はてなキーワード: ヒラリーとは
あの時ヒラリーが勝っていたら、ここまでの混乱が起こっていなかったことだけは確かだ。
でも、その次の選挙(去年の選挙)で勝てていたかどうかはわからない。
何れにせよ、いつかはトランプ(かトランプのような人)が大統領になる運命は避けられなかったのかもしれない。
そして歴史的な視点で考えれば、必ずトランプの模倣者が現れる。
トランプは一部のメディアから支持があったもののSNSの掌握はしていなかった。
しかし、次のトランプは未来のSNSのようなものと密接なつながりを持った上で出馬することだろう。
そうなったとき我々は次のトランプの暴走を止めることが出来るのだろうか?
でも人の心と心の間には壁を作るだろう。
我々が、その次のトランプに打ち勝つためには自らの心の中の、その壁を打ち壊す勇気を持っているかどうかにかかっている。
トランプの模倣者がトランプに学ぶように、私達も歴史に学ばなければならない。
民主主義の崩壊は我々の心のうち次第であることを知らなければならない。
我々の子孫が我々の祖先たちと同じように一部の特権階級の隷属した存在へと貶められるかどうかは我々の行動、心のうちにかかっていることを知らなければならない。
ジョー・バイデンの勝利演説を聞いてますますその思いを強くした。
「分断ではなく統合を」。
これはトランプ支持者たちが最も聞きたくなかったスローガンだろう。
トランプが現れる前からそれはあって、トランプはそれを認めてくれたにすぎない。
トランプはそういう戦略であってもその種の問題についての欺瞞は言わず、目を背けなかった。
「俺達と奴等との戦いなんだ」と。
それはオバマやヒラリーやバイデンのどのスローガンよりもトランプ支持者となるような層の現実に向き合った言葉だ。
アメリカという国のありとあらゆるインテリや金持ちやエスタブリッシュメントがバイデンについた。
彼等はトランプを支持するような粗野で垢ぬけず育ちが悪く学歴の低い田舎者をまとめて卑しむ。
卑しむし、見捨てる。
彼等はこれから石油産業は閉鎖するし低賃金の仕事にはますます移民を入れるしありとあらゆる外国産の物品を輸入するし
それで貧窮する田舎の低学歴なんか勝手にホームレスになって視界の外で消えて行ってくれるのが当然だと思っている。
トランプ支持者になるような層の生息域は「合理的」にまるごとグローバリストに売り渡してしまう。
私は日本の貧しい田舎町から抜け出してなんとか今は年収600万程の仕事をしている。結婚はあきらめた。
年齢を重ねるほどに田舎の貧乏人のことを切断しきれない気持ちになる。
40前後になると同窓生がかなり死にだす。二十歳前後で既に死んだ組とは別のインパクトがある。
バイデンとその支持者になるような層が「分断ではなく統合を」という時に、
その統合の中にトランプ支持者になるような層や、私の故郷に生きるような層は含まれない。
そのことはどんな低学歴であっても鋭敏に嗅ぎつけている。
「分断ではなく統合を」はつまり、「お前等のことは見えない振りをしながら消えていくように追い詰める」という宣言に他ならない。
“私は誇り高き民主党員だが、米国の大統領として統治する。私に投票しなかった人々のためにも、私に投票した人々に対するのと同じように一生懸命働くつもりだ。”
そらぞらしい。
ほんとにそんなことがあるならどうしてみんなこんなに選挙に必死になるのか。
そうじゃないことがわかりきってるからトランプ支持者もバイデン支持者もあそこまで必死になった。
バイデンだって内定一発目からこんな嘘丸出しのスピーチをするのだ。
トランプ支持者が「トランプは正直者」と言っていた理由がわかるだろう。
発言が酷いと言われ続けたトランプとバイデンの決定的な差は別に正直さにはない。
バイデンがトランプ支持者になるような層の為にもよくしてくれるならば
どこの国でもかわりなく存在する、不都合な弱者たちが体現するあの矛盾だ。
そしてこのような明々白々の不都合な矛盾はいつもまるっきり無視される。
彼等は意図的な無視すらしていなくて、ほとんど無意識のうちに自分の視界を快適に整備する。
みんながニコニコと「統合」していて、その輪の中に育ちの悪い低学歴の田舎の弱者はいない。