を語れるほど若くはないアラフォーのおばさんなんだけど、最近のJ-POPは割と楽しいと思う。
思えば10代のころ聴いていたJ-POPはラブソングばかりで、なんで世の中にはラブソングしかないのかと思っていた。
そんな人間にとって20代の頃にやってきたボカロブームは楽しかった。最初の頃は悪ふざけみたいな曲ばかりで、そのうちどんどんガチ曲が出てきて、でも生ぬるく恋愛を歌った歌なんてまるでなくって、本当に自由で楽しかった。
その一方でJ-POPは冬の時代で、アイドルが可愛く恋を歌う様な曲ばかりで本当に元気がなかったと思う。
自分もアラサーになって、もうJ-POPを聴くような歳じゃなくなったんだな、みたいなことも思ったりした。
米津玄師とかみたいなボカロPをやってた人をはじめ、YOASOBIとかヨルシカとかみたいな、恋愛よりももっと身近な自分の内心を歌うような人がいたりして、20代の頃に聴いていたボカロシーンがJ-POPに逆輸入されてる気がして、それが楽しい。
アニメ系というか動画系のPVを使われたりすると余計にそういうのを感じる。
私が10代の頃に聴いていた恋愛ソング系J-POPは明らかにマスを狙った商業主義によって作られてた。あの頃にはインターネットは普及してなくて、マスメディアが与えるもののなかから聴きたい曲を選ぶしかなかったし、そのマスメディアはより大きな方向を目指して売れた曲の方向性を踏襲することばかりしてたと思う。
で、私がボカロばかり聴いていた15年くらい前のあたりで、なにかでそれが行き詰まったんだと思う。
そして今、インターネットのビーコンで多分わたしが思ってるよりもずっと個人の嗜好、指向、思考が分析されてる時代になって、以前のようにマスばかり狙うような巨大商業主義戦略を無理に取らなくていいようになったのだと思う。だからいろんな曲が商業ベースに乗る余地が生まれた。
今だって別に個人の内面を歌った曲ばかり流行ってるわけじゃなくて、例えばofficial髭男dismみたいな恋愛を歌うアーティストもいる。
そういう風に本当にさまざまな方向性の曲があるのが今のJ-POPシーンで、そういうのをストリーミングサービスでザッピングして聴いてると、本当にいい時代になったな、と思う。
JPOPだって昔からラブソングじゃない曲なんて沢山あったし、そういうのを好んで聴いてたけどな。 インターネットは無かったけど、「マスメディアが与えるもの」なんて気にしたことな...
いや、メジャーシーンの話なんで、これ。