凄い嫉妬心を感じる。
今までにない嫉妬心を。
俺の人生はなんだったんだろう。
どこでこんなに差がついたんだろう。
出社するのが苦しくてしょうがない中で、休日出勤もして、それでも社会の何処にも居場所を感じないクソのような仕事。
でも世の中には大卒3年で世界的な偉業に巻き込まれ、その中でちゃんと結果を出している人がいる。
飛び込んでいった勇気と、それを実現する実力、自分を信じられるだけの積み上げの結果があったんだろう。
大学卒業すぐの段階でクラフトピアに関わっていたらしいが、その時どんな気持ちだったんだろう。
ゼルダとフォートナイトのグチャグチャのキメラみたいな代物を必死に耕す日々にどんな意味を感じていたのか。
でも間違いなくその段階でも既に世界的な知名度を持った作品のインフラ部分に深く関わっていた。
ベンチャーに飛び込みその中で生き残れるだけの力を持っていた。
一方で大卒直後の俺には何もなかった。
大学の講義の内容でちゃんと学べてるのは2回生まで、3回生からは誤魔化しの連続で何とか単位を取り、ゴミのような卒業論文を出して逃げるように学士を取った。
社会に出て役に立つ技能なんて全然なく、趣味でやっていたことは仕事に全く繋がらず、消極的な減点減らしのために敬語やマナーの勉強ばかりしてた気がする。
俺には何もない。
そういえば高校時代の知り合いがサークルの中から在学中に漫画家になった人が出てきたと言ってたな。
悔しい……才能のある人間が羽ばたく年齢になるまで結果を出せなかった奴らは恐らくずっと社会の底辺をのたうつんだ。
基礎構造の中を這いずり回ってメンテナンスをして回っているとでも言い張れば少しはマシに思えるのか?
でも俺がしているブルシットなジョブが社会の役に立っているとは思えない。
業界ごと消えてなくなれは言い過ぎだが、半分の規模に縮小して丁度いいぐらいだろう。
そしたら消える半分の側にきっと俺はいる。
だから俺はもうとっととここから逃げ出すべきなんだが、なにもないから怖くてそこに居座っている。
なんだったんだこの人生は。
人生を主役として生きている人間がいるのを見ると、悔しくてしょうがない。
今は脇役でさえない。
本当に単なる名も無いモブなんだ。
それでも苦しみがなく生きられるなら良かった。
今が苦しいから、それに何の見返りも感じないことがこんなにも悔しい。
そんな中で結果を出している若者がいる。
苦しい。
アンチになりそうだ。
嫉妬は七つの大罪だからな 甘く見るもんじゃない