「敵の言うことは間違っている」「味方が言うことは正しい」
このロジックを使って、敵が真に正しいことを言うとどうなるか。
区別のために、「真に正しい」を「誰がどう思うかは関係なく正しい物事」と定義する。
敵「Xである。なぜならY」
この場合、「敵が言うことは間違っている」と思っているので、
「Xではない。仮にXだとしてもYが原因ではない。仮にYが原因と言えるとしてもエビデンスがない」
と集団が考える。ここで、
と主張すると、
と言い始める。
ここで政治が働く。相反する情報を「正しい」と言い始めたら、「どちらが真に正しいのか」をパワーで解決するしかなくなる。
「真に正しい」ことがパワーで決まると考える勢力のことを「社会構築主義者」という。
ただ「Xより重要なWが存在する」というロジックこそが、つまり社会構築主義が正当化できる理由の一つである。
というのも、XであるエビデンスZと、WであるエビデンスVがあるなら、両方とも「科学的」であり、どちらか一方が非科学であるということではない。
XとWのどちらを取りますか?という投票をやっているのである。
一度この「投票」の考えを理解したら、「どちらが正しいという話ではなく、どちらが好きかという話」でしかないという事実に気がつくので、「政治に関わりたくない」と言う人のことをもっと理解することができるようになるだろう。