はてなキーワード: オーバーワークとは
増田読んでると色んな人の生活とか人生観とか色んなものが見られてすごく面白いから自分もまとめてみた。
正直事務とかふつうの仕事は無理だろうなと高校のころからうすうす思っていた
注意欠陥までいかないと思う…けど、色々と普通のことが普通にできないからだ、銀行とか絶対無理なタイプ
ていうかコンビニバイトも無理だったしスーパーのレジ打ちもおぼつかなかったし後述するけど倫理観がちょっと常人とくらべてガタついてるところもある(あった)おまけにコミュ障すぎずコミュ強でもないが自分はセンスいいと思っている最悪な部類のやつだった
進学高でもなんでもない普通の学校で成績は中の下か下の上だったので受験ははなから選択肢になくなんとなく選んだ専門学校に行ってた。学費免除の特待生は受からなかった。
うだつの上がらないままコネで待遇もよく確認できないまま新卒入社したところは所謂技術職で入った、専門学校で勉強してたのとは全然関係ない仕事だった
初任給10万切ってたけどはじめてお給料もらえた時はめっちゃうれしかった。仕事ぶりはというと今振り返るとはっきり言ってかなり低能で、つかえねー部下だった
生意気な口ばっかりきくし特段仕事ができるわけでもない…人望もない…若いだけのクズ…デブ…ミス多い…でもその割に上司はふつうに接してくれたと思う
激務すぎてやめた、社内のやりたい仕事へのルートすら能力が足らなくて開けないし、かといって激務のなかでこじ開ける努力をするのは困難と感じたのもあった。あとなんか2年目くらいからストレスのせいかめちゃくちゃ太りはじめて怖かった
でも4、5年くらいいたかな…お世話になりました…まじで…10万ちょっとで月400時間くらい働いてたと思うけど…感謝…
こっから流浪の派遣生活が暫くつづく、この期間が暗黒、黒歴史、一番社会人としてやばかったと思う
度を越した長時間労働・低収入だったから派遣になったとたんもらえる賃金と自由に使える時間が爆上がりしやっと一人の人間になれた気がした
それはいいとして、そのうちの一社で業務中に別のことに夢中になってたのがバレて(犯罪行為ではない)即効契約終了になったりしたのも懐かしいが、っていうかほんと今考えるとありえなすぎる
でもこれやりたい!と思うと我慢できなくなっちゃってたんだよな、我ながら怖すぎるだろ
他の就業先でも契約満了になったの直接いわれてないけど業務中のネットサーフィンがどうしてもやめられなくて、あれが原因だったんだろうな
どうも破滅するってわかってるのにそれでもやめられないみたいなところがあり、本当に怖い。今は加齢して枯れたのか人間としてちょっとましになってきたのかここまでやばいことはなくなった
暗黒期はそれなりに長かったが色々あって収入は増えたはずなのに初期はとにかくめちゃくちゃ金がなかった、お金なくて100円の野菜買おうかどうか腕組みして棚の前で15分くらい考えるくらいには金ほんとになかったよ、よく生きてたな実家帰れよって今なら思う。
理不尽なのはそれくらい貧乏だったのにデブはそんなに変わらなかったこと
そっから一応技術的な成長とか将来性とかも考えて直雇用で転職したが…次はまあなんかヤンキー体育会系ベンチャーって感じだった。2年半くらいはいたかな
つるんでる会社もまあ数年前は話題になってたけど近年は資金繰り悪いとかそんなばっかで斜陽、パッとしない感じだった。だっさ…ていうか情弱かよ…?って正直思ったりしていた
なんか体質的に合わねーな、ハッスルハッスルしすぎだろ、ていうのが決め手になってやめた。あんまり自分のスキルアップも見込めなかったし
ベンチャーって社長のワンマンだけど「一緒に目標に向かって頑張りたい」と「なんでお前のキラキラストーリー達成のために自分の時間を搾取されなきゃいかんのだ」の差はどこに出てくるんだろうね
体育会系の方法論って小規模から成長するときには有効というのが傍でみててよくわかった、しかし理解と自分に合うかどうかは別
やめた後も薄目でみるかぎりスケールしてる(っぽい)のは素直に何よりです、みなさまとプロダクトのご多幸を影ながらお祈りしております
やめたあとは半年くらい充電休暇しつつ勉強しつつ転職活動だったがまあ引っかからなかった
今思えばお祈りあたりめーだろ、って感じの間違った自己アピールしてたな。その時採用試験受けて落ちてしまったけど感じのよかった企業は未だに好感度高い
ここで暇だから自宅で筋トレしてデブは脱却した。管理ハイになると体重って結構落ちるね、ほんとハイになりすぎて必要ないとこまで絞ってしまい風邪ひきやすくなったりコスパ悪くなったので計画的に太った。すぐ戻った。BMI31→19.5→23。いまはもうちょっと太ったかもしれない。わからん。体重計乗ってない
話がそれたが手元に残ったのは人材紹介から紹介されたまあ今までの経験は活かせるがガラパゴス業務、母体はでかそうだけど成長につながらなそう…って感じだったのでしかとしてたが、いよいよのっぴきならなくなってきたのでそこに行くことにした
試しに100万弱年収アップ交渉してここは割りたくないって言ったら満額じゃないがまあまあ通っておいおい~まじかよって衝撃だった。逆に元々どんだけもらってなかったんだよってこれまでの自分にちょっと引いた
そんなこんなで最初に配属された部署でいじめにあう、3年間くらいかな
配属されたてのころにここでそんなこと言うなよなってレベルの失言をうっかりしたことがきっかけでまあ詳細は割愛するけど地味なやりかたでいじめられたわけだが逆にここでメンタルは相当鍛えられた
いじめてくるやつの仕事ぶりを見て絶対自分のほうがうまくやれるって思ったし実際自己評価でしかないけど絶対自分のほうがいいものを作れてた
自分もいじめてくるやつも役職なんかついてないヒラで(いじめてくるやつのほうが年上で年次は上だったが)上司は公平でいてくれたのは助かった。技術職は仕事で自己満できるのが相当強いな
でもいじめは理不尽だしつらいし鬱一歩手前で家に帰ると何も手につかず風呂に入れなくなり汚く臭かったので上司面談されたりしてたが
これを念じてたら頑張れた。いじめのせいで仕事休んだことなかったし(休んだりやめたら負けだと思った)仕事をかなり前倒しして仕上げて自己肯定感爆上で帰路につくのが超幸せで、今までで一番万能感に溢れてたな。家につくころには次の日の朝がいやでまたつらさが襲ってきたが。いじめられてて汚いが退社するときはめちゃくちゃ自己肯定感はあるというねじれ構造だった
世間はこれをたぶん自己満て呼ぶんだろうしうるせーなその通りだよ、でもあの時の周りの人たち本当にごめんなさい。意味わからんときに涙だけ出てたりしたしカオスすぎた
ちなみにいじめてた奴はどっかにいるはずだがそれから社内でみることはあんまなかった。今は涙もでないし風呂も入れてる
そんな数年を過ごした後何回か移動もありつつ新しい仕事が降ってきた。自分で色々精査してるうち結構デカい案件に育ちそうだなーって思った。わりに普通の小規模案件として扱われててとくに注力しなそうな感じの雰囲気が漂ってた
適当にまわせばいいから、ってかんじでなんも社内資料とかなくて、まじかよってなりながら時間つかっていい許可もらってめちゃくちゃそのへんを整備した、例の一件で属人化には懲りてたから
(いじめてくるやつがそういうのに関心が低く年次が上のやつが口伝していくみたいなクソ状態だった、今思ったけど自分の地位をキープするためわざとか?!)
そしたらなんかそのへんが評価されたらしく、その案件がでかくなってきたのとまあいい歳だったのもあり管理職になった。なったが、仕事は増えてるのに一向に給料があがんねーーー!!!!バーカバーカ状態
なのでもらってる金以上の仕事はしないっていうのが確固たる信念になってきた
言いかえると会社には何も期待しないし程々手を抜いても回るように整えていくって感じ、逆に効率化重視の動きに割り切れて自分はやりやすくなった
(会社にはめちゃくちゃ自分の就労倫理に基づいてそこまで求めてないやろってくらい根詰めて働く人もいるし、いろんな働き方をする人がいるからいい塩梅で回ってるのかもなって思う事も多々。自分みたいなのばっかりでもダメだしオーバーワークばっかりもだめだろう)
でも管理職ってやってみると結構面白いなと思うようになり、色々好き勝手暴れまわってたら任される仕事が増えてきた。
このへんで給料がぽんと上がりはじめる、管理するようになっておお、って額が昇給してた。おお、は単に今まで塩だった反動ではあるがなんのかんので前のわっしょいベンチャー退職時より1.5倍くらい年収あがったから運がよかったとしかいいようがない
でまあ半年くらい前にもうちょっと上の役職にならんか、と言われた
評価されたのは管理の実績らしく、業務としてはそのへんの割合が増えてくるってかんじらしい。おちんぎんがどうなるかはブラックボックスだって言われた。なんでだよ、最早期待してないからあがるかどうかはどうでもいいがそういう無責任な不透明さが本当に嫌いだよって辟易通り越して悲しくなった
でもなーー、管理もおもろいけどもうちょっとプレイヤーでいたさもあったからスキルの棚卸のついでに転職活動してみようかな、と考え始めた
自社で使ってたBtoBサービスが使いやすくて、最初になんとなくその会社のサイトみてたら募集があって風通し良さそうだなと思ったから
気軽なかんじでオープンポジションで応募したら受かった。面談も自分にフィットしそうな内容で、やっぱ職ある状態の転職活動は御社が転職に値するかこっちも見極めますよ、って側面もあるから楽だった。不採用になっても受けてみてよかったなあと思っておでん食べてたら採用通知が来た。他のところは今回受けてないから転職しよっかなーから採用まで一か月くらいだった。働いてた会社は淡々と退職期間に入ったけど、社交辞令でも最終日に上司や同僚がつらかったら戻ってこいって言ってくれたのは嬉しかった
転職先は新しい領域もいちからはじめないとなのもあり提示された年収だと手取り若干減りそうだけど手当が色々あるらしいからとんとんくらいか、まあ減額でも前職より学習環境は良さそうなので全然メリットある。あとする気ないが今まで見なし含だった残業代が出る。まあ昇給機会が多いそうだから健全な会社ならなんとかなるんじゃね?でもコロナもあったし無理かな、まあいいや程々にやってくぞ、8月からまた1年生だ。
まあダメだったらウバーイーツの配達員とかも楽しそうじゃん。何個か仕事かけもちも良さそうだしご飯ほどほど食べれて雨風しのげればいいよ。
③職歴振り返るとその時周りにいた人に改めてお礼を言いたい気持ちになった
④失言が多いな、気を付ける
⑤文章を書くのは面白い。特に誰にも話せないことを書きちらすのは気持ちいい
⑥働くのは面白い
いい年のわりに未婚で恋人もおらずで友達3人くらいだが今のところそれで自己肯定がそんなに損なわれることはない
とくだん年収がめちゃくちゃいいわけでもなんでもないし子供のころからめちゃくちゃやりたかった仕事でもないしほどほどに会社というものが好きで嫌いだが
低収入だろうがハゲだろうが童貞だろうが処女だろうが空気読めなかろうがギャンブル好きだろうが非正規だろうが正規だろうが
ひとに迷惑かけず犯罪行為もしてなかったら自分がアガってる状態キープできてるなら別に何でもよくない?
そりゃ自己肯定のもとが人によって仕事だったり家庭もつことだったり子供だったり配偶者か自分の稼ぎだったり趣味だったり恋愛だったり、もっと別のことかもしれん。将来の不安する必要がないとか…?他にも色々あると思うけど。
まあでも自分は持ってるスペックにしてはよくやってるよな(他からの評価は知らん)ていうのが強い、結局自己肯定最強だなって振り返りになりました。全部前職でいじめてきたやつのおかげかもしれない。感謝なんか絶対しないが勉強にはなった。
年収上がってストレスは減っても増えないぞ。なぜなら裁量が増えるからだ
年収上がる=ストレスフルは資本家に都合の良い考えなのでポーイした方が良いぞ
ただ年収上がるにつれてオーバーワークになりがちなのは事実よね
仕事よりもプライベートな時間をどんな時も優先すべき(命やインフラを預かる職業は仕方ない)
なぜなら仕事よりもプライベートの関係を築く方がずっと困難かつ大事だからだ
それはそれとして閑職部署/事業所には『自分が何もできない』ことに悲観して鬱になったり突発休することは日常だったよ
趣味とプライベートを楽しみながら、黙々と投資運用してりゃあ良いのにとワイは思いました
世の中は噛み合いませんな
それじゃ結局意味がないんだよ。
「ハリー、何めちゃくちゃいうとんねん。ゆーてお前かてオーバーワークで肩壊しとるやんけ。そもそもお前が投手やってた頃に163km投げられたんか?無理やろ。球速が速いゆーことはそれだけ消耗も激しいんや。今の基準と比べりゃノロノロボールしか投げられんかった癖に肩壊したような奴がな、自分よりずっと速い珠投げるやつにそんな説教する資格自体がな、そもそもあるんか?ないねん。ないんやわ。ハリーはたしかに凄い選手やったで?でも、そもそもお前結局外野手やん。その時点でな、投手に対して偉そうなこと言えるのには限界があるねん。分かるか?分かったら黙っときや。ファンからするとな、悲しいねん。いい歳こいてお山の大将気取って身勝手なことベラベラ喋るだけとか悲しくなるけんね。英雄であるからこそ老成してほしいねん。カッコイイじーちゃんであって欲しいねん。認めてくれや。ハリーはな、163km投げられる投手に対してあーだこーだ言えることには限度がある選手なんだってちゃんと認めて欲しいねん。ボケて偉そうなこと言うだけのボケになってほしくないねん。ヒーローのまま死んで欲しいん。頼むでほんま」
と口にして、それがちゃんと本人の耳に届くような、そんな世界じゃないことが問題なんだよね。
その事実に日本の社会全体が追いつくのにのにまだまだ時間がかかるのかな。
タイトルは、漢字の変換ミスから思いついたダジャレですが、まったく笑えない現状です。
無給医に関する文科省の調査が発表されたので、それに寄せて当事者から所感を述べさせていただきます。
簡単に自己紹介しますと、私は内科系の卒後10年程度の医師です。肩書き上は大学院生になります。
大学院の期間は4年間ですが、そのうちの一定期間を研修という名目で病棟や外来などの臨床業務を行って過ごし、残りの期間で研究を行って博士号の取得を目指します。
いわゆる「無給医」とわざわざ書いたのには理由があり、実は厳密に言うと無給ではありません。
臨床業務を行う期間については、大学とは診療に従事する大学院生として雇用契約を結びます。
その契約には報酬に関する規定もありますが、残念なことに有名無実の契約で、実際の業務を行ってもその契約に従って報酬が払われることはありません。朝から晩まで身を粉にして働いても、基本的には無給です。
唯一の例外が当直業務で、そこに対してだけはコンビニの時給と同じくらいの報酬が支払われます。
とは言え、月額でも世界のナベアツがアホになる前に数え終わりそうな額しかもらえません。
当直以外の業務に関しては、いくら朝早くから患者さんを診察しようと、夜遅くまでカルテを書いていようと、土曜や日曜に出勤しようと、1円も払われません。
当直代をもって大学は給与を支払っているとしているため、先週末に文科省から発表された調査でも、私の所属する大学は「無給医はいない」という結果になっていました。
なまじ給与が支払われている分、表に出てきにくく本当の無給医よりタチが悪いです。
さらに言うと、大学院生なので学費を大学に普通に支払っています。当直代より学費の方が高いので、カネを払って仕事をしている訳です。
完全に終わっています。
そんな生活でどうやって生きていくのかと思われる方もいるかもしれませんが、これではもちろん生活していけないので、バイトに行って稼いできます。
大学病院の勤務が終わった後に人手が少ない病院の当直に行ったり、土曜や日曜・祝日にそういった病院の日直や当直をしたりして生活費を稼ぐわけです。
ちなみに私は今日もバイトで、この増田も日直の待機時間に書いている訳です。サボっているわけではなく、電話がかかってきたらちゃんと仕事してますよ。
こういったバイトが必要な病院は、世界のナベアツもアホになりがいがあるくらいのいい報酬をくれるところが結構あります。
大学病院との落差にクラクラしますが、何とかそうやってそれなりの額を稼いで生活していけます。
とは言え、本来は休みのはずの時間にバイトに行くため、色々なところに負担をかけます。
自身の肉体的・精神的な負担は言わずもがなですが、家族にも多大な負担をかけます。
普段はお金を払って仕事に行き、たまの休みも生活費を稼ぎにバイトに行くなんて、本当に妻や子ども達には申し訳ないとしか言いようがないです。ほんとごめん。
まぁ、こんな感じが無給医かつ無休医の現状です。
じゃあ大学なんか辞めて、そこら辺の一般病院で働けばいいと言われるかもしれませんが、やはり大学でしかできないことがたくさんあります。
いい研究をして医療を少しでも前に進めよう、新しい治療法を開発しようと考えると、どうしても大学は避けて通れない道です。
教育の場として医学生を育てるのも大学でしかできないことです。
大学がしっかり土台を支えてこその今後の日本の医療・研究があるはずです。
誰も好き好んで無給で働いている訳ではありません。
この無給医問題は、表層的には大学病院が立場の弱い医師を安くこき使ってけしからん、という問題ですが、その根元には、立場の弱い医師を安くこき使わないと成り立たない医学部・大学病院のシステムの問題があります。
大学病院ももちろんグレー(というか真っ黒ですが)なことはやりたくないと思うので、払えるなら適切な給与を支払いたいと思っているはずですが、いかんせんお金がありません。
逆に、適切な給与を払える人員だけで今のシステムを回そうとすると、現状でもかなり忙しいスタッフがさらにオーバーワークになって過労死します。
決して多くない数のスタッフで研究や臨床、教育を回していくためには、研究に関しては大学院生を、臨床に関しては大学院生を含めたいわゆる無給医(薄給医)を使っていくしかないのが現状です。
この問題を解決するためには、大学がもっと医学部・大学病院に潤沢に予算を割り振って、研究・臨床・教育の各分野、特に臨床・教育にそれぞれ適切なスタッフを配置する必要があります。
そうなれば大学院生は研究に専念できますし、薄給で雇われている臨床医もちゃんと正規の給与をもらえるはずです。
まぁ、そんなお金がある大学は日本全国どこにもないので夢物語なのですが。
文部科学省も、こんな形だけの無意味な調査をするくらいなら、大学への適切な予算配分について考えて欲しいものです。
今までは当事者のがんばりで何とかなっていましたが、そういう根性論で何とかするみたいな時代は終わりを迎えています。
臨床研修必修化によってだいぶ弱体化した大学医学部・大学病院システムですが、根本的な対策をしないとさらなる崩壊がそう遠くないうちに起こりそうな気がします。
前々回は結局、朝からの謎の不調が一日中続いてしまい、仕事は休まざるを得なかった。なのに翌朝は何事もなかったかのようにスッキリ。
前回のバイトでは、相棒がご機嫌だったので、過ごしやすかった。いつもご機嫌でいてくれたんならいいんだけどなぁ。
相棒は高齢独居なんだが、家にいるのが寂しすぎて職場が我が居場所感を強く持っている。のはいいんだけど、職場の主になりかけているのがちょっと。場を支配したがるのがなぁ。
昨日は実家の母に会った。昔、母は確かメニエール病で寝込みがちだったんだけど、私にもそれが遺伝してしまったのかなあ。
と、母にぼやいたら、母は、「当時メニエール病の疑いという事で治療を受けていたけど、最終的にはメニエール病ではないと診断された。どうやら強いストレスがかかった時だけ発病していたらしい」と言った。
もしかしたら、私もプロアルバイター氏と働くのをやめたら眩暈に苦しめられる事はなくなるのかもしれない!!
プロアルバイター氏と働くのは、全女性従業員とイケメン正社員氏が嫌がっているので、店長はしょうがないよね、でもみんなの我慢してるから我慢出来るよね、というスタンスだ。
私は、プロアルバイター氏と仕事をするのが嫌な本当の理由を、夫以外の誰にも言っていない。
プロアルバイター氏は、私の年齢が氏の元カノと同じと知った途端に豹変したのである。
寡黙な人かと思ったら急に、
「増田さんて、俺の元カノと同じだったんですねええええええ!!!!!↑↑↑↑↑」
と、テンションがおかしくなってしまい、それから私の隣や背後に肩がべっとり着く位の0距離にへばりついて離れなくなってしまったのだ。
そして真っ赤な顔で鼻息荒く私のプライベートの事をガンガン質問してきた。
という訳で、一気に嫌になってしまったのだ。
監視カメラに証拠映像が残っていた為に、プロアルバイター氏は厳重注意を受けたものの全く懲りておらず、また、クリティカルにセクハラな発言はしていないので、ペナルティは受けなかったのである。
しょうがないから私は自衛するしかなく、以来氏とは一切目も合わせず話もしないようにしているが、立ち止まれば行く手を思い切り塞がれるので、氏とのシフトの際はずっと駆け抜けるように働いているし、立ち止まらないと出来ない仕事(おでんの入れ替え)は氏の出勤より前に急いで終わらせるようにしていて、たった数時間とはいえやたらオーバーワークとなってしまった。
しんどい。
例えば、進学校に入学した子供とその母親。子供は入学試験のために何年も勉強してきていたケースが多く、自分の勉強ペースを把握している。また、受験を終えてすぐの子供たちはしばらく勉強から離れたがる。
そのことは学校側も知っていて、入学直後はせいぜい「ちょっとずつでいいから勉強の習慣を付けておきなさい」位しか言わない。更に学校側は親にも「しばらくは休ませてあげてください」と4月の説明会で言っている。
ところがここで血道を上げるのが一部の干渉したがりの母親だ。彼女らは子供に「今怠けたら深海魚になる!」と叱りつけ、早速予備校の入学手続きを済ましてくる。子供は当然、新しい環境に勉強に忙しくてそれどころではないのに、こういう母親は平気で子供の事情を無視する。
結果として、学校と予備校の往復に疲れきって、早ければ1学期の期末で、遅くても2年生に上がる頃にはすっかり勉強嫌いの深海魚のできあがりとなる(※深海魚=落ちこぼれ)。
こうなる前に、たいがい子供からは「勉強のペースくらい自分に決めさせてくれ」と言われるが、母親達は気にしない。
何故ならこうやって暴走する母親は大概専門卒か高卒で、大学受験をしたことがないからだ。やったこともないことの要領はわからない。
しかし、それにしても不思議に思うことがある。こうした母親は、進学校に合格した自分の子供が既に自分より勉強に詳しい「勉強の専門家」だということには気づかないのだろうか。
この例の中で出した母親だって、大抵は働いているのである。手に職系でもパートでもなんでも、初めは研修があり、続いて1人での業務となり、やがて立派な従業員になっているはずなのである。だから、ある日お客さんの一人が「あんた仕事足りないんじゃない!?タイムカード押した後も追加で働きなさいよ!」なんて言ってきた所で「お客さんに業務の何が分かるんだ」「長く働いたからって業務効率は上がらない」「そもそも給料出ない時間帯に働いたら壊れます」となってマトモに取り合わないはずなのである。それがこと我が子の勉強に限っては「オーバーワークOK!やればやるほど成績は上がる!休憩時間は度外視!」となってしまう。これは不思議な現象である。
もしあなたが自分より賢い子供を持ったら、勉強のことは子供に任せてあげてほしい。あなたが子供のお世話の一環として勉強に口出ししたがる気持ちは分かる。しかしそれは、あなたの業務態度にケチをつけてくる困ったお客さん並みに役に立たないし、神経を逆撫でするだけの、無意味な言葉になってしまう。当然、子供からあなたへの態度もクレーマーに対するそれになる。
また、あなたがそういう母親に悩まされている子供なら、一度母親の最終学歴を確かめてみてほしい。大卒でない、もしくは名前を書けば受かるような大学であれば、あなたのお母様はそもそも勉強の大変さを知らない可能性が高い。そんな時は父親や親戚など、あなたの母親に物申せる立場の人にそっと相談してみればいいかもしれない。私は学生の時にこれを思いつかなくて、今とても後悔している。
母親が子供の勉強に口出ししたがる理由、それは「指導しなきゃいけない(と思い込んでいる)のに、指標がないから」である。そんな時は、子供から母親に物申すだけで事態が解決することはないので、周りの大人にも頼ってみてほしい。
増田ってやつは普段読みもしなければ書いたこともない。読みづらいのは勘弁してくれ。
これは告発でもあるから後ろめたい気持ちがなくはないが、公表することが顧客と従業員ひいては公益にかなうと信じて疑わないので書いてしまう。
組織としての栄光以外(つまり今回の事件に直接の落ち度のない個人)に迷惑がかからないように書くつもりだ。
昨日の晩、食後にNHKのニュースを見ていたら、「栄光の教室長が勤務中に過労死し、労災と認められた」とたまたま目に入った。
それだけなら(まあそういうことも、あの会社なら不思議ではないな)でスルーできたが、
亡くなられたのは俺が勤務していた教室の近隣教室(成城学園前)の室長だ、ということなので、さすがにスルーできなくなった。
スルーできないのは、過労死を出すような会社を批判したい正義感、とか個人の恨みで栄光憎しではない。
自分の中で罪悪感のようなものを抱えてどうしようもないからだ。「加害者ヅラ」させてほしい。
クソみたいな環境に甘んじていた俺は憎まれるべき悪人で、過労死が起こるような環境を作った責任は俺にもある。
ただ、これを読んでいる人は「栄光がどうなっちゃってんのか」に興味あるのだろうし、
そっちを先に 読んで楽しく をモットーに書いておく。
俺は栄光ゼミナール(集団個別併設)栄光ビザビ(個別専門)両方での勤務経験が10年弱ある。
社員だったのではないが、栄光の数少ない美点である「社員も上の方の管理職も、バイトになれなれしい(が、風通しがいいというわけでもない)」と言う社風から、
管理職のそばにいるうちに、内部事情に精通して理解するようになったと思ってほしい。
働いていた10年の間で、ずいぶんと正社員の人手が減らされていくのをこの目で見た。
まず栄光がどれほど顧客(まず未成年だ)と従業員(社員・バイト含め)をナメているか書いていく。
どれも昨今のナメた企業ではめずらしいものではないのかもだろうが、「これが上場企業(栄光HDはすでに上場廃止しているとのこと。ご指摘感謝。12/9お詫びして訂正いたします。)の教育業でござい」と言われると、俺は後ろ暗い気持ちを抱かずにいられない。
こんな感じだろう。
では具体的なことを書いていこう。
栄光における過労の主要因は、社員1人で担当する生徒の人数が多すぎることだと俺は思う。
今回の事件について
まず、ソースはNHKのニュースによると、教室長過労死の発生したビザビ成城学園校の生徒数は180人だそうだ。
これを社員(ようは学生バイトと事務パート以外)2人で担当していたそうだ。この生徒180人に社員2人という比率は、
栄光の近年の社内基準から言えば「ギリギリ生徒数が多すぎることはない」というスタンダードなものだろう。
後述する「1人教室」に2人目の社員が配置されるかどうかの基準が「在籍数100」とも言われていた。(つまり99人までは1人の社員で教室を運営させる)
だが(誰がどういった根拠で決めたのか不明な)社内基準でOKでも、単純計算で1人あたり90人の生徒、そしてそれとほぼ同数の保護者の対応を満足に行うのは無理だ。
多くの公教育で1クラス50人が限度なので、この50人というのは経験的に求められた「人間1人あたりが面倒を見れる最大人数」なのだろう。
が、在籍数を増やせ増やせ(退塾を減らせ減らせ)と詰められるので、それを粛々とこなす社員だらけだ。
仕事が多すぎることの問題に社内の誰も(社員もバイトも)手をつけずに、むしろ率先して長時間労働を維持する方向に行ってしまったことが、
今回のような取り返しのつかない結果を招いたと言える。
なぜこのような腐った風土なのかは文字数に余裕があれば後述する。
社員が常時2人以上いる教室はまだ生徒の安全面に影響が少ないからマシだ。おぞましいのは社員が1人または1.5人の教室だ。
生徒の在籍人数が100人以下の教室は、ここ10年で社員2人から社員1人に人手が半減された。社員が教室長1人だけの教室を、
そのままだが1人教室と呼んでいた。(1.5人教室は2人目の社員が他教室と掛け持ちである)
俺は「2人教室」→「1.5人教室」→「1人教室」と、なし崩し的に人手が減らされる現場にいたが、
社員の人手不足に対するフォロー(IT活用や勤務時間の融通など)は皆無であり、
学生バイトや事務パートの採用拡大の権限も教室長にはなかった。
もうおかしいのがわかるだろう。
週休2日を維持しようと思えば週1日は「教室に社員が一人もいない日」を設定しなければならない。
つまり、「社員が休むあいだ、バイトが教室の全責任を負って教室を開ける日」を設けるのだ。
あなたは「何かあったら誰も責任の取れない(何かあってもなんの権限も責任もない大学生が矢面に立たされる)の日が毎週ある教室」にお子さんを通わせたいと思うだろうか?
もしあなたがバイトだったら、なんの見返りもなく教室の有事(生徒が怪我をしたら?災害が起こったら?)の責任を負わされるかもしれない立場に立ちたいだろうか?
栄光曰く「この状態はコンプライアンスに抵触しない」ようだ。生徒と従業員の安全をなんだと思っているんだろうかね。
幸いにも生徒に危害の及ぶ大事件は俺の教室では起こらなかったが、栄光と(おもにオーバーワークで壊され)モメた末に、見せしめ同然に辞めさせられていった元社員が教室に討ち入りにくるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、そんなことはおくびにも出さずに社員のいない教室を毎週開けて、俺は生徒に笑顔で(警備会社の通報ペンダントだろうと思われた物体を自ら首からさげ)授業していた。受付も電話番もいない教室にフラッと不審者が来て、生徒にいきなりガソリンでもかけられたらジ・エンドである。
だが、こんなことがバイトだけで開けてる日にあった。保護者からの電話がかかってきてがバイトでは返答しかるので、会社の代表の番号を案内した。
が、間違えて(間違うもなにもそういうときにどうしたらいいか、なにもバイトは聞かされていないので)新規入塾問合せのフリーダイアルを案内してしまった。
その後、コールセンターの部署から「迷惑だ。なにをしているんだ」と電話口で叱責を受けた。
だがよく聞くと、こちらがバイトだけで教室を1日開けてることも、そこになんのフォローもないことをコールセンターの部署はご存知でなかった。
あとで成城学園前(当時は今回の事件とは別)の教室長から、「そういうことがあったらうちの教室に電話を回してほしい」といまさらのように言われた。
人手不足を重く見た(ポーズをとった)栄光は、「社員が足らないならバイトを社員ぽく見せかければいいじゃない」と思ったか知らないが、
バイト講師に「チーフ教師」なる肩書(とカスみたいな役職手当)をつけて、社員が休みの日の責任をバイトになすりつけるシステムを開発した。
俺が栄光を辞めた後もこの路線は拡大され、個別の教室案内のwebページにチーフ教師が「社員です」みたいな感じで、写真付きで紹介されるようになった。
(ちなみに社員とバイトを写真で見分けるには、スーツに社章がついているかいないかだ。それを悟られないように社章を隠すような写真の教室は確信犯でやってると思う。)
ここまでならなんの問題もない。
だが一部に社内の身分的にチーフではないのに「チーフ教師」と書かれた、嘘っぱちの名刺を渡されて業務をするように命じられたバイトがいる。
俺は、広報活動のため来室した私立学校の先生たちにこのニセ名刺を渡し、保護者面談でも(たしか)渡したと思う。
渡された人たちがどう思ったか知らないが、栄光はなんの非もないバイトを通して取引先を、つまらない見栄のために騙し騙させた。
それに唯々諾々と従っていた俺にも非がある。
簡単に言うと、退職後にニセチーフとして働いたぶんの役職手当を全額栄光に請求した。
きちんとしたフォーマットの請求書を作成し、証拠のニセ名刺を本社の人事宛に送付した。
栄光の人事責任者(だったと思う)から連絡があり、本社で事情を聞きたいと言うので本社に出向いてやって、ありのままを話した。
そこで話をした人事担当者は、このニセ名刺作戦にどれくらい噛んでるのか、俺は知らなかったし知りたくもなく、相手も探られたくはないだろうと思って聞きはしなかった。
「送付した請求書は、高校の同級生の弁護士と相談したうえで、送付させてもらった(大嘘)」と言ったところ、それにビビったのか栄光は即座に和解を申し出た。
「ただ働き分の金は払うからニセ名刺一件は黙っていろ」と、和解とタダで口止めさせる、非常に虫のいい提案がなされた。
俺はひたむきな栄光の従業員たちに思いを馳せ、彼らの幸せ免じて、タダ働きされた分のお金で栄光とは手切れだってことにして、
いろいろと許せないことはあったが、寛大な心で(体面上)ことを荒立てずに和解に乗った。
俺は以前に、「これは間違いなく警察or訴訟沙汰だろうなぁ」と思っていた社内不祥事を、鋼の意志で示談もしくは泣き寝入りに持っていき、隠し通す栄光の体質を十分知っていた。
知っていたはずだが、栄光を1秒でも早く忘れたく、穏便にことを運ぶことを選んだ。
が、それはいま思えば、栄光の隠蔽体質の片棒を担ぐ最低の判断だった。
今回の過労死の件も社内では1年もあったにも関わらずたいして共有もされず(教室長たちを管理する役職にもついていたことがある、他県の教室長が「よく知らない」と仰天発言したのを、俺が昨日のうちに直接本人から電話で聞いたから確実である)、
労災認定のプレスリリースも、目の届きにくいところにひっそり佇んでいる。
ここまで読んでいただいた方は、「そんなにひどい栄光でなぜ社員たちは悪いことをしてでも栄光に忠誠を誓ってしまうのか」と疑問に思われるだろう。
栄光だけではない。このような悲しい過労死の事件が起こるたび、当事者でない我々は「どうしてそこまで」と思ってしまう。
最後に、栄光で働くことで、いかにそのような正常な感覚が失われるのかを書きたい。
まず、想像していただきやすいのが、(手垢のついた言葉で説明するなら)「やりがいの搾取」の構造だ。
「栄光は好きではないが、生徒のために頑張りたい」と口にする社員は、俺の周りでは少なくなかった。
生徒と接していると「生徒のために頑張りたい」という気持ちが湧くのはよくわかる。
ただ、冷酷なようだが彼らは「栄光で頑張ること」が生徒のためになる唯一の解決策だと視野狭窄に陥っていたと言わざるを得ない(俺もそうだった)
世の中に塾はたくさんあるのだし、生徒も、働く者も、何もこんな間違った環境にいる必要などどこにもないのだ。
それに気づかなくさせるくらい、生徒を指導して得られるやりがいというものは劇薬である。
だが栄光で得られる「やりがい」は「他人様の育てた大事なお子さんたちを、タダでダシにした」まがい物だ。
よその会社が必死に作り上げている「やりがい」が聞いて呆れるだろう。
ついで社員をダメにしてしまうのが、彼らの部下の「スーパースペックな塾講師」の存在だろう。
そこらの社員よりも高学歴で授業がうまく生徒からも人気があり頼んだ仕事を絶対に断らない人間が(大学生・既卒問わず)、少なからず栄光では働いている。
不遜を承知で言わせてもらうと、(もうここまで読んでわかると思うが)俺がそうだった。
前述した1人教室が潰れないのは、この有能なバイトがいるからだというのもある。
スーパーなバイトを見て、社員は「バイトがこんなに頑張っているんだから自分だって」と自分を明後日の方向に鼓舞する。それが人情ってものだ。
しかし一方でスーパーなバイトは腐っている栄光を完璧なように取り繕うことができる麻薬だ。
・入院手術で休まざるをえない社員の穴が、社員で埋まらないからスーパーバイトで代わりをさせる。
・夏期講習中休暇を社員に取らせるため、4日連続でバイトだけで教室を営業
・講習期間中にトラブルがあったら、スーパーバイトは休日でも、旅行にいくのをキャンセルにさせて働かせればOK
・突然来なくなったバイトの穴埋めができなくても、急遽電話をかけてスーパーバイトを呼び出せば解決
・教室長が壊れて(!)辞めた後始末をスーパーバイトに、最低時給以下の手当を握らせて、やらせる
使いようのいいバイトに甘えた環境が、腐りきった栄光の社風を作っていると俺は考える。
だがおわかりのように、甘えさせた俺も悪い。
バイトに泣きつけばどうにか持ちこたえてしまうなら、問題の根本的な解決は先送りされる。
先送りされたツケがどうなったかは、知っての通りだ。そしてこれで終わりではない。
「業界の他社も同じことをしている」
「働きすぎるのは自己責任だ」
この文章が印刷され、栄光の人間が読むことがあるかもしれない。
読む人間は俺が誰だかよく知っているだろうし、俺に腹を立てているだろうが知ったこっちゃない。
お前らは、他人様の子供を預かって商売する資格もなければ、人を雇って働かせる資格もない。
俺は栄光を辞めた。この1点でも少なくともお前らより悪じゃない。わかるか?
増田ってやつは普段読みもしなければ書いたこともない。読みづらいのは勘弁してくれ。
これは告発でもあるから後ろめたい気持ちがなくはないが、公表することが顧客と従業員ひいては公益にかなうと信じて疑わないので書いてしまう。
組織としての栄光以外(つまり今回の事件に直接の落ち度のない個人)に迷惑がかからないように書くつもりだ。
昨日の晩、食後にNHKのニュースを見ていたら、「栄光の教室長が勤務中に過労死し、労災と認められた」とたまたま目に入った。
それだけなら(まあそういうことも、あの会社なら不思議ではないな)でスルーできたが、
亡くなられたのは俺が勤務していた教室の近隣教室(成城学園前)の室長だ、ということなので、さすがにスルーできなくなった。
スルーできないのは、過労死を出すような会社を批判したい正義感、とか個人の恨みで栄光憎しではない。
自分の中で罪悪感のようなものを抱えてどうしようもないからだ。「加害者ヅラ」させてほしい。
クソみたいな環境に甘んじていた俺は憎まれるべき悪人で、過労死が起こるような環境を作った責任は俺にもある。
ただ、これを読んでいる人は「栄光がどうなっちゃってんのか」に興味あるのだろうし、
そっちを先に 読んで楽しく をモットーに書いておく。
俺は栄光ゼミナール(集団個別併設)栄光ビザビ(個別専門)両方での勤務経験が10年弱ある。
社員だったのではないが、栄光の数少ない美点である「社員も上の方の管理職も、バイトになれなれしい(が、風通しがいいというわけでもない)」と言う社風から、
管理職のそばにいるうちに、内部事情に精通して理解するようになったと思ってほしい。
働いていた10年の間で、ずいぶんと正社員の人手が減らされていくのをこの目で見た。
まず栄光がどれほど顧客(まず未成年だ)と従業員(社員・バイト含め)をナメているか書いていく。
どれも昨今のナメた企業ではめずらしいものではないのかもだろうが、「これが上場企業の教育業でござい」と言われると、俺は後ろ暗い気持ちを抱かずにいられない。
こんな感じだろう。
では具体的なことを書いていこう。
栄光における過労の主要因は、社員1人で担当する生徒の人数が多すぎることだと俺は思う。
今回の事件について
まず、ソースはNHKのニュースによると、教室長過労死発生したビザビ成城学園校の生徒数は180人だそうだ。
これを社員(ようは学生バイトと事務パート以外)2人で担当していたそうだ。この生徒180人に社員2人という比率は、
栄光の近年の社内基準から言えば「ギリギリ生徒数が多すぎることはない」というスタンダードなものだろう。
後述する「1人教室」に2人目の社員が配置されるかどうかの基準が「在籍数100」とも言われていた。(つまり99人までは1人の社員で教室を運営させる)
だが(誰がどういった根拠で決めたのか不明な)社内基準でOKでも、単純計算で1人あたり90人の生徒、そしてそれとほぼ同数の保護者の対応を満足に行うのは無理だ。
多くの公教育で1クラス50人が限度なので、この50人というのは経験的に求められた「人間1人あたりが面倒を見れる最大人数」なのだろう。
が、在籍数を増やせ増やせ(退塾を減らせ減らせ)と詰められるので、それを粛々とこなす社員だらけだ。
仕事が多すぎることの問題に社内の誰も(社員もバイトも)手をつけずに、むしろ率先して長時間労働を維持する方向に行ってしまったことが、
今回のような取り返しのつかない結果を招いたと言える。
なぜこのような腐った風土なのかは文字数に余裕があれば後述する。
社員が常時2人以上いる教室はまだ生徒の安全面に影響が少ないからマシだ。おぞましいのは社員が1人または1.5人の教室だ。
生徒の在籍人数が100人以下の教室は、ここ10年で社員2人から社員1人に人手が半減された。社員が教室長1人だけの教室を、
そのままだが1人教室と呼んでいた。(1.5人教室は2人目の社員が他教室と掛け持ちである)
俺は「2人教室」→「1.5人教室」→「1人教室」と、なし崩し的に人手が減らされる現場にいたが、
社員の人手不足に対するフォロー(IT活用や勤務時間の融通など)は皆無であり、
学生バイトや事務パートの採用拡大の権限も教室長にはなかった。
もうおかしいのがわかるだろう。
週休2日を維持しようと思えば週1日は「教室に社員が一人もいない日」を設定しなければならない。
つまり、「社員が休むあいだ、バイトが教室の全責任を負って教室を開ける日」を設けるのだ。
あなたは「何かあったら誰も責任の取れない(何かあってもなんの権限も責任もない大学生が矢面に立たされる)の日が毎週ある教室」にお子さんを通わせたいと思うだろうか?
もしあなたがバイトだったら、なんの見返りもなく教室の有事(生徒が怪我をしたら?災害が起こったら?)の責任を負わされるかもしれない立場に立ちたいだろうか?
栄光曰く「この状態はコンプライアンスに抵触しない」ようだ。生徒と従業員の安全をなんだと思っているんだろうかね。
幸いにも生徒に危害の及ぶ大事件は俺の教室では起こらなかったが、栄光と(おもにオーバーワークで壊され)モメた末に、見せしめ同然に辞めさせられていった元社員が教室に討ち入りにくるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、そんなことはおくびにも出さずに社員のいない教室を毎週開けて、俺は生徒に笑顔で(警備会社の通報ペンダントだろうと思われた物体を自ら首からさげ)授業していた。受付も電話番もいない教室にフラッと不審者が来て、生徒にいきなりガソリンでもかけられたらジ・エンドである。
だが、こんなことがバイトだけで開けてる日にあった。保護者からの電話がかかってきてがバイトでは返答しかるので、会社の代表の番号を案内した。
が、間違えて(間違うもなにもそういうときにどうしたらいいか、なにもバイトは聞かされていないので)新規入塾問合せのフリーダイアルを案内してしまった。
その後、コールセンターの部署から「迷惑だ。なにをしているんだ」と電話口で叱責を受けた。
だがよく聞くと、こちらがバイトだけで教室を1日開けてることも、そこになんのフォローもないことをコールセンターの部署はご存知でなかった。
あとで成城学園前(当事は今回の事件とは別)の教室長から、「そういうことがあったらうちの教室に電話を回してほしい」といまさらのように言われた。
人手不足を重く見た(ポーズをとった)栄光は、「社員が足らないならバイトを社員ぽく見せかければいいじゃない」と思ったか知らないが、
バイト講師に「チーフ教師」なる肩書(とカスみたいな役職手当)をつけて、社員が休みの日の責任をバイトになすりつけるシステムを開発した。
俺が栄光を辞めた後もこの路線は拡大され、個別の教室案内のwebページにチーフ教師が「社員です」みたいな感じで、写真付きで紹介されるようになった。
(ちなみに社員とバイトを写真で見分けるには、スーツに社章がついているかいないかだ。それを悟られないように社章を隠すような写真の教室は確信犯でやってると思う。)
ここまでならなんの問題もない。
だが一部に社内の身分的にチーフではないのに「チーフ教師」と書かれた、嘘っぱちの名刺を渡されて業務をするように命じられたバイトがいる。
俺は、広報活動のため来室した私立学校の先生たちにこのニセ名刺を渡し、保護者面談でも(たしか)渡したと思う。
渡された人たちがどう思ったか知らないが、栄光はなんの非もないバイトを通して取引先を、つまらない見栄のために騙し騙させた。
それに唯々諾々と従っていた俺にも非がある。
簡単に言うと、退職後にニセチーフとして働いたぶんの役職手当を全額栄光に請求した。
きちんとしたフォーマットの請求書を作成し、証拠のニセ名刺を本社の人事宛に送付した。
栄光の人事責任者(だったと思う)から連絡があり、本社で事情を聞きたいと言うので本社に出向いてやって、ありのままを話した。
そこで話をした人事担当者は、このニセ名刺作戦にどれくらい噛んでるのか、俺は知らなかったし知りたくもなく、相手も探られたくはないだろうと思って聞きはしなかった。
「送付した請求書は、高校の同級生の弁護士と相談したうえで、送付させてもらった(大嘘)」と言ったところ、それにビビったのか栄光は即座に和解を申し出た。
「ただ働き分の金は払うからニセ名刺一件は黙っていろ」と、和解とタダで口止めさせる、非常に虫のいい提案がなされた。
俺はひたむきな栄光の従業員たちに思いを馳せ、彼らの幸せ免じて、タダ働きされた分のお金で栄光とは手切れだってことにして、
いろいろと許せないことはあったが、寛大な心で(体面上)ことを荒立てずに和解に乗った。
俺は以前に、「これは間違いなく警察or訴訟沙汰だろうなぁ」と思っていた社内不祥事を、鋼の意志で示談もしくは泣き寝入りに持っていき、隠し通す栄光の体質を十分知っていた。
知っていたはずだが、栄光を1秒でも早く忘れたく、穏便にことを運ぶことを選んだ。
が、それはいま思えば、栄光の隠蔽体質の片棒を担ぐ最低の判断だった。
今回の過労死の件も社内では1年もあったにも関わらずたいして共有もされず(教室長たちを管理する役職にもついていたことがある、他県の教室長が「よく知らない」と仰天発言したのを、俺が昨日のうちに直接本人から電話で聞いたから確実である)、
労災認定のプレスリリースも、目の届きにくいところにひっそり佇んでいる。
ここまで読んでいただいた方は、「そんなにひどい栄光でなぜ社員たちは悪いことをしてでも栄光に忠誠を誓ってしまうのか」と疑問に思われるだろう。
栄光だけではない。このような悲しい過労死の事件が起こるたび、当事者でない我々は「どうしてそこまで」と思ってしまう。
最後に、栄光で働くことで、いかにそのような正常な感覚が失われるのかを書きたい。
まず、想像していただきやすいのが、(手垢のついた言葉で説明するなら)「やりがいの搾取」の構造だ。
「栄光は好きではないが、生徒のために頑張りたい」と口にする社員は、俺の周りでは少なくなかった。
生徒と接していると「生徒のために頑張りたい」という気持ちが湧くのはよくわかる。
ただ、冷酷なようだが彼らは「栄光で頑張ること」が生徒のためになる唯一の解決策だと視野狭窄に陥っていたと言わざるを得ない(俺もそうだった)
世の中に塾はたくさんなるのだし、生徒も、働く者も、何もこんな間違った環境にいる必要などどこにもないのだ。
それに気づかなくさせるくらい、生徒を指導して得られるやりがいというものは劇薬である。
だが栄光で得られる「やりがい」は「他人様の育てた大事なお子さんたちを、タダでダシにした」まがい物だ。
よその会社が必死に作り上げている「やりがい」が聞いて呆れるだろう。
ついで社員をダメにしてしまうのが、彼らの部下の「スーパースペックな塾講師」の存在だろう。
そこらの社員よりも高学歴で授業がうまく生徒からも人気があり頼んだ仕事を絶対に断らない人間が(大学生・既卒問わず)、少なからず栄光では働いている。
不遜を承知で言わせてもらうと、(もうここまで読んでわかると思うが)俺がそうだった。
前述した1人教室が潰れないのは、この有能なバイトがいるからだというのもある。
スーパーなバイトは、社員は「バイトがこんなに頑張っているんだから自分だって」と自分を鼓舞するのが人情ってものだ。
それにスーパーなバイトは腐っている栄光を完璧なように取り繕うことができる麻薬だ。
・入院手術で休まざるをえない社員の穴が、社員で埋まらないからスーパーバイトで代わりをさせる。
・夏期講習中休暇を社員に取らせるため、4日連続でバイトだけで教室を営業
・講習期間中にトラブルがあったら、スーパーバイトは休日でも、旅行にいくのをキャンセルにさせて働かせればOK
・突然来なくなったバイトの穴埋めができなくても、急遽電話をかけてスーパーバイトを呼び出せば解決
・教室長が壊れて(!)辞めた後始末をスーパーバイトに、最低時給以下の手当を握らせて、やらせる
使いようのいいバイトに甘えた環境が、腐りきった栄光の社風を作っていると俺は考える。
だがおわかりのように、甘えさせた俺も悪い。
バイトに泣きつけばどうにか持ちこたえてしまうなら、問題の根本的な解決は先送りされる。
先送りされたツケがどうなったかは、知っての通りだ。そしてこれで終わりではない。
「業界の他社も同じことをしている」
「働きすぎるのは自己責任だ」
この文章が印刷され、栄光の人間が読むことがあるかもしれない。
増田ってやつは普段読みもしなければ書いたこともない。読みづらいのは勘弁してくれ。
これは告発でもあるから後ろめたい気持ちがなくはないが、公表することが顧客と従業員ひいては公益にかなうと信じて疑わないので書いてしまう。
組織としての栄光以外(つまり今回の事件に直接の落ち度のない個人)に迷惑がかからないように書くつもりだ。
昨日の晩、食後にNHKのニュースを見ていたら、「栄光の教室長が勤務中に過労死し、労災と認められた」とたまたま目に入った。
それだけなら(まあそういうことも、あの会社なら不思議ではないな)でスルーできたが、
亡くなられたのは俺が勤務していた教室の近隣教室(成城学園前)の室長だ、ということなので、さすがにスルーできなくなった。
スルーできないのは、過労死を出すような会社を批判したい正義感、とか個人の恨みで栄光憎しではない。
自分の中で罪悪感のようなものを抱えてどうしようもないからだ。「加害者ヅラ」させてほしい。
クソみたいな環境に甘んじていた俺は憎まれるべき悪人で、過労死が起こるような環境を作った責任は俺にもある。
ただ、これを読んでいる人は「栄光がどうなっちゃってんのか」に興味あるのだろうし、
そっちを先に 読んで楽しく をモットーに書いておく。
俺は栄光ゼミナール(集団個別併設)栄光ビザビ(個別専門)両方での勤務経験が10年弱ある。
社員だったのではないが、栄光の数少ない美点である「社員も上の方の管理職も、バイトになれなれしい(が、風通しがいいというわけでもない)」と言う社風から、
管理職のそばにいるうちに、内部事情に精通して理解するようになったと思ってほしい。
働いていた10年の間で、ずいぶんと正社員の人手が減らされていくのをこの目で見た。
まず栄光がどれほど顧客(まず未成年だ)と従業員(社員・バイト含め)をナメているか書いていく。
どれも昨今のナメた企業ではめずらしいものではないのかもだろうが、「これが上場企業の教育業でござい」と言われると、俺は後ろ暗い気持ちを抱かずにいられない。
こんな感じだろう。
では具体的なことを書いていこう。
栄光における過労の主要因は、社員1人で担当する生徒の人数が多すぎることだと俺は思う。
今回の事件について
まず、ソースはNHKのニュースによると、教室長過労死発生したビザビ成城学園校の生徒数は180人だそうだ。
これを社員(ようは学生バイトと事務パート以外)2人で担当していたそうだ。この生徒180人に社員2人という比率は、
栄光の近年の社内基準から言えば「ギリギリ生徒数が多すぎることはない」というスタンダードなものだろう。
後述する「1人教室」に2人目の社員が配置されるかどうかの基準が「在籍数100」とも言われていた。(つまり99人までは1人の社員で教室を運営させる)
だが(誰がどういった根拠で決めたのか不明な)社内基準でOKでも、単純計算で1人あたり90人の生徒、そしてそれとほぼ同数の保護者の対応を満足に行うのは無理だ。
多くの公教育で1クラス50人が限度なので、この50人というのは経験的に求められた「人間1人あたりが面倒を見れる最大人数」なのだろう。
が、在籍数を増やせ増やせ(退塾を減らせ減らせ)と詰められるので、それを粛々とこなす社員だらけだ。
仕事が多すぎることの問題に社内の誰も(社員もバイトも)手をつけずに、むしろ率先して長時間労働を維持する方向に行ってしまったことが、
今回のような取り返しのつかない結果を招いたと言える。
なぜこのような腐った風土なのかは文字数に余裕があれば後述する。
社員が常時2人以上いる教室はまだ生徒の安全面に影響が少ないからマシだ。おぞましいのは社員が1人または1.5人の教室だ。
生徒の在籍人数が100人以下の教室は、ここ10年で社員2人から社員1人に人手が半減された。社員が教室長1人だけの教室を、
そのままだが1人教室と呼んでいた。(1.5人教室は2人目の社員が他教室と掛け持ちである)
俺は「2人教室」→「1.5人教室」→「1人教室」と、なし崩し的に人手が減らされる現場にいたが、
社員の人手不足に対するフォロー(IT活用や勤務時間の融通など)は皆無であり、
学生バイトや事務パートの採用拡大の権限も教室長にはなかった。
もうおかしいのがわかるだろう。
週休2日を維持しようと思えば週1日は「教室に社員が一人もいない日」を設定しなければならない。
つまり、「社員が休むあいだ、バイトが教室の全責任を負って教室を開ける日」を設けるのだ。
あなたは「何かあったら誰も責任の取れない(何かあってもなんの権限も責任もない大学生が矢面に立たされる)の日が毎週ある教室」にお子さんを通わせたいと思うだろうか?
もしあなたがバイトだったら、なんの見返りもなく教室の有事(生徒が怪我をしたら?災害が起こったら?)の責任を負わされるかもしれない立場に立ちたいだろうか?
栄光曰く「この状態はコンプライアンスに抵触しない」ようだ。生徒と従業員の安全をなんだと思っているんだろうかね。
幸いにも生徒に危害の及ぶ大事件は俺の教室では起こらなかったが、栄光と(おもにオーバーワークで壊され)モメた末に、見せしめ同然に辞めさせられていった元社員が教室に討ち入りにくるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、そんなことはおくびにも出さずに社員のいない教室を毎週開けて、俺は生徒に笑顔で(警備会社の通報ペンダントだろうと思われた物体を自ら首からさげ)授業していた。受付も電話番もいない教室にフラッと不審者が来て、生徒にいきなりガソリンでもかけられたらジ・エンドである。
だが、こんなことがバイトだけで開けてる日にあった。保護者からの電話がかかってきてがバイトでは返答しかるので、会社の代表の番号を案内した。
が、間違えて(間違うもなにもそういうときにどうしたらいいか、なにもバイトは聞かされていないので)新規入塾問合せのフリーダイアルを案内してしまった。
その後、コールセンターの部署から「迷惑だ。なにをしているんだ」と電話口で叱責を受けた。
だがよく聞くと、こちらがバイトだけで教室を1日開けてることも、そこになんのフォローもないことをコールセンターの部署はご存知でなかった。
あとで成城学園前(当事は今回の事件とは別)の教室長から、「そういうことがあったらうちの教室に電話を回してほしい」といまさらのように言われた。
人手不足を重く見た(ポーズをとった)栄光は、「社員が足らないならバイトを社員ぽく見せかければいいじゃない」と思ったか知らないが、
バイト講師に「チーフ教師」なる肩書(とカスみたいな役職手当)をつけて、社員が休みの日の責任をバイトになすりつけるシステムを開発した。
俺が栄光を辞めた後もこの路線は拡大され、個別の教室案内のwebページにチーフ教師が「社員です」みたいな感じで、写真付きで紹介されるようになった。
(ちなみに社員とバイトを写真で見分けるには、スーツに社章がついているかいないかだ。それを悟られないように社章を隠すような写真の教室は確信犯でやってると思う。)
ここまでならなんの問題もない。
だが一部に社内の身分的にチーフではないのに「チーフ教師」と書かれた、嘘っぱちの名刺を渡されて業務をするように命じられたバイトがいる。
俺は、広報活動のため来室した私立学校の先生たちにこのニセ名刺を渡し、保護者面談でも(たしか)渡したと思う。
渡された人たちがどう思ったか知らないが、栄光はなんの非もないバイトを通して取引先を、つまらない見栄のために騙し騙させた。
それに唯々諾々と従っていた俺にも非がある。
簡単に言うと、退職後にニセチーフとして働いたぶんの役職手当を全額栄光に請求した。
きちんとしたフォーマットの請求書を作成し、証拠のニセ名刺を本社の人事宛に送付した。
栄光の人事責任者(だったと思う)から連絡があり、本社で事情を聞きたいと言うので本社に出向いてやって、ありのままを話した。
そこで話をした人事担当者は、このニセ名刺作戦にどれくらい噛んでるのか、俺は知らなかったし知りたくもなく、相手も探られたくはないだろうと思って聞きはしなかった。
「送付した請求書は、高校の同級生の弁護士と相談したうえで、送付させてもらった(大嘘)」と言ったところ、それにビビったのか栄光は即座に和解を申し出た。
「ただ働き分の金は払うからニセ名刺一件は黙っていろ」と、和解とタダで口止めさせる、非常に虫のいい提案がなされた。
俺はひたむきな栄光の従業員たちに思いを馳せ、彼らの幸せ免じて、タダ働きされた分のお金で栄光とは手切れだってことにして、
いろいろと許せないことはあったが、寛大な心で(体面上)ことを荒立てずに和解に乗った。
俺は以前に、「これは間違いなく警察or訴訟沙汰だろうなぁ」と思っていた社内不祥事を、鋼の意志で示談もしくは泣き寝入りに持っていき、隠し通す栄光の体質を十分知っていた。
知っていたはずだが、栄光を1秒でも早く忘れたく、穏便にことを運ぶことを選んだ。
が、それはいま思えば、栄光の隠蔽体質の片棒を担ぐ最低の判断だった。
今回の過労死の件も社内では1年もあったにも関わらずたいして共有もされず(教室長たちを管理する役職にもついていたことがある、他県の教室長が「よく知らない」と仰天発言したのを、俺が昨日のうちに直接本人から電話で聞いたから確実である)、
労災認定のプレスリリースも、目の届きにくいところにひっそり佇んでいる。
ここまで読んでいただいた方は、「そんなにひどい栄光でなぜ社員たちは悪いことをしてでも栄光に忠誠を誓ってしまうのか」と疑問に思われるだろう。
栄光だけではない。このような悲しい過労死の事件が起こるたび、当事者でない我々は「どうしてそこまで」と思ってしまう。
最後に、栄光で働くことで、いかにそのような正常な感覚が失われるのかを書きたい。
まず、想像していただきやすいのが、(手垢のついた言葉で説明するなら)「やりがいの搾取」の構造だ。
「栄光は好きではないが、生徒のために頑張りたい」と口にする社員は、俺の周りでは少なくなかった。
生徒と接していると「生徒のために頑張りたい」という気持ちが湧くのはよくわかる。
ただ、冷酷なようだが彼らは「栄光で頑張ること」が生徒のためになる唯一の解決策だと視野狭窄に陥っていたと言わざるを得ない(俺もそうだった)
世の中に塾はたくさんなるのだし、生徒も、働く者も、何もこんな間違った環境にいる必要などどこにもないのだ。
それに気づかなくさせるくらい、生徒を指導して得られるやりがいというものは劇薬である。
だが栄光で得られる「やりがい」は「他人様の育てた大事なお子さんたちを、タダでダシにした」まがい物だ。
よその会社が必死に作り上げている「やりがい」が聞いて呆れるだろう。
ついで社員をダメにしてしまうのが、彼らの部下の「スーパースペックな塾講師」の存在だろう。
そこらの社員よりも高学歴で授業がうまく生徒からも人気があり頼んだ仕事を絶対に断らない人間が(大学生・既卒問わず)、少なからず栄光では働いている。
不遜を承知で言わせてもらうと、(もうここまで読んでわかると思うが)俺がそうだった。
前述した1人教室が潰れないのは、この有能なバイトがいるからだというのもある。
スーパーなバイトは、社員は「バイトがこんなに頑張っているんだから自分だって」と自分を鼓舞するのが人情ってものだ。
それにスーパーなバイトは腐っている栄光を完璧なように取り繕うことができる麻薬だ。
・入院手術で休まざるをえない社員の穴が、社員で埋まらないからスーパーバイトで代わりをさせる。
・夏期講習中休暇を社員に取らせるため、4日連続でバイトだけで教室を営業
・講習期間中にトラブルがあったら、スーパーバイトは休日でも、旅行にいくのをキャンセルにさせて働かせればOK
・突然来なくなったバイトの穴埋めができなくても、急遽電話をかけてスーパーバイトを呼び出せば解決
・教室長が壊れて(!)辞めた後始末をスーパーバイトに、最低時給以下の手当を握らせて、やらせる
使いようのいいバイトに甘えた環境が、腐りきった栄光の社風を作っていると俺は考える。
だがおわかりのように、甘えさせた俺も悪い。
バイトに泣きつけばどうにか持ちこたえてしまうなら、問題の根本的な解決は先送りされる。
先送りされたツケがどうなったかは、知っての通りだ。そしてこれで終わりではない。
「業界の他社も同じことをしている」
「働きすぎるのは自己責任だ」
この文章が印刷され、栄光の人間が読むことがあるかもしれない。
増田ってやつは普段読みもしなければ書いたこともない。読みづらいのは勘弁してくれ。
これは告発でもあるから後ろめたい気持ちがなくはないが、公表することが顧客と従業員ひいては公益にかなうと信じて疑わないので書いてしまう。
組織としての栄光以外(つまり落ち度のない個人)に迷惑がかからないように書くつもりだ。
昨日の晩、食後にNHKのニュースを見ていたら、「栄光の教室長が勤務中に過労死し、労災と認められた」とたまたま目に入った。
それだけなら(まあそういうことも、あの会社なら不思議ではないな)でスルーできたが、
亡くなられたのは俺が勤務していた教室の近隣教室(成城学園前)の室長だ、ということなので、さすがにスルーできなくなった。
スルーできないのは、過労死を出すような会社を批判したい正義感、とか個人の恨みで栄光憎しではない。
自分の中で罪悪感のようなものを抱えてどうしようもないからだ。「加害者ヅラ」させてほしい。
クソみたいな環境に甘んじていた俺は憎まれるべき悪人で、過労死が起こるような環境を作った責任は俺にもある。
ただ、これを読んでいる人は、栄光がどうなっちゃってんのかに興味あるのだろうし、そっちを先に読んで楽しくをモットーに書いておく。
俺は栄光ゼミナール(集団個別併設)栄光ビザビ(個別専門)両方での勤務経験が10年弱ある。
社員だったのではないが、栄光の数少ない美点である「社員も上の方の管理職も、バイトになれなれしい(が、風通しがいいというわけでもない)」と言う社風から、
管理職のそばにいるうちに、内部事情に精通して理解するようになったと思ってほしい。勝手なお願いだが信じてほしい。俺は悪人だが、嘘は書かない。
働いていた10年の間で、ずいぶんと正社員の人手が減らされていくのをこの目で見た。
まず栄光がどれほど顧客(まず未成年だ)と従業員(社員・バイト含め)をナメているか書いていく。
どれも昨今のナメた企業ではめずらしいものではないのかもだろうが、「これが上場企業の教育業でござい」と言われると、俺は後ろ暗い気持ちを抱かずにいられない。
こんな感じだろう。
では具体的なことを書いていこう。
栄光における過労の主要因は、社員1人で担当する生徒の人数が多すぎることだと俺は思う。
今回の事件について
まず、ソースはNHKのニュースによると、教室長過労死発生したビザビ成城学園校の生徒数は180人だそうだ。
これを社員(ようは学生バイトと事務パート以外)2人で担当していたそうだ。この生徒180人に社員2人という比率は、
栄光の近年の社内基準から言えば「ギリギリ生徒数が多すぎることはない」というスタンダードなものだろう。
後述する「1人教室」に2人目の社員が配置されるかどうかの基準が「在籍数100」とも言われていた。(つまり99人までは1人の社員で教室を運営させる)
だが(誰がどういった根拠で決めたのか不明な)社内基準でOKでも、単純計算で1人あたり90人の生徒、そしてそれとほぼ同数の保護者の対応を満足に行うのは無理だ。
多くの公教育で1クラス50人が限度なので、この50人というのは経験的に求められた「人間1人あたりが面倒を見れる最大人数」なのだろう。
が、在籍数を増やせ増やせ(退塾を減らせ減らせ)と詰められるので、それを粛々とこなす社員だらけだ。
仕事が多すぎることの問題に社内の誰も(社員もバイトも)手をつけずに、むしろ率先して長時間労働を維持する方向に行ってしまったことが、
今回のような取り返しのつかない結果を招いたと言える。
なぜこのような腐った風土なのかは文字数に余裕があれば後述する。
社員が常時2人以上いる教室はまだ生徒の安全面に影響が少ないからマシだ。おぞましいのは社員が1人または1.5人の教室だ。
生徒の在籍人数が100人以下の教室は、ここ10年で社員2人から社員1人に人手が半減された。社員が教室長1人だけの教室を、
そのままだが1人教室と呼んでいた。(1.5人教室は2人目の社員が他教室と掛け持ちである)
俺は「2人教室」→「1.5人教室」→「1人教室」と、なし崩し的に人手が減らされる現場にいたが、
社員の人手不足に対するフォロー(IT活用や勤務時間の融通など)は皆無であり、
学生バイトや事務パートの採用拡大の権限も教室長にはなかった。
もうおかしいのがわかるだろう。
週休2日を維持しようと思えば週1日は「教室に社員が一人もいない日」を設定しなければならない。
つまり、「社員が休むあいだ、バイトが教室の全責任を負って教室を開ける日」を設けるのだ。
あなたは「何かあったら誰も責任の取れない(何かあってもなんの権限も責任もない大学生が矢面に立たされる)の日が毎週ある教室」にお子さんを通わせたいと思うだろうか?
もしあなたがバイトだったら、なんの見返りもなく教室の有事(生徒が怪我をしたら?災害が起こったら?)の責任を負わされるかもしれない立場に立ちたいだろうか?
栄光曰く「この状態はコンプライアンスに抵触しない」ようだ。生徒と従業員の安全をなんだと思っているんだろうかね。
幸いにも生徒に危害の及ぶ大事件は俺の教室では起こらなかったが、栄光と(おもにオーバーワークで壊され)モメた末に、見せしめ同然に辞めさせられていった元社員が教室に討ち入りにくるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、そんなことはおくびにも出さずに社員のいない教室を毎週開けて、俺は生徒に笑顔で(警備会社の通報ペンダントだろうと思われた物体を自ら首からさげ)授業していた。受付も電話番もいない教室にフラッと不審者が来て、生徒にいきなりガソリンでもかけられたらジ・エンドである。
だが、こんなことがバイトだけで開けてる日にあった。保護者からの電話がかかってきてがバイトでは返答しかるので、会社の代表の番号を案内した。
が、間違えて(間違うもなにもそういうときにどうしたらいいか、なにもバイトは聞かされていないので)新規入塾問合せのフリーダイアルを案内してしまった。
その後、コールセンターの部署から「迷惑だ。なにをしているんだ」と電話口で叱責を受けた。
だがよく聞くと、こちらがバイトだけで教室を1日開けてることも、そこになんのフォローもないことをコールセンターの部署はご存知でなかった。
あとで成城学園前(当事は今回の事件とは別)の教室長から、「そういうことがあったらうちの教室に電話を回してほしい」といまさらのように言われた。
人手不足を重く見た(ポーズをとった)栄光は、「社員が足らないならバイトを社員ぽく見せかければいいじゃない」と思ったか知らないが、
バイト講師に「チーフ教師」なる肩書(とカスみたいな役職手当)をつけて、社員が休みの日の責任をバイトになすりつけるシステムを開発した。
俺が栄光を辞めた後もこの路線は拡大され、個別の教室案内のwebページにチーフ教師が「社員です」みたいな感じで、写真付きで紹介されるようになった。
(ちなみに社員とバイトを写真で見分けるには、スーツに社章がついているかいないかだ。それを悟られないように社章を隠すような写真の教室は確信犯でやってると思う。)
ここまでならなんの問題もない。
だが一部に社内の身分的にチーフではないのに「チーフ教師」と書かれた、嘘っぱちの名刺を渡されて業務をするように命じられたバイトがいる。
俺は、広報活動のため来室した私立学校の先生たちにこのニセ名刺を渡し、保護者面談でも(たしか)渡したと思う。
渡された人たちがどう思ったか知らないが、栄光はなんの非もないバイトを通して取引先を、つまらない見栄のために騙し騙させた。
それに唯々諾々と従っていた俺にも非がある。
簡単に言うと、退職後にニセチーフとして働いたぶんの役職手当を全額栄光に請求した。
きちんとしたフォーマットの請求書を作成し、証拠のニセ名刺を本社の人事宛に送付した。
栄光の人事責任者(だったと思う)から連絡があり、本社で事情を聞きたいと言うので本社に出向いてやって、ありのままを話した。
そこで話をした人事担当者は、このニセ名刺作戦にどれくらい噛んでるのか、俺は知らなかったし知りたくもなく、相手も探られたくはないだろうと思って聞きはしなかった。
「送付した請求書は、高校の同級生の弁護士と相談したうえで、送付させてもらった(大嘘)」と言ったところ、それにビビったのか栄光は即座に和解を申し出た。
「ただ働き分の金は払うからニセ名刺一件は黙っていろ」と、和解とタダで口止めさせる、非常に虫のいい提案がなされた。
俺はひたむきな栄光の従業員たちに思いを馳せ、彼らの幸せ免じて、タダ働きされた分のお金で栄光とは手切れだってことにして、
いろいろと許せないことはあったが、寛大な心で(体面上)ことを荒立てずに和解に乗った。
俺は以前に、「これは間違いなく警察or訴訟沙汰だろうなぁ」と思っていた社内不祥事を、鋼の意志で示談もしくは泣き寝入りに持っていき、隠し通す栄光の体質を十分知っていた。
知っていたはずだが、栄光を1秒でも早く忘れたく、穏便にことを運ぶことを選んだ。
が、それはいま思えば、栄光の隠蔽体質の片棒を担ぐ最低の判断だった。
今回の過労死の件も社内では1年もあったにも関わらずたいして共有もされず(教室長たちを管理する役職にもついていたことがある、他県の教室長が「よく知らない」と仰天発言したのを、俺が昨日のうちに直接本人から電話で聞いたから確実である)、
労災認定のプレスリリースも、目の届きにくいところにひっそり佇んでいる。
ここまで読んでいただいた方は、「そんなにひどい栄光でなぜ社員たちは悪いことをしてでも栄光に忠誠を誓ってしまうのか」と疑問に思われるだろう。
栄光だけではない。このような悲しい過労死の事件が起こるたび、当事者でない我々は「どうしてそこまで」と思ってしまう。
最後に、栄光で働くことで、いかにそのような正常な感覚が失われるのかを書きたい。
まず、想像していただきやすいのが、(手垢のついた言葉で説明するなら)「やりがいの搾取」の構造だ。
「栄光は好きではないが、生徒のために頑張りたい」と口にする社員は、俺の周りでは少なくなかった。
生徒と接していると「生徒のために頑張りたい」という気持ちが湧くのはよくわかる。
ただ、冷酷なようだが彼らは「栄光で頑張ること」が生徒のためになる唯一の解決策だと視野狭窄に陥っていたと言わざるを得ない(俺もそうだった)
世の中に塾はたくさんなるのだし、生徒も、働く者も、何もこんな間違った環境にいる必要などどこにもないのだ。
それに気づかなくさせるくらい、生徒を指導して得られるやりがいというものは劇薬である。
だが栄光で得られる「やりがい」は「他人様の育てた大事なお子さんたちをタダでダシにした」まがい物だ。
よその会社が必死に作り上げている「やりがい」が聞いて呆れるだろう。
ついで社員を駆り立ててしまうのが、彼らの部下の「スーパースペックな塾講師」の存在だろう。
そこらの社員よりも高学歴で授業がうまく生徒からも人気があり頼んだ仕事を絶対に断らない人間が(大学生・既卒問わず)、少なからず栄光では働いている。
不遜を承知で言わせてもらうと、(もうここまで読んでわかると思うが)俺がそうだった。
前述した1人教室が潰れないのは、この有能なバイトがいるからだというのもある。
スーパーなバイトは、腐っている栄光を完璧なように取り繕うことができる麻薬だ。
・入院手術で休まざるをえない社員の穴が、社員で埋まらないからスーパーバイトで代わりをさせる。
・夏期講習中休暇を社員に取らせるため、4日連続でバイトだけで教室を営業
・講習期間中にトラブルがあったら、スーパーバイトは休日でも、旅行にいくのをキャンセルにさせて働かせればOK
・突然来なくなったバイトの穴埋めができなくても、急遽電話をかけてスーパーバイトを呼び出せば解決
・教室長が壊れて(!)辞めた後始末をスーパーバイトに、最低時給以下の手当を握らせて、やらせる
彼らスーパー塾講師に甘えた環境が、腐りきった栄光の社風を作っていると俺は考える。
だがおわかりのように、甘えさせた俺も悪い。
バイトに泣きつけばどうにか持ちこたえてしまうなら、問題の根本的な解決は先送りされる。
先送りされたツケがどうなったかは、知っての通りだ。そしてこれで終わりではない。
栄光スタンダードとはこういうものだ、業界の他社も同じことをしている、働きすぎるのは自己責任だ、など甘えきった言い訳から絶対に手を離しはしないだろう。
この文章が印刷され、栄光の人間が読むことがあるかもしれない。
増田ってやつは普段読みもしなければ書いたこともない。読みづらいのは勘弁してくれ。
これは告発でもあるから後ろめたい気持ちがなくはないが、公表することが顧客と従業員ひいては公益にかなうと信じて疑わないので書いてしまう。
組織としての栄光以外(つまり落ち度のない個人)に迷惑がかからないように書くつもりだ。
昨日の晩、食後にNHKのニュースを見ていたら、「栄光の教室長が勤務中に過労死し、労災と認められた」とたまたま目に入った。
それだけなら(まあそういうことも、あの会社なら不思議ではないな)でスルーできたが、
亡くなられたのは俺が勤務していた教室の近隣教室(成城学園前)の室長だ、ということなので、さすがにスルーできなくなった。
スルーできないのは、過労死を出すような会社を批判したい正義感、とか個人の恨みで栄光憎しではない。
自分の中で罪悪感のようなものを抱えてどうしようもないからだ。「加害者ヅラ」させてほしい。
クソみたいな環境に甘んじていた俺は憎まれるべき悪人で、過労死が起こるような環境を作った責任は俺にもある。
ただ、これを読んでいる人は、栄光がどうなっちゃってんのかに興味あるのだろうし、そっちを先に読んで楽しくをモットーに書いておく。
俺は栄光ゼミナール(集団個別併設)栄光ビザビ(個別専門)両方での勤務経験が10年弱ある。
社員だったのではないが、栄光の数少ない美点である「社員も上の方の管理職も、バイトになれなれしい(が、風通しがいいというわけでもない)」と言う社風から、
管理職のそばにいるうちに、内部事情に精通して理解するようになったと思ってほしい。勝手なお願いだが信じてほしい。俺は悪人だが、嘘は書かない。
働いていた10年の間で、ずいぶんと正社員の人手が減らされていくのをこの目で見た。
まず栄光がどれほど顧客(まず未成年だ)と従業員(社員・バイト含め)をナメているか書いていく。
どれも昨今のナメた企業ではめずらしいものではないのかもだろうが、「これが上場企業(現在は上場廃止。指摘感謝)の教育業でござい」と言われると、俺は後ろ暗い気持ちを抱かずにいられない。
こんな感じだろう。
では具体的なことを書いていこう。
栄光における過労の主要因は、社員1人で担当する生徒の人数が多すぎることだと俺は思う。
今回の事件について
まず、ソースはNHKのニュースによると、教室長過労死発生したビザビ成城学園校の生徒数は180人だそうだ。
これを社員(ようは学生バイトと事務パート以外)2人で担当していたそうだ。この生徒180人に社員2人という比率は、
栄光の近年の社内基準から言えば「ギリギリ生徒数が多すぎることはない」というスタンダードなものだろう。
後述する「1人教室」に2人目の社員が配置されるかどうかの基準が「在籍数100」とも言われていた。(つまり99人までは1人の社員で教室を運営させる)
だが(誰がどういった根拠で決めたのか不明な)社内基準でOKでも、単純計算で1人あたり90人の生徒、そしてそれとほぼ同数の保護者の対応を満足に行うのは無理だ。
多くの公教育で1クラス50人が限度なので、この50人というのは経験的に求められた「人間1人あたりが面倒を見れる最大人数」なのだろう。
が、在籍数を増やせ増やせ(退塾を減らせ減らせ)と詰められるので、それを粛々とこなす社員だらけだ。
仕事が多すぎることの問題に社内の誰も手をつけずに、むしろ率先して長時間労働を維持する方向に行ってしまったのが、今回のような取り返しのつかない結果を招いたと言える。
なぜこのような腐った風土なのかは文字数に余裕があれば後述する。
社員が常時2人以上いる教室はまだ生徒の安全面に影響が少ないからマシだ。おぞましいのは社員が1人または1.5人の教室だ。
生徒の在籍人数が100人以下の教室は、ここ10年で社員2人から社員1人に人手が半減された。社員が教室長1人だけの教室を、
そのままだが1人教室と呼んでいた。(1.5人教室は2人目の社員が他教室と掛け持ちである)
俺は「2人教室」→「1.5人教室」→「1人教室」と、なし崩し的に人手が減らされる現場にいたが、
社員の人手不足に対するフォロー(IT活用や勤務時間の融通など)は皆無であり、
学生バイトや事務パートの採用拡大の権限も教室長にはなかった。
もうおかしいのがわかるだろう。
週休2日を維持しようと思えば週1日は「教室に社員が一人もいない日」を設定しなければならない。
つまり、「社員が休むあいだ、バイトが教室の全責任を負って教室を開ける日」を設けるのだ。
あなたは「何かあったら誰も責任の取れない(何かあってもなんの権限も責任もない大学生が矢面に立たされる)の日が毎週ある教室」にお子さんを通わせたいと思うだろうか?
もしあなたがバイトだったら、なんの見返りもなく教室の有事(生徒が怪我をしたら?災害が起こったら?)の責任を負わされるかもしれない立場に立ちたいだろうか?
栄光曰く「この状態はコンプライアンスに抵触しない」ようだ。生徒と従業員の安全をなんだと思っているんだろうかね。
幸いにも生徒に危害の及ぶ大事件は俺の教室では起こらなかったが、栄光と(おもにオーバーワークで壊され)モメた末に、見せしめ同然に辞めさせられていった元社員が教室に討ち入りにくるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、そんなことはおくびにも出さずに社員のいない教室を毎週開けて、俺は生徒に笑顔で(警備会社の通報ペンダントだろうと思われた物体を自ら首からさげ)授業していた。受付も電話番もいない教室にフラッと不審者が来て、生徒にいきなりガソリンでもかけられたらジ・エンドである。
だが、こんなことがバイトだけで開けてる日にあった。保護者からの電話がかかってきてがバイトでは返答しかるので、会社の代表の番号を案内した。
が、間違えて(間違うもなにもそういうときにどうしたらいいか、なにもバイトは聞かされていないので)新規入塾問合せのフリーダイアルを案内してしまった。
その後、コールセンターの部署から「迷惑だ。なにをしているんだ」と電話口で叱責を受けた。
だがよく聞くと、こちらがバイトだけで教室を1日開けてることも、そこになんのフォローもないことをコールセンターの部署はご存知でなかった。
あとで成城学園前(当事は今回の事件とは別)の教室長から、「そういうことがあったらうちの教室に電話を回してほしい」といまさらのように言われた。
人手不足を重く見た(ポーズをとった)栄光は、「社員が足らないならバイトを社員ぽく見せかければいいじゃない」と思ったか知らないが、
バイト講師に「チーフ教師」なる肩書(とカスみたいな役職手当)をつけて、社員が休みの日の責任をバイトになすりつけるシステムを開発した。
俺が栄光を辞めた後もこの路線は拡大され、個別の教室案内のwebページにチーフ教師が「社員です」みたいな感じで、写真付きで紹介されるようになった。
(ちなみに社員とバイトを写真で見分けるには、スーツに社章がついているかいないかだ。それを悟られないように社章を隠すような写真の教室は確信犯でやってると思う。)
ここまでならなんの問題もない。
だが一部に社内の身分的にチーフではないのに「チーフ教師」と書かれた、嘘っぱちの名刺を渡されて業務をするように命じられたバイトがいる。
俺は、広報活動のため来室した私立学校の先生たちにこのニセ名刺を渡し、保護者面談でも(たしか)渡したと思う。
渡された人たちがどう思ったか知らないが、栄光はなんの非もないバイトを通して取引先を、つまらない見栄のために騙し騙させた。
それに唯々諾々と従っていた俺にも非がある。
簡単に言うと、退職後にニセチーフとして働いたぶんの役職手当を全額栄光に請求した。
きちんとしたフォーマットの請求書を作成し、証拠のニセ名刺を本社の人事宛に送付した。
栄光の人事責任者(だったと思う)から連絡があり、本社で事情を聞きたいと言うので本社に出向いてやって、ありのままを話した。
そこで話をした人事担当者は、このニセ名刺作戦にどれくらい噛んでるのか、俺は知らなかったし知りたくもなく、相手も探られたくはないだろうと思って聞きはしなかった。
「送付した請求書は、高校の同級生の弁護士と相談したうえで、送付させてもらった(大嘘)」と言ったところ、それにビビったのか栄光は即座に和解を申し出た。
「ただ働き分の金は払うからニセ名刺一件は黙っていろ」と、和解とタダで口止めさせる、非常に虫のいい提案がなされた。
俺はひたむきな栄光の従業員たちに思いを馳せ、彼らの幸せ免じて、タダ働きされた分のお金で栄光とは手切れだってことにして、
いろいろと許せないことはあったが、寛大な心で(体面上)ことを荒立てずに和解に乗った。
俺は以前に、「これは間違いなく警察or訴訟沙汰だろうなぁ」と思っていた社内不祥事を、鋼の意志で示談もしくは泣き寝入りに持っていき、隠し通す栄光の体質を十分知っていた。
知っていたはずだが、栄光を1秒でも早く忘れたく、穏便にことを運ぶことを選んだ。
が、それはいま思えば、栄光の隠蔽体質の片棒を担ぐ最低の判断だった。
今回の過労死の件も社内では1年もあったにも関わらずたいして共有もされず(教室長たちを管理する役職にもついていたことがある、他県の教室長が「よく知らない」と仰天発言したのを、俺が昨日のうちに直接本人から電話で聞いたから確実である)、
労災認定のプレスリリースも、目の届きにくいところにひっそり佇んでいる。
ここまで読んでいただいた方は、「そんなにひどい栄光でなぜ社員たちは悪いことをしてでも栄光に忠誠を誓ってしまうのか」と疑問に思われるだろう。
栄光だけではない。このような悲しい過労死の事件が起こるたび、当事者でない我々は「どうしてそこまで」と思ってしまう。
最後に、栄光で働くことで、いかにそのような正常な感覚が失われるのかを書きたい。
まず、想像していただきやすいのが、(手垢のついた言葉で説明するなら)「やりがいの搾取」の構造だ。
「栄光は好きではないが、生徒のために頑張りたい」と口にする社員は、俺の周りでは少なくなかった。
生徒と接していると「生徒のために頑張りたい」という気持ちが湧くのはよくわかる。
ただ、冷酷なようだが彼らは「栄光で頑張ること」が生徒のためになる唯一の解決策だと視野狭窄に陥っていたと言わざるを得ない(俺もそうだった)
世の中に塾はたくさんなるのだし、生徒も、働く者も、何もこんな間違った環境にいる必要などどこにもないのだ。
それに気づかなくさせるくらい、生徒を指導して得られるやりがいというものは劇薬である。
だが栄光で得られる「やりがい」は「他人様の育てた大事なお子さんたちをタダでダシにした」まがい物だ。
よその会社が必死に作り上げている「やりがい」が聞いて呆れるだろう。
ついで社員を駆り立ててしまうのが、彼らの部下の「スーパースペックな塾講師」の存在だろう。
そこらの社員よりも高学歴で授業がうまく生徒からも人気があり頼んだ仕事を絶対に断らない人間が(大学生・既卒問わず)、少なからず栄光では働いている。
不遜を承知で言わせてもらうと、(もうここまで読んでわかると思うが)俺がそうだった。
前述した1人教室が潰れないのは、この有能なバイトがいるからだというのもある。
スーパーなバイトは、腐っている栄光を完璧なように取り繕うことができる麻薬だ。
・入院手術で休まざるをえない社員の穴が、社員で埋まらないからスーパーバイトで代わりをさせる。
・夏期講習中休暇を社員に取らせるため、4日連続でバイトだけで教室を営業
・講習期間中にトラブルがあったら、スーパーバイトは休日でも、旅行にいくのをキャンセルにさせて働かせればOK
・突然来なくなったバイトの穴埋めができなくても、急遽電話をかけてスーパーバイトを呼び出せば解決
・教室長が壊れて(!)辞めた後始末をスーパーバイトに、最低時給以下の手当を握らせて、やらせる
彼らスーパー塾講師に甘えた環境が、腐りきった栄光の社風を作っていると俺は考える。
だがおわかりのように、甘えさせた俺も悪い。
バイトに泣きつけばどうにか持ちこたえてしまうなら、問題の根本的な解決は先送りされる。
先送りされたツケがどうなったかは、知っての通りだ。そしてこれで終わりではない。
栄光スタンダードとはこういうものだ、業界の他社も同じことをしている、働きすぎるのは自己責任だ、など甘えきった言い訳から絶対に手を離しはしないだろう。
この文章が印刷され、栄光の人間が読むことがあるかもしれない。