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2024-03-29

今日からわかる!現代サッカー用語の基礎知識増田編〜

サッカーっておもしろそう!でも耳慣れない流行言葉がいっぱいあってめんどくさそう……そう考える増田、いますよね?

オフサイドを覚えるのがせいいっぱいの容量しかないフラットスリーな増田脳みそじゃ、トータルフットボールマジックマジャールもマジわけわかんない!

そんなあなた解説しましょう、現代サッカー用語の基礎知識

これで今日からみんなでパルムドール


リトリート

・一度放出した選手を再度獲得すること。多くは移籍に失敗した選手を温情で再獲得することを指す。「もう一度(re)面倒をみる(treat)」の意味東アジアサッカー界でよく見られる慣行で、一種儀式的な側面がある。主に微妙ポジションの中堅からベテランに対して行われ、リトリートされた選手の多くは再獲得から1,2年以内に引退する。

2010年代FIFAから不正競争などにあたると指摘されたためにどこの国でもおおっぴらにはやられなくなり、日本でもほとんど見なくなった。


トランジション

・トラン・ジ・ション。北ベトナム伝説ストライカー父親イタリア系。そのボール捌きと決定力で「不屈の虎」と呼ばれた70年代北ベトナム代表東アジア最強に押し上げ、1976年アジア杯代表チームを初優勝に導いた。特にその大会日本戦では一人で7得点と大爆発し、当時少なかったサッカーファンを絶望の谷間へと叩き込んだ。当時日本代表エース存在だった釜本邦茂試合終了のホイッスルとともに芝生に崩れ落ち、「こんなんじゃ百年経ってもワールドカップなんて出れない!」と慟哭し、うずくまったまま三十分動かなかった。その映像は今でもサッカー特番でよく流される名場面のひとつ

トランに話を戻すと、現役を退いたあとは後進の指導にあたり、2000年代から政界へも進出した。2018年没。


【5レーン】

・非サッカーファンにはあまり知られていないが、実はサッカーフィールドサイドラインの内側には溝が掘られている。これがレーン。レーンはなるべくスローインなどでゲームを中断し、熱気を盛り下げないための処置なのだが、溝に足を引っ掛けて怪我する選手も多く、反対派も多い。それはともかく、5レーンとは左右の両サイド(4レーン)に加えて中央に引かれたセンターラインにもレーンを設けること。これにより、ホーム側が有利になるとされているが、実は統計的には実証されていない。2005年フランスシャンゼリゼFCホームであるバスチーユ記念スタジアムで初めて導入され、以後世界的にスタンダードな形になった。


ダイアゴナル】

カメルーン代表ソロトーマス・ダイアーゴのアナルのこと。2014年ワールドカップグループ予選における対クロアチア戦で起きた出来事に由来する。当時、日本でも大きく報道されたので、非サッカーファンでもご記憶のかたも多いのではないだろうか。ダイアーゴは2021年にJ4の福山ヴィオーレでもプレーした、日本にも馴染みの深い選手


インテンシティ】 

イングランドの有名なサッカークラブ所在している街。もとは殷藤街(yinteng guai)というイングランド最古の中国人街(現在は残っていない)から発祥したクラブで、ホームタウンをロンドン南部に移した今もその名称を留めている。そんな縁からか、中国人初のイングランドプロサッカー選手の葉明傑が80年代に数年在籍した。近年に至るまでながらく4部リーグ〜5部リーグあたりをうろうろしていたが、2011年華僑シンガポール富豪がチームを買収してから強化に乗り出し、2019年にはチャンピオンシップ(2部)に昇格。戦力的にはリーグ下位と見られたにもかかわらず、当時無名であった若手監督アントニオ・ボーゲル(現スロヴァキア代表監督)の卓抜した采配と戦術により、昇格初年度からプレーオフ圏内進出中国古武術をヒントに取り入れたダイナミックなサッカーは「インテンシティフットボール」と呼ばれ、2部〜3部リーグあいだで大流行し、現在ではプレミアリーグのチームにも部分的意識されている。

しかしチームとしてのインテンシティ2021年オーナーによるファイナンス関係不正が発覚し、3部への降格処分を受け、現在は4部まで低迷している。


【偽9番】 

フィールド上に出現するもう一人の背番号9番。本物の9番とよく似ているが「〜でゲス」という語尾で喋る


【偽SB

フィールド上に出現する偽物の野球選手福岡ソフトバンクホークスユニフォームを着ている。本物の野球選手っぽく振る舞うが「〜でヤンス」という語尾で喋る。メガネ守備力が高いがチャンス×。

2023-07-19

[]メンバー変更も実らず…消化不良のスコアレスドローで3試合勝利

明治安田生命J1オレオレFC0-0広島>◇第24節◇16日◇ロイスタ

 オレオレFCは19日、ホームサンフレッチェ広島スコアレスドローに終わった。MF村松らが主力4人が出場停止の中、野河田彰信監督GK野村を入れるなど、メンバーテコ入れを敢行した。だが終始、広島ペースで、終盤に反撃したが、シュート僅か6本、枠内0と低調で3試合勝利となった。

写真スコアレスドローに終わり、ガックリ肩を落とす両イレブン

 重苦しく、どんよりした雰囲気スタジアムを包んだ。2試合連続の無得点で3試合勝利。野河田監督試合後「柏戦からずっとこんな感じやん。結局、獲る方がな。戦術今日は変えて臨みましたけど、そこがどうにかならん事にはなぁ…」と、嘆いた。

 前節のセレッソ大阪戦でMF村松が退場。FW森永MF森下DF奈良田も累積警告で出場停止の中、指揮官言葉通り、現状打開へスタメンを入れ替えた。GKには野村が9試合ぶり、DF大村が5試合ぶり、FWトーマス・ノレジーが7試合ぶりに先発出場。システムもこれまでの3バックからDF岩田一条ボランチに入る4ー2ー3ー1にし、長身のノレジーがキープしながらチャンスを作る戦術を敷いた。

 だが、広島ハイプレスショートカウンターに苦しみ、苛立ったノレジーは広島DFにたまらファウルを犯し、警告を受ける悪循環。結局、ノレジーを前半だけで諦めた。それでも、広島ペースは後半も変わらず。シュート17本打たれ、枠内も10野村の好セーブ広島拙攻が無ければ、大量失点を喫してもおかしくなかった。野村は「みんな動きが重く、ギクシャクしているように見えた。それでも、助けるのが僕の仕事。久々の出場でしたし、守り切る事は出来たが、勝利を目指していたので…悔しいです」と歯切れは悪かった。

 連戦メンバーシステム変更の影響か攻守に選手孤立し、意図が噛み合わない場面が目立った。ようやく反撃に転じたのも広島疲労が見えた終盤から。だが試合通して放ったシュートは僅か6本。枠内はゼロと単発な攻撃に終始した。「(体が)動かなかったのが正直なところだった」とは主将MF鈴木潤。後半15分、今季最短で退いた。これ自体は野河田監督との話し合いで事前に決められていた事だったが「試合の入りで勢いを持って来られてしまった。そこでまず負けたのが全て」と悔やんだ。

 試合後、サポーターからブーイングが飛んだ。鈴木潤は「受け止めるしかないし、勝てなかったことは非常に悔しいです」と反省を口にした。これでリーグ戦3試合勝ち無し(2分1敗)。「これから先、上に行く為には連戦でも、今日出た僕達、選手がもう少し、戦術インテンシティの部分で更に上回る事が必要になってくると思うので、もう1回引き締めてやっていきたい」と、誓った。

 次節は22日、アウェイFC東京と対戦する。この試合最後リーグ戦は2週間の中断に入る。野河田監督は「そら変わらずに、今まで通りやるよ。プラスもっと選手らが臨機応変にやらんと。こういうゲームものにするためにももっとすり合わせして共通認識の精度を高めていかな」と奮起を促す。前回、劇的な逆転勝利をした相手に再び勝利し、いい形で中断期間を迎えたい。

○…広島、攻守圧倒も6試合勝利

 広島は6試合ぶりの白星を逃した。終始、攻守に圧倒したが、GKに阻まれるなど、決定力を欠いた。スキッベ監督は「勝ち点3がほしかった」と悔やんだが「今日の内容は選手達にとって、自信になると思う。次こそ勝ちたい」と前を向いた。

2023-07-14

[]夏場に加入のヤゴリカルド藤崎、植村がそれぞれ会見。2年ぶり復帰の植村「チームに貢献出来れば」最短デビューは22日東京戦

 オレオレFCは14日、夏場に加入したMFヤゴリカルドMF藤崎FW植村の入団会見がオンラインで行われ、野河田彰信監督も参加した。ヤゴリカルド藤崎は先週から、植村はこの日の練習からチームに合流した。ヤゴリカルド左利きドリブラーで、左サイドを主戦場とし、藤崎ボランチセンターバックを中心に守備力が持ち味。植村は裏の抜け出しと抜群の得点感覚武器にするストライカー選手登録関係で最短デビューは22日のアウェイFC東京戦(国立)となる見込み。なお、補強はこの3人で終了する見込みと明かした。

     ◇   ◇   ◇   ◇

 3人が暫定4位と躍進するロイブル軍団を更に上に押し上げる。ヤゴリカルド個人で打開し、左足を武器にゴール、アシスト、チャンスクリエートと得点に関わるプレーが持ち味。リカルド日本行きに「迷いはなかった。レベルの高い日本でやれる事に誇りを感じます」と話し、即戦力として大きな期待を背負う。「個人としては苦しい試合展開だったり、結果を出して勝つ状況が必要になってくると思うので、貢献出来るように頑張りたいです」と力を込める。

 一方、2年ぶりの復帰を果たした藤崎は「もう一度、このクラブでやれる事を嬉しく思います」。同じく復帰の植村も「戻ってきたんやなと感じました」。ボール奪取が持ち味の藤崎は、21年夏に加入した鉾浜FCではウィングバックも努めるなど、プレーの幅を広げ、得点力が持ち味の植村は勝田(かちだ)ヘルズゲートFCに加入した昨年は40試合11得点と結果を出した。しかし、共に今季監督スタイルが代わり出場機会が減った。植村は「試合出場に飢えている。自分に求められるのはゴールですし、チームに貢献出来れば」。藤崎は「2年間の経験を生かして、自分の持ち味を出してチームに貢献したい」と、それぞれ意気込みを口にした。

 野河田監督は補強の意図について「サイドは右は人材はいるんですけど、左は奈良田とジュシエしかいないので。ボランチも様々な選手を試したが層が薄かった。FWは現時点で森永(10得点)しか獲れてないんでね。もう少し、ノレジーや浅田らの刺激を与えようと。あとはオプションを増やしたい意図もある」と説明。更なる補強については「ないですね。もう十分や。メンバーはいるんで、若手もベテランも変わらず競争させながら、残り試合を戦いたい」と見据えた。

 シーズンは後半戦に突入し、更なる上位進出を目指す上で負けられない戦いが続く。最短の出場は22日に新国立競技場で行われるFC東京戦。植村は「何かの縁やと思ってますし、僕は持ってると思います」と笑いながらも「節目節目で、この試合を落とせなかったというときに結果を残せれば、大きく自信がつくと思いますし、チームとしての価値も上がると思うので、そこにこだわりたい」。ロイブル軍団勝利をもたらす存在になる。

○…オレオレFCは14日、16日のアウェイセレッソ大阪戦に向けて非公開で練習した。

 前節・柏レイソル戦で同点ゴールを決めたDF岩田オンライン会見に応じ「前節の反省を生かして戦いたい」と意気込みを口にした。柏戦後と翌日に、監督コーチ選手ミーティング実施。言いたいことを言い合ったという。

 C大阪は前回ホームでの試合は3ー2で勝利したが、「個の力は高いですし、(連敗していて)起死回生を誓って戦うと思う。インテンシティクオリティトランジションで負けないようにしたい」と気を引き締めた。

2023-03-05

[]京都完封負けで開幕3試合目で初黒星。3試合連続複数失点と守備崩壊が止まらず…

明治安田生命J1京都2-0オレオレFC>◇4日◇第3節◇サンガS

オレオレFCは4日、アウェー京都サンガFCと対戦し、0―2で敗れ、昨年10月1日の同戦以来、7試合ぶり、開幕3試合目で今季初黒星を喫した。前半から球際の攻防で負けず、決定機も作ったが逃し続けると、0ー0で迎えた後半30分に失点。その後も反撃に出たが、前がかりになったところを突かれ、ロスタイムにはPKを献上。これを決められて万事休す。2試合連続複数得点を挙げていた攻撃陣も無得点に封じられた。次節は12日、ホームサガン鳥栖と対戦する。

写真京都に敗れ、ガックリ肩を落とすオレオレFCイレブン

 試合終了のホイッスルが響き、歓喜に湧く京都サポーターの前でロイブル軍団は肩を落とした。今季初黒星で昨年10月ホームで敗れた相手リベンジ出来ず、サポーターからのブーイングを選手達は真正から受け止めて引き上げた。主将MF鈴木潤は「自分達の若さ、チームの課題が出た試合」と悔やんだ。

 前半から相手の気迫に押されたが、オレオレFCも球際の攻防で負けず、鈴木潤を起点にチャンスも作った。しかし、前半39分のFW森永シュートポストに弾かれ、後半もMF奈良田鈴木潤シュート相手GKの好セーブに阻まれた。すると疲れの見え始めた後半30分にCKの流れから先制点を献上。FW浅田らを投入し猛攻を仕掛けたが、逆に前がかりになったところを突かれ、ロスタイムには右サイドを破られると、DF岩田相手PA内で倒しPKを献上。追加点を奪われて力尽きた。

 野河田彰信監督は「相手の勢いは分かってた。だけど前半からウチもインテンシティ良くやれていたし、ボールも奪えてたからな。だけど、その時間帯でチャンスを逃し続けたのがな…。前半に飛ばした分だけ、後半は運動量が下がるのは分かってたけど、そこを狙われてしもうたな」と敗因を語った。

 これで開幕から3試合連続複数失点と守備課題が解消されていない。指揮官は「どこかで緩むんよな、やっぱり。運動量が落ちたとは言え、2失点とも簡単に決定機を作らせてるもんな」と首をかしげ、初先発となったGK望月も「(2失点は)監督にも言われていたし、一番気を付けていた時間帯だったので悔しい。ここ一番の集中力が問われる時間帯でどう耐え抜くか、その辺はまだまだ」と厳しい表情で振り返った。

 8日のルヴァン浦和戦を含め、次節は鳥栖ホーム連戦となる。試合後に緊急ミーティングを開いたという鈴木潤は「開幕3試合とは言え、このままズルズルいったら去年と同じになる」と危機感を口にした。この連戦きっかけをつかめるか、ロイブル軍団が早くも踏ん張りどころを迎えた。

2022-06-19

[]オレオレFC1-3清水 守備崩壊リーグ戦11戦ぶり黒星

オレオレFC守備崩壊リーグ戦11戦ぶり黒星今季ワーストタイの3失点で清水本拠地白星ならず。相田監督「前半が全て」

明治安田生命J1オレオレFC1-3清水>◇第17節◇18日◇オレス

オレオレFCは18日、ホーム清水エスパルスに1ー3で敗れ、リーグ戦11試合ぶりの黒星を喫した。前半7分、カウンターから先制点を献上。同41分にも、連携ミスから2点目を奪われた。後半は選手交代で盛り返し、同36分にFW吉田PKを決めたが、5分後に3点目を奪われ、万事休す。4月2日ガンバ大阪戦以来の敗戦で、今季ワーストタイの3失点を喫し、清水戦の本拠地勝利もならず。更に3月12日セレッソ大阪戦以来、本拠地黒星となった。公式戦3試合勝利で、ホーム連戦となる22日の天皇杯3回戦(対徳島戦)、次節26日のサガン鳥栖戦に向け、立て直しが求められる。

写真清水に敗れ、ガックリ肩を落とすオレオレFCイレブン

 先日のルヴァンカッププレーオフステージに続き、リーグ戦でも遂に敗れた。11試合ぶり、本拠地では3月12日C大阪戦以来、約3ヶ月ぶりの敗戦監督交代、3連敗を含む5試合勝利と低迷していた下位の清水相手に痛い黒星を喫し、上位争いから一歩後退した。相田満博監督は「前半が全てです。インテンシティー(強さや激しさ)や守備の切り替えの速さも、前半に関しては清水の方が上でした」と悔しさをにじませた。

 前半7分、MF相馬パス相手カットされ、そこからカウンターを止められず清水MF西澤に先制点を奪われた。同41分には清水DF立田意表を突いた攻撃参加に誰も寄せられず、そこから右サイドを突かれ、追加点を奪われた。攻守にミスが目立ち、シュートも僅か2本に封じられ、リードを2点に広げられて前半を終えた。

 後半は開始からFW吉田MF小野寺を投入し、攻勢を強め、何度も清水ゴールに襲いかかった。日本代表GK権田の好セーブに遭いながらも、諦めずに攻めると、同36分、FWジュシエがPA内で相手DFに倒され、PKを獲得すると、これを吉田が決め、4月29日京都サンガFC戦以来のゴールを挙げた。

 しかし、5分後に再びカウンターから追加点を許して勝負あり過去1分2敗とホームで未勝利だった清水に再び敗れた。指揮官は「監督としての未熟さを痛感した試合」として「得点する時間帯が遅く、逆に失点の時間帯が短すぎた。過程を重視しているので、後半に関しては早い時間帯で獲れていれば、違った展開になったのかなと思います」と振り返った。

 負けなしが止まり、チームの課題も露呈した。今季、先制すれば、7勝2分1敗と高勝率の一方で、今日を含め、先制された試合は1分3敗。山本は「後半はボールを持てるようになり、支配自体はできましたけど、崩せなかったのが全て。固めてくる相手の崩し方をどうするかが課題」と首を横に振り、3失点しながら権田に負けじと好セーブを連発したGK村上も「今年は先制すれば、守れるけど、された時にどうするか。逆転する力がないと上位にはいけない」と課題を口にした。

 

 22日の天皇杯3回戦を挟み、次節は26日、ホーム鳥栖と対戦する。指揮官は「点を獲られた時、守りを固める相手をどう崩すかが課題メンバー戦術を含めて、再考したい」と話した。ここまで積み上げてきた自信は、一夜で砕かれていいものであるはずはない。課題と向き合い、再び積み上げていく。

2020-07-31

anond:20200730225532

インテンシティ発音しても世界中で通じるところが英語のいいところ。前提条件が弱いわ

2019-11-02

ラグビーW杯 決勝戦 南アフリカ vs イングランド レビュー

9月20日に幕を開けたラグビーW杯2019日本大会は、43日を経て今夜、最終日を迎える。

予選4プールから20チームで争われたトーナメント最後に勝ち残り、ウェブエリスカップへの挑戦権を得た2チームは、白衣イングランドと緑のジャージ南アフリカ

4年間を最高の形で締めくくるのはどちらのチームとなるだろう。

そして、決勝はどのような戦いになるのだろうか。

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小細工なしの真っ向勝負で勝ち上がってきた南アは、この決勝も自分たちの強みを最大限に活かしてぶつかっていくいだろう。

ただ小細工はしないと言ったが、プランがないとは言っていない。

南アで注目すべきはスタメンリザーブの顔ぶれ、とりわけリサーブの3人、HOマルコム・マークス、PRヴィンセント・コッホ、スティーブン・キッツォフだ。

この第一列は、本来だったら1本目のフロントローなのだが、ノックアウトラウンドに入ってからとういうもの、彼らをリザーブに回して後半から登場させている。

ディフェンシブで硬いラグビーを得意とする彼らにとって、ディフェンスとともにセットプレー生命線だ。

最強のフロントローを後半に登場させて、インテンシティ(強度)をおとさずゲーム支配するのがその目論見だ。

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また、通常80分を超えると最後のワンプレーを残してゲームが終了するのがラグビーだが、勝敗をつけなければならないトーナメントに限っては、80分で決着がつかなかった場合延長戦突入する。

そうなった時、どちらがスクラムで勝ってペナルティーゴールを獲得するかは勝敗に直結する。

まさにトーナメントシフト南アは決勝を戦う。

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ただ、それでも南アが好みの試合展開になるかどうかはわからない。

準々決勝や準決勝でとったようにハイパントを多用して着地点でのフィジカルバトルを挑んでも、ボールを保持した敵が蹴り合いに応じずキープしつづければ、南アは非常に低いポゼッションの中から得点のチャンスを探さないといけない。

相手フィジカルに大きな強みを持たない日本ニュージーランドならともかく、今日相手自分たちと劣らぬ屈強さを誇るイングランドなのだ

キープされ続けながら真っ向勝負の激しいフィジカルバトルで互角以上に持ち込まれビジョンにも現実性がある。

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その上イングランドバックスの展開力・破壊力も強烈だ。

地上戦フィジカルバトルでディフェンスが巻き込まれれば、突きつけられるランの脅威も増すだろう。

フィジカル優位が自明であったり、強みの優劣がそのまま結果に反映された今までとは難易度レベルが違う。

南アスクラムはもちろん、ラックモールでも80分間、絶対優位で試合を運んだ上に、一瞬のわずかな隙に手を突っ込んでこじ開けてくるイングランドの一撃を封じないといけない。

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さらに言うと今回のイングランドは何を仕掛けてくるかわからない。

「ここまで来れば、コーチし過ぎないことが大事選手精神的にも肉体的にもフレッシュ状態にし、ゲームプラン提示して、チャンスがつかめるように持っていく」と語ったイングランドエディー・ジョーンズHC。

自然体で当たるとも取れる発言だが、あくまコーチングの話であって、稀代の戦略家がノープランで決戦に臨むとは思えず特別プランがあるのかもしれないが、それだって言葉の裏を考えすぎて迷いが生じれば勝負師の思う壺。

賽は投げられた、もうやるしかない。

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黙祷に続いて両国国家斉唱

観客が声を合わせる光景はもうお馴染みとなったが、今日歌声はより大きく、スタジアムは大合唱となった。

その光景はまさに決勝戦にふさわしい。

大歓声のなかキックオフの瞬間を迎えた。

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南アフリカキックオフで始まった試合は、イングランド応援歌スイングロウ・スィートチャリオットが響き渡る中、開始早々イングランドPRカイルシンクラーが味方LOマロ・イトジェと交錯脳震盪で交代。

早くも激闘を予想させる幕開けとなる。

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続くマイボールファーストスクラムに組み勝った南アが大きく展開して攻め込み、押し込まれイングランドは自陣からボールを回し押し返すが、南アもすぐさま切り返して展開する。

今までとは打って変わってランで展開して攻める南ア

イングランドキック地域を返挽回してもキックとランを織り交ぜて攻めていく。

さらスクラムでも圧倒し、地上戦で優位を示しながらスタートを切った。

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8分、敵陣深くでボールに噛んだ南アペナルティゴールを獲得。

決勝初の得点はSOハンドレ・ポラードのキックから生み出され、3-0。

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予測の逆の展開にペースをつかめずにいたイングランドは21分、初めて敵陣深く侵入してラインアウトからセットプレーフェイズを重ねた攻撃からペナルティゴールを獲得、これをオーウェンファレルが決め3-3。

この攻防の中で、今度は南アHOボンギ・ンボナンビが脳震盪で、LOルード・デヤハーも肩を痛めて交代する。

激しい試合だ。

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25分、この試合の大きなファクターとなっていくスクラムで組み勝った南アペナルティゴールを獲得し6-3。

イングランドも待っていたために後手を踏んでいたディフェンスを激しく前にでるものに変え、身体を当てながら前進し、6分に渡る攻めでペナルティーゴールを獲得し6-6とする。

流れを持っていかれたくない南アは36分に獲得したペナルティと前半最後スクラムプレッシャーをかけ、ともに獲得したペナルティゴールを決めて12-6で前半を折り返した。

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前半、獲得したスクラムの全てに勝って4本のペナルティーゴールを決めた南アの首尾は上々だ。

終了間際にもフェルミューレンが真正からぶち当たり、気持ちでもペースを渡さない。

対して予想外のランでの展開に待ってしまったイングランドは、攻めてもボールが手につかず噛み合わない。

もっと問題なのはスクラムだ。

想像以上の強さの前に明らかな劣勢に立たされてしまっているのに、南アはまだ最強のフロントローを残しているのだ。

25分過ぎから少しだけ流れを取り戻したが、未だビハインドは6点。

スコア以上に悪い状況を挽回するため、エディーはどのような策を授けるだろうか。

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後半、キックオフからランで攻めるイングランドだが、素晴らしい集中力を発揮する南アディフェンスの上がりが早く突破できない。

スクラムでも南アが予定通りフロントローにコッホとキッツォフの2枚をいれ、本来の最強のフロントロー制圧にかかってくる。

この圧倒的な力押しでペナルティゴールを奪われ15-6。

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その後のキックオフからの攻めでも、早くて強いディフェンスで立ち往生を食ってからスクラムで跳ね返される。

スクラムで決定的な優位を証明した南アは3点をちらつかせつつイングランド攻撃を跳ね返しつづける。

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圧力に苦しむイングランドはなんとかスクラムを一本返してしてペナルティゴールで15-9とするが、陣地に進入してきた南アにペースを強奪され、ペナルティゴールで突き離される。

追いすがるイングランドもすぐさまペナルティゴールかえしてし18-12とした64分、劣勢のスクラムからついにディフェンス破綻、ここからの展開でマカゾレ・マピンピにインゴールに飛び込まれ、初のトライを奪われる。

コンバージョンも決まって25-12と非常に大きな7点!

増田も含めてきっと多くの人間勘違いしていた、イングランドが仕掛けて、南アが受けてたつと。

でも地上戦は体を当てて前に出て相手キックを蹴らせ、ボールを持ってはFWの強度で集めてランで止めを刺す、イングランドがとれる戦術は、南アだってできたのだ、だってそうじゃないかFWバックスも駒は揃っている!

この戦いは自分の置かれた状況を素早く理解したものが制する勝負だった!

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70分をすぎ、もうトライを取るしかないイングランドセットプレーで攻めるも集中力が切れない南アラインを押しかえし、そして73分、170cmのポケットロケットチェスリン・コルビが大男をかわしながら走り抜け、勝負を決定づけるトライ

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そのまま80分、南アイングランドを陣地に磔にしたままボールは蹴り出された。

最終スコア32-12

スタジアムが歓声に包まれ、栄冠を手にした戦士たちが抱擁を交わす。

南アフリカ戦略家の予想を上回る戦術と、それでも決して忘れなかった自らの強みで、80分間ラグビー母国を封じ込めつづけた。

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試合後、安堵したような表情でインタビューに答えるラッシーエラスムスHCに対し、序盤の違和感からペースを一度も渡してもらえずの敗戦に珍しく失意を隠さなエディー・ジョーンズHC。

自国開催での屈辱の予選プール敗退から4年間、白いジャージをここまで連れてきて、黒衣の王者にさえ何もさせなかったが、緑の巨人が立ちはだかり、栄冠には手が届かなかった。

しかし、その手腕を証明した名将はいつかまた帰ってくるだろう。

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審判団や準優勝のイングランドへの表彰を経たセレモニー最終章、44日間、いやもっと大きく見れば4年の間争われたウェブエリスカップは、秋篠宮皇嗣から南アキャプテンのシア・コリシに手渡され、緑の戦士たちがその所有者となった。

南アフリカにとって、ラグビーは初の優勝から民族融和の象徴として特別意味を持つ。

黄金カップの下、戦士たちが喜びのステップを踏む中、大会は幕を閉じた。

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今日でこのレビューも終わるが、最後に少しだけ話をさせてほしい。

増田9月からの1ヶ月半は素晴らしいものだった。

ラグビー面白さを知ってもらいたい、そして一緒に盛り上がりたい、そんな思いから始めたレビューがこんなにも多くのブクマブコメいただき、まるでみんなと一緒にW杯をみているようだった。

それは小さい事だけれども夢だと言っていいし、それがかなった最高の44日間だった。

夢を叶えてくれたのは、増田場所をくれたのは、ここに集うみんなだ。

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そしてこのレビューを多くのブクマカの勧めに従い、noteでまとめて公開することにした

noteは少しだけ修正加筆している。

増田よりその分内容が増えていると言えるが、ここでしか書けない一言がある。

夢を叶えてくれただけでなく、増田に新しい学びの機会をくれたブクマカやはてなユーザーにありったけの感謝をしたい。

みんなが最初だ。

ありがとう

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そして、また4年間が始まる。

次はフランスだ。

また一緒に、ラグビーで盛り上がろう!

anond:20191102003237

2019-09-28

ラグビーW杯 28日第2試合 日本 vs アイルランド レビュー

地上波放送がなかったにも関わらず、先週のウェールズ×ジョージア戦のレビューが多数のブクマをいただけて嬉しい。

あの試合フィールドの46人とコーチたちのおかげで筆舌に尽くしがたいものとなった。

ゆえに「つたえられる少しだけ」ではあるが、増田レビューで、勝負世界技量フィジカル戦術以上の「大切なもの」があること、そしてその面白さをみんなに届けなければいけないと思った。

それがみんなに伝わって、よりラグビーを楽しく見られたなら嬉しい。

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W杯が始まって2週目である

今日レビュー日本×アイルランド

アイルランドに関してはどんなチームか、先週の戦いで見えてきたと思う。「ストラクチャー」チームだ。

では、日本はどういうチームなのだろうか。

日本代表については数多くのニュースドキュメンタリー選手バラエティー出演まであり、情報に溢れている。

しかし、その情報が多くは「寄りのディティール」のもので、おそらくラグビーをあまり見ていない人にとって、大づかみのカテゴライズぼんやりしているのではないだろうか。

日本代表は「アンストラクチャー」のチームだ。

キックや密集戦から混乱を作り出し、そこで生じた間隙をものにしてトライを狙う。

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前回W杯日本は全く違う「ストラクチャー」のチームだった。

とはいえフィジカルで押すというより「一度持ったボールをなるべく離さず相手が攻める時間を減らす」という常識外の戦術で世紀のアップセットを演じた。

ただ、その戦いでは攻撃力が劣り、4年で正反対とも言えるスタイルチェンジした。

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このキック活用する「アンストラクチャー」の戦術ボール相手に渡すので、ボールポゼッションは低くなりがちで、攻められる時間も長くなる。

そうなるとリスクが大きすぎるように見えるが、一般的にストラクチャーは攻めに時間がかかり、アンストラクチャーは取るときはあっという間に取る。

肉弾戦の数学計算が複雑だ、どのような解がはじき出されるかやってみないとわからない。

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結果が出たスタイルを捨て、リスクも大きい戦術採用したことに一部ファンから批判も根強く特にヘッドコーチ人事について「エディーをつれもどせ」「ジェイミーをクビにしろ」という声が、4年間事あるごとに響き続けた。

また、SH流とSO田村も「タックルに行くべき時に行かない」「よくタックルを抜かれる」という理由で激しい批判が繰り返された。

増田的には大男の中で相対的に小柄な流がもつパッとみ柔和な雰囲気と、なんとなく会社の可愛げのない後輩を思わせる田村空気感もあるんじゃないかなと下世話な勘ぐりをしてしまう。

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さて、先週のレビューを読んでいただけた方にはわかるだろが、「ストラクチャー」×「アンストラクチャー」という構図は先週のアイルランド×スコットランドの繰り返しであり、アイルランドは仕掛けられる「アンストラクチャーラグビー」を見事切り返しスコットランドを沈め、その対応力を見せつけた。

アイルランドに隙はない。先週の結果が繰り返されれば、現日本代表の戦い方が気に入らない人は容赦ない批判を浴びせるかもしれない。

日本代表は今日、より大きな結果を求めてリスクを取った決断の正しさを証明できるだろうか。

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ちなみに華麗なテクニックとパワーを併せ持つうえにイケメンリーダーシップまであって、おいおい完璧人間かよと思わされるセンターラファエレ・ティモシーは一時期、日本代表が「桜」とともにイメージする「狼」を意識し「銀狼」ということで髪を銀に染めたことがあるが、どう見ても白髪だったので本人もそれに気づいたのかすぐに黒に戻した経緯がある。

リスクをとったグッドチャレンジだったと思う。

そのときウィング、レメキ・ロマノ・ラヴァの髪は赤だった。

彼もその後スーパーサイヤ人風の金髪に落ち着いた。

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大一番のキッキオフが迫る。

ところでこの相手ボールを渡すキックオフトライのあと、なぜ取られた側がキックオフリスタートするのかという疑問が出るが、キッキオフで大きく前進すると、落下地点に両軍が殺到する。

キッキオフされて、それを獲得したチームも簡単前進できない。

となると、そこからボールを下げて蹴り返すケースが多くなる。

その後は、あまり大きく地域挽回できないかキックオフした側にボールが返った上、守備陣形が整ってない形でその攻撃を迎え打たないといけない。

センターからキックオフはした側が有利な形になりやすいのだ。

試合開始のコイントスキックオフ選択したアイルランドは、前半で力の違いを日本に見せつける気だ。

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前半、アイルランドキックオフからの攻防は日本10mと22mの間でアイルランドボールラインアウトとなる。

日本切り返し連続攻撃からペナルティーキックを獲得。

残念だがこれはハズレた。

5分まで日本時間帯。

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7分、アイルランドが密集でボールを獲得、そこからの攻めをラインを背後にして耐える日本集団戦でも強いアイルランドが繰り出す必殺のモールも止める。

しかし13分、力押しの連続から圧力に負けた日本の反則で、有利状況をえたアイルランドは、リスクのあるキックパスを見事通してトライを獲得した。

コンバージョンははずれて0-5。

8分ほど続いたアイルランド時間帯で、やはり攻め込まれると弱い。

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16分、リスタートから反則を獲得した日本ペナルティーキックを獲得し、これが決まって3-5。

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20分、アイルランド日本の反則を得てから始まった攻防で、力押しから再び反則を獲得。

有利状況からキックパスを通すというという7分前のカーボンコピーのような展開トライを奪い、コンバージョンも決まって3-12とした。

アイルランド最後の詰め以外は難しいことをしていないのだが、圧力が強く、ミスをしない。

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30分、脇腹を痛めたアマナキ・レレィ・マフィに変わって、スタイル変更をめぐり当初ジェイミー・ジョセフHCとよく口論になったというリーチマイケルピッチへ。

再び攻める日本、反則から獲得したペナルティーキックを決めて6-12とする。

アイルランド日本の攻めを止めることはできない、「攻めた方が有利なゲーム」の様相を呈してきた。

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35分、なんと日本フィジカル絶対的な強みをもつアイルランドに対して、相手ボールスクラムに組み勝ってしまう。

この攻めから日本は三度ペナルティーゴールを獲得、これを決めて9-12

1ペナルティーゴールで同点、トライなら逆転という状況まで詰め寄って、全然が結果がわからないまま前半を終了した。

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前半、日本は中盤のつばぜり合いをよく戦い、攻めては相手に後手を踏ませた。

アイルランド自分たちのストラクチャーラグビーから2トライを挙げたが、そのインテンシティ(強度)を見せつけられていると言い難い。

前後半の修正力が非常に大きい現代ラグビーアイルランドはどんな修正をしてくるだろうか。

そしてまた、日本は。

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後半、キックオフから日本は攻め立てる。

この辺りで増田は気付いたのだが、今日日本ボールを取ったらあんまり蹴らない。

「ストラクチャー」と「アンストラクチャー」の戦いと目されていたものが、気づかないうちに計算式は変わっていた。

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後半の入りからヒリつくよう切り返し応酬、50分ごろ、日本ラインアウトからの攻めをなんとか止めるアイルランドだが、FW中心の突進をフィジカルで止め切れていると言い難い。

68%、ボールポゼッションでも上回る日本

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57分、アイルランド偶発的なエラーから相手陣深くで日本ボールスクラム、この攻めから快足、福岡堅樹にボール渡り、ついにトライ

コンバージョンも決まり、60分、16-12とした。

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63分日本陣深くで獲得したペナルティラインアウトから攻め立てるアイルランドだが、日本ゴールラインを背にして力押しの攻めを守りきる。

まりフィットネス調子が万全でなく見えるアイルランドとしては、この絶対優位な状況で取りきるべきだった。

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65分にもハーフ近くで日本ラインアウト

本来ならセットプレーが強いアイルランドにはラインアウトが多いゲームは好みの展開のはずなのに、結果が出てない。

軽い怪我大事をとってメンバー外となり、試合を見守る第一SOジョナサン・セクストン呆然とした顔をしている。

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70分、日本は足が止まって対応に後手を踏むアイルランド連続攻撃しかけ、ペナルティキックを獲得、これを決めて19-12

あと10しかないのに、アイルランドは1トライ1ゴールがないと同点に追いつけない。

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トライを取るしかないアイルランドは獲得したペナルティーからタッチ前進を狙うがこれがなんとミスキックであまり前進できない。

その後の攻防の一瞬の隙をついた福岡堅樹が切り返し大きくゲイン

77分、日本アイルランドゴールからわずか5mほどでマイボールスクラムを獲得した。

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絶対的に攻め優位な状況の上、ここでトライなら点差的にも勝利がほぼ確定する。

しかし、後半から交代で入ったSH田中はここでスクラムへのボール投入までゆっくり動いて時間稼ぎをするという、よくよく考えれば合理的だが、こんな緊迫した状況でよくそんなの思いついたな、と言いたくなるような驚くべきいやらしさを見せ、アイルランドに残された時間を浪費させていく。

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この攻防のうちについに80分がすぎ、もう最後のワンプレー日本ボールを失うが、この攻防からトライを取れば同点に追いつけたアイルランドはなんと、ボールを蹴り出してゲームを終わらせてしまう。

19-12

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日本アイルランドを倒し、4年前の南ア戦に匹敵するアップセットを演じた。

新しいスタイルにかけた日本今日の戦いはアンストラクチャーラグビーではなかった。

しかし、リスクを取り下げて過去に戻ったのか?

増田は違うと思う。

アンストラクチャーで取りきれる力があったからこそ、アイルランドはアンストラクチャーとストラクチャーの2つの選択肢に対策を取らねばならなかった。

そしてアンストラクチャーラグビーに付き物のキック後の攻防の準備は今日の戦いで遺憾無く発揮され、ついには7点差以内の敗戦で得られる勝ち点1と、同点のトライで得られる勝ち点2を秤にかけたアイルランドリスクを取り下げさせた。

計算勇気計算が勝つときもある。

しかし今夜、日本代表は勇気で勝った。

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これで合計の勝ち点を9とし、プールトップに躍り出た日本、次の相手サモアだ。

個々の力は強いものの、多くの選手海外プレーするため、チームとしてのまとまりにいつも苦労するサモアは第1戦のロシア相手でも、結果だけ見れば大勝だが、両軍合わせて3枚のカードが乱れ飛ぶ荒れた展開のなか、多くのペナルティに苦しんだ。

また、攻撃自体も個の強さに頼ったものが多く、荒い印象を受ける。

しかし、相手には、やんちゃぼうずを引率するようにまとめるベテランSO、トゥシ・ピシと、ヨーロッパプレイするFBティム・ナナイ・ウィリアムスがいる。

いってしまえばW杯でやっと形になったチームが1週間でどう化けるか、予測がつかない。

アップセットを演じた後は難しいものだ。

日本はここからまたメンタルを立て直し、準備をしなければいけない。

しかし、今夜はただ、勝利の余韻に浸ってもいいだろう。

きっと僕たちも。

anond:20190924024605

2018-07-03

ハリル解任でデータが取れなくなった、積み上げが無くなったとかいってたやつ

 そんなことなかったよね。 

ハリルだったら結果はどうだったか議論するのは無意味

 ハリルホジッチがどういうメンツでどういうサッカーをしようとしてたかはもう謎としか言えないけど、基本的にはサイドからの組み立てが中心で、ボランチは組み立てをせずトランジションフィルター機能が求められていたので、全然違うことをやっていたのだけは確かだろう。柴崎はおそらくインサイドハーフとして、香川プランによっては使われるかどうか、というところで、勝手に基本スタメンを予想すると

GK川島

DF:宏樹、吉田、槙野、長友

MF山口長谷部大島

FW久保、大迫、原口

というような感じだったんじゃないかなと思うけど、まぁただの妄想だし、結果が西野と比べてどうだったかは知りようがない。一つ言えるのはハリルホジッチはもう少し若い選手を多く連れて行っていたではないかということ。これは西野に若手を連れて行く意思がなかったわけではなく、西野ポリバレントと言っていたように、短い期間の中で、最適なセットを探せるように、いろいろなことができる選手を選びたかったということではなかったかと思う。田嶋がハリルを切るという決断をするのが遅かったというのは間違いない。私個人ハリルホジッチを切るなら韓国戦ラストチャンスだっただろうとは思っている。田嶋、西野選択肢がなかったの、お前のせいだぞ?

 

ハリルホジッチ解任で彼の積み上げは無くなったのか

 これはノーと言えると思う。ハリルホジッチは、ボール保持はあくま手段である、ということを、ポゼッション状態だった日本に思い出させてくれたことは間違いないし、ハリルが重用した原口インテンシティの高さは間違いなくチームに必要不可欠なものになっていたと思う。ハリルを切った時に大騒ぎしていた、3年間の積み上げがパーだとか、データが取れなくなったとかいう話はありえんと思う。そもそも代表監督によるW杯の結果というのは、本当の最下流の話で、日本育成方針が正しかったのかどうかといった、言わば上流での出来事評価は、監督の手腕、戦術と別のところで行われるべきことだろう。

 例えば対戦相手ベルギールカクデブイネクルトワらを輩出しているのだからベルギーリーグの育成リーグとしての割り切りからの、クラブ間での4−3−3モデルの導入などは、個人能力を育てるという意味成功したとは言えるかもしれない。しかし今大会ベルギー守備は明らかに不安定だし、ネット戦術家たちが愛してやまないクラブチームのような代表チーム、プレーモデルの共有などはされていたかというと怪しいと言わざるを得ない。ロベルトマルティネスが、ベルギーの育成段階からコミットしていた監督かといえば明らかにNoだし、黄金世代の晴れ舞台采配を振るう監督として十分な時間が与えられたかといえばNoだろう。バックボーン多様性からもめまくった末に、自国英雄ヴィルモッツに頼ってグダグダやっていたのは遠い昔の話じゃない。

 クラブチームのような代表チームとして絶賛されていた二大優勝候補ドイツスペインは揃って早期に敗退してしまった。ドイツだって最後マリオ・ゴメスに放り込め、と誰もが思う展開でU字型のパスワークでコネコネコネコネ選手たちが監督意図を共有して、選手交代に機敏に反応していたかといえば怪しい。しかドイツの育成が失敗だったかと言って、失敗だったという人は少数派だろう。ドラクスラー、キミッヒ、ヴェルナーと若い選手はその才能を示していた。

日本の育成、Jリーグでの競争が上手くいっているか評価はできただろう

 ハリルホジッチは基本リアクション型の監督だったことは間違いない。彼が、どのようなメンバーを選んでいたかはわからないが、彼が日本に合ったプレーモデル提示するような監督ではなく、ボール保持はせず速攻を基本として、4−3−3、4−2−3−1システムを使い分けるタイプ監督だったのではないか。彼が采配をとっていたとして、結果が出たとしても出なかったとしても、個人による打開、あるいは速攻が日本人にあったサッカーかどうかといった評価ができたとはとても思えない。それはロベルトマルティネスルカクデブイネアザールらの共存に苦労して、フェルトンゲンアルデルヴァイレルトコンパニらの優れたCB台無しにするバイルスカスカ、超人たちの個人技による打開に頼った攻撃をしている現状がベルギーにふさわしいサッカーかどうかを議論できないのと全く同様だと思う。

 今回のチームで、酒井宏樹吉田麻也を除けば、日本選手は体格に特に優れているわけではなかったし、かつての中田英寿本田圭佑のような強靭な体でガッツリぶつかってボールキープするような選手は誰もいなかった。異常にボールを収めていた大迫にしても、サンチェスやクリバリからプレッシャーの中で平然とやっていた体の使い方は非凡ものだとして、ポジション取り、ボールの置き所など随所に工夫を凝らした技術の粋のようなプレーを数多く見せた。香川のスモールスペースの支配力は彼の特異な才能だとしても、ボール非保持の時のパスコース作り、ファーストディフェンダーとしてパスコースを制限するポジション取りなど随所にインテリジェンス技術を示した。柴崎の超正確なロングフィードマークを一瞬引き剥がす細かなフェイクは真似できなくても、彼がボールをもらう前に、状況を把握するためにやっている細かな首振り、ポジションの細かな修正は、技術だ。真似できる。乾のカットインからシュートは素晴らしかったが、あれ自体宇佐美もできるはずだ。乾が宇佐美に比べて明らかに優れていたのは、相手ビルドアップが3枚になった時、ハーフポジションからサイドへのボール制限しつつCBボランチプレスにいけるかどうかだっただろう。これも技術だ。

 これらの選手Jリーグにずっといたとして果たしてそういう技術を身につけられただろうか。これは欧州トップリーグ切磋琢磨する中で身についたものではないのか。欧州に言っても宇佐美山口のようにうまく行かなかった選手もいる。特に監督との出会い大事なんだろう。個人的には大島が見れなかったのだけが残念だ。昌司はただ一人の純Jリーグ産として立派にやっていた。個人的には大島僚太も、十分にやれたのではないかと思っているので、それが確認できなかったのは残念だが、日本が目指すべきものは明らかになったと思う。真正からガチムチにぶつかるのではない、インテリジェンスのある守備リスク管理ができる、判断力のある選手をきちんと評価し、彼らに技術を身につけさせ、フィジカルを身につけさせることではないか日本からフェライニルカクに競り勝つガチムチを探し出し、戦術を教え込むよりは難易度は低いのではないか香川、乾、柴崎のような、ガチムチではない、インテリジェンスのある選手ポジショニングや適切なアプローチの仕方を身につけることで、きちんと相手ビルドアップを阻害し、ボールの狩場を決めて刈り込んだり、セカンドボールを丁寧に拾えることを示したのは大きかったのではないかと思う。

田嶋、勇退しろ

 とはいえ、ハリルホジッチギリギリの段階で切ったことは、西野選手選考においても害が出まくったわけで、彼の育成等への貢献や、JリーグへのDAZNの参入などにどれほどの貢献をしているのかは知らないが、サッカーファンが選手罵詈雑言を浴びせる環境を作ってしまったという、その一点で田嶋、辞めよう。お疲れ様。 

2018-05-24

コレクティブとかポリバレントとかインテンシティーとか…。

サッカー記事とかインタビューとかで、突然出てくるあのカタカナ用語

あれ、どうにかならんかね。全然からないわ。

記事とか特に出て来た時点で読む気なくす。ライターさん頑張ってよ。

 
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