「交ぜ書き」「書き換え」には、熟語本来の意味が不明瞭になるという問題点がある。
漢字は「音」と「意」で成り立っており、熟語はそれを組み合わせて意味を表したものである。
例えば「破綻」を「破たん」と交ぜ書きすると、本来は「破れ綻(ほころ)びる」という意味だが、平仮名の「たん」では意味が不明瞭になる。
また「沈澱」から「沈殿」への書き換えでは、本来は「澱(おり)が沈む」という意味だが、「沈殿」では「殿が沈む」と意味が不明瞭になる。
「煽動」から「扇動」への書き換えに至っては、「煽り動かす」から「扇を動かす」と全く異なる意味になってしまう。