「五香粉」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 五香粉とは

2016-06-29

中華料理調味料、これ買っとけって話

一般家庭に常備されているであろう、砂糖、塩、酢、醤油、酒、片栗粉味の素パンダ瓶)がある前提で、中華料理調味料を用意しようと思うなら以下の調味料を用意するといい。

参考までに、四川飯店の陳さんのレシピもつけておく。いろいろ食べてみても陳さんのレシピうまい日本風四川料理なんで広東風がお好みなら辛味を減らしてオイスターソース砂糖紹興酒で味を調整してください。四川がよければラー油をドバドバ入れて花椒と藤椒をゴリゴリやってください。

麻婆豆腐 シャンタンDX、豆板醤甜麺醤、(あれば豆鼓)、ラー油、+好みでオイスターソース花椒、藤椒 

http://www.kyounoryouri.jp/recipe/13924_%E9%99%B3%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A1%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E8%B1%86%E8%85%90.html

回鍋肉 シャンタンDX、豆板醤甜麺醤、(あれば豆鼓)、+好みでオイスターソース、、+好みで花椒、藤椒

http://www.kyounoryouri.jp/recipe/4320_%E5%9B%9E%E9%8D%8B%E8%82%89.html

http://www.lettuceclub.net/recipe/dish/20613/

担々麺 シャンタンDX、芝麻醤甜麺醤ラー油、(あれば葱油)、+好みで花椒、藤椒

https://chefgohan.gnavi.co.jp/card/detail/107

■青椒肉絲 シャンタンDX、オイスターソース

https://chefgohan.gnavi.co.jp/card/detail/106

棒々鶏 芝麻醤ラー油、+好みで花椒、藤椒

https://chefgohan.gnavi.co.jp/card/detail/429

エビチリ 豆板醤

http://www.kyounoryouri.jp/recipe/4315_%E3%81%88%E3%81%B3%E3%81%AE%E3%83%81%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9.html

■雲白肉 甜麺醤ラー油、+好みで花椒、藤椒

http://www.tokyo-gluttons.jp/recipe/020062.php

東坡肉 オイスターソース、老抽王、八角五香粉)、花椒

https://chefgohan.gnavi.co.jp/card/detail/426/

ガラスープとか中華スープとか中華だしなどと書いてあるところはすべてシャンタンDX(味覇)に置き換えてください。味の素とか李錦記の鶏がらスープの素でもいいんだけどシャンタンDXの方が圧倒的にうまいと思う。

酒は紹興酒があったら最高。料理用は一番安いのでいい。高いのは美味しいかもったいない永昌源老酒国産、割高)も中身は同じ作り方してる。でも別に日本酒でもぜんぜん構わない。

醤油濃口醤油。色とコクを出したかったら老抽王という中国のたまり醤油を小さじ1くらい。400円くらいなんだけど送料が高い。チャーハンとか青菜炒めに使うと最高なのでもう少しメジャーにならないかな。

ttp://www.amazon.co.jp/dp/B00T5VBZGI

砂糖は上白糖が基本。てんさい糖や黒砂糖、はちみつなど、お好みでどうぞ。

塩は伯方の塩とか赤穂の天塩とかにがりの入ったものを使ってる。食塩はしょっぱすぎて嫌。こだわるならモンゴル岩塩かな。

水溶き片栗粉は何度か失敗したらうまくなる。コツは水とよく混ぜる。火を一旦止めてから入れる。入れたらすぐによく混ぜる。混ざったら火をつける。どうしても面倒だという人には「とろみちゃん」という顆粒タイプ片栗粉もある。さらさらかけて混ぜるだけ。便利だがあまり売ってないのと割高なのと。どうしても欲しかったらアマゾンとかで買ってください。

ttp://www.amazon.co.jp/dp/B008A4HYSE

片栗粉が余る人は生姜焼き豚丼トンテキ片栗粉を使う。焼く前に肉にまぶすだけでタレがよくからんで三倍くらいおいしくなるよ。あとは唐揚げ市販から揚げ粉を使わないでシャンタンDXで下味つけて片栗粉薄力粉1:1で衣つけて揚げる。さっぱりうまい片栗粉だけで揚げると竜田揚げ。それでも余るならニラチヂミを作る。片栗粉入れたレシピも紹介しておく。

ttp://www.somi.jp/recipe/cooking/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%82%E3%81%92

ttp://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/702321

オイスターソースは李錦記の特級を推奨。李錦記には2種類あるけど、子供2人が小舟にのってる絵がついた方。濃さが違う。

ttp://www.amazon.co.jp/dp/B002ZB8K2M

酢はふつうミツカン穀物酢で十分だけど、鎮江香酢があればもっと色も黒くて本格的になる。これも300円くらいなんだけど送料が高い。

ttp://www.amazon.co.jp/dp/B003QMKIFQ

麻婆豆腐と麻婆茄子、麻婆春雨は味付けが同じ。春雨は必ず緑豆のものを使う。間違っても国産馬鈴薯のは使わない。あれはコシがなくておいしくない。値段は100グラム100円くらい。ちょっと高くなるけどショートタイプとか小分けのは便利。春雨サラダにもチャプチェにもヤムウンセンにも使える。鍋に入れても溶けにくくていい。常備しておきたい。

ニンニク生姜は面倒ならチューブで十分。合わせダレに混ぜちゃう。十分おいしい。やれる人はみじん切りしてください。

五香粉八角ベースのミックス香辛料。一振りすると本格中華の風味が出る。とりあえず中華料理なら何でもかけてみると面白いよ。豚肉によく合うと思う。餃子の餡にひとふりすると突然異国の味になる。逆に日本風中華料理が好みならいらないね

で、賛否がわかれるであろう「味の素」。入れなくてもシャンタンDX使えば美味しいとは思う。けど、ちょっと物足りない。ひとふりすると更に美味しい。プロはほぼ100%使ってるので店で食べた味を舌が覚えてる。パンダ瓶を買えば5年くらいはなくならない。ビビディバビディブーと言いながら合わせ調味料に一振り。買っておいて損はないと思う。

ということで、中華料理調味料沼にハマってみるのも楽しいですよって話でした。

ちなみにURLのhを抜いているのはスパム扱いされたからです。どうやら増田URLを9個までしか貼れないらしい。10個超えるとスパム扱いされて投稿できない模様。

ラードはあった方がうまいけど、寿命と引き換えなんで各自判断でお願いします。ちなみにシャンタンDXにはラードが少し入ってます

シャンタンDXじゃなくて鶏がらスープの方がいいんじゃないのって意見が多いので違いを解説鶏がらスープ鶏ガラシンプルな清湯。シャンタンDXはその名の通り上湯なので複雑な味。どちらもお湯に溶かして使います。好みなのでどちらでもいいけれどシャンタンDX使った方が若干ラード感がでて本格的な感じがすると思います。なお、シャンタンDXの味が強すぎるとかクセが強いとか何でもシャンタンDXの味になると感じる人はたぶん使いすぎです。

2015-09-16

スープカレーについて一言

http://anond.hatelabo.jp/20150915014521

東京での現状はわからないのですが札幌では日常に溶け込んだ定番としてしっかり定着しました。

ラーメン週一も食べない人は多いけどスープカレーは必ず週一以上食べるという市民も多いのでは無いでしょうか。

一時期のように雨後の筍がごとく玉石混交様々な店がオープンしては短命で潰れていく状況は過ぎ去って、ある程度料理として完成された、飲食店として一定レベル以上のお店が殆どになりました。


スープカレー定義札幌においては未だ定まっていないように思えます

ナンプラーを用いた東南アジア系の味付け。

スパイスポトフとも言えるような欧風な味付け。

スリランカインドに近い薬膳ベースの味付け。

醤油出汁を前面に押し出し和風な味付け。

そこに野菜ベース鶏ガラベース豚骨野菜ブイヨン、トマトベース出汁ベース及びそれらのミックスで本当に幅広い味わいのスープが楽しめます。この状況はラーメンにとても近いのでは無いでしょうか。

スパイスについて。

スープカレーターメリック結構な量使うスタイルが主流だと思います。少なくとも札幌では

唐辛子ターメリッククミンコリアンダーはもちろん、味の個性の決め手としてはなんにせよカルダモンが外せないでしょう。

さらアニスクローブナツメグは多用されていますし、ガーリックジンジャースパイスとして乾燥させたものを生と併用したりもしますし、五香粉の原料桂皮シナモン)、丁香(クローブ、重複ですが)、花椒(カホクザンショウ)、小茴(フェンネルウイキョウ)、大茴(八角スターアニス)、陳皮(チンピ)などもおおよそ使われているでしょう。

なので札幌市民は、風邪のひきはじめや二日酔い(ひどくない時)の時、季節の変わり目などで食べたくなるという声もよく聞きます

スパイス日本人にとっては漢方薬として知られる素材がたっぷり入っているのでなんとなく体がシャキッとする気がするのです(あくまで気です、たぶん)

札幌にはスープカレーの二大潮流があるように思われます

とにかくトッピングや具材に力を入れたグルメスープカレー、厚切りベーコンラムチョップ、山盛りの道産野菜にホタテ、牡蠣エビなど海鮮系まで揃います

SAMURAI、GARAKU、yellowなど観光客にも人気の行列店がこの方向に力を入れている系統に当てはまるかと思います


一方オーソドックスチキンレッグをメインにスパイのキレとスープの奥深さで勝負するタイプのお店(もちろん具材やトッピングは上記店舗と同レベルに揃ってる)もいっぱいあって

一灯庵、曼荼羅メディスンマンなどがこの系統に当たるのではないかと思います

前者は脂多め、後者が少なめと言った傾向もあるかもしれません。なので風邪二日酔いの時前者はきついけど後者回復に貢献してくれそう(なイメージ)です。

個性という意味ではトマトスープ名物のSAMA、エビスープの奥芝商店、極太ごぼうの唐揚げスティックが突き刺さってるsoul storeなど枚挙に暇がありません。


札幌にいらっしゃったらぜひ、などとぬるいことは言いません。

スープカレー店をめぐり札幌にいらっしゃってください。

何なら私増田が個々では紹介しきれなかったお店も含めてガイドいたします。


SAMURA

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010103/1031790/

garaku

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010103/1006746/

yellow

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010103/1002181/

一灯庵

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1020782/

メディスンマン

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1003072/

曼荼羅

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010102/1049510/

SAMA

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010201/1009830/

奥芝商店

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1004684/

soul store

http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010102/1008521/

2014-09-30

秋のりんごの話

良く晴れた、ある秋の日。

からころとカウベルのような音を立てて、喫茶店に一人の女性が入ってきた。

正確に言えば、扉に付いているのは高地で放牧されていた牛がつけていたもの喫茶店マスターが旅先でもらってきたものであるので、事実カウベルの音なのだが。

ふと、目をやると、カウンターの上に2つのりんごが置いてある。

りんごだ」

秋恵はそうつぶやいてから、ひどく恥ずかしくなった。りんごを見て、りんごだ、とつぶやくのはなんというか、あまりにもそのままだったからだ。

他に誰も聞いている人が居ないかを確認してから、秋恵は買い出して来た材料を片付ける為に、店の奥に向かった。さほど大きくはない喫茶店なのだが、カウンターの他に何故か調理室がある。

「……よし」

今日は、キッシュを作ろうと心に決めていた。しかし、調理室に入っていざ準備をしてみると、なぜか少し不安がある。秋恵の中では、料理は特技の中には入っていない。どちらかと言うと、手芸であるとか、もっと具体的に言えば手袋を編むのは中々のものだと思っている。

しかし、まだ季節は秋である手袋プレゼントにするには少し早い。

今日マスター誕生日なのだ

サプライズパーティーをする予定で、他のメンバーマスターを外に連れ出している。まずお茶時間ケーキちょっとしたものサプライズをして、夜はしっかりごちそうを作る予定だ。

まだキッチンは秋恵だけである。というよりも、料理に自信がなかったので、少し早めに来て先に進めようと考えていたのだ。

秋恵の不安は大きくなる。挽き肉とほうれん草カレーマスターに美味しいと褒められたので、パーティーらしくキッシュにしようと挽き肉とほうれん草を買ってきたのだが、良く考えたらカレーから美味しかったのであって、キッシュにしたらぱさぱさにならないか?チーズかいるのだろうか?

冷凍パイ生地を使って作ったことがあるのはアップルパイだけだ。アレは自分で食べたのだが中々美味しかった。先ほど見たりんごが脳裏をかすめる。

マスター趣味で、五香粉だのクミンシードだの、調理室には様々な香辛料が溜め込まれている。当然シナモンもある。

「……よし」

もし、誰かが使うつもりのものだったら謝ってあとでスーパーに買いに行けば良い。ちょうど2個あるし、使ってしまおう。

そう思って喫茶店内にとって返したところで、からころと音がなった。

秋恵がりんごに手を伸ばしたタイミングで、ちょうど目があった。

「あー!お姉ちゃんそれあたしのプレゼント!」

春香が大声を上げる。

「え?いや、ちょっと使わせてもらうかなーと思ったんだけど」

さすがの秋恵も、自分が買ってきたわけでない食材勝手に使おうとしていたのでしどろもどろに返答していたのだが、途中でハタと気がついた。

「……りんご?あんた、りんごプレゼントなの?」

「なによ!ちゃんとマスターにも聞いたんだからね、今欲しい物が何かって!」

それを直接聞くなよ、サプライズだぞ妹よ、と秋恵は思ったのだが口には出さない。どうせ面倒な事になるのが目に見えているからだ。この妹は基本的に善良で模範的市民なのだが、内弁慶である。そして、すぐに懐いて身内扱いするので、知り合いに対して弁慶である。もう、ほぼ弁慶だ。

「ひどい!4つも食べたの?信じらんない!だから彼氏にも逃げられるのよ!」

彼氏関係ないだろ。それにあたしまだ」

「ひどいひどい!マスターリンゴが6個食べたいって言ってたから、ちゃんと昨日のうちにスーパーで買って来て、これから磨こうと思ってたのに!」

りんご6個?」

ものすごく嫌な予感がする。秋恵は妹をこれ以上刺激しないようにしたいと心の底から思ったのだが、好奇心が勝った。

「それって、もしかしてApple6って言ってなかった?」

「そうよ!だからリンゴ6個買ってきて」

まだ妹が何かを喚いているが、秋恵は聞いていない。そう、妹はこういう奴なのだ春香ちゃんって天然だねと常連客に言われて、農薬なんか使ってませんと突然怒るような娘なのだ

秋恵がほんのりと妹の天然さ加減に心温めていると、ついに弁慶物理的に攻撃を仕掛けてきた。慌てて説明を再開する。

「いや、待てって。あたしはまだ使ってないって。これからちょっと借りてパイをつくろうと思ってただけで」

「借りるって使っちゃったら返せないじゃない!」

春香正論を語るが、論点はそこにはない。

「だから、まだ使ってないって。あんたのりんごには手を出してないから

「今触ってたじゃない!」

「いやだから

結局、春香が納得して残ったりんごを磨き始めるのに、45分かかった。大幅なタイムロスである

「もう!誰が4つ食べちゃったのよ」

「そりゃわかんないけど、意外とマスターあたりじゃないの?」

秋恵もなんとなくりんご磨きに付き合わされている。こんなことをしている場合ではないのだが、もはやキッシュを作るのと春香を同時に相手にするのは無理だと心の何処かで諦めている。

からころからころと、扉が大きめの音をたてる。

りんごを磨きながら扉を見やると、無理やり渋い顔を作っているマスターと、夏代が入ってくるのが見える。

「わたし食べた」

先ほどまでの騒動を三割増しで春香マスターに報告していると、夏代が唐突告白した。

春香が目を大きく見開いたのをみて、慌ててマスターが補足を入れる。

「僕が先に食べようって言ったんだよ。ね、夏代ちゃん?」

「先に見つけたのはわたし」

「どういうことよ!ナッちゃんマスターといつのまにそんな関係になったのよ!」

秋恵が黙ってりんごを磨きながら噛み合わない会話を聞いていると、なんとなく全貌が掴めてきた。

まり、こういうことだ。

昨晩、春香りんごを6個買ってきて、カウンターの上において帰った。どうやらビニール袋に入れたままだったようだ。プレゼントの扱いが雑だぞ妹よ、と秋恵は思ったが当然口には出さない。

閉店清掃をしていた夏代がカウンタービニール袋に目を留め、閉店前精算をしていたマスターが、りんごを剥いて夏代と一緒に食べたということのようだ。

「おいしかった」

「当然よ!あたしのプレゼントなんだから!」

もうぐだぐだであるマスターも一応気がつかないふりで渋い顔をしていたはずだが、すっかり嬉しそうな様子を隠そうともしない。

「まあまあ、結局は僕へのプレゼントを僕が食べたんだし、良いじゃない」

「もう!マスターがそう言うなら、しかたないけど!」

春香は、マスターに頭をなでてもらってすっかりご満悦である。秋恵は、磨いているりんごを夏代がじっと見つめてくるのが少し気になるが、取り敢えずは無視して気になっていることを聞くことにする。

「ナッちゃんさ、ふゆねぇは?」

ケーキを取りに行った」

もうサプライズでもなんでも無いなと秋恵は思ったが、主に春香のせいなので気にしないことにする。

「や、なんか変だなーとは思ったんだよね。冬美さんがお散歩しませんか、とか言うから。まあ今日は暇だし、ちょっと休憩がてらと思って、冬美さんと夏代ちゃんと一緒にお散歩に出たら」

冬美は散歩の途中で唐突に、厠に、と言ったらしい。マスターはそこがツボだったらしく、いやあ女性が言うと雅だねとか何とか言っているが、それにしてももう少しマシな言い訳は作れなかったのかと秋恵は思う。

「待ってるつもりだったんだけど、冬美さんも時間が掛かるから先に帰っててって言ってたし、先に帰ってきたんだよね」

お茶する予定だったから」

そのお茶サプライズパーティーという打ち合わせを昨晩きちんとしたはずだし、トイレ時間がかかると女性が言うのはどうだろうと秋恵は思ったが、もはや何を言っても無駄な気がしてきている。

からんころんという音とともに、冬美が大きな箱を持って店内に入ってきた。

「あら、みんなでお茶の準備かしら?」

本人は自然なつもりなのだろうが、どうみてもケーキが入っている箱を持っているし、不自然まりない入り方に秋恵は少し目眩がする。

「そうだね、じゃあお茶にしようか。コーヒーで良いかな?」

「わたしミルクティー」

「あたしははブラックミルクティーなんて子供ね!」

「じゃあ、わたしはマスター特製のブレンドにしようかしら」

「……あたしもブレンドで」

それでもお湯を沸かしカップを揃え、豆を挽いてミルクを温めてと、マスターを中心に淀みなく準備が進むのは、流石に喫茶店での作業に手慣れた姉妹ならではのものだ。

4人がカウンターに並んで座り、マスターカウンターの作業側に立っている。いつもの光景だ。

普段と違うのは、明らかにケーキが入っている箱が不自然中央に置かれていることだ。

「実はこのケーキは、……バースデーケーキなんですよ!」

冬美がたっぷりと溜めてから箱を開き、驚いたでしょう?という顔でマスターを見上げ、マスターはとても嬉しそうだ。まあ、嬉しそうだからもう何も言うまいと秋恵は諦めてりんごを磨いている。

「あたしも!りんご!ほら、お姉ちゃんも渡して!それあたしのプレゼント!」

春香に続き、秋恵も大人しくマスターりんごを渡す。ほんの少しだけ渡すのが寂しいと秋恵が思ったのは、丁寧に磨いたからだろうか。

「いや、嬉しいな。ありがとう。僕、結構りんご好きなんだよね」

秋恵がApple6がりんご2個になったと知ったらマスターがどんな顔をするだろうかとぼんやり想像していたが、隣からそわそわとした雰囲気が伝わってきたので、怪訝に思って見てみると、冬美が明らかに何かを企んでいる顔をしている。

これは何かまだプレゼントがあるな、サプライズ意味が解っている流石は最年長者だと素直に秋恵は感心した。

「実はですね~、もう一つ」

「え?りんごがまだあるのかな?良かった、生のりんごは好物でね」

「ナマの?」

秋恵は反射的に聞いてしまってから、後悔した。隣の冬美が笑顔のまま突然硬直したからだ。嫌な予感がする。

「そう、僕は焼きリンゴとかはギリギリ大丈夫なんだけど、アップルパイみたいに煮てあるやつがダメでね。くにゅっとした食感がどうにも苦手で」

マスター基本的には喫茶店マスターらしく空気を読むし、苦手な食べ物でも相手から出されたものは断らない。ましてや冬美がプレゼントするもの拒否することはありえない。例え砂まみれでも笑顔で食べるだろう。

「も、もう一つは……あ、あたしからの歌です!」

パイは出さないの?」

冬美の無理矢理のリカバリーを夏代が台無しにするが、まだマスター笑顔のままだ。

「な、ナッちゃんもほら、一緒に!ハッピバースデートゥーユー!」

ハッピバースデーディアと一緒に歌いながら、秋恵は思い出す。そういえば調理室でキッシュを作ろうとして不安になったのは、甘い匂いが残っていたからではなかったかシナモンが目立つ位置に出ていたのは何故だったかりんごは元々6個あり、マスターと夏代が食べて、今マスターが2個持っているということは、残りの2個はどこに行ったのか。そして、キッシュを作っていないことに気が付き溜息をつきそうになるが、嬉しそうに蝋燭の炎を消すマスターをみて、まあ、幸せそうならば良いかと秋恵は思い直す。

喫茶店の外は、秋らしく良く晴れている。

---

【第0回】短編小説の集い

http://novelcluster.hatenablog.jp/entry/2014/09/18/121657

はてブでは「id:zeromoon0 」を入れて感想をいただければ恐縮です。

2014-06-12

簡単でめっちゃうまいチャーシューレシピ

http://anond.hatelabo.jp/20140611235916

簡単でめちゃうまいチャーシューレシピを載せとくわ。

豚肉の塊を煮る。

部位は肩肉や肩ロースおすすめ脂身好きならばら肉でも。安いアメリカ産で十分うまい

鍋はストーブとかル・クルーゼみたいな蓋が重い鍋を使うといい。予熱で火を入れるからここ結構大事

鍋に豚肉入れて水をひたひたに入れる。生姜長ネギの青いところを少し入れる。

蓋をして火をつける。沸騰したら簡単にアクを取り、ごく弱火にして15分煮る。

途中で一回蓋を開けてひっくり返したほうが日の通りが均一になる。

2タレを作る

醤油みりん砂糖割合は基本は1:1:1。好みで甘くしたりしょっぱくしたりすればいい。

うちはキッコーマンの特選丸大豆、宝本みりん、カップ印の上白糖。砂糖は変わりに黒砂糖やはちみつを使うとコクが出るが、まあ好みだ。

薬味は葱のみじん切り小さじ1、おろし生姜おろしニンニクチューブで1センチくらい。

本格的な感じにしたければ五香粉耳かき1杯位入れるといい。

たれは肉を似ている間につくる。ジップロックで作ると洗い物が出ないのがいい。

アルコールが気になるなら一度火にかけて煮切るといいかもしれないが、にきらなくても味は変わらない。

3肉を漬ける

15分煮たら手で触れるくらいの温度に下がるまで放置。予熱で中まで火を通す。

人肌まで下がったら肉だけ取り出してタレの入ったジップロックに投入。できるだけ空気を抜いてチャックを閉める。

そのまま常温で放置。最低1時間半日くらい放置するのがうまい

煮汁オイスターソースたらしてわかめスープにするといい。

4切って食べる

よく切れる包丁で薄く切ってつけてたタレをかけて食べる。

包丁は鋼のやつがあるといいな。ステンレスでも研げば切れるだろうけど。

チャーシューってのは薄く切るとうまい食い物だ。分厚いと硬いだけだからな。

保存は冷蔵庫なら1週間くらい余裕。保存前提ならアルコールを煮切らないほうが長持ちするぞ。

以上。



はてブ100超えたので追記するわ。

アレンジメニューのかんたん雲白肉(ウンパイロー)。

ゆでた豚肉を温かいうちに薄切りにしてきゅうりスライスと一緒に食べる。

肉は暖かいほうが旨いから冷めちゃったら煮汁で再加熱するかレンジでチンするといい。

きゅうりは冷たいほうが旨い。両端を切って、真ん中で二等分。それをピーラースライサーで薄くスライスペラペラが旨い。

タレは醤油みりん:酢を1:1:1。それにラー油五香粉おろしにんにくおろし生姜を好みで少々。甘めが良ければ砂糖でも追加してくれ。

本格的にやりたければググってくれ、かなり面倒だけど。これで十分うまい、簡単だし。

アルコールは好みで煮切ればOK。酒好きならそのままでも気にならないと思う。

五香粉はあったほうが本格的になっていいな。なくてもうまいけど。紹興酒があるならみりんの代わりに紹興酒がいいな。

紹興酒買うなら永昌源老酒がいいぞ。なんといっても日本製品質が安定している。

肉は多めにゆでて当日は雲白肉、翌日からチャーシューってのがいいと思うね。

チャーシューストックがあると冷やし中華つけ麺もめちゃくちゃ旨くなるよ。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん