はてなキーワード: 上海人形とは
「良くある間違い」とも言う
以後追加予定
この「の」の用法は格助詞「の」がもつ用法のひとつで準体格と呼ばれる。格助詞「の」に続く(ノ格の名詞句が修飾するはずの)実質的な名詞を省略するもので、奈良時代から例が見られる。
問題は、任意の場面が設定された上で「俺のがある」「彼女のがある」と言うことに我々は違和感を感じないのに、なぜ「俺のがすごい」という例になると不自然に思えるか、であろう。これは、準体格に下接する名詞の省略用法として、実質的な名詞(「車」や「靴」)を省略する用法は定着しているが、抽象的な名詞(「方」といった形式名詞)を省略する用法はまだ定着していないのではないか、ということが考えられる。
実例としてあげられていた、
などの例はいずれも文の中に選択肢が含まれており、述語が話し手の評価や価値判断を示す表現になっている。このような枠組みの支えがあれば、格助詞「の」に続く名詞を省略する用法でありふれていない名詞であっても省略し、また復元しうる環境が整うのではないだろうか。
(φには形式名詞「方」が入る)
これを実証するには、「文の中に選択肢が含まれており、述語が話し手の評価や価値判断を示すもの」以外で同様の例(形式名詞などの抽象的な意味をあらわす名詞が省略されている例)を探す必要がある。
実はもう一つ、評価軸が省略されている。
この評価軸の省略には二つの効果がある。一つは「の」の連続を押えて、冗長な感じがなくなる。もう一つは、評価軸を濁して言葉を和らげる。