管理職に足を踏み入れた。
現場での仕事にも、とうに熱意が失われつつあるなかで、この仕事どれくらい続けられるかな、といまさらながら思う日々が続いている。
何か面白そうなことないか、新しいことはないか、あるいはもっと人の役に立つ仕事したい!などと探す中年の危機というものが自分にも到来したのだと実感した。
若者と同じテンションで仕事ができないばかりでなく、業務量も追いつかない。
もちろん一つ一つの業務については仕事のコツはつかんでいるので最小限の労力で、若者よりよい成果を出すことはできる。
昔、全力でやっていたことを今は、こんなもんだろ、という感じで仕上げていく。
しかし圧倒的に往年のパワーがないのを実感している。
管理業務は現場に輪をかけてひとつも楽しくないことに無駄に時間ばかり取られ苦痛でしかない。
管理職など返上したい。が、一方で、若者と対等に仕事もできそうにない。
彼らが頑張ろうとする目標を高すぎると感じるし、若者と議論していても、落としどころはそこじゃなく、もっと身の丈にあった地点だと最初から悟ってしまっている。
身の丈を知っている、というとかっこがつくようだが、実際にはどうせやれっこないとあきらめているだけだ。
しかし、若者の提案にも突破口があるかもしれず、それに沿って背中を押してやることもときおりあるが、付き合うこちらは息切れしてしまう。
そして失敗が続くと、こちらはああやっぱりと思うだけだが、若者もそのうち気が付くのだろうとみている自分が嫌だ。
そうして若者もまた年老いてゆき、こちら側に来るのを2年3年とかけて見守っている、みたいな自分の姿勢がほんと嫌だなと思う。