はてなキーワード: バゲットとは
今年は地頭の出来がいいと聞いたので農協会館から外に出て隣の畑を見たらまあ、あるわあるわ、土から丸々としたイガグリ頭が突き出てずらりと並んでいる。一目見て思わず変な声が出てしまった。
その声が聞こえたのか、向坂さんも会館から出てきた。畑一面の地頭にやはり驚いたらしく、しばらく見入ったまま動かない。向坂さんは白い夏のニットにタイトなジーンズを合わせて、黒いロングブーツで畑の土を踏む。月曜はだいたいこの格好をして仕事にくる。
「今年はまたずいぶんできたねえ」
うっとりしたような声を出して、向坂さんはマルメンライトに火をつけると、煙の輪を静かに吹きだした。
「雨が多くて心配だったけど、まずまずだね」と私は相槌を打つ。
「そうねえ、これだけ出荷したら、今年はバケットを買うのに困らないでしょ」
向坂さんがそう言うが早いか、イガグリ頭の一つが目をむいてこちらを見上げ、
他のイガグリ頭たちはどよめいて、「いまだにフランスパンをバケットと言ってる奴がいるとか」「ちょっと教養なさすぎじゃないか?」などと言い合う。
「はあ? なんかくっせー奴らがいるみたいなんだけど、バケットつったらバケットなんだけど? フランスパンとか何の話?」
地頭たちもいきり立って、
「フランス語のbaguetteは細い棒のことだからあのフランスパンの形状を表しているんだろうが、そんなことも……」「教養の問題が」などと早口で唾を飛ばしながら声が高くなる。
そうこうしているうちに向坂さんは会館の裏からメロン色の油圧ショベルに乗って現れ、るあ、という掛け声とともに、掘削用バケットをイガグリ頭に向けて振り下ろす。赤いしぶきがバケットの先端に飛ぶ。
地頭たちのどよめきは一瞬で止む。
向坂さんは油圧ショベルから降りて、ぱっくり割れた地頭の上にしゃがみこむ。
「あのさ、バケットっていったら、これじゃないの? 普通、農協で買うバケットつったらさ、ン?」
ジーンズを下ろし、しゃがんだ白い尻から地頭めがけて有機肥料を投下しようとする向坂さん。その後ろから私は脇に手を入れて静かに引き上げ、まあまあそのくらいで、となだめる。もう出荷なので、売り物なので。
「まあそうだったね、これがこれからバケットになるんだからね」
話しているうちに梱包材屋さんの配達が来てようやく本来の仕事が始められる。地頭を一つずつねじって収穫してからビニール袋に詰め、出荷準備をする。今年の地頭はどれも大きめで、すべて梱包が終わった頃には少し腰が痛かった。
これから道の駅にワゴンを設置して、『産地直送 顔が見える野菜』というポップを立てて、地頭を売る。この光景を見ると、毎年夏も後半だなあと思う。
まずこれを書き込んでいるネット、遅い。格安SIMをスマートフォンに挿して、テザリングでPCからネットを見る。昼時など混雑時間帯はほとんどネットに繋がらないこともある。
食事、煮込みうどんが多い。特に冬。暖かくて野菜が摂れて、簡単なものといえばこれぐらいしか思いつかない。スーパーで3玉88円のうどんを買えば3日もつ。あと、うどんは煮込むと量が増えるので、乏しい食材の量を誤魔化せる。
朝食は袋の菓子パン。チョコチップスナック6本入りの袋を買ってきて1日2本づつ食べる。これだけだと昼前には空腹で頭がぼんやりしてくるが、量を増やすこともできないので我慢している。
交際、できない。もともと誰も頼れる人がいない。深夜など、高校の同級生は今頃どうしているだろうか、立派な仕事を持ち、家庭を築いているだろうかと考えることがある。そして自分自身の状態を考えると、連絡などできない。人付き合いが一切できなければ、もちろん結婚もできない。
移動、徒歩か電車。以前自転車を中古で買ってアパートの下に停めておいたら盗まれた。それ以来徒歩に切り替えている。職場との往復のために買った定期(もちろんテレワークなどできない)と自宅との間、途中下車できる区間であらゆる生活の用事を済ませるようにしている。
部屋、ゴキブリがすごい。建物が古いと、いくら部屋を掃除しても無駄。どこからか染み出してくるように、ゴキブリがいつも部屋の中にいるのでもう見慣れた。
トイレは昔のポットン便所を無理やり様式に改修したタイプで、臭い。貧困の屈辱を感じることがあるとしたら、このトイレの臭さを嗅いだ瞬間だと思う。トイレの床は古いタイルがそのまま。
木造アパートなので、下の階に住む人間の声が聞こえる。なんの病気なのか知らないが、下に住んでいる男性は真夜中に突然吠える。吠えるというしかない鋭い声を突然発する。
娯楽、ネットの動画か図書館の本。これにはとりたてて不満はない。これしか知らないので、他のことをやってみたいとも思わない。
もともとはもっと収入がある生活をしていた。大学を出てから食品関連の商社みたいなところに勤めていた。
重要な商談でフランスパンのことをバケットといったら、バゲットですと直されて終わった。会社が大口の顧客を失った後、自分は逃げるように退職した。それ以来、非正規の仕事を転々としている。今でもあの商談の夢を見て、目が覚めることがある。この先どうなるのかわからないが、今と同じような生活が続いていくのかもしれないとは思っている。
ハイクラスのパン・ドゥ・ミーではショートニングは超必須。なぜなら一次発酵を緻密にコントロールするには工業的に生産できて品質のぶれが少ないショートニングが欠かせないから。
2010年前後から欧米各国では相次いで使用上限が設定されたが、これはショートニングに含まれるトランス脂肪酸に心臓疾患のリスクを高める可能性があるという報告があったからに過ぎない。はっきり言って、規制がなければガンガン使ってるよ。
ちなみにフランスではいまだに行政による規制がない。だから世界的に権威あるマソンシュバゲットコンクールでさえわざわざレギュレーションで使用量の上限が定められてる。
GRAND TOURとは、Amazonプライム・ビデオにて配信されている自動車番組で、イギリスの50歳児1人60歳児2人がお送りしています。
元はTOP GEARというイギリスBBCの番組をやっていた3人で、ご存じの方も居るでしょう。
現在の最新話が、フランスに関するお話なので、番組で紹介されたフランスに関する豆知識を見ていきましょう。
フランスって楽しい国ですね!(一部、厳密には正しくなかったり、誇張表現があります)
車に関する部分は、やはり車のドキュメンタリーですので、実際に見て頂いた方がよろしいかと。
グランド・ツアー シーズン4エピソード4 カルナージュ・ア・トロワ
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仏「すばらしい日だわ。我らが共和国大統領がようやく痛い目に遭ったわよ」
仏「胸がすく思いね!日本はなぜスガの横っ面を引っ叩かないの?だから日本は遅れてるのよ!hihihi!
まあ冗談は置いといて、私はマクロンは大嫌いだけど、テロにも繋がる危険なアクシデントなので、手放しでは容認できないわね。
増「言いたいことはわかるよ」
仏「ところで日本のミュズルマンが土葬を請願したっていうニュースをあなたは知ってる?」
増「さあ」
「はえ~、そんなことがあるんやな。都道府県に1施設って随分欲張りね」
仏「気をつけてよ。モスクができるまで秒読みよ?」
増「まあ日本はラシスト(笑)だからミュズルマンだろうとそうでなかろうとまず突っぱねるだろうね」
仏「それは賢明ね。かれらは自分の宗教の要求は最大化させるし、キリスト教その他の文化は最小化させる。
メリークリスマスすら言えないのになぜブルカを容認しなくちゃいけないのか理解に苦しむわ。
増「・・・ま、まあポリティカル・コレクトネスの時代だしね」
仏「増田ね、これはポリティカル・コレクトネスではないの。宗教的正しさよ。
宗教的正しさは絶対だから、自分の宗教は最大化し、そうでない宗教は最小化させるの。
増「お、おう」
仏「まあジャポンは狭いからね、棺を入れるような墓場なんてつくるスペースないだろうけど」
増「そうか、土葬は火葬に比べて場所取るんだね。気づかなかったな」
仏「棺桶高いのよ」
仏「火葬ね。まあ衛生的で合理的だとは思うけど、ダンナの親戚の不幸で葬式に出たけど、あれは衝撃的だったなあ。
遺体と面会して、しばらくしたら灰と骨になってる。で、骨をバゲットで拾うわけ。随分酷いなと思ったよ」
増「そうか、酷いって感じるもんなんだな」
増「でもgoogleやヤフーのニュース見てたけど、そのニュースは目につかなかったな。
日本ではイスラム教の影響力はさほどでないってことじゃないかな」
仏「それが一番。もちろん宗教的差別は絶対に許してはいけないけど、
異郷の地で自分の流儀を100%押し通そうというのは異郷の文化へのリスペクトの欠如よ。
あとワクチンの話
仏「イギリスではワクチン接種率が順調に高まっているのに、感染はむしろ増えている。
フランスはイギリスの後追いをよくするので、我が国もいずれそうなるだろうね」
増「へえ。こないだ動画見せてもらったけど、ロックダウン解除とかワクチン普及とかグッドニュースがあるたび、
仏「それはそうだけど、そもそもワクチンの効果自体をもう少し疑った方が良いよ。
増「というと?」
増「ワクチン接種は増えてほしいけど、私は打ちたくないなあ」
仏「Très Bien。打ちたくないというのがまともな判断。ただ緊急事態に限ってまともな判断も再検討されて良いでしょう。
欧米は感染爆発したので、リスクを取ってでもワクチンを打つという選択肢は仕方がない側面はある。
私もフランスに居たら、家族のためにも打つ必要を検討したわね。
増「ん?」
仏「考えても見て。”ワクチンは副作用があります。でも安心して下さい。副作用の確率は限りなく低いです”
こう説明されるはずでしょ。
”コロナは感染力の強いウイルスです。でも重症化する確率は限りなく低いです”
コロナに罹るのはどうしようもない。でもワクチンは選択できる。選択できるなら、リスクを回避するのが当たり前でしょ?」
増「???ごめんよくわかんない」
仏「感染者数もコロナ死亡数も"他に比べて"(entre guillemets)圧倒的に低い日本では、リスクは均衡しているってことよ。
欧米では感染リスクの方が圧倒的に高いからワクチンを受け入れざるを得ない。
でも日本はコロナのリスクが”欧米に比べて”大したこと無いんだから、ワクチンのリスクを恐れて拒否することは当然の合理的な選択ということよ。
ワクチンを打ちたい人は打てばいい。でもワクチンにリスクが有ると思うのなら、そのリスクを回避するのは合理的でしょ」
増「そのりくつはおかしい。コロナが重症化するリスクは限りなく低いってことはないでしょ」
仏「だったらワクチン打ちなよ。コロナのリスクがワクチンのリスクより遥かに高いって判断するならね。
でも考えようによってはワクチンのリスクとコロナのリスクは同じか、むしろワクチンのリスクが高いって見方もあるでしょ?ってこと」
増「おぅ・・・」
仏「コロナのリスクがワクチンより高いならワクチンを打ちなよ。リスクがイーブンなら、感染症対策バッチリした上でのワクチン拒否も合理的。
でもコロナリスクよりワクチンリスクが高いならワクチンを打つ方がバカでしょ。増田はどう考える?」
ワクチン摂取増えろ増えろ、でも私はギリギリまで打たないぞー、ってスタンスだったからあんま考えてなかったや」
仏「合理的だろうと非合理的だろうと人にはそれぞれ考えがあるし、それは認める(Je le constate)。
でも私は理屈に合わない話を受け入れるつもりはないな」
増「なるほど」
mont-joie:マクロン襲撃者が言ったらしい言葉。解説聞いたけどよくわからんかった。
avoir failli~:危うく~するところだった
avoir pour objectif de:~する目的で
déficit:不足。manqueとどう違うんだろう。
cercueil:棺
crémation:火葬。incinérationとも言う。
constater:確認する、認める。同意ではないがその意図はわかる、的ニュアンス。
「 Je ne suis pas d’accord avec ce que vous dites, mais je me battrai jusqu’à la mort pour que vous ayez le droit de le dire」的なヤツ?
と聞いたらまあそんな感じかしらとのこと。