はてなキーワード: ハードコアとは
自分が「萌え系」と呼ばれる表現が好きだから、それを作ってるクリエータも「そういうもの」が好きなはずだ、
という前提で話をする人がいるけど、おかしくないですか?
生活の安定を諦めてでもクリエータとしてエンタメの世界で生きていこうという覚悟があるような人は、
かなりの確率でハードコアな SF ファンだったり、ファンタジーならハイファンタジーというタイプだったり、
好きにやらせてもらえるなら、萌えキャラや人気声優が入り込む余地のない玄人好みの、
できることなら SF、ファンタジー、映画の歴史に残るような、「本格○○」をやりたいんじゃないの??
彼らが所謂「萌え系」の表現をやるのは、そうしないとビジネスとして成立しない(そもそも何も出来ない)
からで、では何故ビジネスとして成立しないかというと、ロリ美少女キャラに人気声優の声をあてて
キャピキャピやらせればそれで満足するような程度の低いお客さんが多いからですよね?
つまり、「乳が揺れた」だの「ほとんどパンツが見えそうな超ミニスカ」だので悦んでる
オーディエンスのレベルの低さが間接的に(直接的?)クリエータの手足を縛ってるわけで…
そういうことの方が、よっぽど「表現規制」だという見方もできるわけです。
最近話題のサンデルの本の英語タイトルは『The Tyranny of the Meritocracy』(直訳:能力主義の専制・強権統治)
だけど、自分たちの何気ない「可愛いは正義」みたいな選択が、市場原理を経由して(映像作家を志す者に対して)
「Tyranny」として現れることがある、という自覚はあってもいいと思う。
もともと言論・表現の自由って、自分が考えた思想や意見を表現したり、他人のそれを受け取ったりすることで、人間は全体として向上していくんだ、っていうことから出てきた考え方だよね。特に政治の分野とかではそういう思想・言論・表現の自由がないとヤベーことになっちゃうし、実際に何度もなっちゃったから、やっぱりそういうことは自由にしようねとなったんだよね。
で、何がそういうものを守るのに大切な言論・表現で、何がそうじゃない言論・表現かを決めるのは、その決め方自体が権力にとって有利だから、こういう言論・表現はOKとかNGとかって線引きはなるべくやめて、幅を広くとっとこうね、ということになってるんでしょ。
でも、もっぱら読者の性欲を満たすために描かれてる暴力的・凌辱的なロリエロ漫画とかは、そういう意味での思想や言論はほとんど含んでないし、逆にそういう思想性や言論性を見出したらヤバいわけじゃん。女の子を連れ去って凌辱して主人公たちが満足して終わる漫画表現に思想を読み込んだら、女の子を連れ去っては凌辱して主人公たちが満足して終わる行為をストーリーを通して肯定するものだ、ってなっちゃう可能性が高くて、それは他者危害原則に抵触する扇動行為にあたるわけじゃん。だからこそ作者も、LOとかも、擁護派も、この漫画はそういう行為を実際に肯定するものじゃないよ、あくまで単なるフィクションだよ、と予防線を張るわけでしょ。実際に漫画の手口を真似して犯行した犯罪者が出てきても必死にその関係を否認するわけでしょ。
で、そういう「思想性がない」(と主張する)、フィクションの、専ら性的欲望を喚起するためのポルノグラフィって、理屈から言えば、法律で保護しなきゃいけない根拠も相対的に薄弱になっていくんだよね。そもそも今だって別に「表現の自由は絶対」じゃないし、それぞれの国で定義された価値の低い表現(増田が言ってるわけじゃないよ、法律学に「低価値表現」っていう概念があるんだよ)の一部には自由を認めてないわけだ。名誉毀損とか、わいせつ表現とか、ヘイトスピーチとか、優良誤認とか、医事法違反とか、著作権侵害とか、プライバシー侵害とか、偽証とか、法律で規制されてるNG表現は、今の日本の法律でもいっぱいある。
ちなみに性表現に寛容なイメージがある米国でも、性行為のみを描写したハードコアなわいせつ物は、写真や実写動画だけなくイラスト(二次絵)も言論の自由による保護物に該当しないとされてるし、ミラー・テストというわいせつ性判断の基準では
①平均的な人が、その所属する地域社会等のコミュニティのそのときの基準(contemporary community standards) に照らしてその表現物を見た場合、全体として好色的な興味に訴えていると考えるか。
の3項目で言論・表現の自由の保護に値するかどうかが判断されている。ちなみに米国では「正常で健康的な性的欲求を喚起するだけ」のポルノや性器描写は、ここでいうわいせつ物にあたらず、「裸体、性、または排泄行為に対する恥ずべき、あるいは、病的な興奮に訴えるもの」ということになっている(Brockett v. Spokane Arcades, Inc.)。ようはその社会・時代の文脈のなかで平均的人物像によって「異常な」性行為とみなされるものについては、思想の自由市場での取扱商品にはしませんよ、ということ。日本人にとってアメリカンポルノのストーリー・演出・演技が妙に「健康的」に見えるのは、そうでないと法に抵触するわいせつ表現になるかもしれないリスクがあるからなんだよね。ちなみに児ポはミラーテストに関係なく問答無用で違法。
だから「思想・言論・表現の自由」には「なるべく幅は広くとろう」とは言いつつも、その中身には中核と周縁とすでにNGと決められたものの3つの領域があって、周縁部では、表現の価値と表現のもたらす社会的害悪性との衡量が個別になされたり(わいせつ性の判断)、総じて社会的害悪性が認められたときには新たにNG枠に入れられたりしてる(ヘイトスピーチ法)、というのが実態だと思うんだよね。
で、そういう「NG枠」の側に一部のロリエロ漫画が加わるかもしれないことを、「これまでしっかり守られてきた表現の自由が、これを皮切りになし崩しにされる! 蟻の一穴!」みたいに煽るのは、ちょっと違うんじゃないかな、とも思う。体制が自由を認めた表現だけが許されているって意味では、今までもそうだったんだし、仮にロリエロ漫画が法的に規制されても、その規制の時に使われた理屈を保護法益が異なる表現に対してまで拡げるのは、そう簡単なことじゃない。「グレーからブラックに何かを移動させたら、他の表現もどんどんブラックに動かせるようになるぞ」という警鐘は、そういう現実的状況を踏まえない雑語りに聞こえるし、そもそも「ロリエロ漫画自体が法的な保護を受ける価値がある表現かどうか、そして実際に社会的害悪性をもたらすかどうか」を真正面から議論する自信がないから、「ここを規制したら他の表現の自由も脅かされるぞ!」という論法に頼ってるんじゃないの、って印象もある。
そういう人達が、「表現の自由」が脅かされることへの危機意識を、たとえば愛知トリエンナーレの「表現の不自由展・その後」をめぐるあれこれでも堅持してたのならまだ納得できるんだけど、いま二次元関連で「表現の自由」を強く主張する人達の中には、愛トリの時に「天皇に対する冒涜的表現は、人々が大切にしている価値観に対する攻撃」みたいな理屈で展示中止の抗議活動(威力業務妨害的なやつも含め)を正当化してた人達もいたんで、それについてはやっぱり「あなたがたのいう表現の自由って、結局自分が消費したい表現にだけ適用されるダブスタで、表現を区別するなという自分たち自身も十分セレクティブに振る舞ってるんじゃないの」という印象を持っちゃう。もちろんそのダブスタ批判は、かつて表現の不自由展を擁護していて、いま「非実在児童ポルノ」への規制論を容認してる人にも当てはまることなんだけど、さっきの衡量論にもとづけば、それは完全に対称の関係じゃないとも思うんだよねー。
(「ロリエロ漫画の害悪性の根拠を出さないと保護法益が決められない」というのは、そういうダブスタ系の人達よりもずっと筋が通った理屈だけど、わいせつ物陳列・頒布罪にせよヘイトスピーチ法にせよ、その害悪性の根拠が、国会や法廷の場でしっかりしたエビデンスのかたちで示されたことはないと思う)
おお、あのELDSAね! 好きだったわ、バッファロー出身5人組のポジティブ・メタルコアバンド。
5人全員がストレート・エッジでヴィーガン、影響を受けたバンドはMinor Threat、H2O、Shelter、Earth Crisis。バリバリのハードコアサウンドと対照的に歌詞が極めて前向きで、自己実現とか社会参加とか、最近だと環境問題・気候変動とかまで歌ってた。
3rdアルバムの『Positive Influence』がヴィーガン・メタルコアの名盤とされていて、未だにフォロワーを生み出している。ちなみに、この印象的なジャケットのイラストを描いたラーズ・ムステインは現在テキサスのアニメーション会社でクリエイティブ・ディレクターをやっている。
ピート(Vo)とトビー(G)は兄弟で、特に彼らは筋金入りのヴィーガン。ピートはいつもバンダナに全身黒のフェイクレザーを着ている。咆哮系のヴォイスに緩急つけて地の声色を混ぜて歌うのが特徴。トビーはいつも半袖白シャツに短パン。ガチガチのヘヴィーなギターにときおりハーモニクスを響かせる奏法。
もう一人のギターのリノは黒人とヒスパニックのハーフで、バンドに専念する前はアメリカン大学で弁護士を目指して法学を勉強していた。ベースのマットは敬虔なモルモン教徒。バンドをやらなければ聖職者になるつもりだった。Drのフランクはフォーダム大学の哲学科の講師もやっていて、スピノザを専攻している。格闘技のようなバスドラムと、強烈なうねりのあるリズムが特徴。
先日、環境活動家グレタさんの聴いてる音楽のプレイリストが流出したけど、Sabatonとかの北欧メタルの中にこのELDSAが混じってたのでも界隈で話題になった。
意外に親日家としても知られていて、ときどきお忍びで来日しては仲のいい原宿のアパレルショップの人たちとつるんでいるらしい。ツイッターでときどき金をばら撒いて注目を集めてる某有名アパレルサイトのCEOとも、彼が現役バンドマンだったときに面識があるらしい。一度だけ来日して高円寺でライブをやったが、ライブハウスでは誰もアルコールを一切飲まず、いかついヘッズたちが帰り際に高円寺の街をゴミ拾いして帰ったのは今では伝説になっている。
人権問題とかにも積極的で、数年前はボーカルのピートが中心になってウイグルフリーダムコンサートを開催しようとしていたが某国の圧力があって中止に追い込まれてしまった。
残念ながら、先日ベースのマットがワクチン接種を拒否し続け、コロナに感染して亡くなってしまった。冥福をお祈りする。
(※ すべてフェイクです。)
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(ぜんぶ妄想です)
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そのバンドの名前は「Death, Black, Dark, Blood, Dead」。歴史に深く刻まれる名前ではないが無名でもなかった。
結成は1996年の京都。編成はVo、Gu、Ba、Drの四人組で、ジャンル的に言えばDoom Metal。陰鬱で超自然的で夢幻の酩酊感に浸る暴動のBGM。
手元にある『ロッキン・オフ・京都』って2003年発刊のコピー紙で作られたミニコミにはDeath, Black, Dark, Blood, Dead(以下DBDBD)のインタビューが載っていて、メンバーのフェイバリット・アルバムとして挙げられているのがBlack SabathやCathedralだったりElectric Wizardだったりする。でもそこではCANやPublic Enemyなんかも取り上げられていてメタルだけではない幅広い音楽のバックグラウンドを感じさせたんだ。
ちなみに余談だけど、この『ロッキン・オフ・京都』を発行してた京大軽音楽部の人は百万遍の近くで古本屋をやっていて、ミニコミのことを訊けば喜んで当時の話をしてくれるよ。『DOLL』のバックナンバーもめっちゃ揃ってる。
初めてのライブは、結成したその年の京都市立比叡中学校での文化祭。ヘナヘナでヨレヨレの演奏だったよ。だいたい「何?そのバンド名は?」みたいな失笑だった。中2病が過ぎる、みたいな。でも実際メンバー全員中2だったわけだし一番病状が重い時期じゃない?
私はその頃ガレージ・パンクに恋狂いで、ヘナヘナこそ愛すべきロックンロールだと思ってたしヨレヨレこそ美学だと信じてたから、彼らのその拙い演奏にサバスの遺伝子が宿っているのを感じたんだ。
なんでそんなことを知っているのかと言うと、Drの吉田君は私の同級生だったから。他のメンバーは他校の同い年の子たちで、平日の建築現場での雑工のアルバイトで知り合ったんだって。
吉田君は不良じゃなかったけど学校に時々来ない長髪のいつもイライラしてる人だった。キレたらヤバイ奴。家が金属回収業の仕事だから汚いなんて陰口を叩く子もいたりして、そりゃイライラもするよね。そんなこと言うべきじゃないのに。
一度、西院のツタヤでアダルトコーナーから出てくる吉田君を見つけたことがあって、いけず心が発動した私は「あ、吉田君やん、何借りたの?」って声をかけたんだよ。吉田くんってばドギマギしちゃってさ。まだその頃のレンタルはVHSだったから吉田君が持ってる重ねたテープの一番上は『プリティ・ウーマン』だったことを覚えてる。やっぱり普通の映画でカムフラージュするんだ、と思ったもんね。カウンターのところでお店の人に「こちらとこちらはお貸しできません」って取り上げられてプリティ・ウーマンだけ持って帰る吉田君の後ろ姿には十代の男子だけが背負っている哀愁があった。
後日、いけず心が再起動して「プリティ・ウーマンどうだった?」って訊いた私に吉田君は
「あんなん金持ちが札束ばらまいてるだけの話やないか気に入らん!」って怒ってはった。「お、パンクじゃん」って思ったね。
高校は吉田君とは違う学校になって会うこともなくなったけどバンドをやってるらしいってことは風の噂で聞いてた。中学校の友達と会ったりしたら誰それは学校やめたらしいとか、妊娠したとか、そんな噂話をするでしょう?そんな感じでなんとなくは知っていた。
高校の頃は部活と勉強で忙しかったから無理だったけど、大学に入ってからの私はライブハウスに通うようになった。女同士で集まってバンドも始めた。
2回生の頃にめちゃくちゃヤバイバンドがいるって聞きつけて二条西洞院のライブハウスにバンド仲間と行ったら客層が恐ろしくてさ。町内一番の荒くれ者が選抜されて来たんですか?みたいな感じで長髪やスキンズのごつい男達が集まってた。マッド・マックスの撮影ですか?みたいな。その頃はメタルもパンクもごっちゃでラウドロックって括りでみんな一緒にやってたんだよね。
4バンドが出演していて、最後に出てきたのがDBDBD。ずっと忘れてたけどその名前を聞いて「あ、吉田君のバンドやん」ってすぐ分かった。でもドラムセットセットに陣取った彼を見た時は、違う人かな?と思うくらい凄みを増してたんだ。
スローで陰鬱なパートから始まった演奏は、重く苦しい中間部を経て、死と破滅に聴衆を誘う。ライブはめちゃくちゃ盛り上がってさ、と言うか、荒くれ者たちが最高に荒くれるので私達は身の危険を感じてトイレの入り口に避難してそこから見てたよ。暴れ狂う彼らは、今この瞬間だけに生きていて明日のことに希望なんて持っていないようだった。
帰る道すがら色んなことを思ったよね。あの吉田君のヘナヘナのバンドが男たちを狂わせる音楽をやるまでに成長したんだなとか、それに比べて私はとか、ツタヤでビデオカセットを持つ吉田君の指がとっても白かったこととか。
その後もDBDBDは京都で活動を続けていて、京大西部講堂でのライブがあまりにも盛り上がりすぎて主催者からお叱りを受けたなんてこともあった。吉田君とはライブ会場で顔を合わすようになってからまた話すようになったりして「あれは怒られたよねーホント怒られたよねえ」なんて笑ってたけど。
DBDBDの名前が関西のシーンで大きく浮上してきた背景にはこんな事件があったの。
2005年だったはず。当時DBDBDはメタルやパンク、ハードコアのシーンで活動していて、前述のようにかなり激しいステージングと客層で一部では評判になってた。
一方その頃に大阪では武闘派を名乗ってる「Citizen’s Enemy」(以下CE)ってHipHopクルーがいて、他のグループを威圧したり脅したりしてのし上がってきたあんまり夜露死苦ない評判のその人たちが「DBDBDなんてクソ」みたいなこと言ったらしいの。関西で一番ヤバイのは俺たちだ、みたいな宣戦布告だったと思うんだけれど、それを聞いたDBDBDのメンバーがCEを急襲するって噂が流れて観に行ったんだよね。
その日はCEのライブが始まって会場が温まってきたところにどやどやとDBDBDのメンバーがやってきて「勝負しろ!」って言ってさ。「待て待て待て待てー」みたいなプロレス的なコミカルさがあって、笑いも沸き起こって盛り上がったんだよ。CEのDJに「どけ、俺がやる」みたいな感じでDBDBDのベースがターンテーブルを占拠したりしてさ。
で、フリースタイルのバトルが始まったんだよ。まだフリースタイルダンジョンなんてない頃だよ。でもCE側は武闘派を名乗ってたからDBDBDが面白登場したのが気に入らなかったみたい。なのでシリアスなdisり合いになっちゃったんだけど、言葉のキレとか、disりながらも一抹のリスペクトは失わないDBDBD側のラップが素晴らしくてさ、お客さんもHipHop好きな人だからどっちが巧者かは分かっちゃうじゃない?だからDBDBDの方が上だな、みたいな空気でそこは終わったわけ。DBDBDのVoがさ「何が市民の敵やねん!公権力の敵であれ!俺たちの敵は権力者やろ!」ってアジテーションしてステージを降りたのは格好良かったんだよ。
その時私は「ああ、あのミニコミでPublic Enemyをフェイバリットに挙げてたのはVoの彼だったな」って思い出したんだ。
いけないのはそこからで、それから少し経ってDBDBDのライブが難波のベアーズで行われたんだけど、CEのメンバーがやってきて会場で爆竹に火をつけてライブを妨害したんだ。こっちは向こうの流儀で勝負を挑んだのに(というか、和ませる雰囲気さえ醸し出してお邪魔したのに)向こうはただ邪魔しに来ただけっていう。で、どうなったかというと、そこには町内荒くれ者甲子園を勝ち抜いてきたお客様たちが集結してるじゃない?その人たちにCEのメンバーは捕まってちょっとお叱りを受けたっていう。ライブは盛り上がったらしいよ。
CEの人たちは武闘派を名乗ってたのにボコボコにされちゃったからメンツ的なものを失って、その後はなんだかフェードアウトしちゃった。CEのメンバーの一人は最近になって大阪維新から市会議員に立候補してたけど、どうなったのか知らない。
DBDBDはそれからも地道に活動を続けて、Napalm DeathのVoだったLee Dorrianが主催している英国のRise Above Recordsからアルバムを出す話もあったんだ。でもその頃ってメンバーも家族を持ったり仕事で責任ある役割を担うことになったりして、なかなか時間がとれなかったからうまくいかなったの。
吉田君曰く「英語でのメールのやりとりも難しかったし、イギリスでの録音っていう条件がネックで実現しなかったんよなあ、あれほどのチャンスはなかったけど」って。
その後はライブの回数も音源の発表も少なくなっていったんだよね。巷では「失速した」なんて言われたりしたけど、そんな言い方ないよ。彼らは中学の時からずっと働きながらバンドやってたんだから。
吉田君は今も京都に住んでいて、休日に近所の公園の砂場で遊んでる娘の相手をしてるのを時折見かける。染織工場で働いていて労働組合の委員長でもあるらしい。この業界はもう価格的に外国とは太刀打ちできないらしくて、いくら京都ブランドだっていっても厳しくて廃業する会社も多いんだって。会社の存続も心配しなくちゃいけないけど労働者の権利と雇用も守らなくちゃいけない立場で悩みは尽きないとのこと。「バンドはどうすんの?」って一度聞いたら、遠くの方を見つめながら「あんな名前のバンド誰も覚えてないやろ。でもやりたいなあ、またぶちかましたい」って言ってたよ。
比叡山の緑を眺めながらね。
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https://anond.hatelabo.jp/20210929113343
https://anond.hatelabo.jp/20210929113456
https://b.hatena.ne.jp/entry/4708979924673792418/comment/flirt774
バンド名を考えるのが好きなんです。
ハードコアが好きなので「DEAD KENNEDYS」をもじって「デッド角栄ズ」とか。でもケネディーと田中角栄を同列に持ってくるのはどうなんだろ、とか思ったりもしてしまう。功績が違うよね。なんだか殺害塩化ビニールのバンドみたいな感じにもなっちゃうし。
そのバンド名だったらどんな音楽性だろ、とか、どんなバンドヒストリーがあるんだろみたいなことも妄想してしまう。
デッド角栄ズは、バリバリのジャパコアでデッケネに影響受けてるのは当然なんだけど、HIS HERO IS GONEなんかも好きで、ハードコアの音表現を寡黙に追求しているバンドなの。ライブは客が暴れ倒して毎回暴動寸前みたいに盛り上がって、その音源は海外でも認められたりして、USツアーの敢行によってその評価を不動のものにした、みたいなこともあったりして、ある種伝説のようになるの。
でもね、ベースがある日「俺、ほんとはaikoとか好きやねん」とか言い出してバンドは崩壊するかと思われたの。でも意外とメンバー全員「aiko良いよな」みたいな告白というか懺悔みたいになって、じゃあってことで、そっち方面でバンドの新しい方向性を模索し始めるの。でも、デスボイスでaikoを表現することにはやはり無理があって、メンバー全員「最初から分かってたけどやっぱり無理か」みたいになっちゃうの。
で、どうするかというと、やっぱり可愛い女の子のボーカルじゃないとあの世界観は再現できないという結論に達するわけ。メンバー全員最初から薄々分かってたけど。なのでボーカルを探すわけ。色んなライブハウスに行って良いボーカルがいないか探すの。地下アイドルのライブにまで足を運んじゃったりして。そしてやっと見つけるの。アコギ一本でやってるあいみょんみたいなSSWを。
なので彼女を口説いて新バンドを結成するわけ。バンド名は「akiko」。初期の和田アキ子のような黒いグルーブも取り入れたいみたいな欲張った感じで。
でもね、男所帯に女子が混ざっちゃうとお決まりの恋愛沙汰みたいなのがあったりして、バンドは崩壊しちゃうんだ。残念だけどね。
で、メンバーは何年も音楽から離れてしまうんだけど、ある日、高円寺の居酒屋で偶然遭遇したVoとGuが「もう一度ハードコアがやりたい」という気持ちを吐露し合ってバラバラになった角栄ズは再結集するの。それまでの数年間、音楽を演りたいと思いつつもできなかったフラストレーションが一気に放たれることによって、その演奏は鬼気迫るものがあったわけ。角栄ズ再結成は話題になり、ライブには、すでにアラフォーになっていた過去のファンも、伝説を目撃したいという若きパンクスたちも集まって凄いことになるの。十数年ぶりに録音したアルバムもその話題性と音楽性で新たな伝説になったりして。
で、行川和彦氏監修のハードコア・ディスクガイド本に、このアルバムは
と紹介されたりするの。
以下の一連のTweetで、作家の王谷晶が表現の自由戦士を批判している。
https://twitter.com/tori7810/status/1427952640923631616
王谷晶『バ バ ヤ ガ の 夜』10月23日発売
@tori7810
ちなみに私は「徹底的にゾーニングしてモザイクを外せ」という公権力による性表現の検閲反対派なんだけど、自由戦士系の人で同意見の人あんま見ないね
「ギリギリの線」を狙った(たまにコースアウトしてるものも有り)性表現が公共空間に撒き散らされ、18禁のコンテンツにはモザイクかかってるってイビツでしょう。
表現の自由というより「公共空間に(シスヘテロ男性向けの)エロが巻き散らかされている、シスヘテロ男性のその空間での優位を誇示できる」という状況を欲している人たち、な印象。自慰ができる部屋以外の場所でエロいものを見たがる理由、他に何かあるかな
これは、偏見に満ちていて甚だ不誠実だと表現の自由戦士である増田には感じられた。また、このTweetに対するブクマも同じような感じのものが多く見受けられたので、批判をする。
王谷は「徹底的にゾーニング」と言っているが、これはどのようなものなのか全く示されていない。ゾーニング対象を設定するレーティング、次にゾーニングの手法があるが、それについて何も示されていない。
と書かれてはいるものの、その内容ははっきりしない。しかし、現状で、明らかに生々しい性交の描写が描かれているような男性向けのポルノは、自主規制である表示図書(いわゆる18禁)として、陳列方法などが条例で規定されてゾーニングされている。王谷は、現状について批判しているのだから、18禁とする敷居を下げろ、あるいは異なる基準にせよという指摘をしていると考えられる。しかし、この基準が示されていない以上、表現の自由戦士は「フェミのお気持ち」と想定するしかないし、実際にそうとしか解釈できないような批判にさらされ続けてきたと、こちらは認識している。
また、ゾーニングの手法についても、疑念はある。現状は、棚の高さや目隠しの大きさなどを規定した区分陳列の手法が条例で規定されているが、当然にこれは、好まない人が絶対に目にしないということを担保できるものではない。また、少なくとも「ここにポルノがありますよ!」という表示は明白にする必要があることから、ポルノそのものに嫌悪感を持つ人たちにとっては、それだけで不快感を与えるであろうことは想像に難くない。また、売上が大きくなれば、当然に売り場が増えたり、宣伝が増えたりして、露出する機会は増えていくだろう。これらをどうにかしようとすれば、厳しい広告制限や売り場の制限などを加えるしかないから、当然に、売上が減少するだろうし、売れない商品は作られないということになるのは想像に難くない。
王谷晶自身がBLを書いていることなどを考えれば、BLを棚に上げているという批判は妥当するだろう。なぜならば、現状で、ゾーニングができていないことで問題になっている(=東京都の指定図書になっている)のはほとんどがBLだからだ。
もちろん、少なくない表現の自由戦士は、現在、東京都で多くのBL作品が指定図書に指定されてしまい、実質的な発禁に追い込まれている現状を憂慮している。しかしこれは、BLが表示図書としてゾーニングしていないから起きている事態である。
対して、男性向け作品はほとんど指定されることはない。これは、差別ではなく、過去、男性向け作品が大量に指定されたことから、グレーゾーンにあったソフトコアポルノ的な作品が淘汰され、ハードコアポルノを中心とする表示図書ばかりになった結果、そもそも指定されない状況になったためである。なお、ソフトコアな作風の作家は、女性向けのTLに活躍の場を移して、やはり表示図書ではない形で出版されている例が散見される。
さて、男性向けに対して、女性向けであるTLじゃBLは表示図書にしてしまうと、明らかなエロ本売り場に隔離されてしまうので、女性が買いにくくなったり、一般の書店で取り扱われ無くなったり、扱いが縮小するために出版ビジネスとして成立しなくなってしまう。なので、女性向けのほうがゾーニングが難しい状況である。
腐女子などに見られる認識で、「隠れる」ということがゾーニングであるという考え方があるように見える。王谷晶も「公共空間に撒き散らされ」と男性向けコンテンツの在り方を批判している。しかし、実際は、ゾーニングというのは「これはポルノである」「ここではポルノを売っている」と、明白に表示する事である。当たり前だ、ポルノが欲しくない人や買ってはいけない人が買わないようにすることがゾーニングだからである。ポルノの存在に気付いて不快に思う人は考慮されないし、考慮されるべきでもない。世の中に自分の嫌いなものが存在するのは当たり前だからだ。
「自慰ができる部屋以外の場所でエロいものを見たがる理由」は単純に、それが目に嬉しいからと考える方が妥当だろう。世の中は、目を楽しませるための装飾や、広告に視線を引くための表現が溢れかえっている。わざわざ、「シスヘテロ男性のその空間での優位を誇示できる」などというものを仮定して、余計な理屈をつけるほうが妥当ではない。オッカムの剃刀である。
そして、そもそも論として、公共の場というのは、むしろ明らかに害があるものでなければ排除してはならない、という性質の場である。たとえば、天皇制を批判する言説の表現は、少なくない人を傷つけたり、不快感を抱かせる可能性が高い。しかしながら、だからといってそのような表現を公共の場から排除せよというのは妥当ではない。
もしそれでも公共の場から排除すべきと主張するのであれば、公共の場からの何をどういう理由で排除するのか、一貫した理論を展開する必要がある。
当然に、表現の自由戦士は局部修正に反対の人がほとんどである。しかしながら、何か別の規制とバーターで局部修正を解禁しようと言うつもりも無い。
例えば、局部修正が解禁されても、厳しいゾーニングで商業的に成立しなくなるとか、同人誌即売会が公共施設から追い出されるとか、ロリコン表現や侮辱的な表現が禁止されるとか、ポルノではないがフェミニストが批判するような描写を一般誌から排除するとか、そういう条件が付されるならば、当然に許容できないだろう。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/tori7810/status/1427952640923631616
id:zyzy 自分もこれだが表現の自由戦士たちはチキンレースで悪ぶりながら周囲に嫌がらせするのが目的なので、どうもこれには反対らしいんだよね。
他人の内心を勝手に想像して目的とするのは妥当ではない。そして、あえて言えば、チキンレースは悪いことでは無い。ギリギリの表現を狙うことは、全く自由であるし、それは表現の可能性である。
id:akakiTysqe https://twitter.com/jenaiassez/status/1427970782584467456?s=21 同意見なんだけど、彼らはむしろ刑法175条を守るからゾーニングはいらないという人たちなんだよ。
まず、刑法175条には反対である。しかし、実際に処罰されるリスクがある以上、従わざるを得ない。また、ゾーニングやレーティングが全く不要だとは言わないが、少なくとも、その妥当性は厳しく吟味されるべきだし、その範囲は最小限であるべきだと考える。
id:cinefuk (無意識の)加害欲求を度々指摘されてるけど、否認するばかりなんだよな『公共空間に(シスヘテロ男性向けの)エロが巻き散らかされている、シスヘテロ男性のその空間での優位を誇示できる』
「(無意識の)加害欲求」があると主張するならば、その存在を証明すべきである。また、よしんば加害欲求があったとしても、加害行為でなければ問題はないと考えられる。
id:nowa_s 公権力に全て委ねるのか、表現の作り手と受け手とその輪以外の人々の合意による自治を図るのか、だよね。/合意形成って、議論は論破ゲームだと思ってたり、「価値観は人それぞれ、以上」の文化で可能かは知らんけど
公権力は素晴らしいとは思えないが、「自治」という名前の学級会で、非道徳的なポルノを楽しむ悪い男子が吊し上げを食らうことが明らかであるならば、そんな人民裁判への召喚状は破り捨てるしかない。
自治や合意形成なるものを、人民裁判に貶めているのは、フェミニストやキャンセルカルチャーの成果ではないのか。
id:HanPanna 表現の自由戦士は「お上の規制なら従う」って態度の人が多くて、公権力による規制を最も警戒する(民主主義のため)表現の自由とは真逆のスタンスなんだよね。彼らが守りたいのは表現の自由じゃなくて権威だと思う。
はっきり言えば、フェミニストよりも「お上」のほうがいくらか信用できる。東京都の青少年健全育成条例は、決して素晴らしいとは言えないが、少なくとも出版側の意見を出す場があり、明確な基準の無いお気持ちで運用されているわけでもない。少なくとも、憲法擁護義務のある公務員は、ある程度謙抑的に振る舞ってくれることが多いが、学級会で吊し上げをやってきたような連中が暴走する様は嫌と言うほど見てきた。
id:tvxqqqq 男女とも同じ基準でゾーニングした上でモザイク外すというのは同意。レーティングは女性向けに甘いと言われてるようだけど(BL興味ないから実際は知らん)、公共の場での表現物についてはヘテロ男性向けだけゆるい。
「ヘテロ男性向けだけゆるい」というのは根拠が薄い。女性向けの欲望に即した広告表現は珍しくないし、具体性に乏しいためにする批判である。
id:quick_past 何を持ってしても、より良い選択肢を目指すより、とにかく相手を叩きたいだけの連中だし、さんざ投げかけられた返答も無視してるからな
その「より良い選択肢」というのが「(フェミニストにとって)より良い選択肢(もちろんクソオスの利益なんかしらん)」と区別ができない。何かしらの提案、特に誰かの自由を制約する提案をするのであれば、自由を制約される側の利益を考慮していることを積極的に証明しなければ、悪意が推認されて当然である。
また、返答は無視していない。理解できないか、理解できても配慮を要するとは考えられないかだ。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20210825220838
id:brightsoda "実際に処罰されるリスクがある以上、従わざるを得ない。" これがアリなら表現規制派に火炎瓶を投げ込まれるリスクがあるから従うでも怪獣がインクの匂いに怒って襲うリスクがあるから焚書でもアリになるじゃん
もし仮に、北朝鮮や中国、アフガニスタン、あるいはシンガポールのような表現規制派が牛耳っているような国に住んでいるならば、多くの人は従わざるを得ないと考えるだろうし、そうするだろう。表現規制派が、時々火炎瓶を投げる程度であれば、少なくとも私にとっては許容可能なリスクなので、従うことはないだろう。また、怪獣は居ないので怪獣の脅威を理由に焚書をすることもないだろうし、もし、怪獣を信じて焚書をする連中が他人の財産を破壊しているならば、警察に通報するだけである。
id:mogmognya おおちょうど良い、増田はちょっと前に話題になった秋葉原のエロゲーム広告はアリと思う?ナシと思う?あと、演者が痛がる様子を笑うお笑いはアリ?ナシ?
話題になった秋葉原のエロゲー広告程度の表現は、「屋外広告として」「法的に」規制しうるかギリギリのラインだと思う。このぐらいの、際どいグレーゾーンに対する公序良俗の判断は、むしろ関係者が納得できる公正な判断の仕組みを担保することが望ましいと思われる。このような表現を批判する側と擁護する側を概ね均等に含む、有識者、利害関係者による付属機関を設置すること、その議事録を公開すること、当事者の異議申し立ての機会を担保する教示をすることなど、そういった関係者が納得できる仕組みを予め用意することができれば良いと思う。
また、演者が痛がる様子を笑うお笑いは、まず、その映像を放送することが、直接に法的に規制しうるものではない。チャンネルを変えることは簡単である。しかし、放送は規制産業であり大きな影響力を持つことから、高度な自主規制を行うことそのものは妥当性があると思われる。その意味で、現状のBPOは完ぺきではないにせよ、それなりに妥当な形で機能しているように見えるので、BPOが慎重に判断していくことそのものは、私は妥当性があると考える。
増田の個人的な考えは、単なるポジショントークだから、「規制に反対」としか言えない。
私の価値観の話をすればお気持ちでしかない。しかし、それは、他の誰もが同じことである。
その上で、ゾーニングをしろと言ってくる以上、その公正さをいかに担保するのか、あるいは担保できるのかということを問うている。
id:HanPanna いや、増田が誰を信頼するかしないかの話はしてないよ。表現の自由は「民主主義の維持」に必要不可欠なものだから他の人権よりも優越的な地位にある。権力と学級会では民主主義への脅威が全然違うのに馬鹿だねって話
実際、その学級会で潰される側から見れば、権力も学級会も大差は無い。
アメリカの権力と、非正規のタリバン、どちらが民主主義にとっての脅威か問われれば答えは明らかだろう。
id:fourddoor おお、レスくれる系増田だ。JK痴漢エロ漫画の本編抜粋広告看板を停車中の電車から見える位置に掲示するとか、小学生レイプ漫画の広告を通学路に掲示するとかはどうですか?なお局部は隠れているものとする。
屋外広告条例は、都市計画や建築の分野になっており、意匠については「景観風致を害する」程度の基準でしかなく、実際に問題になるのは、広告の内容などよりも大きさや派手さ、手続きの話ばかりなので、これといった基準がありません。
が、これは、表現の自由の問題であるとともに、公序良俗の問題であるとすると、基準は「普通人が耐え難いか」程度のものになると思われます。
なので、仮に「JK痴漢エロ漫画の本編抜粋広告」があからさまに痴漢行為、性交又は性交類似行為に及んでいることがわかる意匠、乳首や陰毛が露出しているような意匠であれば禁止されると思われます。また、「小学生レイプ漫画の広告」も同様に、その意匠がそういう意味で問題あるかという判断になろうかと思います。逆に言えば、LOの表紙、あるいはクジラックスの単行本「ろりとぼくらの。」の表紙のような意匠であれば、屋外広告としては問題無いと思われます。TENGAやirohaのような路線の広告も問題無いでしょう。
また、逆に、いくら胸を強調しているとしても、宇崎ちゃんの表紙や、スカートに影できているといってもラブライブの高海千歌のPOPスタンド程度の表現もまた、普通人を基準としてそれほど耐え難いとは思えませんから問題無いと思われます。
僕はコンシューマ、モバイルゲームのプランニングをかれこれ10年ほど仕事にしてきた。
コンポーザーやサウンド関係者ではないが、ビデオゲームとゲーム音楽を愛するものとして、
https://www.gamespark.jp/article/2021/07/25/110634.html
もちろんゲーム開発者の総意ではない。僕と正反対の考えを持つ人もいるだろうから、
記事全体を通して、あまりに政治色が強いことは言うまでもない。
「ハードコアゲーマーのためのWebメディア」を標榜できる記事か?主目的が選挙活動になってないか?
と思わなくはないが、メディアとしての方針はひとまず置いておこう。
さて、多くの人が指摘する「開会式エアプ」問題も確かに引っかかるのだが
故意か意図せずか、突っ込みどころの多いこの記事で、僕が一番に問題だと感じるのは
同業のゲームライターたちをはじめとして、ゲームファン、クリエイター、インフルエンサー、場合によっては作曲家当人もが、この件に感動しここまで指摘してきた諸問題を見なかったかのように「ゲームが認められた」というような論旨の発言を恥ずかしげもなく振りまきだしたこと
この部分だ。 "恥ずかしげもなく" "振りまきだした" 。
つまり、記者はオリンピック開会式に使われたゲーム音楽を楽しんだ人々、喜んだ人々は恥を知れと。
多くのゲームファン、ゲームクリエイターたちを愚弄し、侮辱し、見下す、許しがたい、呪いに満ちた1文だ。
不祥事や問題点の多いオリンピックなのは事実だろう。コロナ渦に悪影響がなかろうはずもない。
しかし、オリンピック開会式に選手の入場曲としてゲーム音楽が使われたことを
数多の素晴らしい音楽を差し置いてゲーム音楽が採用されたことを、純粋に喜ぶゲームファンに
僕自身、開会式を見ていて安直なゲーム音楽の採用という懸念を感じなかったわけではない。
他の演出にゲーム的要素が無く、文脈的に浮いていたように思う(全体的にちぐはぐだが)。
しかしそれはそれ、これはこれ。ゲーム音楽とオリンピックの是非は分けて考えるべきだ。
必要以上に政治的な意味合いを「一方的に」含ませ批判するのは、マッチポンプに等しいのではないか。
また、この記者はオリンピックに関わった全てに政治的関連性を見出し、憎み、批判しているのだろうか。
開会式の大工、タップダンス、ドローン、ジョンレノン、パントマイム、マンガ……。
スポーツ、各スポンサーの商品を買う人々、なんなら東京都民全てを呪っているのか。
結局、「ゲーマーは簡単に論破できそう」「ちょろそう」だから政治色の強い記事をぶちこんではいないか。
ゲーム音楽の政治利用と批判しているが、僕にはどちらかというとこの記事の方がゲームの政治利用に見えて仕方がない。
別の箇所を引用しよう。
そんなことはない。
開会式で採用されたゲームシリーズだけ見ても、反権威的な作品もあれば、権威迎合的な作品もある。
ここらへんから、ビデオゲームというあまりに漠然とした概念の中に反権威的な自己の理想を投影している記者が
勝手に裏切られたと感じて癇癪を起こしている稚拙な文章だと言わざるをえない。
全てのゲームが同じ思想のもと作られているわけがない。それは記者の認識よりも自由でカオスな存在なのだ。
秋には衆院選がある。もちろん選択は自由だが、老人たちに「ゲームファンは大増税しても何しても、ゲーム音楽を流してれば文句言わずに従うチョロい連中」などと思われないことこそが本当にゲーム文化を守ることや、リスペクトすることにもつながるはずだ。オリンピック開会式が本当にゲーム文化をリスペクトしたものであったか、そしてそもそも東京オリンピックがこのまま行われるべきなのか、今一度考えてみてほしい。
おそらくここが一番主張したい部分なのだろうが、ご覧の通り選挙活動である。
投票数の中のゲームファン比率など集計されるわけがないので、これは卑怯な詭弁だ。
開会式やオリンピックを楽しんだとしても与党・野党どちらに投票しても良く、そこに矛盾はない。
ゲーム文化云々ではなく、税制や政策を見てそれぞれが決めれば良いことだ。
余計なお世話かもしれないが、このような煽り文章で記者の支持政党が有利になるとは僕は思えない。
行き着く先は分断と争いであって、改心と一致団結ではないだろう。
この問題の根が深いところは
https://www.gamespark.jp/article/2021/07/27/110661.html
宮崎 紘輔
しかしどんなタイプの奴でも行かなきゃいけないのが修学旅行だ。
「中三の時、一コ上の先輩でダブっちゃった人が下りてきたんですよ、ウチのクラスに。
で、その人が渋カジの元祖みたいな人で。
バカな先輩なんだけど。でも僕はわりと仲が良かったのね。
で、同じ班になっちゃって、そのまま修学旅行に行くことになっちゃったんですよ。
好きなもんどうしが集まったとかじゃ全然なくて(笑)、たまたまそういう班だったんですけど。
そいで修学旅行とか行ったら同じ班じゃないですか。
密室だしさ……他の班の奴とかも色々来てたりしてさ。
で、ウチの班で布団バ~ッとひいちゃったりするじゃない。
するとさ、プロレス技やったりするじゃないですか。
だけどそいつ軽いからさ、楽勝でできんですよ。ブレンバスターとかさ(笑)。
それがなんか盛り上がっちゃってて。
それは別にいじめてる感じじゃなかったんだけど。ま、いじめてるんだけど(笑)。
いちおう、そいつにお願いする形にして、『バックドロップやらして』なんて言って(笑)、
"ガ~ン!"とかやってたんだけど。
で、そこになんか先輩が現れちゃって。その人はなんか勘違いしちゃってるみたいでさ、
限度知らないタイプって言うかさ。
なんか洗濯紐でグルグル縛りに入っちゃってさ。素っ裸にしてさ。
『オマエ、誰が好きなんだ』とかさ(笑)。
だけど、そこでもまだ行けちゃってるような奴なんかもいたりして。
『ここはヤバイよな』っていうラインとかっていうのが、人それぞれだと思うんだけど、
『オマエ、誰が好きなんだ』とか言って。『別に…』なんか言ってると、
パーン! とかひっぱたいたりとかして。
『おお、怖え~』とか思ったりして(笑)。
『松岡さん(仮名)が好きです』とか言って(笑)。『じゃ、オナニーしろ』とか言って。
『松岡さ~ん』とか言っちゃって。かなりキツかったんだけど、それは」
以上が2人のいじめられっ子の話だ。この話をしてる部屋にいる人は、
何かどっか外行ったり、そういう感じだったけど。
沢田は、……っていうか、こういう障害がある人とかって言うのは、
しかもウチの学年だけじゃなくて、全学年のそういう奴のなぜか、
拠り所になってて、きっと逃げ場所なんだけど、そん中での社会っていうのがまたあって。
さっき言った長谷川君っていう、超ハードコアなおかしい人が、一コ上で一番凄いから、
イニシアチブを取ってね、みんなそいつのことをちょっと恐れてる。
そいつには相棒がいて。耳が聞こえないやつで、すっごい背がちっちゃいのね。
何か南米人とハーフみたいな顔をしてて、色が真っ黒で、そいつら二人でコンビなのね。
で、そいつら先輩だから、ウチの学年のそういう奴にも威張ってたりとかするの。
何かたまに、そういうのを『みんなで見に行こう』『休み時間は何やってるのか?』とか言ってさ。
そういうのを好きなのは、僕とか含めて三、四人ぐらいだったけど、
見に行ったりすると、そいつらの間で相撲が流行っててさ(笑)。
凄い、足掛けてバーンとか投げる技をやったりとかすんの。素人じゃないの。
小人プロレスなんて比じゃない! って感じなんですよ、もう(笑)。
で、やっぱりああいう人たちって……ああいう人たちっていう言い方もあんまりだけど……何が一番凄いかって、
スクリーミングするんですよ。
叫び声がすごくナチュラルに出てくる。『ギャーッ』とか『ワーッ』とかいう声って、
それが、もう本当に奇声なんか出てきて、すごいんです」
「その中で沢田って、その人たちからしてみれば、後輩なんだけど、体とかデカい、
でも、おとなしいタイプなのね。フランケン・タイプっていうか。
だけど怒らすと怖いって感じで。で、その軍団でたまに食堂で食うんですよ。
リーダーの長谷川君がラーメンとか頼むと、箸ちゃんと持てないから、
半分は口に入るんだけど、半分はお盆に落ちるのね。
そうすると、また、こうやって(お盆に口をつける)食ったりしてるの。
沢田に対して長谷川が何かをやったかなんかで、沢田があんまり切れないんだけど、
久々に切れて、お茶があるじゃない、それをかけちゃったんですよ」
―――学校って図書室とか用務員室とか、もの凄いはっきりとした"場所"がありますよね。
「太鼓クラブとかは、もうそうだったのね。体育倉庫みたいなところでやってたの、クラブ自体が。
だから、マットレス巻きにして殺しちゃった事件とかあったじゃないですか、
そんなことやってたし、跳び箱の中に入れたりとか。
雑誌のインタビュー全文についてはググっても見当たらないので、下記のブログ記事に引用されている原文抜粋からの解釈になる。
いじめられていたとされる村田さんにバックドロップしたエピソードが出てくる。
その中で、突然現れた先輩が村田さんを洗濯紐でグルグルに縛ってオナニーさせたので、小山田はその先輩の行動を見てヤバイと思ったと語っている。
なんかそこまで行っちゃうと僕とか引いちゃうっていうか。だけど、そこでもまだ行けちゃってるような奴なんかもいたりして。そうすると、僕なんか奇妙な立場になっちゃうというか。おもしろがれる線までっていうのは、おもしろがれるんだけど。「ここはヤバイよな」っていうラインとかっていうのが、人それぞれだと思うんだけど、その人の場合だとかなりハードコアまで行ってて。
世間ではあたかも小山田が「全裸にして紐でグルグルに巻いてオナニーさせた」かのように拡散されているのだが、やったのは先輩。
そして小山田は先輩と一緒になってやったわけではない。逆にその先輩の行為を見て引いていた。
そしてこの村田さんについては、後に定時制の高校へ通いパチンコ屋で働いていたとは書いてあるが、
村田さんが障害者とはどこにも書いてないし、原文抜粋だけではわからない。
「ウンコ食わせた」については、確かに冒頭で小山田が発言している。
うん。もう人の道に反してること。だってもうほんとに全裸にしてグルグルに紐を巻いてオナニーさしてさ。ウンコを食わしたりさ。ウンコ食わした上にバックドロップしたりさ
ただ、上記以外で小山田自身が障害者にうんこを食わせたという描写は見当たらず、
悪ノリで誇張して話していた可能性も否めない。(もしくは編集サイドが盛っている)
実際あったのであれば、それこそいじめのえぐさをアピールするために詳細を語るはず。
痛いニュース(ノ∀`) : 【悲報】小山田圭吾さん、障害者の息子と母親が一生懸命書いた年賀状を雑誌に晒して笑い物にしてしまう - ライブドアブログ
この年賀状の送り主である沢田さんについては、実際に雑誌インタビュアーが沢田さんへ会いに行くエピソードが綴られている。
「卒業してから、ひどくなったんですよ。家の中で知ってる人にばかり囲まれているから。小山田君とは、仲良くやってたと思ってましたけど」と答え、
沢田さん自身は「小山田さんとは、仲良かったですか?」と訪ねられると、「ウン」と回答している。
もし、実際に小山田と沢田さんがいじめっ子いじめられっ子の関係であれば、このような受け答え方をするだろうか?
仮に小山田が我が息子をいじめていたと考えているのであれば、怒りのあまり息子をこの場に同席させるようなことはしないだろう。
つまり、沢田さんとお母さんは小山田にいじめられていたという認識は無かったと考えるのが自然。
そして、この年賀状には「手紙ありがとう」と書かれていることから、小山田は以前に沢田さんへ手紙を送っていたと思われる。
さらに雑誌掲載当時の小山田は26歳だと考えられるが、鬼畜であるはずの彼がその年齢まで年賀状を大切に保管するだろうか。
小山田自身も沢田さんをいじめていたという自覚がなかったと考える方が自然ではないだろうか?
そして最後に、このブログ記事にはコメント機能がついており、過去に下記のような投稿も残っている。
さえ
いじめ話がロッキンオンに掲載された時は、編集アホかと思った。小山田氏をずっと好きだったのでショックだったけど、ただ私が昔行っていたコーネリアスのライブには毎回車椅子の重度の障害の方が見にきていて、必ず小山田氏はその人の前でギターを弾いていた。長いこと。まるでその人のためだけにというように。羨ましかったのを覚えています。ほんとの彼は根っこは優しくていい人だと思う。ひねくれていたのが魅力だったのもあり、彼はちょっとおもしろおかしく過激な表現をしたがるきらいがありますから。とにかく、活字にして載せたロッキンオンが馬鹿
「小山田」が「障害者」を「全裸にしてウンコ食わせてバックドロップした」というのはミスリードである。
インタビュー記事について、本人は悪ふざけの延長でやってしまい、おそらく雑誌記者の誇張もあるだろう。
もちろん嬉々として語る様は悪趣味であり、それについて擁護するつもりはない。
本人も認めているようにいじめていた事実や障害者を軽視した発言は避難されて当然だ。
だが、原文も確認せずメディアのミスリードに煽られるがままに激昂し、あまりにも冷静さを欠いた集団リンチも見ていて気分が悪い。
それどころか、被害者の年賀状を晒すような痛いニュースの記事を咎めるものもいなければ、
何故いじめが起きてしまうのか、今後どうしたらいじめが無くなるのかについて建設的な方向で議論しようとする人もいない。
http://oymdkig.blog.fc2.com/blog-entry-1.html?sp
「よく僕は学年総会とかで小沢に怒られたりしたんだよ」
●何で同級生に怒られんだよ。
「いや、怒られるっていうか、小沢は議長席に全校生の前でこうやって座っててさ、
それで○○事件というのが起きて、その当事者として僕はみんなの前にこうやって座っててさ。
それで「○○君どうですか?」って言われて「もうこれからはしません」とかってマイクで言ってさ(笑)」
●(爆笑)情けねぇー
「ははははは。でもそういうのなかった?」
●いや、あったあった(笑)
「なんか万引きが発覚してさ、先生が『何月何日にどこどこで万引きして』とか言ってさ。
調布のヘンなショッピングセンターみたいな超万引き場所みたいなのがあってさ。
最初はくだらないもん盗んでたんだけどだんだんエスカレートして一人デッカいカーステ盗んだやつが居てさ(笑)」
●見つかるに決まってんじゃん(笑)
「盗んだときは見つかんなかったの。
それで便所に行ってもう箱がじゃまだからトイレの外にボーンって捨てたら、
トイレの外に落ちてきたのが見つかって(笑)。僕はそん時には居なかったんだけど、
捕まってそいつが全部白状しちゃって。で、そこまでやってたのがもう半端じゃない金額になってて、
「そうそうそう!1コうまく行くともうガンガン行くじゃん(笑)。それで小沢に怒られて」
「いやいや、小沢に怒られたわけじゃないんだけど、あそこでいちばん偉いのは小沢だから、
●ははははは。
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「あとやっぱりうちはいじめがほんとすごかったなあ」
「うん。いじめてた。けっこう今考えるとほんとすっごいヒドイことしてたわ。この場を借りてお詫びします(笑)だって、けっこうほんとキツイことしてたよ」
■やっちゃいけないことを。
「うん。もう人の道に反してること。だってもうほんとに全裸にしてグルグルに紐を巻いてオナニーさしてさ。ウンコを食わしたりさ。ウンコ食わした上にバックドロップしたりさ」
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沢田って奴がいて。こいつはかなりエポック・メーキングな男で、転向してきたんですよ、小学校二年生ぐらいの時に。それはもう、学校中に衝撃が走って(笑)。だって、転校してきて自己紹介とかするじゃないですか、もういきなり(言語障害っぽい口調で)「サワダです」とか言ってさ、「うわ、すごい!」ってなるじゃないですか。で、転校してきた初日に、ウンコしたんだ。なんか学校でウンコするとかいうのは小学生にとっては重罪だってのはあるじゃないですか?
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だから、何かほら、「ロボコン」でいう「ロボパー」が転校してきたようなもんですよ。(笑)。で、みんなとかやっぱ、そういうの慣れてないから、かなりびっくりするじゃないですか。で、名前はもう一瞬にして知れ渡って、凄い奴が来たって(笑)、ある意味、スターですよ。
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段ボール箱とかがあって、そん中に沢田を入れて、全部グルグルにガムテープで縛って、空気穴みたいなの開けて(笑)、「おい、沢田、大丈夫か?」とか言うと、「ダイジョブ…」とか言ってんの(笑)そこに黒板消しとかで、「毒ガス攻撃だ!」ってパタパタやって、しばらく放っといたりして、時間経ってくると、何にも反応しなくなったりとかして、「ヤバいね」「どうしようか」とか言って、「じゃ、ここでガムテープだけ外して、部屋の側から見ていよう」って外して見てたら、いきなりバリバリ出てきて、何て言ったのかな…?何かすごく面白いこと言ったんですよ。……超ワケ分かんない、「おかあさ~ん」とかなんか、そんなこと言ったんですよ(笑)それでみんな大爆笑とかしたりして。
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ジャージになると、みんな脱がしてさ、でも、チンポ出すことなんて、別にこいつにとって何でもないことだからさ、チンポ出したままウロウロしているんだけど。だけど、こいつチンポがデッカくてさ、小学校の時からそうなんだけど、高校ぐらいになるともう、さらにデカさが増しててさ(笑)女の子とか反応するじゃないですか。だから、みんなわざと脱がしてさ、廊下とか歩かせたりして。
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こういう障害がある人とかって言うのは、なぜか図書室にたまるんですよ。図書室っていうのが、もう一大テーマパークって感じで(笑)しかもウチの学年だけじゃなくて、全学年のそういう奴のなぜか、拠り所になってて、きっと逃げ場所なんだけど、そん中での社会っていうのがまたあって、さっき言った長谷川君っていう超ハードコアなおかしい人が、一コ上で一番凄いから、イニシアチブを取ってね、みんなそいつのことをちょっと恐れてる。そいつには相棒がいて。耳が聞こえない奴で、すっごい背がちっちゃいのね。何か南米人とハーフみたいな顔をしてて、色が真っ黒で、そいつら二人でコンビなのね。ウチの学年のそういう奴にも威張ってたりとかするの。
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何かたまに、そういうのを「みんなで見に行こう」「休み時間は何やってるのか?」とか言ってさ。そういうのを好きなのは、僕とかを含めて三、四人ぐらいだったけど、見に行ったりすると、そいつらの間で相撲が流行っててさ(笑)。図書館の前に、土俵みたいなのがあって、相撲してるのね。
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太鼓クラブとかは、もうそうだったのね。体育倉庫みたいなことろでやってたの、クラブ自体が。だから、いろんなものが置いてあるんですよ、使えるものが。だから、マットレス巻きにして殺しちゃった事件とかあったじゃないですか、そんなことやってたし、跳び箱の中に入れたりとか。小道具には事欠かなくて、マットの上からジャンピング・ニーパットやったりとかさー。あれはヤバイよね、きっとね(笑)
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村田は、小学生の頃からいたんですよ。こいつはちょっとおかしいってのも分かってたし。だけど違うクラスだったから接触する機会がなかったんだけど、中学に入ると、同じクラスになったから。で、さまざまな奇行をするわけですよ。村田っていうのは、わりと境界線上にいる男で、やっぱ頭が病気でおかしいんだか、ただバカなんだか、というのが凄い分りにくい奴で、体なんかもちっちゃくて、それでこいつは沢田とは逆に癇癪が内にむかうタイプで、いじめられたりすると、立ち向かってくるんじゃなくて、自分で頭とかを壁とかにガンガンぶつけて、「畜生、畜生!」とか言って(笑)、ホントにマンガみたいなの。それやられるとみんなビビッて、引いちゃうの。「あの人、やばいよ」って。
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お風呂に入らないんですよ、こいつは(笑)まず、臭いし、髪の毛がかゆいみたいで、コリコリ頭掻いてるんですよ。何か髪の毛を一本一本抜いていくの。それで、10円ハゲみたくなっちゃって、そこだけボコッとハゲてルックス的に凄くて。勉強とか全然できないし、運動とかもやっぱ、全然できないし。
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村田は、別に誰にも相手にされてなかったんだけど、いきなりガムをたくさん持ってきて、何かみんなに配りだして。「何で、あいつ、あんなにガム持ってるんだ? 調べよう」ってことになって、呼び出してさ、「お前、何でそんなにガム持ってるの?」って聞いたら、「買ったんだ」とか言っててさ。三日間ぐらい、そういう凄い羽振りのいい時期があって。そんで付いて行って、いろんなもん買わせたりして。
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そんで、三日間くらいしたら、ここに青タン作って学校に来て。「おまえ、どうしたの?」とかきいたら、「親にブン殴られた」とか言ってて(笑)。親の財布から十五万円盗んだんだって。でも何に使っていいか分かんないから、ガム買ったりとかそういうことやって(笑)。だから、そいつにしてみればその三日間っていうのはね、人気があった時代なんですよ。十五万円で人が集まってきて。かなりバカにされて、「買えよ」って言われてるだけなのに。
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ウチの班で布団バ~ッとひいちゃったりするじゃない。するとさ、プロレス技やったりするじゃないですか。たとえばバックドロップだとかって普通できないじゃないですか? だけどそいつ(注・村田君)軽いからさ、楽勝でできんですよ。ブレンバスターとかさ(笑)。それがなんか盛り上がっちゃってて。みんなでそいつにプロレス技なんかかけちゃってて。おもしろいように決まるから「もう一回やらして」とか言って。
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それは別にいじめてる感じじゃなかったんだけど。ま、いじめてるんだけど(笑)。いちおう、そいつにお願いする形にして、「バックドロップやらして」なんて言って(笑)、”ガ~ン!”とかやってたんだけど。
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で、そこになんか先輩が現れちゃって。その人はなんか勘違いしちゃってるみたいでさ、限度知らないタイプっていうかさ。なんか洗濯紐でグルグル縛りに入っちゃってさ。「オナニーしろ」とか言っちゃって。「オマエ、誰が好きなんだ」とかさ(笑)。そいつとか正座でさ。なんかその先輩が先頭に立っちゃって。なんかそこまで行っちゃうと僕とか引いちゃうっていうか。だけど、そこでもまだ行けちゃってるような奴なんかもいたりして。そうすると、僕なんか奇妙な立場になっちゃうというか。おもしろがれる線までっていうのは、おもしろがれるんだけど。「ここはヤバイよな」っていうラインとかっていうのが、人それぞれだと思うんだけど、その人の場合だとかなりハードコアまで行ってて。「オマエ、誰が好きなんだ」とか言って。「別に…」なんか言ってると、バーン!とかひっぱたいたりとかして、「おお、怖え~」とか思ったりして (笑)。「松岡さん(仮名)が好きです」とか言って(笑)。「じゃ、オナニーしろ」とか言って。「松岡さ~ん」とか言っちゃって。
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他だったら特殊学校にいるような子が普通クラスにいたし。私立だから変わってて。僕、小学校の時からダウン症って言葉、知ってたもん。学校の裏に養護学校みたいなのがあるんですよ。町田の方の田舎だから、まだ畑とか残ってて。それで、高校の時とか、休み時間にみんなで外にタバコ吸いにいったりするじゃないですか。で、だいたいみんな行く裏山があって。
タバコ吸ってたり、ボーッとしてたりなんかするとさ、マラソンしてるんですよ、その養護学校の人が。で、ジャージ着てさ、男は紺のジャージで、女はエンジのジャージで、なんか走ってるんですよ。で、ダウン症なんですよ。
「あ、ダウン症の人が走ってんなあ」なんて言ってタバコ吸ってて。するともう一人さ、ダウン症の人が来るんだけど、ダウン症の人ってみんな同じ顔じゃないですか?
「あれ? さっきあの人通ったっけ?」なんて言ってさ(笑)。ちょっとデカかったりするんですよ、さっきの奴より。次、今度はエンジの服着たダウン症の人がトットットとか走っていって、「あれ? これ女?」とか言ったりして(笑)。最後10人とか、みんな同じ顔の奴が、デッカイのやらちっちゃいのやらがダァ~って走って来て。「すっげー」なんて言っちゃって(笑)
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村田さんの家に電話する。お母さんが出た。聞けば、村田さんは現在はパチンコ屋の住み込み店員をやっているという。高校は和光を離れて定時制に。
お母さん「中学時代は正直いって自殺も考えましたよ。でも、親子で話し合って解決していって。ウチの子にもいじめられる個性みたいなものはありましたから。小山田君も元気でやっているみたいだし」
住み込みの村田さんは家族とも連絡が取れないらしい。パチンコ屋の電話番号は、何度尋ねても教えて貰えず、最後は途中で電話を切られた。
沢田さんに電話してもお母さんが出た。電話だけだとラチが開かないので、アポなしでの最寄り駅から電話。「今近くまで来てるんですが……」田園調布でも有数の邸宅で、沢田さんと直接会うことができた。
お母さんによれば、”学習障害”だという。家族とも「うん」「そう」程度の会話しかしない。現在は、週に二回近くの保健所で書道や陶器の教室に通う。社会復帰はしていない。
お母さん「卒業してから、ひどくなったんですよ。家の中で知ってる人にばかり囲まれているから。小山田君とは、仲良くやってたと思ってましたけど」
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■もし対談できてたら、何話してますか?
「別に、話す事ないッスけどねえ(笑)。でも分かんないけど、今とか会っても、ぜったい昔みたいに話しちゃうような気がするなあ。なんか分かんないけど。別にいじめるとかはないと思うけど。『今何やってんの?』みたいな(笑)。『パチンコ屋でバイトやってんの?』なんて(笑)、『玉拾ってんの?』とか(笑)。きっと、そうなっちゃうと思うんだけど」
■やっぱ、できることなら会わないで済ましたい?
「僕が? 村田とは別に会いたいとは思わないけど。会ったら会ったでおもしろいかなとは思う。沢田に会いたいな、僕」
■特に顔も会わせたくないっていう人は、いない訳ですね?
「どうなんだろうなあ? これって、僕って、いじめてるほうなのかなあ?」
「だから自分じゃ分かんないっていうか。『これは果たしていじめなのか?』っていう。確かにヒドイことはしたし」
「うーん……。でも、みんなこんな感じなのかもしれないな、なんて思うしね。いじめてる人って。僕なんか、全然、こう悪びれずに話しちゃたりするもんねえ」
■ええ。僕も聞きながら笑ってるし。