欧米中東では宗教が社会規範と一体になっている。
日本も昔は宗教が社会規範と一体になっていた。
日本の特徴は、仏教と神道を混ぜ合わせて一つの宗教にしていた点にある(神仏習合)。
しかし明治に入ると、日本は仏教と神道を分離し(神仏分離)、結果として仏教を破壊した(廃仏毀釈)。
そして国家と神道を一体化させた末に(国家神道)、敗戦によってその国家が破壊されたため、
日本からは宗教が消え失せ、社会規範だけが残った。
いま日本人が神社に参拝し、寺で葬式を挙げ、墓の前で祈るのは、
それらが「社会規範」だからやっていることで、
そこからは「宗教」がぽっかりと抜け落ちている。
しかし欧米中東ではいまだ「社会規範」と「宗教」は不可分なのだから、
日本人が社会規範に従っているのを見て彼らは「あれは宗教ではないか」と考えるのである。
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