2024-04-10

欧州の電力事情についての記事感想ちょっとマズい

基本的には、 Bloomberg 欧州で原発の運転停止相次ぐ、再生可能エネルギー急増で需要低下コメント欄についての話になる。

記事も誤解されがちかもしれないが、常識に欠けた斜め上のコメントにたくさんの星がついてる様に感じたので語らせてくれ。

欧州の電力政策/再生可能エネルギー政策成功している」 かのように読んだ人のコメントが見受けられるが、そもそもとして、今回の記事は残念だがその逆だ。

はじめに、前に見たニュースを小話として取り上げたい。

日本自称エネルギー研究者が「ドイツ再生エネルギーで電力輸出国なんです。」と触れてたのだが、これは誤解されがちなだなと思った。

この言説は一面だけをみれば、まったく間違ったことは言っていないし実際にフランスドイツ間でもドイツからの電力輸出量が2022年までは優っている。

ただし、再生エネルギー意識的に発電させる事ができない。自分たちが発電できる時は他でも発電できてて、自分たちが発電できない時は他でも発電できてないと言う形になり

発電が盛んな時はクズみたいな値段で電気を引き取ってもらって、需要が逼迫してくると身を切るような値段で電気を購入すると言う事が起きる。

それなのに、再生可能エネルギー賦課金や固定価格買取制度(FIT)みたいな市場に介入したい意向が働いていて、更に色々と市場を歪ませている。

この小話の教訓的なことは、

 1)電力では年単位の発電量が価値にそのまま繋がるわけではないこと。

 2)ベースロード電源がなければどこまで行っても不安定供給になること。

 3)再生可能エネルギー投資はだいぶ過剰投資気味なこと。

 4)市場が歪んで居て、その歪みが印象としては真逆に映ること。

そして、本筋のBloomberg記事の『欧州原発運転停止相次ぐ、再生可能エネルギー急増で需要低下』も基本的にはこの教訓をそのまま再生したような話だ。

読み飛ばされているのか無視しているのか分からないが、

記事の中にもあるように [2050年までに世界原子力発電を3倍に増やす] が国連気候変動枠組み条約28締約国会議(COP28)で言われていることだし、脱原発安直正義など何処にも書いてないし、(まともな人は)誰も言っていない。

それにプラスして、EDFと言うフランスの電力会社組織経営問題が上がっていた事を知っていれば十分だろう。そして、現在もまだフランス原発の稼働年数を増やしたり新規増設計画してたりする。

まり、この記事も「脱原発が進んでいる」みたいな話ではなくて、再生可能エネルギー投資熱狂した結果、電力環境の歪みは悪化するだろうと言う話なのだ

再生可能エネルギー投資に敵意しかないような文になってしまったが、本当に純粋再生可能エネルギー研究開発には期待している。

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