2022-07-11

理系私大中退危機にあってもあきらめないで

最近の某事件犯人が、某私大理系学部経済的理由から中退していた、とネット記事で知りました。

私も犯人と同年代で、同じような経験をしています。同様の境遇若い人たちに、何とかなるかもしれないと思って欲しくて、私の体験した私大生活修士号取得について書きます

なお、犯人が起こした事件は決して許されるものではないと思っており、犯人擁護する意図はありません。

私は高校時代、恥ずかしながらセンター模試の結果がいつもボロボロでした。中でも古文漢文歴史化学などの科目がひどい出来でした。

一方で、得意科目物理数学が大きく評価される私大模試では、いつもなかなかの偏差値でした。

結果、センター試験は本番でもボロボロでしたが、早慶関関同立といった私大理系学部合格しました。

入学手続きから高校卒業までの間に、なんと父がリストラに。

それまでも職を転々としているような父で、実家には大した預金もなかったようです。

入学式を迎えたものの、いつ授業料が払えなくなるか分からない状態でした。

大学事務室授業料について相談し、入学直後に募集のあった大学オフィシャル奨学金に申込みました。

家庭の収入証明する書類や推薦状など揃えなければいけない書類が多く、なかなか大変な手続きでした。

親の都合なのになんで私が…と思いながら手続きしたことを覚えています。今思えばバチ当たりな考えですね。

無事に奨学金審査に通り、私の場合は年間およそ100万円の授業料免除されました。

ただし、年間50万円ほどの施設利用料は支払う必要があり、こちらは母が支払ってくれました。

奨学金審査は毎年ありましたが、幸い三年間、連続採用されました。

この間、奨学生になるために成績だけは学科タップをとり続けていました。

からといって勉強漬けではなく、アルバイトで飲み代を稼いで、サークル活動も楽しんでいました。

大学3年生になると、理系学生は院進学について決めなければなりません。

私は進学してもう少し勉強したい気持ちがありましたが、来年さら修士課程でも奨学生になれるとは限らない。

そこで、より学費の安い国立大学修士課程検討しました。

その中で知ったのが、飛び入学制度です。

大学3年生で4年生と共に試験を受け、合格すれば来春から一年早く修士課程入学できるのです。

もちろん入試を受けました。

志望先の研究室学生コンタクトを取り、院試面談に関するアドバイスをもらって無事合格

おまけに特待生として修士課程二年間の授業料免除もゲットしました。

さらに無利子の奨学金で月7万円を頂くことができ、激安の学生寮にも入れたので、修士課程バイトなしで生活できました。

ときどき研究室先生TAをさせてもらい、お金を貯めて研究室旅行にも行くことができました。

大学院での研究は、周囲と比べると卒論を書いていないという負い目もありましたが、先生には分け隔てなく指導いただきました。

また、リーマンショック前の売り手市場だったこともあり、就活では複数大手企業内定をもらいました。

さらラッキーなことに、そこそこの成績だったようで奨学金の返済が半額免除になりました。

結局、学部時代から約50万円プラス生活費で修士号を取得することができました。

その後、就職してから数十年。すでに奨学金も返し終わっています

それが何だと思われるかもしれませんが、東大生人気ランキングに入るような会社で、そこそこお給料もいただいています

結婚もして子供もいて、平凡ですが幸せな日々です。

自分の子供には幅広い選択肢の中から進路を決めてほしいと考えていて、日々子供のために頑張って働いています

あのとき奨学金制度を教えてくれた方や、採用して下さった方々のおかげで、今があります

本当に感謝しています

経済的理由から学びを諦めそうになっている学生の方へ。何か方法がないか、周囲の大人相談したり、裏技がないか調べてみてください。

学ぶ意欲のある人には、どこかで誰かが味方がついてくれると思います

どうか諦めないで。

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