はてなキーワード: アストンマーティンとは
ここまで「自国の基本とは逆側にハンドルがある車」が走っている先進国があるだろうか。
右ハンドルが基本となるイギリス車メーカーの多くは、欧州やアメリカに輸出する際に左ハンドルとなる。
他方、イギリスやオーストラリア向けに大抵の欧州車は右ハンドルになる。
またそれらの国で左ハンドル車に乗ろうものなら、自動車保険料が高騰したり、一部ではそもそも走れなかったりする。
イギリスの有名なモータージャーナリストは、左ハンドルの試乗車に対して「ハンドルの位置が間違っているが、オプションを払えば正しい位置に設定できる」と言い放っている。
そう、右ハンドルが基本の国において、左ハンドルは”間違っている”のだ。
それもそのはず、追い越しの際は絶望的に視界が悪く、駐車の際にもそれなりのコツや慣れがいる。
駐車券を取る際やドライブスルーにおいて困ることは当然だし、代行やレッカーなどでは他所様にこれを押し付けることになる。
明確にメリットがひとつもないにも関わらず、未だに日本では左ハンドルの超高級車が道路を走っている。
大抵の場合は1000万円台の並の高級車ではなく、3000万円を超えるような車種だ。
フェラーリやランボルギーニ、ポルシェ(911)など。挙句の果てには本来右ハンドルであるはずのイギリス車、ベントレーやアストンマーティン、マクラーレンやロールスロイスも左ハンドルが多い始末。
右ハンドル車設定が少なかった20世紀からお金を持っている年寄りが選ぶのは、百歩譲って理解できよう。
しかし若くして成功した20代でさえ、多くが左ハンドルの超高級車を選んでいるのが不思議でならない。
もしかすると彼らは、左ハンドルに対する信仰でもあるのだろうか…?
わざわざ不便な思いを自らしに行く彼らは、一体何を考えているのだろう。
ちなみにこの話をすると、必ず「左ハンドルを前提に開発した車を右ハンドルにすると、ペダルのオフセットが気になる」という人がいる。
たぶん同車種の右ハンドル車に試乗さえしていない。
嘘をつくのも大概にしてほしいものだ。
スポーツユーティリティービークル、運動能力が高くて便利な車ということらしい。四駆とか呼んでる人もいる。
あまりに売れるもので、ランボルギーニまでウルスというSUVを出した。
スポーツGTの名門として知られるベントレーもSUVを作っているし、美しいスワンウイングドアを持つアストンマーティンまでSUVを出す予定だ。
それらの超名門のスポーツカーメーカーのSUVは、もちろんその辺のスポーツカーなんかより速い。
またSUVは実際の体積よりも、遙かに大きく見えるので、堂々として見える。もちろんトランクのないハッチバックスタイルなので、荷物も沢山載せられる。
しかし超名門の2シータースポーツカーと比べると、ドン亀といってもいいほど遅い。またバンほどは荷物も載らないし、ロールスロイスのファントム エクステンデッドホイールベースと比べれば、シロナガスクジラの隣に象が並ぶようなもの。
我々車好き(SUV好きもいるだろうが典型的な車好きを想像してほしい)がSUVが嫌いな理由はそこなのだ。
売れているSUVは、何でもできるように見えて、なにもできていないのである。
テーマ性というか、イデオロギーというか、そういうものが足りない。
例えば速いSUVの代表であろうポルシェのカイエンは、決して911ターボには追いつかない。価格帯と年式が同条件なら勝てないことに、左眼を賭けてもいい。
またSUVの名門ランドローバーが出しているレンジローバースポーツは、ミニクーパーのスポーツ仕様より少しばかり速いだけだ。
様々なことが得意なように見えるSUVとは、スポーツカーよりは遅く、バンよりは積めず、セダンよりは乗り心地に劣るとも言える。
では悪路走破性といえばというと、一部のSUVを除けば、大体のSUVはジムニー未満だ。
だとするならば、何がSUVを買わせるのであろうか。ウルスの見た目はアヴェンタドールほどなくはないし、興奮もしない。燃費はあの重さなのだから、低くして体積を小さくすれば同スペックの場合はもっと良くなるだろう。
それにあんなに空間が必要なほど、一般的には荷物があるのだろうか?IKEAやキャンプに行く時は重宝するだろうが、そんなに頻繁に行くものか疑問だ。
年2回のスキーのために、毎日スキー靴を履くのはバカげている。
結論、何も褒めるところがないのにこんなに売れている。だからSUVが憎いのである。
魅力的な車への予算は削減され、何も褒められない車ばかりが開発されているのだ。