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はてなキーワード: 九段とは

2023-06-26

anond:20230625223127

九段ということは、十段の一歩手前。

かなりの熟練したプロなんでしょ?

そうとう稼いでいるのではないかと思う。

2023-06-25

新橋九段さんが訴えられたらしいけど

マジで真面目にブクマカ人達責任取れよって思う

無責任匿名ブクマカに煽られた末路だろ


ブクマカに持ち上げられて、新橋さんもブクマカの方をよく見る様になって

どんどん発言エスカレートしていって、遂にラインを超えてしまった


約500万の満額請求はまず通らないだろうけど、1/10ぐらいは通る内容だったよね

仕事にも確実に影響出るでしょ

まともなコンプラある所だったらかなり不味い立場に置かれる


ブクマカはせめて裁判費用カンパぐらいしてあげて下さい

彼女ら・彼らには新橋さんを持ち上げて暴走させた責任がある

このままだと口だけのカスで終わるよ、君達

2023-06-17

仲邑菫と藤沢里菜韓国女子囲碁リーグへ「助っ人外国人」として参戦

なんと我らが仲邑菫三段が韓国女子囲碁リーグに参戦することが決まりました。所属チームは順天湾国家庭園というチームです。あと藤沢里菜六段(扶安セマングムジャンボリー)も参戦します。さらになんと中国天才少女・呉依銘五段(富光薬品)も参戦します。同リーグ7月6日からスタートです。

https://twitter.com/JKGO52586313/status/1668513483586174977

扶安(プアン)チーム

金湊笌三段

金珉舒三段

金多瑛四段

藤沢里菜六段 ★

順天(スンチョン)チーム

呉侑珍九段

李映周四段

李度弦三段

仲邑菫三段 ★

2023-06-14

日本単独野営協会胡散臭い団体だということは覚えておいてほしい

はてブTwitterで大絶賛なのだが、メチャクチャ怪しい任意団体だということは覚えておいてほしい

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/tandokuyaei.com/2257/

結論だけいうと「広く表現の自由を守るオタク連合 」(新橋九段個人自称してる)と同じレベルだということだ。

ゴキブリハイエナを足して二で割ったようなものに見えている

ワード違和感を覚えなかった人は

かなり男性憎悪に飲まれてることを自覚しよう。

まともな団体がこんなワード使うわけないよね。

日本単独野営協会 代表理事小山 仁(おやま ひとし)他、理事1名

会員数 :約22,000名

とか盛大にふかしているが

Facebookコミュニティに参加するだけで会員扱いなので実態としては個人サイトとほとんど変わらない。

声明で出してる直結厨みたいなことをしてる

ソロキャンプスタートアップ支援制度

日本単独野営協会ではソロキャンプ健全な普及のため、ソロキャンプに慣れていない人やソロキャンプをこれから始めたいという方を対象に「ソロキャンプスタートアップ支援」として、ソロキャンプを行っていただいている場所から付かず離れずの場所日本単独野営協会支援員が待機し、見守り、ソロキャンプスタート支援します。

と立派なのだ

ソロキャンプ初心者ではなくても、女性不安があるという方はご相談ください。だって

女性なら大歓迎らしい。コイツらこそ仲良くなってワンチャン狙ってない?

一応、教えてもらいたいという参加者意思こそあるけどやってることは変わらないよね。

あの声明を出して団体の信用を獲得しようとする試みは

キャンプ場で直接声をかける直結厨を排除しつつ、自分らは初心者を呼び込んで知り合うチャンスを増やす利益がある。

そんな程度の団体だということは覚えておいて損はない

追記

実態全然知らんかったがやはりメチャクチャでしたね。

HP見ても気付けるレベルなら勿論行動に出てくるに決まってるだろ。

https://togetter.com/li/2167963

2023-06-04

渡辺明を「悪役」にしないで欲しい

ってツイッターにあったんですよ。

見た瞬間悲しくなりましたね。

渡辺明ほどの男さえもこんな知ったかぶりを食らってしまうのかと。

彼こそまさに「悪人にされるべきでない人を「悪人」にした張本人」だったじゃないですか。

マジであれはビッグニュースで、アレの何がビッグって、した相手とされた相手ネームデカさですよ。

将棋プロって230名おんねん。

その中で九段は上位15%ぐらいでだいたいこの人達タイトルいつも競っ天然。

まり、皆がタイトル争いの話で名前知ってるのは昇段したての頃の藤井聡太除けばこの15%で、三浦九段はまさにそこにいる怪物やねんな。

そんなんがあん意味分からん喧嘩したらそりゃ怪獣大戦争ゴジラVSシリーズよ。

この事件知らないとか覚えてないってそんなの将棋全く興味ない人だけでしょ。

イスラム過激派の話してるのに911知らないぐらいあり得ないよ。

ビックリした~~~こんな人でも藤井七冠が絡むと将棋に急に興味持つんだね。

そして知りもしないのに「渡辺明を悪役みたいにしないでくれ~~」とか言い出すんだ。

いやむしろわかってて傷口えぐってんのかな?

そうだとしたら恐ろしすぎるが。

2023-06-02

渡辺明という時代

 死んだように寝た。

 渡辺明が敗れて、私は死んだように寝た。

 第81期名人戦番勝負第5局。18時53分藤井聡太竜王が決め手となる一手を放つと、名人渡辺明はすぐさま頭を下げ、駒を投じた。この瞬間、名人戦番勝負が決着。藤井名人位を奪取し、史上最年少名人、そして七冠を達成した。一方の渡辺は、唯一のタイトルだった名人を失冠。2004年以来、約18年半ぶりに無冠へと転落した。

 重苦しい沈黙が対局室を支配した後、対局者へのインタビューが行われた。まずは勝者の藤井。いつもどおり、慎重に、丁寧に言葉が紡がれていく。一方、座して待つの渡辺藤井へのインタビューがひとしきり終わった後、ようやくマイクは向けられた。この将棋のこと、名人失冠のこと、そして無冠のこと。待ち続けた後に投げかけられる問いは、どこまでも厳しく、容赦がない。それでも渡辺は、こちらもいつもどおり、きっぱりと、はっきりと言葉を発していた。

 対局後の儀式を、半ば虚空を見つめるように眺めていた私だが、しばらくしてニュースに現れた「渡辺九段」の文字に心は決壊した。体と心の全部がそれを拒絶した。到底受け入れられないと思った。あらゆる思考強制的に断ち切りたいと思った。布団をかぶって、枕に顔をうずめた。そのまま、死んだように寝た。渡辺明が敗れて、私は死んだように寝た。

 翌朝になって、渡辺ツイッターを見た。なんと渡辺は、終局直後にツイートをしていた。しかもそれは、私を含む将棋ファンへの言葉だった。「長い間、タイトル保持者として充実した時間を過ごすことができたのは、将棋ファンのみなさまのおかげです。ありがとうございました」。

 どうして、終局直後に当人がこれだけの発信をできるのだろうか。無冠になった夜に。ただの一ファンがショックで不貞寝していた夜に。その胆力に打ち震え、「あなたファンでよかった」と思うとともに、無冠への転落もまた現実であることを同時に突き付けられるのだった。

 2004年に、弱冠20歳で初タイトルとなる竜王を獲得した渡辺。以降現在まで、一度も無冠となることなタイトルを守り続けてきた。渡辺の同世代に、渡辺ほど突出した棋士はいない。若き頃は、最強と呼ばれる羽生世代相手にまさしく孤軍奮闘、その剣を振るった。2015年になって、ようやく年下の棋士タイトル戦を戦うようになるが、ここも譲らない。奪取や防衛を重ね、後輩の棋士を寄せ付けなかった。渡辺は、「たった一人」を除いて、年下の棋士タイトル戦で敗れたことがない。竜王9連覇、棋王10連覇。圧倒的な戦績で、2つの永世称号資格を獲得。通算タイトル獲得数は31で、歴代4位を誇る。

 これだけの戦績を残す渡辺だが、早い段階から、自らの立ち位置を冷静に見つめていた。「羽生藤井の間」。つまり時代を築く絶対王者系譜に自らはいないということを公言して憚らなかった。時代のいわば谷間で、孤独に闘い続けた。残酷な言い方をすれば、「次の時代の到来を待っていた」そういうことになるのかもしれない。

 渡辺言葉裏付けるように、その「たった一人」がタイトル戦の舞台に現れたのは2020年の夏だった。それから今日まで、思い返せば一瞬のように過ぎた。「すごい人が出てきた」の棋聖戦自身初のストレート負けで散った翌年のリターンマッチ。2日制七番勝負王将戦で並んだ4つの黒星。「冬将軍」と呼ばれ、10連覇の強さを誇った棋王の失冠。そして名人戦。この間、ただ座して死を待っていた渡辺ではない。研究を深め、自らの将棋アップデートさせてきた。悲願の名人位を獲得し、3連覇を達成。「第二の全盛期」とも呼べるような充実ぶりだったが、たった一人、藤井がそれをあっという間に塗り替えていった。

 藤井20勝、渡辺4勝。気付けば、圧倒的な星の差が付いていた。藤井渡辺の対戦には、星の差が信じられないような名局が多い。中盤から終盤にかけての、白熱の競り合いと斬り合い。しかしそれらは、渡辺の敗局となっていった。星の差は、勝負の運で生まれものでないこと。紙一重の差は、とてつもなく大きなものであること。不思議の勝ちはあっても、不思議の負けはないこと。そのことは、渡辺自身が一番よく分かっているはずで、だから渡辺言い訳をしなかった。「実力不足」そうきっぱりと言い残して、名人戦舞台を去った。

 今回の名人戦渡辺が唯一勝利した第3局が忘れられない。終盤、渡辺が勝ちの局面になり、決め手となる一手が生まれた。その手自体は一瞬で見えていた渡辺だが、なかなか盤上に手が伸びない。勝利の一手を決断するまで、実に93分を要した。これは渡辺の勝局だが、ファンにとってはまるで負けを味わわされているような、非常に重たく、苦しい時間だった。藤井という圧倒的な存在。目の前にいる「時代」。そこに一矢でも報いるのはこれ程までに過酷ことなのかと、勝利したことで逆に思い知らされる一局となった。

 壮絶な戦いを終え、無冠となってしまった渡辺に、今どんな言葉がかけられるというのだろう。自分では、なかなか言葉を見つけることができなかった。しかし、しっくりくる言葉があった。今回、藤井に最年少名人の記録を破られた谷川浩司十七世名人言葉だ。

 「藤井さんを盤上で孤独にさせてはいけない」。

 将棋とは、対局者二人で創り上げるものである。そして、藤井に真の力を引き出させることができるのは、渡辺を含むほんの一部のトップ棋士しかいない。トップ棋士が諦めたとき藤井は盤上で孤独になる。七冠達成とは、類まれなる偉業であり、それと同時に、プロ将棋にとって存亡の機でもあるのではないだろうか。

 しっくりくる言葉とは言ったが、よく考えてみれば、こんなに残酷言葉はなかったかもしれない。なぜなら、これまで孤独に闘い続けてきた渡辺に、これからは「藤井さんを孤独にさせてはいけない」と言っているのだから。どれだけ過酷ものを背負わせようとしているのだろうか。残酷な響きに後ろめたさを覚えつつ、それでもなお、私はこの言葉を選ぶ。「無冠になったことで将棋への向き合い方が変わるわけではない」。失冠の日、こう言い残した渡辺にすがる。

 何が好きかと問われれば、その将棋の質、それに人柄と振る舞いだ。理路整然とした勝ちへの道筋。細い攻めをつなげ、厚い攻めをさらに分厚くしていく技術。「将棋仕事」とドライに割り切りながらも、その仕事できっちりと結果を出す仕事人ぶり。本質を包み隠すことのないきっぱりとした物言い。画面の向こうにいる将棋ファンのために行われる明朗快活な感想戦ツイート。そこにある第一人者としての責任感。弱さも含めて自分さらけ出す強さ。それらの全てだ。

 将来、将棋歴史がどう定義付けられようと構わない。渡辺明は、私にとっての「時代」だ。過去形にはしない。今はただ、渡辺次の一手が見たい。

 

2023-04-16

anond:20230415124537

新橋九段と暇空で何かあったなって薄っすら記憶にあったからggったけど

宮台と絡めて殺害予告モドキ出してた件で被害届出していたはず。

https://twitter.com/saifu2020/status/1627024270961549312

微妙発言からワイは捕まらんと思うけど、まずは刑事狙ってるよ。

民事に備えて発信者開示してるとしても、民事訴訟するなら刑事方針固まってからだよ。

柴田侑秀さんにそっくりだって特定疑惑もあるしゆっくりやればいいよね

https://skmz.one/?p=15677

2023-04-15

anond:20230415175544

暇空は新橋九段を訴えない理由を話してたんだろ?それに対して訴えてないとは限らない(訴える場合手続き時間かかるから相手方にまだ伝わってない可能性はある)しこれから訴える可能性はあるだろって返すのは普通では?

さっきから「頭悪い」とか「馬鹿」みたいなほとんど内容のない鳴き声みたいな罵倒が多すぎるしその割に具体的な反論が無さすぎるぞ

お前普段増田とかで全然返信貰えないだろ正直お前の書き込みはやたらめったら人に突撃する新橋九段と同じ雰囲気がするぞ

anond:20230415124537

新橋九段

誰…?

その界隈だと持ち上げられてるけど

「その界隈」が狭すぎて

世間通用しない感じの人…?

anond:20230415170420

お前が小物と思ったかどうかなんてどうでも良くて暇空がそう判断した基準を聞いてるんだよね

彼のPVが低いのは見ればわかるけど暇空がやると決めれば別に訴訟はできるよねその上でなんで暇空は新橋訴訟しないと判断したと分かるんだってこと

お前の感想じゃなくて暇空が「新橋九段なんぞ訴える価値もない木っ端垢だ」と判断した理由を聞いてるんだけどこれ理解するの難しい?

暇空みたいに事情を知ってる弁護士がついてる場合名誉毀損訴訟って該当ツイート魚拓弁護士に送ればあとは弁護士がやってくれるから手間はほとんどかからないし、元々資産家でカンパも集まってるから費用も気にしなくていいし多分お前が想像するより暇空は気軽に訴訟提起できるぞ

逃げても良いけどもし返すなら新橋九段の力の弱さの話はするなよ暇空が訴訟するに値しないほど弱いと判断した根拠を持ってこいよ

anond:20230415161612

暇空って訴訟相手を一部しか公表してないしどれくらいの知名度や影響力の人を訴えてるかわからなくない?

お前の例に合わせと暇空の訴訟基準100なら10新橋九段は当然訴えられないだろうけど、5なら当然彼は訴えられるよね

新橋九段が小物にすぎないっていうのは俺も同意するけど、実際に訴訟するかどうか判断するのは暇空だよね

お前の文体は明らかに暇空と違うけど何を基準に「暇空は新橋九段訴訟する価値がない小物と判断した」と思ったの?

anond:20230415124537

九段さんてそんな若かったんだな

ノリ的にアラフォーくらいだと思ってた

2023-04-12

董卓ですらcolabo関連にはノータッチだというのにおまいら

新橋九段が完全にアウトな活動をしてるらしいが

colaboは叩いてるやつも擁護してるやつもやべーやつらしかいない

Zが出てきた時点でアングラ案件になった。

陣営とも多少なりとも思考能力があるやつはもうみんな立ち去ってるんだよな

あのinumashですら新年に入ってから全くcolaboの話してない

頭のおかしい連中から距離を取ってサッカーの話を楽しんでる

なぜお前らはそうしない

答えは一つ。

異常者だから

2023-03-16

anond:20230313000301

羽生九段も昔は「盤上真理を求める研究者」扱いだったのを思い出す。

でもそれは多分、強すぎる棋士が多すぎるインタビューに対して「もっといい将棋を指せればと」と答え続けた結果なんと思うよ。

まさに今の藤井竜王のように。

2023-03-13

勝負師羽生善治

 第72期ALSOK王将戦7番勝負は、藤井聡太王将羽生善治九段を4勝2敗で破り、王将位の防衛を決めた。本当に、本当に面白かった。手に汗握る、ヒリヒリするような名勝負連続名実ともに歴史に残ることとなったこシリーズを振り返っていきたい。

 棋士は「勝負師」「研究者」「芸術家」の顔を持つ。そう唱えたのは永世名人谷川浩司である。この3要素は、どれか1つが10割というものではない。一流棋士は、これら全ての要素を持ち合わせ、盤上において切り替えながら戦っていく。それが、一流棋士の一流棋士たる所以である。そうはいっても、棋士によって個性、より強く出てくる要素というものは確実に存在する。私見だが、藤井聡太にとってのそれは「研究者」、羽生善治にとってのそれは「勝負師」だと考える。そして、羽生の「勝負師」としての側面が、何よりもこの番勝負を白熱させたように思う。

 6局が指された番勝負で、羽生勝利した第2局と藤井勝利した第5局は特に名局だった。第2局は羽生の先手番で相掛かり。59手目、盤上のそっぽに放たれた金が驚きの一手。どこから飛び出てきたのかという異筋の金打ちだが、浮かび上がってくるとこれがべらぼうに厳しい。簡単に指せる一手ではないが、羽生はこの手をノータイムで着手。凄まじい事前準備、乾坤一擲番勝負に懸ける決意をみた一手だった。しかし、この一手だけでノックアウトされる藤井ではなく、将棋はその後も難解な進行を辿る。羽生の本当に凄かった一手は、その後の銀打ちだ。盤上の中央で威張る藤井の馬にアタックする一手。理屈としては分かるが、それにしても怖い。この手を指すと、自らの玉頭に風穴が空く。無傷では済まされない変化だが、それでも羽生は果敢に飛び込んでいった。対する藤井、「許さん」とばかりに猛攻に出る。銀をかち込み、馬と角の睨みで羽生玉を一気に仕留めにかかる。危険まりない羽生玉だが、ここでほとんど唯一といってよい、絶妙な凌ぎの手順が存在していた。そして、羽生はそれを読みきっていた。これが本局のハイライト藤井の猛攻を正確にかわし続けた羽生が、シリーズ勝利ものにした。何という勝ち筋か。銀打ちの一手は、藤井をこの変化に誘い込んだ渾身の勝負手だったのかもしれない。羽生最後に放った香車は唯一の正解手である。持ち駒も打ち場所も多いが、ここにこの駒を打たなければ助からないのだ。傍目には怖すぎる変化にも果敢に飛び込んでいった勇者羽生投了図は、勝負師が生んだ最高の芸術であり、羽生の名局である

 第5局は藤井の先手番。戦型は羽生誘導して横歩取りとなった。飛車角が空中を乱舞するスリリングな戦型で、かくして本局も華々しい展開となる。激しいやり取りがあり、羽生陣は空中分解の寸前。玉が露出し、またしても危険まりない状態となった。戦況は藤井有利から優勢へ。このままじっくり勝ちを固めてもよさそうなところだったが、本局の藤井アクセル全開。防御を完全に放棄する驚愕の手順で、一目散に羽生玉に襲い掛かっていった。このまま押し切れば藤井の快勝譜だったが、その先で羽生が放った金が受けの妙手。藤井の攻めから逃れるために作った即興の囲いだが、この懐が妙に深い。アクセル全開だった藤井の手はパタリと止まり、戦況は混戦へともつれていった。本当に、妙なところに懐はあるものだ。将棋の奥深さ、恐ろしさ。羽生がどこまで狙っていたのかは分からないが、藤井の快勝に思われた一局は一気に混迷を深めていった。形勢は逆転し、むしろ羽生がよくなった局面もあったようだが、あまりに難解で、羽生はこれをつかみきれなかった。最後藤井が抜け出し、シリーズを一歩リードする3勝目。攻めの藤井と受けの羽生。互いの特徴がよく出た名局で、深淵羽生の受けは藤井の手をも止めさせた。藤井にとっては薄氷勝利だったといえるだろう。

 最終的には、4勝2敗で藤井が制した番勝負しかし、星の差以上に競っていた、紙一重局面が多かったように感じる。ここで冒頭の話題に戻るが、これは「研究者」と「勝負師」による名シリーズだったように思う。藤井は「研究者」。盤上の真理、最善を追求し、そのためには持ち時間を一気に注ぎ込むことも惜しまない。相手の戦法は全て受けて立ち、相手によって戦い方を変えるということをしない。横綱王者の戦い方である。一方の羽生は「勝負師」。もちろん将棋研究も超一級品には違いないのだが、羽生相手によって戦い方を変えることも多いように思う。相手を見て、その相手有効と思われる勝負手を果敢に仕掛けていく。勝負への抜群の嗅覚であり、勝負勘。「羽生マジック」と呼ばれる絶妙手の数々はまさにそれで、時には善悪を超越した一手で勝利をつかみ取ってきた。そして、本シリーズでもそんな「勝負師」としての一面を遺憾なく発揮した。特徴的だったのは羽生の戦型選択である。今期の藤井は、先手番で圧倒的な勝率を誇り、なんと一時は28連勝を記録。特に角換わりは絶対的エース戦法であり、付け入る隙がないという強さを誇っていた。これを踏まえた羽生は、後手番で戦型を工夫していく。第1局は一手損角換わり、第3局は雁木、第5局は横歩取り。苦しいとされる後手番で、羽生藤井絶対的エース戦法を避け、様々なコースボールを散らすことを選択した。何を投げるかというところから勝負は始まっている。球種の多さで、狙いを絞らせない。羽生勝負術は、「次は何を繰り出すのか」と将棋ファンを魅了し、この番勝負を白熱させた。もちろん、角換わりを避けたからといって簡単に勝たせてくれる藤井ではない。どこにボールを投げてもその応手は的確で、結果として羽生藤井から後手番で白星を挙げることはできなかった。それでも、羽生が後手番で繰り出した3種類のボールはどれも見応えがあり、複雑なねじり合いを生んだ。後手番で必死に食らいつきながら、先手番の2局では会心の内容で勝利をもぎ取った。心から、素晴らしい番勝負だったと思う。

 防衛を果たした藤井王将は、羽生九段との番勝負について問われ、「羽生先生の強さだったり自分課題を感じたところがあった」と振り返った。藤井インタビューで対戦相手名前を出すことは非常に珍しい。なぜなら藤井は、前述のように盤上の真理を追究するタイプであり、対戦相手がどうこうというタイプではないかである。今回、藤井が「羽生先生の強さ」と述べたのは、それを肌で強く感じたところがあったのではないかと推察する。羽生の強さ。すなわち、勝負術であり勝負勘。これまで何度も目にしてきたつもりだったが、本シリーズではその真骨頂を見せられた気がした。そんな羽生相手防衛を果たした藤井王将のことを、心から讃えたいと思う。

 五冠を堅持し、さらなる頂に向かって突き進む藤井王将将棋界の絶対王者であることは全く疑いようがない。その他の棋士は、極めて厳しい戦いを強いられている。しかし、厳しいからといって戦うことをあきらめてしまえば、その時に将棋界は終わる。今回、52歳の羽生がこれだけの戦いをみせた。勝負を仕掛けた。このことが、将棋界に良い化学反応を起こしてほしいと願う。選ばれしプロ棋士たちには、藤井という絶対王者に対し、果敢に「勝負」を仕掛けていってほしい。必死に戦い続けてほしい。そのように願う。

 羽生さん。敗れはしたが、あなたは本当にかっこよかった。藤井王将は、その勝負術に正面から触れ、この番勝負で吸収した。今後は「勝負師」としての要素も強め、さらに手が付けられなくなるほど強くなるのではないか。そういう確信に近い予感がある。それでも言う。さらに強くなった彼に再び挑むのは、あなたであってほしい。

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