2021-06-09

国の半導体投資は基礎研究への投資か?

ネットを見ていると、もう勝負はついたのだから諦めるべき、海外から買ってくればいい、という意見を見ることが多くなった。

個人投資家が増えたこともあり、損切りすべきだという考えから来ていると思われる。

個人企業単位ではおそらく正解だろうが、国家レベルではどうだろうか。


「基礎研究大事なので国は投資すべきか?」という問には「YES」と答える人が多いだろう。

半導体に国が投資すべきか?」という問には「No、もう勝負がついたのだから税金無駄」と答える人が多いだろう。

半導体を例に出したのは最近コメントで見たからだ。


スパコン事業仕分け対象とすべきか」という問には「No」と答える人が多いだろう。

先の「半導体に国が投資すべきか?」と「スパコン事業仕分け対象とすべきか」で答えが違ってくるわけだが、どういう論理になっているのか。


半導体は基礎研究ではない」

スパコンは基礎研究である

という前提に立つと、「基礎研究とはなんぞや?」にぶつかる。


スパコン用のCPUを開発するのは基礎研究である

CPU開発向けの先端プロセス開発(前処理)は基礎研究ではない」

両者をつなぐのは、ファブレス企業成功しているというのが背景にあるのだろうが、本当にプロセスのことを知らずに設計できるのか?


機械設計でも、図面を描いたはいいが作れない図面という記事があったが、半導体でも同じだろう。

ファブレスと言っても知らずに設計できるわけではない。



日本のモノづくりは設計ソフトを軽視し過ぎたのではないか

ソフトというと組み込みソフトといった制御ソフトWebなどのUIサーバーといったものを思い浮かべるだろうが、

上流設計を助けるCADなどのソフトだ。多くは海外である

モノづくりをするとノウハウがたまりデザインルールといった方法で誰でも展開できるようにするのが一般的だろうが、

徐々にソフト機能外のことが出てきて人手でチェックとなる。

ソフトウェア側に対応を依頼するのは、ノウハウ流出であり、簡単ではない。

社内独自ソフト対応すると、設計ソフトアップデート追随できないなど次第に土台が歪になっていく。

Webフレームワークのように丸っと置き換えというわけにもいかないだろう。

最適化といった数学能力必要だ。


自国で作ろうと思えば作れる」は捨て去って良いのかというのもある。

GPUは既に日本価格が高額になっているが、作れない場合価格が吹っかけられる。

「作ろうと思えば作れる」は口でいうほど楽なわけはないし、年単位時間がかかったりするわけだが、それでも必要ではないだろうか。

  • アメリカ中国台湾韓国とは勝負ついたから白旗降伏で材料と製造装置を朝貢する奴隷ムーヴで、尻の毛まで抜かれてあいつらが欲かいて自前でやりだすまでは日本の愛国者を騙しながら...

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