2022-11-15

男女差別問題は最終的に男女の闘争になるし、妥協案も成立しない

 タイトルでほぼ全てを書いたつもりなんだけど、簡単説明してみる。たぶん賢明な人ならそもそも日本においても外国においても、男性差別女性差別はほぼ常に併存してきたことに同意してもらえると思う。で、女性差別女性当事者からしてみればまだまだ解消されていないと思うかもしれないけど、少なくとも声をあげれば多くのケースで(冤罪でも)女性が勝てるし何なら男性側を社会的抹殺可能なところまで来ている。これについては思うところはあるけど現状はそういうものだと思ってしゃあないと感じている。


 問題はこれからの話で、最近ようやく女性差別と同時に存在してきた男性差別問題クローズアップされ始めている。ネット論壇だけじゃなくて、NHKとかでもたまにそういう話がされるようになったし。じゃあ、時間はかかるけど男性差別もいずれ解消されていくのかというとおそらくそうはならない。フェミが~とかそういうレベル問題じゃなくて、ぶっちゃけあるレベルを超えると**男女の利害は対立する**からだ。


 たとえば、女性の少なくない割合現在男性から痴漢性的被害回避するためにエレベーター男性と二人きりにならないようにしたり、あるいは男性と隣同士になるのを避けようとする行動を取るのを特に男性で感じている人は多いと思う。これについては女性の方が性的被害にあうリスクが遥かに高い上に被害にあったときダメージが極大な以上は合理的な行動だ。他方で避けられる男性からすれば慣れてても微妙な気分になることもあるし、繊細な人なら深く傷つくこともあるかもしれない。あるいは、夜道でたまたま道が一緒になっただけの女性に避けられた経験のある男性もいるとは思う。これもリスクを考えれば合理的ではあるけど、避けられる側にしてみれば多少なりとも微妙な気分になるし、言い方を変えれば男性差別とも言える。


 じゃあ、男性差別から女性エレベーター男性が乗ってきてもそういう行動を取ってはならないか?あるいは夜道で知らない男性が着いてきてると「感じた」とき回避してはいけないか。仮に女性側のそういう防衛行動を認めないのなら、今までより女性には高いリスク押し付ける一方、男性側は避けられることがなくなって精神的な意味での利益を得る(性的加害者利益については全体で見れば少数なのでおいとく)。一方、防衛行動を認めるとしたら女性現状維持という形で利益を得るが同時に男性精神的なダメージという不利益を被り続けることになる。しかも、この問題根本的には性差によるものから近い将来に解消される見込みがない。


 これはほんの一例にすぎないけど、あからさまなセクハラ発言禁止とかくらいならともかく、ある水準を超えると男女の利益が相反するケースはいくらでも思いつく。つまるところ、男女平等というお題目根本的には達成不能問題であって、双方の立場利益を踏まえて適切な妥協案を見出すしかない問題だと言える。しかし、いい感じの妥協案が成立するかというと、現状の男女間闘争を見るとイデオロギー闘争になってるわけで、まず無理だよねと思う。


 何を当たり前のこと言ってるんだと言う人も多いかもしれないけど、そんなことを思う今日この頃

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