2021-04-26

大手企業研究開発

過去経験したとある大手企業研究開発の実態について書いておく

自分で言うのもあれだが、なかなかひどい部署だと改めて思った

1月

研究開発のスタート1月から1月に何をやるかテーマを決める。AIを使った〇〇とかIoTを使った〇〇みたいな感じ。

1月にやるのはテーマ設定だけ。サーベイもしない。する奴もいるけど基本的に採択されるかどうか分からいからやらない。

2月

このへんで予算取りが始まる。この研究テーマはいくらかかるか精査しろって言われ続ける。

で、系列子会社ヒアリングして基本的に何人割り当ててくれるかを聞く。AIが分かる人、IoTが分かる人、みたいな感じで人員確保する。

確保できなかったらテーマはなくなる。自分でやるようなやつはいない。

3月

予算が確定する。ここで採択が決まる。このテーマOK、このテーマは保留。基本的に保留は非採択。ただし、どうせやることになる。このへんは後述。

4-6月

新年度スタートと同時に稟議が始まる。

稟議資料をひたすら作って稟議にかける。内容のことは誰も分からないのでお金についてのことばかり議論する。

稟議を通過すると晴れて研究スタートする。このへんからようやく調査が始まる。調査するのは系列子会社社員

7−11月

だいたい週一回ぐらいで系列子会社社員と打ち合わせする。

ただ、系列子会社社員自分でやってないので空中戦になることが多い。

最終的には孫請けの更に下っぽいとこの社員と話をする。会話が通じなくてキレそうになることが多い。

もう最初の方で上手く行かなさそうということはだいたいわかり始める。

12月

研究テーマの最終報告を行う。99%の研究テーマは失敗。

なので失敗の言い訳をひたする続ける。「AIには限界がある」「IoTだと品質が悪い」とか書いて終わり。

かなり筋のいい研究テーマを作っても、実際にそれを実施するのは孫請けとかのやっすい給料社員なのでできるわけがない。

プログラムもろくに書けない社員がS級社員として請負しててAIとかをコピペで作る。

で、当然動かないけど直し方分からない。「AIには限界がある」と報告書記載して終わり。

余談

こんな予算無駄遣いしてて怒られないのか?はい、怒られます。ただ、そんなに怒られません。

研究開発は必要投資です」「未来への投資です」

で終わり。経理側も設備投資からそんなに気にしない。そもそも大した額じゃない(全体から見たら)

ちなみに研究必要となるPCとかIoTデバイスとかは予算内で購入して、最終報告が終わると破棄される。

破棄される、が、破壊されているのは見たことがない。どこに捨ててるのかは知らない。

  • 俺は研究開発職じゃないけど、そんな感じなんだろうな、と思った。

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