2022-10-05

[]阿野燿大新監督「チーム全体が同じ方向向いて必ずJ1残留を勝ち取る」初顔合わせで決意語る

 「阿野新体制」で仕切り直す。オレオレFCは2日、相田満監督を解任。先月1日から作戦担当コーチを担っていた阿野燿大氏の監督就任を発表した。チームは一夜明けた3日、阿野新監督の下、オレフィールドで約4時間の二部練習を行った。オレオレFC現在18試合勝利でJ1参入プレーオフ圏内の暫定18位。自動降格圏の19位ガンバ大阪との勝ち点差は「1」だが、残留圏内17アビスパ福岡との勝ち点差なく、逆転は可能。残りは4試合。「J1残留」を目指し、掲げる攻撃サッカー勝ち点3を積み上げていく。

 【写真ボードを使って選手戦術説明する阿野燿大新監督

 日差し差し込み、暑さがまだ残るピッチ上。初顔合わせ選手を集めた阿野新監督が熱い言葉で決意を述べた。「チーム全体が同じ方向を向いて、必ずJ1残留を勝ち取ろう」。先月から作戦担当コーチを担い、前日2日に監督就任したばかりだが、初日から積極的に指示を送った。戦術選手達を奮い立たせる言葉がぎっしり書き込まれホワイトボードを使い、早くも“阿野イズム”を浸透させた。

 就任後初めてオンライン報道陣の取材に応じた阿野新監督は「全てではないですけど、僕の言ったことをイメージしてやってくれたかなと。『まずはやろう』と積極的に取り組んでくれたのが何よりですね」と手応えを口にした。

 一方で相田満博前監督の解任にも触れ「(9月からコーチングスタッフに入って、良い方向に導くために手は尽くしても、結果で示さないといけないんでね。結局、こうなってしまったのは残念やし、何より(契約解除となった)相田監督気持ちを思えば、無念やと思うんでね。自分が少しでも役に立てればという使命感はある。難しい決断でしたけど、このクラブの役に立ちたいし、とにかく、できることを全部するつもりで(引き受けた)」と経緯を話した。

 新風を吹き込む。阿野新監督は「90分間、ハードワークして走りきって、(攻守ともに)攻撃的に、積極的に、ポジティブにいくこと。自分たちがしっかり前に進んでいくこと。選手コミュニケーションを取りながら、目の前の試合をやっていきたい」と指針を明かし、メンバーも「ほぼ白紙システムも変わると思う」を強調した。

 チームは序盤こそ10試合負けなしなど順調に勝ち点を積み重ね、一時は暫定4位に立った。だが、6月18日清水エスパルス戦に敗れて以降、チームは18試合勝利で、徐々に順位も下降。現在J1参入プレーオフ圏内の18位にとどまる。指揮官はチームについて「個人的にも能力が高い選手がいて力があるチーム。勝ち星が転がり込んでいないだけやと思う」としながらも「結果が出なくて、自信を失ってるのかなと感じる部分はある」とし「まずは自信を持ちながら、アグレッシブにやっていく気持ちを出していきたい」と話した。

 「J1残留」。目標下方修正を強いられたが、来季以降もJ1で戦いたい思いは同じだ。「まずはJ1残留を目指して、勝ち点3を積み重ねていく。その上で、これから未来がある事を目指して、俺らは戦うと。そこはサポーターの皆さんに約束したい」と意気込みを口にする。週末の8日、ホームでの鹿島アントラーズから初采配の予定だ。残り4試合、「残留」の可能性が残されている限り、新生ロイブル軍団が逆転ドラマを演じる。

監督の下、紅白戦

 阿野燿大新監督の下、選手紅白戦などで精力的に汗を流した。練習後、主将MF山本は「(突然の解任で)びっくりしましたし、自分達の責任が強い。相田監督から学んだ事を生かして、前を向いて進んでいくしかない」と言葉を振り絞った。阿野監督指導については「約束事などの説明や今、自分達に足りないものボードで熱く説明してくれた。限られた時間の中で理解しながら前に進みたい。阿野監督サッカーでは強度を求められているので、上げていく必要がある」と話した。

 FW吉田は「(監督解任は)ピッチでやっているのは選手責任が一番。申し訳無いですし、悔しさを胸に秘めながら、前向きに切り替えてやっていくしかない。ここまで積み上げてきたのは相田監督ですし、阿野監督のやり方とマッチしながら、残り4試合、必ず残留して良い報告がしたい」と気持ちを新たにした。

 MF鈴木潤は「(相田監督が)一番、試合で使ってくださったので、その中で期待に応えられなかった悔しさが一番強い。残り4試合、教えられた事を生かして、阿野監督のもとで、必ず残留出来るように頑張る」と決意を述べた。

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