何というかハルヒらしい尖りというのかな、それが全部取れてたというか
1巻にあったような思春期の感情の甘酸っぱさ、瑞々しさもないし
個人的にハルヒの一番の特徴と思ってるのが語り手であるキョンの鬱屈した精神性、
全てを諦観したようでありながら何かまだ諦めきれないような、何者でもない自分を受け入れようとする自意識と何者かになりたい無意識の衝突というか、
何者かであることを諦めず、実際に能力的にも何者かであるハルヒとの残酷さすら感じるコントラストというか
そういったものがあったんだが、新刊では単に老成した窓際族みたいになっちゃってる
小説読むのと書くのは好きなんだろうと感じたよ
実際、読み手である我々も並行に同じだけ歳を重ねているわけだから、それはそれでいいのかもしれない
だけどそれはやっぱりハルヒではないんだよな
既刊をもう一回読み直してみるといいよ。別に雰囲気は変わってないから。今回はミステリ趣味が爆発しちゃっただけ。