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2014-07-31

誰かと観た映画ベスト5 2014年上半期

http://anond.hatelabo.jp/20140108194144

監督がどうだとか、演出がこうだとか、主演俳優の演技がどうだったとか、そんな話はいったん脇に置いて。

燃えよドラゴン」をリアルタイムで見た年配の方々が、口々に話すのは、必ずしもブルース・リーの格好よさではないはずです。

彼らが楽しそうに話すのは、肩をいからせながら劇場を後にする観客の姿であり、少ない小遣いを握りしめてヌンチャクを買いに走った幼い自分自身の姿。

「今年上半期、誰と観た映画が一番記憶に残っているか、またそれがどんなシチュエーションなのか」で順位付けしました。

「単純に面白かった」映画の上半期ベストとは別モノとお考えください。

第5位 ゼロ・グラビティ(2回目)

第4位 ウルフ・オブ・ウォールストリート

第3位 アクト・オブ・キリング

第2位 ロッキー・ホラー・ショー

第1位 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版

第5位 ゼロ・グラビティ(2回目)

委員長(女)と鑑賞。学生時代はいつもツンと澄ました表情を崩さず、どこか近寄りがたい雰囲気だった同級生(当時クラス委員長)(美人)(三つ編み)と、同窓会で再会 → ホラー映画話で盛り上がる という夢のようなシチュエーションを経て、ホラー映画友達に。2013年中は、これまで一人で観に行っていたホラー映画を、委員長(仕事中だけ眼鏡をかける)と一緒に観に行くという、もし学生時代の私ならその場で卒倒してしまいそうな、夢のような時間を過ごしました。つまんなかったな、死霊のはらわた面白かったな、キャビン映画の終盤の大虐殺シーンときに目が合って、満面の笑顔だったことは一生の思い出。

しかし、楽しい時間はいつまでも続きません。2014年早々の飲み会の席で、「年末彼氏ができた」「彼氏が嫌がるかもしれないので、一緒に映画を観に行くのは控えたい」という旨を委員長より告げられます。悲しいけれど、仕方ない。

「じゃあ最後に、普通に面白い映画を観に行こう」と誘って観に行った映画が『ゼロ・グラビティ』。私は2回目の鑑賞でしたが、面白い映画は何回見ても面白い。さみしいけれど、さようなら委員長

第4位 ウルフ・オブ・ウォールストリート

奥さん(スイーツ)と鑑賞。彼氏彼女のころは昔は一緒にホラースプラッターも観てくれたのに、今では「王様のブランチで紹介される映画しか観たくない」と言い張るようになった奥さん。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』も、事前に予告編前評判を観て「これは『グッドフェローズ』の方のスコセッシやな・・・?」と判断し「奥さんと観に行く映画リストからは早々にはずしていたのですが、「王様のブランチで紹介されていて、とてもおもしろそうだった」という奥さんの強い希望で一緒に観に行くことに。今回ばかりはありがとう王様のブランチ

鑑賞後「もしかして、やっちゃったかな?」と不安に思いながら、恐る恐るに感想を聞くと、意外なほどの高評価。今でも、奥さんの中での評価は「『アナと雪の女王』より『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。『LET IT GO』より『マコノヒーのチェストソング』」とのこと。「んーんー、んーんー」って歌いながら夕食の準備をする奥さんかわいい

「もしかしたら今後は、付き合いはじめた頃みたいにアメコミ映画も一緒に観にいってくれるかも?」と淡い希望を抱き、後日ためしに『X-MEN: ファーストジェネレーション』を自宅で一緒に観たところ、途中でいびきかいて眠りはじめました。

第3位 アクト・オブ・キリング

高校友人(男×2)と鑑賞。それぞれ個別に食事に行ったり遊んだりすることはあっても、3人そろって会うのは久しぶりだったため、妙に緊張したことを覚えています。少し早く劇場についたので、上映前に学生時代の思い出話に花を咲かせたのち、並んで写真を撮りました。学生時代からはつらつとしていた友人は、今でも若々しく。おっさんじみていた友人は、よりおっさんに。

携帯で撮った写真を見ながら『変わらないものなんか/何ひとつないけど/変わるスピードが/違ったんだなあ』というクロマニヨンズの歌が頭をよぎります

映画を観た後は、完全に圧倒されてしまい、会話もそこそこに、つけ麺を食べて解散。ベトナムマレーシア仕事をしている友人の「現地の人を見る目が、少し変わるかもしれん」という一言が印象的でした。

第2位 ロッキー・ホラー・ショー

初見。「『ロッキー・ホラー・ショー』はコスプレをして騒ぎながら、観客が一体となって観るもの」と事前に見聞きしていたので、「昨年の『パシフィック・リム』のように、映画館が一体となって鑑賞したような気分が味わえるかもしれない」と思い、ガチガチコスプレをして会場に赴いたところ、持ち込みでコスプレをして映画館に来るような頭のおかしい一般客はおれだけだったため、上映中、かつて経験したことのないような孤独にさいなまれました。

映画面白かったです。

第1位 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版

好事家たちの間で熱狂的支持を集めるVシネマシリーズ劇場版委員長(女)と鑑賞。「委員長ともう一緒に観に行くことはない」と言った舌の根が乾かないうちに、ダメモトで誘ってみたところ、まさかのOKが出ました。「どうしても観たいから彼氏は説得した」とのこと。さすが、Jホラーファン。ほん呪シリーズコンプリート伊達じゃありません。覚悟が違います

劇場につくと、そこはホラー映画Tシャツを着た男性客率が非常に高い異空間twitterアイコンプリントしたTシャツを着ている剛の者まであらわれるという異様な雰囲気の中、映画が始まると、予想外の展開の連続に、劇場は揺れるような歓声と爆笑に包まれました。終盤の想像を絶する超展開に、委員長が思わず「どうなってるの、これ」と笑いながらつぶやいていたのが印象的。上映中、こっそり横顔を覗き見すると、委員長は本当に楽しそうに笑っていました。今度は振り向いてはくれなかったし、目が合うこともなかった。

映画はとても面白かったです。

上映後、食事をしながら近況について尋ねると「付き合ってから最初に観に行った映画は『永遠の0』」とのこと。彼氏の一番好きな映画は『アルマゲドン』。委員長の一番好きな映画は『エクソシスト』。それでも委員長彼氏にべたぼれ。がんばれ、負けるな委員長

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今年も残り5か月。誰と映画を観に行こう??

2014-07-18

http://anond.hatelabo.jp/20140718031621

別に無理じゃないんじゃ?

現実は今、パワードスーツみたいな直接つける補助器具が実用化に向かってるけど、

それが実用一般化するようになれば、

人の大きさの延長線上では出来ない大型構造物建築物を作る際に、

いわゆるリアルロボットのようなのものが出来る可能性はあると思う。

ただそれだと、現状リアルだと言われてるロボアニメの操縦法(スイッチハンドルレバー式)じゃなくて、

ゴッドガンダムパシフィック・リムみたいな動きトレース型になりそうだが。

2014-06-29

町山智浩氏への公開質問状 (追記あり

追記:町山智浩氏よりご回答いただきました。

匿名ダイアリーの公開質問へのお答え - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20140629

これを受けて、

町山智浩さん(@@TomoMachi)、ありがとう

http://anond.hatelabo.jp/20140629172434

を書きました。


元々の公開質問状は、以下より。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

今回町山智浩氏に対して行う質問は「重箱の角をつつくような」「些細なこと」ばかりかもしれません。

「彼は唐沢俊一日垣隆上杉隆のような巨悪と戦っているのだから、そんな些細な疑惑で足をひっぱるな」と思っている方も多いでしょう。

ただ、ここで些細な疑惑によって、明らかにしようとしているのは、彼の資質問題です。

彼は、「映画ファンによる恣意的解釈は許されない。監督・作り手の考え方こそ絶対真だ。」と主張する『映画見方がわかる本』という著書を出しています

また彼自身、このようにも語っています

映画評論家っていうのはものすごい専門職だっていうこと。


観客とは全然違う立場で見なくちゃいけないんだ。


「咳をしても一人」という句を「人生から自ら人を遠ざけた男が結核を病んだ死の床で孤独と向き合う」と説 明すると「単に風邪かも」「なぜ自ら人を遠ざけたとわかる?」「この7字では説明が足りない」「解釈は自由だ」と言い張って自らの限界内にとどまろうとす る人たちと、そうでない人がいる。


自分が感じた印象を基本的に信じない。自分には超人的な直観力や天才はないと知ってるからしか世間には自分天才エスパーだと無意識に思っている人が多いようだ。


自分を信じすぎたら、何かを学ぶ気がなくなってしまいませんか? 自分はまだ何もわかってないと疑い続けることで学び成長できるのではないでしょうか?




これら町山智浩氏のお言葉を踏まえ、映画評論家町山智浩検証ウィキに掲載されている「些細な」疑問・矛盾についての公開質問になります

引用元http://www63.atwiki.jp/loversrock


時計じかけのオレンジ』におけるキューブリックの「自由意思」について

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/5.html


猿の惑星』の猿のモデルは本当に日本人か?

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/6.html


それでも夜は明ける』の愛憎のもつれをどう読み解くか。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/7.html


パシフィック・リム』のKAIJUのモチーフを巡るある断言。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/8.html


X-MEN: フューチャーパスト』の誤った紹介法。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/9.html


誰が最初に『First Blood』を『RAMBO』と名付けたか

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/10.html


大人は判ってくれない』の原題意味を判っていない?

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/11.html


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の結末の記憶曖昧でもワンスアポアタイムのことなので仕方ない?

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/12.html


狼たちの午後』ってどんな午後?

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/13.html


桐島、部活やめるってよ』の結末ちがうってよ。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/14.html


クエンティン・タランティーノの生い立ちをいかにドラマチックに語るか。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/16.html


あまちゃん』とキルケゴールちゃん。

http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/15.html



私が以上のような細かい事実にこだわるのは、これらの町山智浩氏の発言には細かい事実の歪曲が含まれている場合が多く、いまだこれらの疑問・矛盾についての回答を避けているからです。(キューブリックに関する件は、はてなダイアリー2ちゃんで言及された翌日に回答していたにも関わらず、です。)


ウソを追及しているはずの人がウソをついてもいいのでしょうか?


そのような人が映画の命にかかわる情報を発し、社会に影響力を持つことは危険ではないでしょうか?


「そんなこと、キューブリックは言っていない」



と自著で断言し、ファンによる勝手解釈を許さな立場を明確にされている町山氏には、これらの疑問・矛盾には積極的かつ誠実に回答していただきたいものです。


こちらからは以上です。

太字部分は、下記ブログより引用利用させていただきました。

inspired by 上杉隆氏への公開質問状 http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20120314

2014-02-25

35歳 生まれて初めてパシフィック・リムを買ってみた。

35歳既婚 結婚5年目

妻が3ヶ月入院している

偶然アマゾンで見つけたパシリムをポチってみた

これがすごくいい

アベンジャーズなんか見るより全然いい

ハルクよりも全然大きいし、邦画を買うリスクを考えるとかなり健康的!

こんな世界があったのか 人生損してたな

みんなも見てみるといいよ

調子に乗ってもバトルシップポチってみた

届くのが楽しみです

http://anond.hatelabo.jp/20140224225119

2013-10-11

わたしとパシフィック・リム

パシフィック・リムを7回見た。

それが多いのか少ないのか、私に判断できない。

まだ1度も見ていない人からすれば「なんでそんなに見てるの?!」と驚かれてしまうだろうし、

毎日のように映画館に足を運んで、10回、20回と見ている人からすればたいしたことないだろう。

なぜ7回見たのか。

面白かったからだ。

少し前、特撮映画大好きおじさんたちと知り合う機会があった。

おじさんたちは嬉しそうに私の知らないたくさんの映画の話をしてくれた。

俺らにとって「スター・ウォーズ」は本当に特別な映画なんだよ。

エピソード4でXウイングが画面の外からビューッと飛び出してきて

デス・スターの表面を進んでいくところが衝撃的にかっこよくて、

映画館の座席でひっくり返りそうになったくらいだ。

おじさんたちのオススメで、私は「スター・ウォーズ」を生まれて初めて見た。

そういえばこれの続編が中学生くらいのころに新作映画ラインナップに入っていたのを覚えているけれど、

一番最初に作られたエピソード4は、古い映画だった。

ストーリー面白い特撮もかっこいいけれど、2013年に生きる私が見ると、何か物足りなく感じる。

ウイングのシーンも、ぼんやりしているうちに一度見逃したくらい印象に残らなかった。

また、おじさんたちは別の映画の話もしてくれた。

レイ・ハリーハウゼンの「アルゴ探検隊の大冒険」は本当にすごかった。

骸骨剣士との戦いのシーン、あれは1コマコマ人形を動かしながら撮影していて、

ハリーハウゼンはあのほんの短いシーンのために何カ月もかけたんだ。

あんな映像、俺らは見たことなかったから、めっちゃかっこいい!って興奮したんだ。

その話を聞いてさっそくそのシーンを見てみた。

確かにすごい。

当時は特撮技術でもって労力をかけて作ったんだと思うと本当にすごい。

でも、こんな映像を見たことがない、ということはなかった。

CGモデルモーションキャプチャで動かせばすぐできるんじゃないかな、とか。

しかしたら無料ソフトのMMDを使って作れてしまうかもしれないな、とか。

「当時」としてはすごかったのかもしれないけれども、

私はおじさんのわくわくした気持ちを共有することができなかった。

そうこうするうちに、おじさんたちと会う機会はなくなってしまった。

それまでに、私は初めて「ゴジラ」を見たし、

海底軍艦」や「フランケンシュタインの怪物 サンダ対ガイラ」も見た。

「サンダ対ガイラ」は「進撃の巨人」みたいだなと思った。

どれもそれなりに面白かったけれど、退屈なシーンも多くて、

おじさんたちみたいに「すごい作品なんだ」と声を荒げることはできなかった。

それからしばらく経って、「パシフィック・リム」が封切になった。

おじさんたちはこの映画も楽しみにしていた。

じゃあ、それなら、見てみようかな、と仕事帰りに映画館に足を運んだ。

面白かったし、わくわくした。

イェーガーは個性的だし、キャラクターたちは魅力的だし、ストーリー無駄がない。

いいものを見たな、と思った。

映画の評判を調べてみて、IMAXの存在を知った。

パシリムは絶対にIMAXで見るべき!」

調べてみると、ぎりぎりまだIMAXを上映中の映画館を見つけた。

立ち寄りで直帰します、と言い置いて会社を出て、IMAXでの上映を見た。

すごかった。

空いている座席がなくて、巨大なIMAXのスクリーンのかなり前のほうの席にいた。

ベケット兄弟がイェーガーに乗り込み、イェーガーの頭が落下してボディと合体する。

そして重厚ロボットが音を立てて夜の海に乗りこんでいき、怪獣と殴り合いのバトルを始める。

海に取り残された線上の人たちがジプシーデンジャーを見上げたとき

私もまたその巨大なロボットの姿を見上げていた。

映像技術的なことはわからないし、冷静に考えれば設定に不思議なところもある。

でもそんなことは関係ないのだ。

ただ、ピンチに現れたジプシー拍手でもって迎えたくなるし、

悪い怪獣と殴り合いをするジプシーを拳を振り上げて応援したくなる。

この作品の魅力を説明しとうとしても、自分の興奮が先に立ってしまって、

「とにかくすごい」「楽しい」「わくわくする」こんなふうにしか表現できない。

おじさんたちは言っていた。

ジョージ・ルーカスは「スター・ウォーズ」のエピソード6を撮影したあと、

自分が撮りたいものを撮るための技術が出来るまでに10年以上待ち続けたそうだ。

おじさんたちが大好きな、昔の映画を悪く言ったり、バカにするつもりは全くない。

でも「当時新しかったもの」が時を経て古く見えるのは仕方のないことだと思うから

こう表現することを許してほしい。

一番新しいものが一番すごくなきゃいけないんだ。

「こんなの見たことない」って思わせなきゃいけないんだ。

私は「パシフィック・リム」みたいな映画を見たことがなかった。

映画にこんなに興奮することも初めてだし、同じ映画にこんなに何度も足を運ぶことも初めてだった。

たぶん私は「パシフィック・リム」のおかげで、おじさんたちの気持ちをわかることができたと思う。

それから3Dで見たり、吹き替えで見たり、2Dではどうか試したくなったり。

立川爆音上映会のチケット必死で取ったし、池袋絶叫上映にも行った。

この連休は遠征して4DXを見に行く。


次にあのおじさんたちと会うことがあったら、「パシフィック・リム」の話を振ってみようと思う。

それで私のわくわくした話も聞いてもらいたい。

たぶんおじさんたちは、「あのシーンはあの映画オマージュ」「あの設定はあのアニメ元ネタ

なんて話をいっぱいしてくれるんだろうな。

2013-09-21

パシフィック・リムに影響を受けた妻が菊地凛子みたいな

菊地凛子みたいな髪型にして帰ってきた。

http://image.eiga.k-img.com/images/special/1929/001_main.jpg?1373631176

※これよりもう少しオカッパ

理由は、

「イェーガー乗りたいの?」

「イェーガーは乗りたくないけど、菊地凛子はカッコ良かった!」

ということみたい。


あの髪型欧米人には受けるけど、日本人にはどうなんですかね。

少なくとも俺の好みではないんですが、こういう時なんて言えばいいんですかね。

2013-09-02

http://anond.hatelabo.jp/20130902135127

ガッチャマンは商品

パシフィック・リムは作品

志が低いと商品は作れても作品は作れない その差だと思う。

パシフィック・リムと、ガッチャマンとの、大きな差

町山智浩氏「同じようにシナリオに問題があっても『ガッチャマン』は嫌われて、『パシフィック・リム』は気にならないのは何故だろう」 - Togetter

http://togetter.com/li/557192

表題が既に日本語としてどうかと思うけど、まあいいや。

興味本位で観に行くのはデビルマンで懲りたので、ガッチャマンは観に行っていない。

から、もしかしたらガッチャマンも作りこまれててスタッフに愛されている駄作なのかもしれないからそこは割り引いて聞いて欲しい。


元々、町山さんのつぶやきを素直に読むと、

という疑問だと思う。

パシフィック・リムへ注がれる愛情

パシフィック・リムは、凄くスタッフに愛されていると思う。

是非劇場で観て欲しいから、映画の楽しさを損なわずに出せる具体例だと、以下の辺だろう。

  1. 劇中の不思議マシーンを、自虐的に触れるシーンが無い
  2. 劇中のニュース映像に、「カイジュウ・ブルー」という単語が出てくる
  3. 司令官が「二度と俺に触るな」等の古典的なシーンを、酷く丁寧に演技している。

自虐的に触れない、ギャグに走らない

まず、パシフィック・リムでは、登場人物たちは巨大ロボット(劇中ではイェーガーと呼ばれる)に対して、自虐的に説明しない。

「こんなのってまるでアニメみたいだな」のような逃げを打たない。

搭乗者たちはイェーガーに対して誇りや愛着を持って接するし、待機するイェーガーをゴツく雄々しくまるで鉄の塊のように表現する。

イェーガーこそが人類切り札で、怪獣に対抗できる唯一の手段だということを、変に照れたりギャグに走ること無く、丁寧に見せてくれる。

搭乗者が歩くとイェーガーも歩くというシステムに対して、観客は笑うが、登場人物たちは笑わない。

なぜならば彼らの立場では笑えないからだ。

細部を丁寧に作りこむ

パシフィック・リムは、深海の裂け目から怪獣が次々と湧いて出て沿岸地域を襲うので、巨大ロボットを作り運用し戦うという、特撮映画だ。

その冒頭、怪獣が現れ始めたという状況を説明するニュース映像に、ほんの一瞬だけ「カイジュウ・ブルー」という単語が現れる。

確か、字幕でも触れられていないくらいの短さだ。

正確に覚えているか自信はないが、「倒した怪獣死体を処理するのに苦慮している。強酸性血液は処理をより困難なものにさせ」という感じだった。その中でカイジュウ・ブルーと言っているのだ。怪獣の流す青い血液が、カイジュウブルーメディアに命名されている。

この設定自体は使用されているので完全に無駄ではないのだが、このニュース映像、誤魔化そうと思えばいくらでも誤魔化せる。

それを、倒れた怪獣死体とともに、処理している人物たちを映し出すほんの一瞬のニュース映像をキチンと作りこんでいる。

設定に矛盾があったり、工学的にも技術的にもありえなかったとしても、その世界の中でそういうものであるということ、丁寧に丁寧に作りこんである

くさいセリフを、真面目に演技している

「2つ、言っておく事がある。1つ、二度と俺に触るな。2つ、二度と俺に触るな」

どこかで聞いたことがあるような、典型的台詞だ。

不承不承返事をする主人公に対する対応も、コメディではなく真面目に演技をしている。

からこそ面白いし、だからこそ熱い。

司令官の演説を熱いと思うのは、そこに至るまでにパシフィック・リム世界にどっぷりと浸かれるようになっているからだと思う。

司令官は一貫して怪獣に対抗するにはイェーガーの運用必要だと信念を持って行動しているし、世界を救えるのはイェーガーしかいないと信じている。

少なくとも「そういうキャラクターなんだ」と観客が思えるような台詞と演技をしてくれる。

名前すらないような登場人物ですらそうだ。

劇中「良いニュースと悪いニュースがある」と言う、これまた典型的台詞を吐く人物が出てくるが、丁寧に演技をしている。全く雑さがない。

まとめ

そこに現代ではないパシフィック・リム世界があり、その世界の人物がコミックキャラクターのようにしか見えなくても、彼らがそこで生きていると信じられるとすれば、彼らはそこに生きている。

幻想現実へとすり替えるのは、7年の月日でサビが出始めた操縦席かもしれないし、猛威を振るう怪獣の姿かもしれないし、絶望的な表情でテレビを見上げる労働者の姿かもしれない。

それぞれは本当に小さな事だ。

黒澤明が異常な執念で映画に臨んでいたことは有名だ。

(裏取りしたことはないけど)開けない箪笥の中に着物を入れたり手紙を入れたりしたことは、エピソードとして結構有名だ。

プライベート・ライアンで、本物さながらの過酷な訓練を救出側の役者に行わせ、救出される側のマッド・デイモンには一切行わせずに途中合流させて、凄まじく険悪な雰囲気の中で撮影を行ったというのも、またそこそこ有名な話だ。

それらは一切、画面には表出しない。

いや、正確に言えば、本当に微妙な形では表出する。

動くとき所作だったり、唇の皮肉な皺であったり、疲れた目で相手を睨めつける仕草に。

それぞれは指摘するほどのこともない、指摘できない、本当に微妙な差だ。

でも、その積み重ねが、妥協しない作りこみが、圧倒的な熱量愛情が、我々の心に届くのだ。

シナリオの不出来をねじ伏せて余りある情熱を感じ取れるかどうかが、きっとその差になっている。

ギレルモ・デル・トロ脳内しか無かった怪獣と巨大ロボットとが大乱闘する特撮ファン垂涎の世界スクリーンに現れたのは、間違いなく情熱を持ったスタッフの手腕によるものだ。

まだ間に合う。是非、大スクリーンで観て欲しい。

2013-08-20

パシフィック・リム好きな奴ってさあ

何であれを「最高」とか「傑作」とか言えるの? 

ぶっちゃけオタな。

あいつら、オタすぎて、変なクセついてるんじゃないか

ラノベ文章力や、

アニメ脚本や構成や、

仮面ライダー役者演技力や、

初音ミク歌唱力に、

寛容すぎるあまり、鈍感になってんじゃないか

見る目がないの?

それとも完成度の低さに目を瞑って

自分の支持するジャンル内『では』最高だ傑作だと、言ってるの?

それって、

「(クラス女子では一番)美人だね」ってのと何が違うの?

本当にそのジャンルが好きで、長く一緒にいたいなら、

パシフィック・リム子ちゃんに

アルバトロス映画みたいな顔だねって言ってやれよ。

2013-08-19

http://anond.hatelabo.jp/20130819004400

ちがうんだよなあ

あの映画はそうじゃないんだよ

そういうのはトランスフォーマーの方でやってるから

パシフィック・リム男の子映画なんだよ

でっかいロボットが出てきて、パイロット同士が力を合わせて巨大な鋼の拳で敵を打ち砕く

そこに萌えなんてもの必要ねえのよ 必要なのは燃える魂だ

みんな持ってるだろ? 男の子ならさ!

2013-08-18

パシフィック・リム眠い

パシフィック・リムを見てきた。

本来なら言うことはない。夏らしい平凡なポップコーン映画だった。

ただ、ネットの一部界隈では、映画監督姑息イメージ戦略にアテられたのかなんなのか、過大評価すぎるものが多く見えるので、細々と感想を書き連ねてみる。

パシフィック・リム怪獣大図鑑

映画監督が円谷ファンを自称しているらしいので、円谷のビデオソフトで例えると、パシフィック・リムは、怪獣大図鑑みたいなもの。(ウルトラマン戦闘シーンのみを編集したプロモーションビデオ

怪獣が暴れる映像のために他の全ては下敷きか犠牲になってる。ひたすら怪獣、巨大ロボ、衝突、破壊、爆発の繰り返し。

それらのアクションシーンには、見どころが沢山ある。細部までしっかり意味ありげにデザインされたロボットの造型。重量感。一進一退の攻防が次から次へと展開する。

人達を集めて、談笑しながら見るのなら、かなりいい作品だと思った。

ただ、それ一辺倒なので真剣に見るのには向いていない。映画館など黙って鑑賞せざるを得ない環境だと、ワンパターン過ぎて睡眠誘導になりかねない。

間というものが皆無だ。心を落ち着けて、さあこれから山場だぞ!というシーンなど無く、パチンコ屋にいるような騒々しさが延々と続く。

終わってみれば、心に残るもの特に何もない。

ウルトラマンとは違って、テーマ性は薄い。ドリフトというシステムで取って付けたようなお題目はあったものの、じーんと心に響くものではなかった。

怪獣個性がない

円谷ファンを自称する監督だが、本作に登場する怪獣には円谷作品のような多様性は一切ない。

全部クローンであるという設定と、欧米説得力の問題でああなったのかもしれないけれど、どれも土気色に水色の体液でカラーリングが一緒で、形態には差異があるものの、画面の暗さとそれに溶け込む暗い色のせいで大した差を見いだせない。

最終決戦には3体もの怪獣と同時に戦うことになるのだけど、そのときにはもうどれがどれかわからない状態になってしまった。

最後真打ちとして登場した3体目は、カテゴリー5(今までは4止まりだったのだろう、未知のタイプだ!と司令部が騒いでいた)と呼ばれていて、さぞスゴイ奴が出てくるのだろうと思ったら、気持ち大きいだけに感じる上に、乱戦してるうちに見せ場もなくボロボロになってしまった。

何のために盛り上げたんだ!

最終決戦のほうがしょぼい

本作では上記のように戦闘シーンに特化した結果、オリジナル作品にも関わらず原作ダイジェストを見ているような忙しなさを抱えることになったが、その対価として、大ボリューム戦闘シーンを2回もこなしている。

ただひたすらカッチョイイロボとでかい怪獣の戦いを表現したいというのなら、間違っていない選択だと思った。

ただ、なんで最後舞台を海底にしちゃったんだろう。

海底に開かれた次元の扉を閉じるために、主人公たちのロボットは海底を歩いて進み、そこを守る怪獣最後の決戦を繰り広げるのだけど・・・

深海なので画面が暗く、水中なので動きは鈍い。敵が3体でてくるものの、暗さと没個性が相まってただごちゃごちゃ戦っているだけという印象。

地上での戦いだけで良かったのではないか。前半のほうが凄く感じただけに鈍い上に乱戦でグレードダウンした感のある最終決戦は、視聴者にとっても集中力限界との戦いだった。

日本人キャラ差し込んだ弊害

マーケティングの一環なのかなんなのか、監督日本に対する愛情の現れなのかはわからないけれど、本作には日本人俳優メインヒロイン役として参加する。

現代ヒロインを演じた菊池さんのほうは、海外俳優に混じってなお遜色のない演技をしていた。吹き替えだと声が林原めぐみだし、かわいい

ただ、問題は子供時代回想シーンで。芦田さんという日本屈指の子俳優が演じたのだけれど・・・

最初フォローとして、泣きながら逃げるだけな上に、実在しないCG相手というハードルの高い演技であったろうことは言っておくとして。

ロングカットをほぼ彼女一人でやらせるのは荷が重かった。

日本トップクラスの子役と言えど、いざ洋画にでてみると、世界の子俳優の足元にも及ばないのだなということがわかる。

最後斜陽を背負うイェーガーを見上げる場面になると、お遊戯感が炸裂する。

”眩しくて顔に手をかざす”という行為感覚を理解していないのだろう。あのシーンだけ、最近ありがちなCGギトギトのダサい邦画を見ている気分になった。

ポップコーン映画として

全体的に見て、僕はこの映画は好きだ。

映像はやっぱりすごいとおもったし、音の使い方も凄く良かった。

主人公機が画面中央に現れるときには決まって「デューン」というジングルみたいな物が入るのだけれど、あれのお陰で暗くごちゃごちゃした画面でも、すぐに主人公機だ!カッケー!という気分を呼び起こしてくれるので凄く乗りやすかった。

ビデオを借りてきて家で見るのなら、下手な名作系の映画よりも満足感を得られる内容だろうと思う。

でも、最近ネットで見られるレビューのたぐいは、流行に流されて一辺倒になっている雰囲気がある。

まりに勢いがありすぎて、この映画面白く無いやつはわかってないという上から目線めいたものも見受けられる始末。

本作はそこまでのものじゃない。ただ映像がかっこいいだけの、ポップコーン映画だ。

この映画を見て満足感が得られなかったとしても、当然と思えることは上に書いたように沢山ある。

おそらく、監督は円谷作品のファンということを大々的にアピールしていたことが出火元のひとつであるように思うのだけれど、

それで釣られた人たちは、この映画を見終わって果たしてどう思うだろう。

環境汚染だとか、人類が力を合わせるだとか、円谷っぽいお題目かいつまんではいた。

でも、それだけだ。自分には、監督は一体円谷作品の何を見ていたんだ?としか思えなかった。

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