承前 https://anond.hatelabo.jp/20230615032338
「くも膜下出血ですが」
「この時間に手術するのは人も足りなくて危険だと思うので、血圧を下げる点滴をして様子を見ましょう。昼間に脳外科の先生に診断をしてもらってからですね」
深夜にやるのは無理だから、朝になるまで待つことになった。
あちらこちらにいた搬送された人たちや付き添いは、車椅子で帰ったり、病棟へストレッチャーで運ばれたりで、気がつくと私ひとりになっていた。
雨も止んで、外は明るくなってきた。
朝か。
ぼんやりとその明るさを見ていた。
「出血してる」
と言う声がして、しばらくするとストレッチャーが出てきた。
思わず立ち上がって、のぞいたら、夫ではなかった。
目をつぶった老人が運ばれていった。
いつだって、誰かが、死の淵をのぞいている。
わかってはいるが。
開けっぱなしになった救命救急室の扉から中をおそるおそるのぞいた。
「ここからICUに移動となるので、もうしばらく待っててください」
服は脱がされて、身体中にパッチが貼られて、モニターにつながれている。目はタオルに覆われていて表情がわからない。声をかけるのもためらわれて、ストレッチャーの後ろから見守るしかなかった。
入院手続きの書類を何枚も書いた。看護師に渡すときに、いつぐらいなら脳外科医と話せるかを聞いた。
「先生が出勤したら確認をして電話をします。手術前の説明と同意書への記入が必要ですから」
そうか、帰れないよな。
と思ったら、
「手術になるとしても午後になると思うので、入院に必要なものを取りに自宅へ帰っても大丈夫ですよ」
ありがたい。
「緊急にやる時もすぐ駆け付けますので、この番号に連絡をください。よろしくお願いいたします」
と頭を下げて、病院を出た。
もう始発電車が動き出している時刻だった。
午前3時、救命救急室の前に座っている。 午後10時に帰宅した夫は少しイライラしていた。 「体調大丈夫?」と聞いたら、 「嫌なことがあっただけだから」と言った。 ストレスがたまっ...
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死んだ?ねえ旦那さん死んだ?
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創作だったのか、心配して損した
竹田くんチャーンス
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承前 https://anond.hatelabo.jp/20230618002123 家に帰る前に夫の兄弟に連絡をした。 夫の身内は彼らだけなので、状況を説明して、面会は当分難しいことを伝えた。 二人とも驚いていたが、状況...
承前 https://anond.hatelabo.jp/20230618002123 あれから一週間たった。 カテーテル検査の翌日も眠らされて、絶対安静でとにかく血圧を下げる処置を受けていた。 ICUなので見舞いと言ってもそば...
良かった。少しずつ回復しているようで。 次は退院報告があることを願っています。 増田も御身お大事に。
それから一週間は一般病棟で過ごした。 再出血の恐れはあるので、血圧を低めにして安静にするしかないが、主治医たちもいろいろと調べてくれているようだった。 主治医から連絡があ...
カテーテルでの手術だが、気管挿管をして全身麻酔で行うことになった。ミリ単位での治療になるので頭をなるべく固定したいとのことだった。 夫いわく、カテーテル検査は局所麻酔で...
承前 退院して2週間。病院へ行き、夫はCT検査を受けた。今のところは問題ないそうだ。これからもしばらくは病院に通い、経過を観察することになるだろう。 リハビリを兼ねてふた...
もう見てないかもだけど、ご主人の退院おめでとうございます! 本当に良かった。顔も名前も存じない方だけど、自分ごとのようにうれしい。 ご主人が倒れたときは生きた心地がしなか...
助かりますように