2024-04-02

日本腎臓学会4月1日、同学会の会員を対象実施した「紅麹コレスヘルプ」関連の腎障害に関するウェブアンケートの結果(中間報告)を発表した。3月31日19時までに47症例の報告があり、初診時の主訴は半数以上で倦怠感や食思不振、尿の異常、腎機能障害だった。一方、発熱嘔吐、頻尿、浮腫体重増加などの訴えは少なかった。

 患者は30歳代から70歳代までで、40歳から69歳が約9割を占め、女性比率は66%。「紅麹コレスヘルプ」の摂取開始時期が2023年3月以前の人が約4割だが、2023年12月から2024年2月摂取を開始した摂取期間が短い人も発症していた。最初受診日は2023年11月以降で、2024年1月以降の受診者が約8割に達している。

 主な検査データ中央値と四分位範囲)は以下の通り。カリウムは3.3(2.9-3.7)mEq/L、リン2.0(1.7-3.3)mg/dL尿酸は1.8(1.4-3.2)mg/dL、HCO3-は16.0(13.0-18.2)mmol/Lで、尿糖3+以上は約87%だった。このように、Fanconi症候群を疑う所見が目立っている。一方、Fanconi症候群としては尿蛋白がやや多い印象があるという。なお、血清CKの上昇は見られないため、横紋筋融解症による腎障害否定的だとしている。

 腎生検については、2023年12月から2024年3月の間に34症例実施組織診断が最終報告に至っていない症例もあるものの、主な病変として、尿細管間質性腎炎、尿細管壊死、急性尿細管障害が報告されている。

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