2024-05-19

詩「め」

どうしようもない悲しさが

泣くことすらできない

僕の心臓に覆いかぶさる

堆積と凝縮を繰り返したそれを

僕は心の中の荒野に埋めた

何も見たくない

何もしたくない

それでいい

あれからどれだけの時間たっただろう

僕の味方はついに誰一人現れなかった

それならば

僕が味方になろう

僕が、僕の味方に

僕の悲しみを

目の前が揺らぐとっさに

上を見上げる

頬をつたうそれは

荒野に触れ、その瞬間、息吹く

愛らしい二枚の葉っぱを

僕は守りつづけたい

たった一人で

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