2022-06-30

松浦勝人暴言放置されている

https://cakes.mu/posts/35646

2022年6月29日

エイベックス会長松浦勝人発言批判を集めていますYouTubeの生配信で、女性俳優タレント容姿中傷するなどしたことが「女性蔑視」と報じられましたが、松浦は「悪意ある切り取りをやられた」と反論しています。今回はこの問題を考えます

芸能界の闇」という形容

芸能界の闇、という形容をよく見かける。闇というか、ただ夜な夜な集まっている場所があるとか、誰それの交遊が派手らしいとか、その程度ではないかとも思うのだが、闇を用意しておくと、話がスムーズに進むのだろう。あちこち事情通がいて、その事情通が、私はこれを知っていると積極的に漏らしている様子も常に見かける。度合いに差はあっても、反復運動のように続いている。反復運動に付き合っている人の中には、芸能プロダクション勢力図のようなものを頭の中ですくすく育てている人がいて、「あの人がブレイクしているのは、事務所が強いから」という、すくすく育てている割には至って平凡な見解が飛び込んでくるのだが、そこで込み入った見解を言われても困るので、それくらいでいいのかもしれない。

「ああいうのが『切り取り』って言うのよ」

言ってはいけないこと、なかでもハラスメントに該当するものというのは、立場によって変わるものではない。偉いから免罪されるとか、偉くないから厳しく罰せられるという話ではない。ハラスメント自体権力を持っている人からそうではない人に投じられるケースが多いから、なかでも権力を持っている人の言動には注視必要である

エイベックス松浦勝人会長が、自身YouTubeチャンネルで、女性俳優タレント名前を並べながら、容姿中傷するなどの発言を繰り返したこと問題視された。問題視されたものの、さほど大きく報じられることはなかった。その後、YouTubeチャンネルで、水素水を飲みながら、「俺の発言によって、もしも本当に傷ついた人がいるのだとしたら、俺は謝ります。本当に申し訳なかった」と謝りつつ、「(記事について)ああいうのが『切り取り』って言うのよ。自分たちの都合のいいことしか書いてないでしょ」「俺は女性軽視なんかしてないっすよ。言われたことに答えただけだよ。自分感想ね。こちから見た景色を言っただけだ」などと続けた。

その未熟性・幼稚性

「俺は子供みたいなものから」とも言う。再び、水素水を飲みながら言う。権力者が、ハラスメント行為について、自分の未熟性・幼稚性を持ち出して弁明しようと試みるのはよくある行為だが、それを包み隠さずに言い放つあたり、本当に幼稚なのだろう。エンターテインメント企業トップがこれほどの無知晒すことに、彼の周辺が無頓着なことにも呆れるのだが、この状況が放置されること自体、この世界の未熟性を表しているのかもしれない。

未熟ゆえに暴力的な見識が放置されているという状態は、「エイベックスは、ともすれば今は非常識で、他人からおかしいんじゃないの?(Mad)』と思われることも真摯Pure)に追い求め、世の中にマジで!?(Really!)を届け続ける集団だ。」(松浦によるエイベックスの行動規範)を体現するスタートラインにも立てないと思う。

「好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない」

列挙するのが憚られる誹謗中傷発言が並んでいたが、これに対して、問題視する声がその世界の中からあがらない。知り合いのライターが、この件について書こうとしたら、編集者から「できればやめてほしい」と言われたそう。今後、所属アーティストとの付き合いで問題が生じるかもしれないから、との理由だったそう。実際に書いたところで何かがどうなるとは思えないが、「そうなるかもしれないから念のためやめておこう」は、特にしっかり反省しているわけではない人には好都合で、「言われたことに答えただけだよ。自分感想ね。こちから見た景色を言っただけだ」を機能させられる。つまり、「できればやめてほしい」は加担する作業である

2016年自身会社労働基準法に基づく是正勧告を受けた際、松浦自身ブログで不満を表明していた。「望まない長時間労働抑制する事はもちろん大事だ。ただ、好きで仕事をやっている人に対しての労働時間だけの抑制絶対に望まない。好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない。僕らの業界はそういう人の『夢中』から世の中を感動させるもの生まれる。それを否定して欲しくない」とあったのだが、そういう「夢中」が生む問題点を是正するための勧告なのだ。それなのに、「僕の法律知識なんて乏しいから間違っていることを書いているかもしれない。しかし、納得できないことに納得するつもりはない。戦うべき時は相手が誰であろうと僕らは戦う。それが僕らの業界とこの国の未来のためだと思うからだ」と強気で言い切っていた。

真摯Pure)に追い求めて欲しい

法律知識が乏しいならば、それを学んで、どう間違っていたのかを考え直したらいいと思うのだが、すぐさまそれが、「僕らは戦う」になり、「僕らの業界とこの国の未来のため」と飛躍していく。それはあまりにも幼稚だと思うのだが、これもまた、「俺は子供みたいなものから」的な感じで乗り越えてしまったのだろうか。

今回のような発言も、その人が偉いからという理由で見逃されてしまうのだろうか。この薄っぺらさを許容していいのだろうか。「他人からおかしいんじゃないの?(Mad)』と思われることも真摯Pure)に追い求め」て欲しいのだけれど、結局、真摯に追い求めないようなのだ

  • 松浦勝人さん、どうも、脳のご病気で罵詈雑言が止まらなくなっちゃってるらしいですよ。

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