友達の誕生日を祝うのに、いわゆる高級レストランとやらに行ってみようということになり、この前行ってきた。人生初。
「高級レストラン」と言っても幅があると思うが、僕らが行ったのは、シェフがG8サミットの料理長(?)をしていたというところで、料金がランチコースで6,000円(9品)ぐらいのところだ。たぶんフランス料理なのかな?
行ってみてびっくりしたのが、料理の目的が普段行っているレストランと全然違うということだった。
普段行っているレストランでは、第一に腹を満たすことが求められていて、第二に美味いこと、第三に充分な栄養が摂れることが求められていると思う。
ところが今回行った高級レストランでは、兎にも角にも舌(と目)で味わう快楽が追求されていて、腹を満たすことや栄養バランスなんかは度外視という感じだった。(実際には考えているんだろうけれど)
とにかく美味い。美味いだけでなく、食ったことのない味・食感の料理がバンバン出てくる。味を構成する要素に想像が追いつかなくて、食べながら友人たちと「これはいったいどうなってるんだ・・・」と顔を見合わせることがしばしばだった。
他に口には出せなかったが、「これはもう高級風俗店と一緒だなぁ」と考えていた。行為の第一義的な目的(セックスなら子作りや愛を育むといった)から、快楽だけを切り離して最大化するという点では一緒だと思う。
これまで美味い店を探すのが好きだったけれど、この経験を経て、味を突き詰めるとこういうことになってしまうんだなぁと思い、少し馬鹿らしくなってしまった次第。