2022-05-27

働くことの無意味さを伝えたい2

https://anond.hatelabo.jp/20220526235759

の続き。

労働時間を短縮しても問題がない理由

週に10~15時間程度の労働時間が適正だと言いましたが、そんな短い時間社会が回るはずがないと思われるかもしれない。

しかしこの程度の労働時間でもそんなに困らないんじゃないかと思う。

その根拠をいくつかあげる。

 

まず一つ目は現代労働者一人ひとりの生産効率が悪く、改善余地があること。

これは実際に企業で働いたことのある人ならわかると思うんだけど、特に日本会社では真面目に働いていない従業員が非常に多い。

仕事をサボっていたり、怠けている人が結構多い。

テキパキとやれば余裕で業務時間内に終る仕事も、ダラダラと作業して何時間残業するなんてことも珍しくない。

なぜこのような状況になってしまうのかと言ったら、それは許されている労働時間が長いからだと思う。

日本では週40時間労働と月45時間までの残業が認められている。

これだけ長い労働時間が認められていることによって、労働者に怠ける理由を与えてしまう。

時間内に終わらなくても残業すればいいや、といった余裕を与えてしまう。

 

そして労働時間規制することによって怠けることができなくなる。

限られた時間内に仕事を終わらせるためには真面目に集中して働くしかない。

から労働時間規制することによって全体の生産は減るが、労働者一人ひとりの生産性の向上が期待できる。

 

2つ目は長時間働くことによって必要になる仕事が発生しているから。

例えば近年は保育園託児所の不足が問題となっているが、そもそもこれらの仕事はなぜ必要なのか。

それは両親が共働きをしていて育児時間が取れないからだろう。

まり親たちが仕事をしていることによって、保育園などの仕事が発生していることになる。

もし労働時間規制したとしたら保育園などの仕事は激減するだろう。

しかし親たちの労働時間も減って時間に余裕ができて、自分たち子育てができるのでこれらの仕事必要なくなる。

 

お店の営業時間などにも同じことが言える。

日本にある大半の店は朝から夜遅くまで営業している。

24時間営業している店すらある。

一般的会社だと夕方頃に業務が終わるのに、店はなぜこんなに夜遅くまで営業しているのか。

それは昼間だと働いている人達が買い物に来れないからだろう。

普通に働いている人は昼間は会社にいるので、平日は夜しか店で買い物をすることができない。

これが原因でほとんどの店は朝から夜遅くまで営業せざるをえなくなる。

もし労働時間が短縮されれば、労働者時間に余裕ができていつでも買い物にいける。

すると店からしても営業時間を短縮することができる。

現代はこのように長時間働くことによって本来必要のない仕事が発生しているケースが多い。

 

3つ目は販売仕事必要なくなるため。

現代仕事を大雑把に2つに分類するなら、生産仕事販売仕事に分類できると思う。

生産仕事というのは文字通り物を作る仕事のこと。

販売仕事はその作った商品を売るための仕事

例えば宣伝をしたり、接待をしたり、販売戦略を練ったりなど。

この生産販売仕事労働者個人個人で分類できるものではなく、ほとんどの労働者生産販売のどちらの仕事にも関わっている。

この生産販売仕事を分類するのは結構難しい。

一見生産仕事に思えて、実は販売仕事であるケースが非常に多い。

 

店の店員を例にするなら、商品を客に販売するのは生産仕事になる。

商品販売するのだから一見販売仕事にように思うが、商品消費者に届けるのは生産過程で必ず必要ものなので、生産仕事に該当する。

店員が客に対して必要以上に愛想よく振る舞ったり、過剰なサービスをするのは販売仕事になる。

なぜこのような行為をするのかといったら、店の評判を良くして客を呼び込むためであり、生産者、消費者の両側からして必ずしも必要ものではない。

このような商品を売るために行われるのが販売仕事だ。

 

テレビ番組作成などは販売仕事になる。

コンテンツ作成しているので一見生産仕事のように思えるが、テレビ番組というもの広告収入によって成り立っている。

広告というもの言うまでもなく販売仕事だ。

まり物を生産したとしても、その物が販売のために利用されたらそれは販売仕事になってしまう。

 

そして現代はこの販売仕事が非常に多い。

下手をしたら半分以上が販売仕事かもしれない。

そしてこの販売仕事というものは仮に全てなくなったとしても生きていくために困ることがない。

生産仕事は当然必要だ。

食料の生産がなくなったらみんな餓死してしまう。

しか販売仕事はなくなっても生きるためには困らない。

 

もし労働時間を短縮したら当然生産量が減る。

すると商品を圧倒的に売りやすくなるため、販売仕事必要性がなくなる。

こうなるとこれまで販売仕事をしていた人達生産仕事に回るようになる。

から食品や住居などの生きていくために必ず必要産業に関しては生産需要を下回ることはない。

例えば世界中労働時間を半分にしたからといって、食料の生産量が半分になるなんてことはない。

食糧難に陥っている状況で食品コマーシャルを流すなんてことは絶対にありえないわけだ。

 

4つ目が自由時間が増えることによって趣味による生産が増えること。

労働時間が減れば当然自由時間が増える。

その時間に何もしないなんてことはありえず、何かしらの活動をするはずだ。

例えば暇なので家庭菜園でも始めようかな、などと思ったとする。

すると企業の大規模の生産に比べたら微量ではあるものの、趣味による生産が発生する。

このように労働時間が減ることによって、労働による生産は減少するが、趣味による生産が増える。

 

ここまで労働時間を短縮するメリットについて書いてきたが、当然デメリットだってある。

週10時間程度の労働でも十分社会は回るとは思うが、今に比べたらかなり不便な社会になることは事実だ。

企業や店からしたら努力をしなくても商品が売れるわけだから客への対応は悪くなる。

店員の態度が悪くなったり、製品品質が下がったり、店の営業時間が短くなったり、消費者からしたら今よりもかなり不便な世の中になる。

しかしそれは仕方がないんじゃないかと思う。

現代はあまり消費者立場が強すぎる。

お客様は神様です」などと言われる現代社会が異常なだけであって、本来生産者と消費者立場平等であるべきだ。

労働時間を短縮したら多少社会が不便になるだろうが、人々が過酷労働から開放されること以上に幸せなことはないと思う。

 

やりたいことは趣味でやるべき

労働時間規制すべきだと言いましたが、ではそれ以上に働きたい人はどうすればいいのか。

もし何かやりたいことがあって認められている時間以上に働きたいと思っているのだったら、それは仕事ではなく趣味でやればいいと思う。

労働時間が減れば自由時間が増えるわけだから、その時間を使って趣味として楽しめばいい。

好きなこととかやりたいことならば、仕事にせずとも趣味でやっても満足できるはずだ。

 

近年は「好きなことを仕事にする」といった考えが流行っている。

だって好きなことを仕事にしたいと考えるのは当然だと思う。

しかし、そもそもなぜこのような考えが生まれるのかと言ったら、それは結局長時間労働問題なのではないか

本来好きなことであれば仕事にしなくても趣味でやっても満足できるはずだ。

しか普通に日本で働こうとすると週に40時間も働かなくてはならない。

そんなに働いていると自由時間が取れず、趣味に使える時間がなくなってしまう。

それが原因で「好きなことを仕事にする」といった考えが生まれているのではないか

もし労働時間を短縮したとしたら自由時間が増えるので、無理して仕事にしなくても誰だって好きなことをして生きていくことが可能になる。

 

例えば毎日ゲームばかりして生きていきたいと思ったとする。

もし週に10時間程度の労働で生きていけるのならば、誰だってそのような生き方ができる。

なにも無理してプロゲーマーになる必要はない。

自由時間いくらでもあるのだから、その時間で好き放題ゲームをやればいい。

 

このような生き方なら誰かと競争する必要もなく、クビになることを恐れる必要もない。

自由気ままに自分の好きなことに興じることができる。

お金を稼ぐことはできないけど、誰もが好きなことをして自由に生きていくことが出来る。

このような社会の方がみんな幸せになれるんじゃないかと思う。

 

まとめ

まとめると、

 

時間働くことによって生産が増える。

生産量と消費量の差が大きくなるほど景気が悪くなる。

そして消費が増えることはない。

から生産を減らすために労働時間の短縮が必要

 

となります

かなり長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます

記事への反応 -
  • 今の日本社会は終わってる。 頑張って働いても給料は上がらず、税金だけが増え続ける。 過酷な労働を苦に自殺してしまう人が後をたたない。 なぜ日本はこんなことになってしまった...

    • よく分析されてると思う 現実問題、過剰供給は在庫投資として計上されるからGDPにも加算されちゃうけど、売れてなかったら意味ないしな

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