はてなキーワード: 三崎尚人とは
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material2/158791/00.pdf
そんなわけで日付変わって6月22日はKADOKAWA社の株主総会である。
KADOKAWAといえば小学館・集英社・講談社などとならぶ業界大手であるが、ほか3社と違って上場している分、株主総会であれこれ一般の株主さんが発言・質問する余地がわりとある。
だが「株をもってるので株主総会には行くけれど、といって何を聞けばいいのかわからない」という諸兄もおられるであろう。
ということで、ここでは上記のIR情報なんかを眺めながら、このへんを聞いてみると面白いかもしれないですね、というポイントをまとめてみる。
むろん、IR情報そのほかの情報からわかる程度のことでしかないので、この増田はなんの内部情報でも機密情報でもありません。あしからず。
よく見るとわかるのだが、WEBサービス事業については事業投資がない。
ポータルでは、「niconico」における“選択と集中”の加速による収益構造の改善と、「ニコニコチャンネル」におけるコンテンツの拡充によるチャンネル有料会員数の増加を図ってまいります。
とあるのだが、つまり特に新規の開発だったりアップデートとかもしていなくて、損してる事業をカットして利益を出している、というだけである。
それゆえに、
という質問が、実は今回の資料でもっともクリティカルなところかもしれない。
普通に考えると、そうですよ未来においてはクローズするんですよお察しくださいよという意味なのかなと思うが、実際聞かれたらどうこたえるのか、というのはある。
今のプレミアムのお客さんに「今後はクローズしていくのですが、引き続きよろしくお願いします」ということは言えないだろうし。
IP事業といえばメディアコングロマリットたる同社の中核でもある…のだが、意外とつかみにくいところもある。
全体としては成績がよく、それはあっぱれなことじゃないですか、という風に一見するとなるのだけれど、詳しく見ていくとそう簡単ではなかったりする。
IP創出においては、新人作家の育成を行うとともに、投稿数とユーザー数の伸長が続く小説投稿サイト「カクヨム」や「魔法のiらんど」等を通じたネット投稿原作の創作支援を加速し、原作発掘の強化に取り組んでおります。
とあるのだが、ここでライトノベル系でかつて隆盛していた「小説新人賞」が特筆されていないのがポイントである。
三崎尚人 @nmisaki
KADOKAWAの株主総会。「文芸でヒット作もなくカクヨム等で新人発掘するのは無駄では?」という質問が出版社の株主総会で出るのは衝撃。もちろん、「新しい作家さんを育てていくのは役目なのでチャレンジは続けて行く」と青柳さんがちゃんと答えていましたが。
というツイートがあったが、質問にしろ回答にしろちょっと惜しいと感じる。質問もズレているのだが、じゃあこの回答がそのまま真か?と考えるとちょっとアヤシイよね、という話をする。
実際のところ、たとえばこんな感じで質問されるとKADOKAWAのライトノベル系の事業としては非常に痛いはずだ。
このあたりの質問をされると、たぶん結構痛い、はずだ、と思う。どういうことか。
たしかに『聖女の魔力は万能です』とか『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』とか、たとえば今クールを見ても「小説家になろう」や「カクヨム」発の作品は続々アニメ化されている…のだが。
たとえば『ソードアート・オンライン』『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』『魔法科高校の劣等生』『オーバーロード』『幼女戦記』といった大ヒット作はいずれも遠ざかっている、というのが実情かと思われる。
特にA6文庫版のライトノベルでは、今もってここに挙げたような作品(このすばはもう完結したけれども)が各レーベルを背負っているという状態で、「次のリゼロ」「次のSAO」が長いこと出ていない(ファミ通文庫は「次の孫」がおらず、どうなったか…は公式サイトを見てください)。
これに拍車をかけるのが2番目の質問で、上記のような「次の超大作が出ない」状態ではあるのだけれど、しかし同社のライトノベル事業の中心は確実に「ネット投稿原作」に主軸を移している…というか「それしかない」という状態になっている。
たとえば角川スニーカー文庫の公式サイト https://sneakerbunko.jp/ で当月の新作なんかを見てみると、
こんなラインナップなわけだが、どの程度が「ネット投稿原作」かといえば(なんだか間違い探しみたいだけど)『魔眼で始める下剋上 魔女とつくる眷属ハーレム』以外は全部ネット投稿原作である。
ていうか残るこのひとつも、GA文庫で『ハンドレッド』を書いていた箕崎准先生がなろうっぽく書いたファンタジーで、つまり「なろうかカクヨムに原作があった作品」か「メディアミックスしたラノベ作家がなろうっぽく書いた作品」しかないという状態である。地獄…。
「またまたー、この月だけでしょ、大げさな~」と思われる諸兄においては、スニーカー文庫の近刊を1年くらい遡ってみるとよい。オリジナルありません。スニーカー大賞を受賞した作家さんたち、みんなどこ行ってしまったん…?
で、これは別にスニーカー文庫だけがそうというわけではなく、富士見ファンタジア文庫、ファミ通文庫あたりも同じ状態である。
そしてライト文芸では富士見L文庫などもかなりネット投稿原作小説に軸足を移しつつあって、ここまでの流れを理解すれば
というのが実際かなりアヤシイことが把握できるはずだ。
ライトノベルの定義論とかやってる場合ではないのであって、実は特にKADOKAWAのライトノベルは「=WEB小説」になるかどうかの曲がり角にある、と言ってよい。もしかするとここで「いや、『探偵はもう、死んでいる』と『スパイ教室』がある」と思われた諸兄におかれましては、KADOKAWAさんの新人賞で毎年何作品が受賞して何冊が刊行されているのかを確認されたい。
「ごくわずかな当たった作品以外は、受賞作家の2作目も出せない」というのが、2021年のKADOKAWAのライトノベル事業の傾向である(電撃/MFは多少抗っているくさいが、そんなMF文庫Jでも売れているのはYouTubeマンガのノベライズだったりする)。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material_for_fiscal_ym1/99258/00.pdf
なんかを見てみても「Webでの新人発掘を強化」とは書かれていても新人賞についてはまったく書かれていなかったりするので、これはもうKADOKAWAは新人発掘の手段としては新人賞を諦めた、とみるべきだとは(資料だけを見ていると)思うが、それを確かめることは必要…というか、ラノベファンの諸兄はぜひ直接聞いて、確かめてみるとよい。
コミック事業についても似たようなところがあって、こちらもかろうじて『ダンジョン飯』がIR資料には記載されているが、これはかれこれ2014年開始の作品だったりする。
じゃあそのほかは?というと、アニメ化が発表された『異世界おじさん』はTwitter/Pixiv発だったり、おけけパワー中島でおなじみ『私のジャンルに「神」がいます』もTwitter発だったり…と、つまり自前のプラットフォームから屋台骨を支えられるヒット作がなかなか出せていない…のが現状で(『異種族レビュアーズ』はあるけどね)、主軸としてはWEB発の作品への声掛けだったり、あるいはなろう小説のコミカライズや、ピッコマあたりで連載されている縦読みコミックの書籍化作品だったりする(『外科医エリーゼ』など)
これを「原作発掘の強化がされている」と肯定的に見るのか「自主開発能力が弱体化してネット原作に頼っている」と否定的に見るかは難しい。
集英社などが自前のプラットフォームである「ジャンプ+」で『SPY×FAMILY』『怪獣8号』など次々新規のヒット作を出していることと比較すると、あまり楽観的には見られないか…というところ。
で。コミックでいうともう少し面白いのは、ピッコマことKAKAOとの関係性についてである。
KAKAOといえば、2020年8月タイミングでKADOKAWA株を5パーセント以上取得したことが報じられた。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL21HLU_R20C20A8000000/
実はこのあともちまちま買い進められており、もうちょっと増えている。資料にある
ってやつである。意外と持ち株比率第1位だったりする(2位はカワンゴ)。
ので、何気に馬鹿にならない比率で韓国勢に買い進められたのが2020年のKADOKAWA株だった。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material_for_fiscal_ym1/99258/00.pdf
なぜかといえばカカオのサービスであるところの「ピッコマ」がいま一押ししているのがこの縦読みコミック…ピッコマ的には「SMARTOON」というやつであり、KADOKAWAの縦読みコミック振興策が「ピッコマとの協業」のための施策なのか「ピッコマとの競合」のための施策なのかが、非常に気になるところなのだった。
ちょっと話が戻るのだが、先ほど触れていた出版事業については、IPの開発に加えてこんなことが書いてある。
同時に、営業力を活かしたきめ細かなマーケティングにより、生産部数の最適化とそれによる返品部数の最少化を進め、収益の最大化を目指してまいります。2022年3月期より順次稼働予定の製造・物流一体の最新鋭工場につきましては、小ロット適時製造と適時配送を実現することで、製造コストの削減や更なる返品率の改善を行い、業界が直面している物流問題にも対処しながら、中長期的に収益力を向上させてまいります。
この工場は、ちょうど株主総会も開かれるところざわサクラタウンにある例のアレだが、ここで注目するのは「適時配送」の方である。
https://www.kadokawa.co.jp/houjindirect/
というのを持っている。上記の適時配送についてもこうした独自のシステムが活用されるのか――というところで出たのが、下記の報道である。
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1324469.html
講談社・集英社・小学館と丸紅、出版流通改革で新会社、というこれである。もちろんKADOKAWAにおける流通改革・DXというのはかなり前から企図されていて、こうした動きよりも先にシステムを整えていると考えられる。
そこで気になるのが、KADOKAWAはこの新会社のシステムを使うのか(参画するのか)、あるいは対抗するのか、というところである。
というのは、実はこの適宜製造の計画においてもけっこう難しい問題として立ちはだかる(ので、聞かれると面倒くさい質問である)と思われる。
なぜかといえば、仮にこの新会社による流通がデファクトスタンダードになった場合に、KADOKAWAは「流通のデファクトスタンダードをとるのか、あるいはガラパゴス化した自社独自の流通戦略を維持するのか」という選択を迫られる可能性があるから(そして、その可能性はそう低くもない、と思われる)。前者はせっかく作ったシステムの破棄や修正を意味しているし、後者にはデファクトから外れることによるリスクがある(特に、大手三社が多くの割合を占めているコミック流通などにおいて…)
というか適宜製造と適時配送のシステムを自社でもっていたのなら、上記みたいな会社が出現する前に一ツ橋や音羽に呼びかけて自社のシステムが業界スタンダードになるようにふるまえばよかったのに…とも思うが、後知恵ではある。
誰か聞いておいてほしいことをまとめてみました。なんかバランス悪いなあ…。
基本的に各種の公開情報の組み合わせでしかないので既知の事項かと思いますが、株主総会にご出席の皆様の参考になれば幸いです。
「犯罪件数は減少→でも体感治安は悪化→ 「日本は治安がいい」のは誤解。表面上の数字に惑わされた〝勘違い〟」うわあ、体感治安をそう使ったら、警察国家にならないと治安が良くならないロジックやで。『元埼玉県警の警察官が懸念する「日本は治安がいい」という誤解』https://t.co/w0Kt9HuU3S— 三崎尚人 (@nmisaki) 2020年1月22日
多分その頃の意識がまだ抜けていないからこそこの様な発言が平気で出るのだろう。
当時はそれこそ警察もフェミもカルトも右も左も関係なく、一緒に手を組んで、規制の強化をお気持ちだけで行われていたしな。
警察に関しては治安が悪化した方が仕事ができるからある意味ではマッチポンプそのものだったんだよね。
これは当時の児童ポルノ禁止法や都条例で良くやったこいつらの手法で、日本は犯罪率が低いと指摘しても暗数ガーとかどうのこうの言ってお気持ち優先で規制強化ばかりしてきたんだよ。
普通に当時コレがまかり通っていた。
そしてその手法で旨味を得たのか知らないけど、他の物に対してもこの手法を用いて規制しまくった結果が今。
その規制の結果、日本経済や文化は衰退して、日本の国力そのものに弊害が出始めたり、子供に関わるリスクを上げ過ぎたものだから誰も子供に関わらなくなって、余計に子供が危険に晒される事になったりした上に海外においては過度な規制のせいで逆に性犯罪などが悪化した情報が一般的にも知られ始めたから、この手の手法が通用しなくなってきだしたって所なんだけどね。
ただその一度旨味を知って成功体験を得た人間ってのは得てして、その手法が通用しなくなっても学習しないもんだからこの様な事を平気で宣ったりしてしまうわけ。
著作権侵害物写り込む「スクショ」はOK 文化庁が転換:朝日新聞デジタル https://t.co/4iojvaDnuK ★余計な萎縮を防ぐため、違法化はきちんと要件をしぼって行うことになるでしょう。今回は文化庁が事前のヒアリングを丁寧にやっていて、あまりモメずに進んでいます。— 赤松 健 (@KenAkamatsu) 2019年11月27日
e)特に「寛容的利用」を唱えてダウンロード違法化に慎重な田村善之東大教授がこの議論の前に所用?で途中退席されたこともあり、正直議論は低調。というか、3月の原案を実質作ったとされる大淵哲也東大教授の独壇場になってしまうという……(続く)。— 三崎尚人 (@nmisaki) 2019年11月27日
記事の楽天的な見通しとは裏腹に、文化庁での議論は前回の案の微修正という線でしか進んでいません。
https://t.co/ohPLiGPfjm— 山口貴士 aka無駄に感じが悪いヤマベン (@otakulawyer) 2019年11月27日
行かれた方の話やヤマベンの反応を見る限り、揉めていないのは単にダウンロード違法化に慎重な方が途中退席しただけであり、審議自体碌に進んでいないのは他の情報からも判る事なのになと思う。
そもそも赤松氏自体、今回の発端になった人物及び団体であり、文化庁に賛同して一緒になり規制を押し進めている側なのに良くもここまで他人事みたいな発言をできるなと見ていて思うよ。
それと赤松氏に関しては漫画家や出版と言う権利者側であり、本来企業等の団体として、ロビー活動するのは当たり前の側だから、それこそツイートでわざわざ表現の自由を守る為に自民党のパーティー等でロビーをしているぞと言うアピールをするのもおかしいと感じたりはする。
一般の方がわざわざ時間を割いて下さってロビーをするならともかく、自身の利益の為に企業なり団体がロビーをする事自体、本来当たり前の行為だと思うからね。
それと今回に関しては漫画家は表で表現の自由を言いながら、著作権でこの様な言論の自由や知る権利を規制する様な規制を押し進めている時点で、ある種のダブスタをしていると言えるからね。
そもそもこの件自体、問題点から一度凍結されて、裁判の有効性もあり、そっちの改正が指摘されたにも関わらず、漫画家がこの件の火種をつけて始まった経緯があるからな。
それにこれリベラルやフェミの表現の不自由展を擁護しておきながら、日赤の宇崎ちゃんポスターを非難していた行動に対してのダブスタと同じ様な状態だから、これが大々的に世間に知られれば、後々漫画家は規制に対して、反対しにくくなるんじゃないかなと思うけどね。
その辺は懸念している所。
井上伸一郎:ご理解いただきたいのは、KADOKAWAは13社の出資会社の1つで、幹事会社ではないということ。決定権はない。主導的立場と言われているが、製作委員会の一員でしかない。その上で、たつき監督を解任したのはKADOKAWAだけの意志ではなく、各社の統一した意見 #カドカワ株主総会— すずき@カドカワ株主総会 (@michsuzu) 2018年6月20日
カドカワの株主総会で「たつき監督の解任理由は?」という質問に、井上伸一郎氏が「KADOKAWAは一出資者、製作委員会の決定権も持っていない。何度も話し合いをしたが、製作会社の制作姿勢・体制が、製作委員会の意向と折り合わなかった。たつき監督の才能と貢献は我々も感謝している」と回答— 三崎尚人 (@nmisaki) 2018年6月20日
まだ「KADOKAWAのせいにしか見えない〜」とか言ってる奴がいるんだな。
「KADOKAWAは幹事会社ではない」「出資比率も高くない」「決定権も何もない」