高校の時の同級生で、一緒によく遊んだりもしたし、二人でファミレスに行ったこともあった。
そうなんだ!おめでとう!!
そう返したけれど、なにか違和感を覚えた。
でも妙な胸騒ぎがした。
というか、よく分からないけどざわついた。
頭の中がからっぽになって、頭の中がざぁーっとして、さ。
何だよ、これって悶々として眠れたくて、何度も寝返りを打って、それでも駄目で、すっげぇもやもやして全然眠れなった。
もやもやも苛々もしていた。
気付けば土曜日。カーテンは明るくなり、それでも眠れなくて跳び起きた。
適当に着替えてすぐに家を出た。
朝の風俗街は静かで、前に一度だけ行ったことのある店に迷わず入った。
一番かわいい子を頼んで、それで抜いてもらうことにした。
彼女は若く、確かに可愛かった。でも抜けなくて、女の子は困った様子だった。
でも彼女は何も悪くなくて、仕方がなかった。
店を出てから駅に向かって当てもなく歩き、抜いたのは性欲じゃなくて魂だったんだって気付いて。
それから松屋でカレーを食べて、電車に乗って、コンビニでたらふく酒を買って帰宅して。
家に帰り、ドアが閉まり、カチャリと音を立てて施錠し、そのまま立ったまま何も考えずに一缶を開け、プシュッ。
その音を聞き終える前に一気飲みした。
感情は固まり、目を閉じ、飲み終えた缶の残りを流しに捨てて横に置き、ベッドに横たわった。
眠たかったけど眠くなかった。
腕で顔を覆う。カーテンから溢れる光から逃れようとするように。
そのうち腕が濡れ、涙が溢れた。ああ…と思った。
俺は好きだったんだって。
本当に好きだったんだって。
その時になってようやく気が付いた。
気付いてわんわん泣いた。声を上げず、ひくついた嗚咽を漏らしながら。