「そもそも弱者の問題であって性別で分けて考える必要は無い」というのは認識していて、元の記事でも次のように書いている。便宜上彼らを「ガチ弱者」と呼ぶことにする。
女性で生きるのがつらそうなのは、キモくて金のないことではなく、普通に働けないレベルの深刻な病気や障碍を抱えていたり、食うに困るレベルの貧困だったり、毒親や介護などの事情を抱えていたりという人。
ただそれは男性も一緒
ガチ弱者は、現状の救済策が十分ではないにしろ改善すべき社会問題として認識されている。というのが論旨のひとつめ。
女性だって容姿がキモいかキモくないかでジャッジされ、嘲笑され不当な扱いを受けてきたと思うけどね(これは個人的な経験もあるし一般的にもよくあることだと思う)。昔からあるエンタメの記号で、美人は性格が良くてデブスは性格が悪いってのあるじゃん?これってそういう扱いがメジャーだったから浸透したわけでしょ?
これ、実は男性の内心と女性自身の自認で大きく異なる。男性は美人をもてはやすが、いわゆる不細工といわれる女性でも生涯の伴侶とするのに抵抗はない。ただそのことを口に出さない。
理由としては、そういうことを口に出すと男性社会での地位(マウンティングランキング≒モテランキング)が落ちるから、あるいは女性をけなした方が女性を獲得しやすいから(恋愛工学)。もちろん、対立した女性の悪口としてあえて言うこともある。悪口なので本心ではなく、対立しなければ普通に恋愛関係になれる。
ためしにネットじゃなくてリアルで恋愛をあきらめたような弱者男性の声に耳を傾けてみると、彼らは全然女性の容姿をけなさないことがわかるんじゃないかな?恋愛をあきらめた男性は異性をけなしてモテランキングを上げるモチベーションがないから。
何が言いたいかと言うと、美人はポイントとして加算されるが、不細工は減点にならないということ。いわゆるルッキズムと男性の内心とは相違があるということ。これが主旨のふたつめ。
まあ、これはこれまで何度か増田に書いても女性には信じてもらえなかったから、今回もあんまり期待してないけどね。
弱者男性論はいろいろとフォーカスがぶれることもあるが、基本的にはガチ弱者よりもう少しマシな人たちと認識してほしい。彼らは食うに困るほどではないから生活保護をはじめとする社会的支援は受けられない。
男の場合、いわゆる男らしさも、キモいことも、金のないことも、同性からの評価も、異性からの評価も、自分自身からの評価も、すべて強く関連していることが最大の生きづらさの原因だ。
高い収入を得る職業に就けば、同性からも異性からも高く評価される。自己肯定感も上がる。金があれば身だしなみもきれいになる。男性の服は女性の服ほど工夫のしがいがなく、高い=かっこいい、なのだ。ユニクロで小ぎれいにしたところで嫌悪感が消えマイナスがゼロになるだけで、性的魅力はプラスに転じない。もっと上位の身だしなみが必要だ。
つまり、収入が普通レベルよりも低く生活保護を受けるほどでもない男性は、それだけで「キモい」も「モテない」も「同性からの低評価」も「社会からの低評価」も「自分からの低評価」も必ずセットでついてくるのだ。
女性の場合、金がないけど美人とか、不細工だけど家庭的、といった一芸入試的というか複数軸の評価がありえるが、男性はそれがなく一本道ということだ。
そしてこの、中途半端に金がなくて、それゆえにキモくて、それゆえにあらゆる人から蔑まれ、努力不足と言われ、的外れなアドバイスを勝手にされ、無害にも関わらずネットで女性を攻撃しているとあらぬレッテルを貼られる、社会からまったく同情されない人たちが弱者男性なのだ。
これが主旨のみっつめ。