党の役に立ったかどうかはちょっと疑問だけど。

野党は嫌いで投票先にはならないけど、安倍みたいな戦争狂がカルト的な人気を博している自民も好きじゃないので、

殺されてくれてよかったとは思う。むしろ一番の受益者だと思ってるわ。

2024-04-25

anond:20240425083204

派遣非正規雇用の調整弁となることによる最大の受益者中小なので、どっちもどっちでは?

お前も調整弁になるんだよ!あくしろよ

2024-04-13

anond:20240412155516

これはあれかと思った。

付与された有給権利からといって現場の都合を顧みず自分の都合だけで決めて、その結果会社ごと消滅みたいな。

特に非明文な場合ルール受益者がその恩恵と前提に無自覚であるということはよくあるのかと。

2024-04-07

anond:20240407162831

受益者増税すればよい

年収手取り300万円の人から200万円くらい地方税をとれば何十年か先に出来るかもね

2024-03-20

今日障害の「社会モデル」だけ覚えて帰ってくれ

世間一般と比べて割と現代的・進歩的な考え方が尊ばれる事が多い(と俺は信じてる)はてなでこの増田みたいな言説にそれなりの賛同が集まるのは単に概念が知られてないだけなんじゃないか?と思ったので書く

車椅子やら障害者に対して割けるリソース

この冒頭20字足らずの時点で、合理的配慮車椅子ユーザーに対するサービスだと思っていて、言い換えると障害者受益者だと思ってるだろ。これは「障害」を障害者個人が持つマイナス特性だと捉える「個人モデル」というヤツで、20世紀に廃れた考え方なのよ

一方、日本を含む今の国際社会障害を「社会モデル」で考えるのが常識なのね。一言でいうと、「社会が“五体満足で定型発達な健常者”向けにできてる」ために、それ以外の人が不利益を被ってる状態が「障害」の正体だ。例えば仮に、街に段差や隘路が全く無かったとしたら、車椅子ユーザーであることに何の障害も無いだろ

彼ら障害者特別サービスを受けて優遇されるわけじゃない。俺ら健常者が「既に特別サービスを受けて優遇されてる」のよ。俺らが既に受けてるサービスから排除されてきた人らに対して、遅ればせながら可能な限り穴埋めしますよ、と。これが合理的配慮なわけ

そうは言っても現実金も人も有限じゃないか? 社会の整備にコストが掛からんわけないだろ。少なくとも、「障害者に対して割くコスト」って考えを止めろ。それは「社会に対して割くコスト」であって、個人に関連づけて言うなら「健常者がこれまでに得た利益還元」だ。自分の考えを変えるのにコストは掛からん。今すぐ変えろ

この増田だけじゃない。本件に関して「サービスを受けたら“ありがとう”を言うのが常識だろ」とか言ってる君ら全員これだぞ。彼らに「ありがとう」を言わせる前に、俺らが社会に対して「健常者を優遇してくれて“ありがとう”」と言わなきゃならんし、障害者に対して「健常者ばかり優遇されて“ごめんなさい”」と言わなきゃならん。「ありがとう」「ごめんなさい」はコミュニケーションの基本だとか言ってる君らは当然言うよな?

そりゃ理念理念だよ。理想論的な部分もあるだろうさ。でも、現場ですぐに実現できないからといって考え方まで現状維持を是とするのは現実主義でも何でもない、単なる知的怠惰だろ?

何かまとまらないので、障害の「社会モデル」の考え方についての真面目な説明首相官邸のページとか見て下さい

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/udsuisin/pdf/kyo02.pdf

具体的でわかりやすい例示はこのへんとか

https://biz.kaien-lab.com/know-how/social_model/



anond:20240317162442

2024-03-18

誰かの善意で成り立ってる職場崩壊

善意に甘え続けて、受益者側が根本解決を図らなかった結果なら

それは受益者にとって因果応報自業自得ってものでは

2024-03-10

税金無駄遣いなんてどうでもよくない?

無駄遣いがあったところでなかったところで戻って来る訳でも無いし、

納める額もそうそう変わるもんでもない。

全体の中で何にどの位の割合で使われてるのか知らない人が大半だろうし、

その内訳が多少変わったところで、知らない割合が別の知らない割合に変わるだけでは?それって実質無では?と思う。

そりゃ税金全部無駄遣いとか1/3無駄遣いとかだと流石にキレざるを得ないけど、割合で言ったら微小じゃない?というか割合把握してる?

そもそも無駄遣いという発想自体的外れな気もするんだよな。

税金が何かに使われるってことは、何であるにせよ特定受益者がどこかにいるってことで、受益者が一切ない税金の使い方なんてありえない。

逆に特定の誰かが受益者という事は、それ以外の誰かは受益者では無いという事になるし、その人にとっては確かに無駄遣い」に見えるかもしれないけど、そんなことを言ったら無駄遣いでない使い方なんてありえなくない?

かにとっては無駄遣いでも、誰かにとっては有益な使い方なんだよ。そして国民全員が受益者になるような使い方は厳密に言えば存在しないんだから、ある使い方の受益者特定の誰かに偏ることは原理上避けようがない。

あなた無駄遣いだと思う使い方も、本当は無駄遣いではないなんだと思うし、気にしても仕方が無いと思うんだよ。

 

この増田に付いてなんだけど。

 

anond:20240309090256

2024-02-17

anond:20240217130542

でも男から降りる論の人たちって、稼いで妻子を養うことから降りて、年上バリキャリに養ってもらうヒモになるため

イケメンになります専属ホスト専属ジャニーズ専属セラピストになりますという「旧来の女役割」の「男版」を上る方向にはいかないじゃん

からも降りてるし女に登ろうとはしないし、つまり健常者であることをやめているじゃん

脱コルは「まんこ割」の受益者階層からは降りるけど人間は降りてない

弱者男性人間から降りてるよね

2024-02-14

anond:20240214213934

当然だ

人手不足いつまでも人手不足なままでいいわけいからな

しか人口減少が控えてるんだから少ない人数で効率良く組織を回す体制シフトする

昨日クロネコヤマトホッテントリしてたけどこれもそういうことなんだよな

人手が減るしサービス受益者も減る

手厚いサービスなんてやる意味がない

先に人手を減らして効率的な組織改革をした企業先逃げできる

だいたい、クロネコヤマトサービスレベルが低下したところで低い水準に競合の足並みが揃うんだからなんの問題もないだろうよ

2024-02-10

漫画編集者の端くれだったことがある


青年向け漫画編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである

本日記は『セクシー田中さん』の件とは関係ありません。

働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくま編集プロダクションである出版社編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請け下請けだ。出版社出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品のものを作って、編プロ雑誌本体を作って、その制作過程印刷所やデザイン事務所といった専門集団関係することになる。

イマイチ説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。

自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社ひとつ。そういうアナロジーだ。

出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営制作現場の間にあるような仕事は、出版社社員が直接することもあれば、編プロ出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。

前者の例だと、マガジンサンデーチャンピオンなどだ。コンビニ書店にほぼ必ず置いてあるレベル漫画誌。大手出版社総合職コース入社した人が、(編集取材制作、資材、宣伝マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門ひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。

後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロ出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌関係

ほかの長文増田記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくま自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。

その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生作品を読んだ。

その後、編集部責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。



A先生について

A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。

弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。

画力が抜群だった。小学校中学校で、学習ノートフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。

難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。

A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているか微妙だった。

子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。

私という人間は、具体例で物事説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URLhttps://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントきっかけで元ネタを知ることになった。

あの時のA先生イラストは、ベルセルクセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコファルネーゼを抱きかかえて、

申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」

と言うシーンの模写だった。

さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。

その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。

内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌亜流「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナルスピリッツスペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、

「なぜうちの編集部に見せなかった?」

という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合玉虫色の返事があるだけだったりする。

話を戻そう。この時の自分は、編集部自分デスクのあたりでA先生次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。

自分としては、A先生マンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。

うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。

「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなた判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」

要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則一般会社と変わらない。

その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。

その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。

「この作品はい意味で重たいねちょっと考える時間がほしい」

と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店ご飯をおごっている。

A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生ご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生幸福だと、自分幸福だと思えた。A先生漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。

ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分A先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分ことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。



○ B先生について

持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶あやしい

実際、B先生作品面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品雑誌掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。

絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクター台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。

光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。

私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。

それで、テーブルではこういうやりとりをした。

私「イイ作品だと思います特にセリフ回しにセンスを感じます掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」

B「ありがとうございます

私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」

編「私よりもほかの人がいいと思いますもっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で

私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)

編「難しいです」

私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)

編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」

私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)

B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」

私「後日連絡しますね。必ずしまから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」

B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」

私「なんとかしてみます

作品のものと、作家プロフィールと、付属資料コピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビル入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。

持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。

最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしま可能性がある。あれも、実際は諌山先生門前払いではなく、週刊少年ジャンプ担当が付くか付かないか微妙ラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体公的飲み会で囁かれていた。



○ その後~

B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部トップを交えてB先生原稿コピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。

その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社プロパー社員。いわゆる総合職である

最初は、私に選択権があった。B先生担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。

A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。

私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。

今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。

以後のB先生は、例の持込漫画ブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなスターダム上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。

一方で、私が担当を続けたA先生は地道な努力を続けた。

上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力シナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazon第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。

今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品コンビニ立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。



2024年現在、私は東京を離れて田舎暮らしている。地元町役場Uターン就職して、実家農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。

実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者から指導があった。

それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動スタートした。

A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。

入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。

もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。

若いから編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。

もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。

ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOL高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある人生は運試しである

2024-01-26

anond:20240126164545

自分創作者なのでそういう話はよく考えるし、場合によっては作品にも盛り込みがちなのでちゃんと答えたいんだけど、

如何せん作品に入れてたりするので身バレ危険が上がってしまうんよな……。

なので芯を食った返答になっていないかもしれないが(完全にこっち側事情申し訳ない)

自分基本的に、人を傷つけるような感想が許容されるとすれば、それはその有害性を有益性でキャンセルしているからだと考えている。

そのため、有害感想を好ましくないと主張する根拠として、有益性への懐疑が機能すると考えるし、だからこそマイナス意見有益性を疑う訳だ。

 

で、作者にとっての有益性以外にも、あなたの言う様な他の誰かの利益になる様な有益性は有り得ると思うし、そういう有益性をマイナス意見感想が持つ事も有り得ると思う。

しかしそこで問題になってくるのは、受益者と受害者(?)の不一致だ。

もし人を傷つける感想が害を与える相手と益を与える相手が一致するなら、それらが相互キャンセルされるという考えはある程度説得的だ。

けれどあなたの言う様に「マイナス意見は作者の為とは限らない」という場合マイナス意見の益を作者以外が得る一方、そのコストとしての害は益を得ない作者が負担させられることになる。

こうなってしまうと倫理的正当化はむずかしいんじゃないか? と思う。

一応「マイナス意見による利益共同体全体が受益する」として「共同体内には作者もいるので、作者も受益者だ」と主張する事は出来るかも知れないが、かなり苦しいんじゃないかな、と思う。

 

(誤解を生むかもしれないので追記:上ではこう言っているが、既に書いたように誹謗中傷でない限り感想マイナスであれ自由だと思っている。その上でその有害性をキャンセルし得るような有益性について、上のように考えている、という感じです)

2024-01-11

anond:20240111100856

その話に便乗して少し違う視点から意見を言わせてもらうと

どちらにしても行為者側の視点なんだよね。

善行を受ける側にとってどうなのか?

恩恵があることなのか、行為者は善意でやっているけど有難迷惑なのか?とか

受益者とされる人たちに寄り添って、よほどのことがない限り責めることはせずという態度でいるのが良いのじゃないかと思ったり

その視点が欠けているのが独善っていうのかなとは思ってる

2023-11-05

anond:20231105103853

いや、本当によく言ったと思う。

サービスレベルが高過ぎる上に、受益者年寄りに偏りすぎているので国民皆保険年金と同じねずみ講で子会員からチューチュー吸う制度とみなせる。保険とは名ばかりで若者にとってはリスクに見合った掛け金ではなく年寄りに吸われてるだけというのが実態から国民皆保険サービスレベルオプションで選べる形にして負担選択肢も少ないものと、負担は大きいが幅広く備えられるものに分けてもいいと思う。

姥捨て山の議論議論自体タブー視する形でマスコミが潰したけど、それもテレビ観てる年寄り層に忖度した結果だから、姥捨て山については仕切り直して議論したい。

2023-10-31

anond:20231031115133

付記について

「それがゾーニングされずに表示される事で、女性蔑視的な価値観付与される」という、条件を付与した女性差別女性蔑視論と悪影響論の合いの子については、議論が取っ散らかるので付記として付け加える。

まりこれは「ゾーニングされている」という事自体に「この表現提示する価値観公然と認められた訳では有りませんよ」というメッセージを発する、という効果を期待する、という構造になっている訳だけど、

まぁ、希望的観測過ぎるよね、何人中何人がそのメッセージをわざわざ考えて受け取ってくれるんだろう?その内何人があなたがそのメッセージを届けたい人なんだろう?メッセージが届かない人にはどうするつもりなんだろう?

その効果他者権利制限と言うコストデメリット釣り合っているんだろうか?誰が受益者で誰がコストを払っているんだろうか


希望的観測」で切り捨てるのは理解できない。

極端な表現については、映画ゲームレーティング一般的に受け入れられている。

ゾーニングすることで、内容を真に受けず社会的行動できる人が見るものですよと伝えられる。

もちろん伝わらない人もいるかもしれないけど、そのケースのために伝えること自体を止めたらそれは怠慢であり大人としては声を上げるよ。

2023-10-30

anond:20231029203433

こうやってサービス残業でなんとか回っていたもの破綻していくね

みなさんは労働者としてやたら歓迎してたけど、そのサービス受益者でもあること、わかってましたよね??

頭お花畑の人たちが「人を増やせば問題ないじゃん」とか「それで破綻するならさっさと破綻した方がいい」とか言ってましたけど

こういうのがあなたたちが望んだ世界なんだよね??

よかったね

2023-09-30

anond:20230929234439

思考がクソすぎてお話にならない

受益者限定的からいらないという理論だと、この世から機能トイレも、オストメイト設備も、点字ブロックも、音声案内も、外国語併記の案内板も、公共施設入り口スロープも、全てなくなります

一度母親の胎内から人生をやり直してみては?

母乳しか飲めない日々を過ごせば、多少はマトモな脳みそになれるかもしれませんね

anond:20230929234439

私はこの増田同意だけど、ブコメトラバしんどい意見が多いな。

優先順位問題だっていうのがわからんのかな。受益者が少なければ不要なのか!って吹き上がる人もいるけど、調乳ができれば一部の人だけじゃなくて丸ごとカバーできるんだよ。

しろ授乳室が特権階級のための設備で、それを必要としてるのは障害者じゃなくて母乳育児ができるエリートなわけ。母乳が出ない障害者のための設備を作れよ。

哺乳瓶拒否ベビーってなんだよ。乳がでない母親のもとに産まれたら死ぬのかよ。母乳が詰まって辛いなら絞って冷凍しとけよ。公共の場でまろび出す必要ないだろ。

anond:20230930022032

受益者が少ないか授乳室がいらないなら多目的トイレ必要な人も少数派だからいらないことになるよ

授乳室を潰したら赤ちゃん休憩室じゃなくて給湯室だな

anond:20230929234439

受益者が少ないかそもそもいらないって言う理由がまかり通るなら

人口の0.1%未満しか居ない難病対応なんかいらないから全部放り投げろって理屈がまかり通っちゃう

いざ自分がそうなった時に困らない?

そんでその考えが行き着く先は少数派皆殺しのディストピアなっちゃわない?

anond:20230929234439

○○なんて○○の人しか使わないんだから必要なくね?

なわけがいか多目的トイレ増えてる

育児エアプか他の母親交流がないタイプか?

受益者が少ないとか言い出したら授乳必要子供に比べて娘がいるシングルファーザーは更に少数で受益者が少ないことになるぞ

だいたい授乳できない人が授乳スペースに入って何する気だ

飲んでる子供を引っ張ってオムツでも交換するのか

授乳室は授乳するためのスペースで家族団欒スペースじゃないぞ

2023-09-10

anond:20230910001844

まあ消費税減税とかなら「広告」は不要だろうな

だが、ジェンダーギャップ改善やら子育て支援やら障害者福祉やら、直接の受益者が限られてる政策を幅広く実現するには多かれ少なかれ「広告」が必要

その他大勢マジョリティに「こんな問題があるんです」と訴えて振り向かせて、「この問題解決すれば社会全体が豊かになります」と説得しなきゃならんわけだよ

わかるかな?

2023-08-29

anond:20230829120148

東京云々は利害関係者で受益者から~って論理だろうに、何でそんな反駁なのか

受動的な立場責任取るケースなんていくらでもあるだろうし

2023-08-27

原発被害賠償は、国民東電利用者どちらが最終負担者となるべきか

古来より「ubi emolumentum, ibi onus」(利益あるところに負担あり)というように、損害賠償責任は、その加害行為によって利益を得ているものが負うべきというのが法の考え方である

東京電力安全性犠牲にした安価設計建設維持管理によって安価な電力を供給してきたので、安全性犠牲による利益の最終受益者東電から電気を買ってきた者だ。

東電管轄外の電気利用者はそうではない。

したがって、原発被害賠償の最終負担者は、東電管轄外の非受益者をも含む国民全体ではなく、東電利用者となるべきであり、賠償の原資は税金ではなく東電電気料金から賄われるべきだ。

ちなみに、そうであればこそ東電管轄民は風評被害を減じるインセンティブがあり、東京湾に処理水を放出して消費者理解を促すというアイデア積極的に賛成するわけだ。

2023-08-26

anond:20230826094709

インフラの維持コストだね。その地域赤字になってないならそのままで問題ないし、赤字になってるなら値上げして、受益者負担すべき。

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