2022-07-19

anond:20220719101029

ここ最近やってる仕事のはなし。

1回の仕事が始まるのは9月だとか、4月だとか

その時期になると錦糸町山内牧場の5階に行くんだ。

そして事務所白髪頭の眼鏡をかけたじじいから、

マイナンバーが書かれた付箋の張ってある保険証を二人分と免許証を一人分受け取る。

たまに免許証がない時もある

「今回は免許証ないんだ、すまないね

そういうときじじいは毎回、全然すまなくなさそうに保険証だけを渡してくる。

事務所を出ると俺は錦糸町の改札まで向かうんだ。

改札には大きな登山バッグに、キーホルダーを付けた女が女の子と手をつないで待ってる。

女は20歳ぐらいかな、もうだいぶこの仕事が長いんだけど全然年を取らない。

ちょっと不気味だよ

女の子は毎回年齢が違う。

5歳ぐらいの時もあれば18歳ぐらいの高校生だった時もあった。

正確な年齢なんてわからないけどね。

女の子の歳は幼いほうが楽だな

「今回もよろしくお願いしますね」

そう女は毎回言い残すと女の子を置いて帰っていく。

そのあと、総武線に乗って女の子と二人で免許証に書かれた住所に向かうんだ、

その住所に行くと、

そこには俺たちがしばらく住むことになるアパートがある。

アパートには誰かが準備してくれた、俺と女の子アルバムとかが置いてあって

そういうのを一晩かけて読みながら今回の設定を頭に入れるんだ。

朝になると職場に向かう。

用意された職場経験とかなくてもできる運送とか現場仕事が多いかな。

俺が仕事してる間、女の子学校に行ってるみたいだよ。

しばらく錦糸町の改札の女から電話が来るまでそんな暮らしが続く。

そういう暮らしが続く期間は毎回違う

何年も電話が来ない時もあれば3日ぐらいで終わることもある。

電話が来たらしばらく大変だ。

女の子学校友達やら何やらできてるからな。

お別れの会だとかをやらされる羽目になったこともあった。

そんな、こんなを上手にやり過ごすと女の子と一緒に

また錦糸町の改札で女と待ち合わせするんだ。

女の子を引き渡して、しばらくはドヤやらカプセルホテル暮らしだな。

結構稼ぎはいいんだ

また仕事が始まるまでは何もせずに暮らせる。

そんな暮らしをもう何年もしてる。

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