2024-05-05

ある社会不適合者の思ひ出

昭和生まれ

両親は共働き

2歳か3歳くらい、歩いて喋れるくらいか保育園へ通っていた。

性別トイレが違うことを「失敗」して「怒られ」て学ぶ。

そこに始まり、おおよそ常識と呼ばれるものは親に教わっていないことを後に知る。

特に洗顔歯磨き・手洗い・うがい。あと交通ルール他人の家でのふるまい。そもそも親がしているのを見ないのでなかなか習慣付かなかった。

小学校に上がり、数字がただそこにあるものではないことを知る。みんな当たり前に20くらいまで順番に数えられる。その前提からスタートしてる衝撃。幼稚園はお勉強があるらしいが保育園自由だったからなぁ……。絵本好きだったので文字は読めた。

小学校のあとは学童帰宅は18時頃。

家でTVは付くものの、時間的に終わってたり、そもそもアニメ見てると怒られてたために小学校内で誰とも話が合わない。

たまにドッジボールに誘われてもぶつけられるのがメインであるため次第に参加拒否。あとバラエティ番組の真似が流行っていて、雑巾を人の口に突っ込んで笑いまくってる人たちがいて、アレとは少しでも関わらないでいられるように避けまくっていた。

あるとき何の気の迷いか、父が古本屋ときめきトゥナイトの4巻?とかを買ってきてくれた。マンガというものを初めて知る。読み方がわからないし中途半端巻なので何も分からない。

小3か、セーラームーンが好きな子と知り合えたためセーラームーンだけ視聴許可が出る。学童セラムンの話をするか児童館の本を読んで過ごす。

アニメは引き続き禁止だったが、ニチアサは親が寝てるため見放題だった。当時やってたのは美神とかたるるーとくんとか。ママレードボーイはOPは覚えてるんだけど中身を一切覚えてない、やはりエロは強い。

小4か小5くらいに学校マンガを持ってくる不逞の輩が出現し、クラス中でマンガ流行る。

マンガとの初めての真っ当な触れ合い。

ただ学校は当然マンガ禁止なので、放課後、親が帰ってくるまでの間に借りたマンガを隠れて読む。

マンガという共通話題で人と話せるようになったが、「あいつが触った本は汚い」といった言われ方をされるようになり、借りられなくなり放課後古本屋に入り浸るようになる。

そういえば当時「横断歩道白線からはみ出たらがんになる」というルール流行っていたらしいのだが、私には「白線を踏むとがんになる」と伝えられていた。地方によってルールが違うタイプかと思っていたけど、白線に乗るのが正ルールなのは全国共通っぽい。まぁつまりそういう扱いだったってこと。

まぁそんな感じで「常識」「普通」を知らないために、どうしても日常のあらゆることで齟齬を起こすしつけ込まれバカにされる。

そして変人おかしい人、問題児といったレッテルを貼られ何においても仲間外れにされる。

小5頃から、絵を描かせてスゴーイと言いながらプークスするような女子イジメが始まる。絵を人前では描かなくなるが、手を変え品を変え「ちょっと親切にして裏切って反応を楽しむ」「おだてて木に登る猿を見て嘲う」みたいな手口のイジメが私に対して流行るようになる。

修学旅行の班決めがその最たるもので、班決めを嫌がる私の態度辺りから親が中受を決意。

で塾に通うようになってからラノベ存在を知る。スレイヤーズオーフェン

富士見ファンタジア文庫にハマり、塾をサボって本屋文庫本コーナーで何時間立ち読みするようになる。

教育ママが激しくなり、叩かれながら必死勉強する(なお母は今「親が子に手を挙げるなんて信じらんない」とワイドショー見ながら憤っている)。

再度マンガゲームアニメラノベ禁止される。父が気まぐれで買ってくれたときめきトゥナイト4巻?、前後をこっそり買い溜めてあと2冊でフルコンプとかのところ、あえなく捨てられた。

ゲームは触れる機会がなかったのでその時点では特になんてことはなかったのが、ポケピ・テトリスたまごっちといったキーホルダータイプゲームに触れてしまいアウト。

借りたテトリスが見つかり母親金槌で壊されてしまう。塾の友達には無くしたと言い張り、弁償しろと言われるも無視して逃げ回り縁を切られる。

中学受験成功女子校へ入学。親の帰宅までアニメが見られるようになる(黙認)。遅ればせながら友達からポケモン存在を教わりハマり、休み時間やらせてもらう。また別の友人からコバルト文庫京極夏彦を教わり、また別の友人から封神演義(アンソロ)を教わる。図書室で小学校の比にならない蔵書量に感動し入り浸る。月曜日はお昼を減らしてジャンプを買いキャッキャする。

休みの日に遊びに行こうと誘われて行ったのが作者サイン会で、サイン本は残念ながら母に見つかりライターで着火・水道水で消火の上ゴミ箱に投棄された。

ネットは父の気まぐれ(いい方)により1日1時間制限許可。1時間なので基本は学校PC室。家にパソコンない子が携帯から夢小説読み過ぎて請求がン万来て親に怒られたみたいな話も聞いた。自分携帯禁止

毒吐きネットマナーマナーを学び、18禁サイトでアクロバティックな性癖を巡り、自分でもとほほのHTMLを見ながらテキストサイト運営し、レンタルBBSを設置し、絵茶をし、小説マンガを書き、友達と「ファンに家特定されてストーカーされて警察沙汰」みたいなネット噂話とかしながらお互いのサイトを巡り合う。

小学校時代を知る人がいないし、話が通じないからとイジメてくる人がいない。エロ話を茶化してくる男もいないしまさに天国

やっと人と人並みにコミュニケーションが取れるようになる。

親は敵だったので反抗期はかなりアレだったものの、オタクとしては幸せ中高生時代を過ごし、大学進学。

→何一つ「普通」でないので何もできず中退

酒も飲めずTV話題も分から現実恋愛もオシャレもしない女にできる会話はない。(オシャレは禁止されてなかったけど、やろうとしてたら禁止されてたと思う)

ストイック勉強だけするなら大学ってのもありだと思うけど、友達欲しがったのが色々と間違いだった。

ネットに入り浸り、人間観察「何が普通で何が普通でないか」「空気を読むというは具体的にどの状況でどういった行動を取るのか」の研究を始める。

バイトという実戦も繰り返し、結果「最低限の偽装はできるが『なんかおかしい人』であることを悟られないのは無理」という結論に。

そもそも我慢してウェイの言う『普通』をするメリットがないことも多く(例えば女らしくするとセクハラされやすくなるし、みんなで一人の欠点を嘲うのに楽しさや仲間意識を感じられない)、あと「『普通』じゃない人間生理的に無理」という一定数の人に普通らしくふるまって見せるのはかえって逆効果であることもあり、今や偽装すら放棄してヤバい人のレッテル貼られたまま過ごす立派な社会不適合者に成長。

あとバイトで金を稼いだので特に合意なくマンガアニメゲーム解禁ってことにした。部屋が埋まるほど買ってるので反動〜〜ってなってる。


という訳で、結局のところ親がガチの「生活常識」を教えないといけないのと、マンガアニメゲーム禁止すると小学校という最初社会孤立して深刻なコミュニケーション欠陥を抱えるので、なんでもかんでも制限するとこうなるよの悪い例として展示しとく。

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