2021-10-29

モラハラ彼氏を振った話

先週のことだ。

1年半交際していた相手に「さようなら」と別れを告げた。

知り合ったのは3年ほど前。

趣味で通っていたライブハウスわたしたち出会い半年ほどの彼からの猛烈なアプローチわたしが半ば折れるような形で交際を始めた。

現在もう20代も半ばのわたし自身中学生の頃に不登校経験してからずっと心療内科にかかっていることもあって、人を信じるということに対するハードルが上がっていた。そして自分恋愛なんて向いていないと思っていて今まで避けてきていたし、ましてや趣味で知り合った人を異性として見るなんて以ての外だと思っていた。

それでも半年わたしがまともに相手をしなかったのに熱心にアプローチを続けてきたこと、忙しいはずなのに時間や労力を割いてでもわたしのような存在に費やしてくれたことを考えたら、この人のことは信じたいと思うようになった。

気がついたら2日に1回は会うようになっていたし、結婚を前提に同棲をしたいと頻繁に迫られるようになった。育った環境から結婚というものにあまりいいイメージがないだけに、「それは将来的に実現させられるといいね」と流していたけれど。


別れの原因になったのは他でもないモラハラだった。

彼はわたしより4歳年上で、どこか自分に自信がない様子を醸す人だった。

そのため自分以外の人間必要以上に見下し、必死に優位に立つことでプライドを保っていたのだと思う。そのため共通の知人のことはもちろん、自分の思い通りにならなかった際はわたしのことをも必要以上にこき下ろしてきた。わたしが軽度の自閉症スペクトラムであることを説明した際に「幸せにしたい」と言ったのなんて真っ赤な嘘だったんじゃないかと思うぐらい、障害者蔑視とみられる発言も多かった。

自分の思い通りにいかないようならすぐに日本語が通じない、理解能力がないと言われる。確かにわたしIQに偏りがあるし定型発達の人たちと比較すると頭の回転が早くはないと思う。しかし自慢ではないが論理力だけは平均値を大幅に上回っているし、幼少期から友達が少なかったこともあって活字友達だと言っても過言ではない。それでも、彼が書いた文章がどんなに読みにくくて分かりにくい表現をしていても思っていることが伝わらないのはわたし理解能力がないだけだという見解をされる日々が続いていた。そんなこと人生で一度も言われたことのない言葉であっただけに、それをどんどん気にするようになった。

そして隙があれば重箱の隅をつつくような感じで粗捜しされ、自分が取った行動であろうがわたしを責める。直接話していても、LINEでも、乾いた笑いが何度出たことかわからない。彼は必死自分正当化し、わたし責任転嫁をすることでしか自分自身を認められなかった人なのだろうとすら思うまでである。ちなみに、この逆の行動をわたしが取ると激怒するのは言うまでもない。

おかげでどこかへ行こうと言っても心の底から楽しめなくなったし、気がついたら彼と一緒にいる時に大量の蕁麻疹が出るようになっていた。


しかしながら二度としないと言った約束は何度も何度も同じ形で繰り返された。それもすべて、わたしが知ったら傷つくような形で。三度目の正直、仏の顔も三度まで、と伝えてももちろん4度目があった。何なら2度目以降は持病の喘息の発作を引き起こすようになっていた。

そこまで約束をするほどに嫌がっていたことは、わたしが知らないと思って複数女の子(しかもそのうちひとりは共通の知人である)にSNS口説くことだった。この人にとっての「好き」の気持ちは、こんなにも薄っぺらくて誰にでも言えるものなんだ。そう思うと嫉妬なんていう気持ちは一切なくて、気がついたらバカバカしくなったことも正直数え切れない。どんどん自分への自信を喪失していったし、自分が彼を満足させられるような相手ではないからだろうと完全な自己嫌悪に陥った。今になって改めて思えば、カサンドラ症候群の気があったようにも感じる。


口説かれていた相手女の子(先述の共通の知り合い)が彼の言動を嫌がっていた様子を含め証拠スクショをもらい、それを突きつけても言い訳しか返ってこない。そして挙句の果てには「お前の言い方が悪い」「日本語理解能力がない」「お前が嫉妬してくれないから遊び半分でやった」と感情的に何度も繰り返される。それでも彼にとっては冷静さを保っているつもりだったようで「感情的になって声を荒らげられるのは苦手だ」と何度伝えても続いた。

思えば揉めごとが起きる度に気がついたらなぜかわたしが泣いていたし、気がついたらなぜか彼に諭されていた。冷静に考えるとわけがからない。時に彼の言葉ナイフのようで、身体的な危害を加えられないDVか何かのようだと感じた。

最終的にわたしが別れを告げた先週までは、前回揉めたことが共通の知り合いへの浮気だったというのもありまさに関係を修復している段階であった。

さすがに100%、とは言い切れなかったが、少しずつでも着実に前に進めていると思っていた。でもそう思っていたのは自分だけで、彼に一方的に期待をしていただけだったことに気がついた。


自分自身心療内科に通っていることもあり精神疾患について勉強する機会も多々あったために彼はきっと自己愛性人格障害なのだから仕方ないと妥協していたが、それでも我慢限界は来ていた。

前回喧嘩をした時に関係を戻したい、どうしても他の相手ではだめだと言って許しを乞うた人が関係を修復している真っ最中に同じことを繰り返せるのか、どんな理由があっても行動として出ている以上は簡単に欲に負けてしまえる程度の約束相手だったということが示されたようなものである幸せにしたい、大切にするという言葉は何だったのだろうか。

それでいて感情的に逆上される。喘息の発作が出るほどのトラウマがあってもう会いたくないとまで言っても、なぜかわたし意見わがままとして捉えられ1日でも早く話がしたいと執拗に責められる。挙句の果てには過去自分の行動を恩を着せるかのように言われた。取った行動が約束を守っていない以上どこにも説得力なんてないし、何ならすべてが思い出話でしかないというのに。


そしてわたしは、別れを切り出した。

もう会いたいと思えない旨とさようならを告げ、LINETwitterブロックした。

電話ももちろん着信拒否の設定をした。

趣味きっかけで知り合ったこともあり、共通の知人が多かったために特に親しい人たちやわたしたち関係を知っている人たちにはすべて事情説明し、わたしについて何か聞かれても何も答えないようにしてほしいと連絡して回った。

それでも彼はTwitter捨て垢を作って執拗に連絡を続けてきた。それも何度も。

中にはリベンジポルノを仄めかすような脅しの文章もあった。晒されても困るような写真は幸い撮っていないが、プライバシー侵害脅迫という概念が抜け落ちている人なんだなと思った。まあそうでもなければモラハラなんて日常的に起こらないわけだが。

まりにも何度も何度もブロックしても連絡が来るため、「何度も二度と会いたくないと伝えているし、これ以上関わるなら然るべき措置を取ります」と返した。ここで一段落ついた。


と思ったのが、間違いだった。

唯一フレンドになっていたソシャゲの公開チャットに、その返信が送られてきていた。頭が真っ白になった。時間を置くとは言っていてもこの期に及んでまだ執拗に会って話がしたいという文章にも、ソシャゲの公開チャットなんて不特定多数が閲覧できるのにそんなことが書かれていたことにも、理解にしばらくの時間を費やしたことは言うまでもない。

その後、案の定共通の知人のもとには彼がわたしについて聞く内容の連絡が次々と来ていた。事情は知っているからもう諦めるべきだとアドバイスする人、返信を送らない人。ありがたいことに、わたしはその人たちに守られた。

そのうちのひとりが事情を知らない前提で話を聞き出したところ、「どうしても会って話をして、何とかして説得したい。それで直接話をしても駄目なら諦める」と返信が来たそうだ。何度ももう会いたくないと伝えているはずなのに。

理解能力がない、日本語が通じないなどと散々罵っていた相手であるわたしの書いた文章理解できていないのは他でもない彼だった。わたし自分が書いた文章アラビア語タイ語などの専門的な知識がないと読めない言語や何かだったのか確認したが、デフォルト日本語を使っていた。


彼と会わなくなって1週間。

日々の悩みだった蕁麻疹が出なくなった。

そして、自分自身無意識に心身をすり減らしながらも生きることを自分なりに、必死に頑張っていたと気がついた。

彼はというと共通の知人いわくSNS失恋ソング歌詞や病んでいることを匂わせる投稿を連日しているようだが、わたしの知ったこっちゃない。

別れても寂しくない恋が存在するんだと思った。

既に前を向けている。

そして、少しでもわたしと同じ境遇に立っている人が、少しでもいなくなってほしいという気持ちいちばんに強くなった。

きっと、モラハラを受けていた時よりもちょっとだけ強くなれたんだと思う。


この件で連日眠れない夜を過ごしたり、物理的な胸の痛みを感じたり、拒食気味になってきたりもしているので、そろそろ警察相談に行くか悩んでいる。しかし幸いにもこちらの住所(実家暮らし友達を容易に呼べる環境ではないことにこれほど安堵したことはない)や自宅の電話番号、仕事先といったものは知られていないために、警察相談するのも次に何かしらのアクションが起きてからでないとさすがに彼の今後の人生に影響が出てしまうのではないかと思う。さすがにわたしのせいで彼の将来が暗いものとなっても、わたしには責任が取れるものではない。それに何より、別に人生をめちゃくちゃにしてやろうとは思わない。気力がもうない。


それほどまでに、もう関わりたくないのだ。

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