不条理なサービスに苦情を入れる。コールセンターがそれを受ける。怒りに震える声色も傑作の皮肉も報告はされないだろう。届くのは角を削ぎ落とした「サービスAの不具合Bに怒こってましたよワロタ」だ。ああ、合理的だと思う。
それが分かってしまったので「いや~こんな事あったっす笑、対応よろです〜」としか言えない。
コールセンターの人は幸せ。生まれるはずだったストレスは俺が握りつぶす。全員幸せなはずだ。しかし俺の脂ぎった皮脂から表出するはずだった何かが、不条理に擦り付けるはずだった汚物がどこかに行ってしまったという感覚がある。トイレに放り出すはずの下痢便が音もなく虚空に放たれてしまった。合理性があって、しまりがないのだ。
渋滞を避けるために開ける車間距離、そのためらうアクセルを踏みたいのだ。それが渋滞を生むと知っていても前に進みたいのだ。我慢するけど。そもそも免許持ってないけど。